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Space Saver II Keyboard で遊ぼう!

第1回

まずはおさらい。

IBM Space Saver II Keyboard ってどんなキーボード?

キーボード好きの皆さん(?)こんにちは。

このページでは、ごく一部で人気があるらしい IBM Space Saver II Keyboard(以下 SSK II)のアレコレについて、体験レポートしたいと思います。

では、SSK II について詳しくない方もいらっしゃると思いますので、まず手始めに SSK II とはどのようなキーボードかを簡単におさらいしておきましょう。
外観
こんな感じのキーボードですね。ぱっと見ThinkPad と同様の黒の匡体に赤と青のアクセントという渋カッコイイデザインです。

なんと言っても特徴は、TrackPoint IV が付いていること!これで、キーボードから手を離すことなく作業ができます。そして、テンキーレスなので、比較的コンパクトです。(とは言っても、最近の日本のメーカー製PCに付いてくる、コンパクトタイプの114キーボードと面積はあまり変りませんが。) 実測で、W37cm*D17cm*H3cm(匡体のみ、キーと底部の突起も含めると3.5cm)ぐらいでした。 ちなみに重量はケーブル込みで920g程度でした。

インタフェースは Keyboard, Trackpoint 共に PS/2 タイプです。

あと外見上の特徴としては、キーがほぼ平面上に配置されてます(ノートPCほどではないですが)。横から見た図
カーブドスカルプチャに慣れた人には、ちょっと入力しにくいかも。これは、サーバ用途を考えて高さを抑えるためなんじゃないか、とも言われているようです(すみません、出典は忘れました)。


キーは、いわゆるメンブレンタイプ。タッチはやや重めです。ただ、タッチに関しては、製造時期によりかなり違うらしく、私の持っている3枚は、どれも違ったフィールです。(詳しいことは、後ほど。)

1999年ごろ秋葉に登場し、現在も販売されています。日本では、日本語版と英語版が流通してます。2002年9月現在、秋葉では若松通商とクレバリーで売ってるのを確認してます。(ユーザーズサイドにもあったかな?他にもあるかも。)また、日本IBMのサイトからも買えるみたいです。

仕様については本家 IBM のサイトに詳しいのでそちらをご覧下さい。
また、以下のサイトもとても参考になります。

鍵人


夢中研究書

みみラボ! Keyboard Maniacs − 魅惑の鍵盤

一応、手持ちの3枚の背面に書いてある情報を転記しておくと、

英語版(上の写真の下。ユーザーズサイドで1999年12月に購入。たしか20000円程度^^;)

Model No.: RT3200 V:5NTW
Power Rating: 5V 200mA
MFG: 6219
PRINT: 6219
P/N - Fru P/N: 37L0888
REV.: A01
Made in Thailand
FCC ID: 記載なし。

日本語版(クレバリーで2002年7月にジャンク扱いで4000円で購入)

Model No.: RT3200 V:5NTWJP
Power Rating: 5V 200mA
MFG: 9300
PRINT: 9300
P/N - Fru P/N: 37L0907
REV.: A02
Made in Thailand
FCC ID: AQ6-32K15

日本語版(上の写真の上。若松通商で2002年7月に購入)

Model No.: RT3200 V:5NTWJP
Power Rating: 5V 200mA
MFG: 5032
PRINT: 5032
P/N - Fru P/N: 37L0907
REV.: A02
Made in Thailand
FCC ID: AQ6-32K15

だそうです。これだとRevision は現在2つのようですが、MFG(PRINT) の違いによる差が少なくないようですね。(詳しいことはおいおい。)

Model No. でピンと来たヒトも居ると思いますが、FCC ID の検索をしてみたところ、やっぱり NMB Technologies Inc. の製造だそうです。:-)

仲間?

さて、似たような名前のキーボードに、


なんてものがありますが、それぞれ別モノと考えたほうが良いようです。
(ま、さすがにIBM Space Saver Keyboardとはやや似てるようですが。でも、これは Unicomp の Mighty Mouse の OEM のようです。また、USB Space Saver Keyboard もまた違う...)
この辺りの事情は私はあまり詳しくないので、興味のある方は鍵人みみラボ!を見ていただくとよろしいかと。

SSK II の魅力

最後にこのキーボードの魅力について、やや主観を混ぜて考えてみたいと思います。 このキーボードの特長としては、
  1. Trackpoint 4 が付いている。
  2. 比較的コンパクトである。それでいてキー配列は標準のものに近い。
  3. 現行商品で入手が比較的容易である。
  4. 新品の実売価格が1万円以下で、かつ入手が比較的容易。
  5. ThinkPad のようなシンプルなデザイン。
といったところが挙げられるんじゃないかと思います。

しかし、正直なところ、Trackpoint が付いたキーボードは他にもありますし、Happy Hacking Keyboard のような、もっとコンパクトで通常のキーサイズ、キーピッチのキーボードもあります。実売値段だって2002年9月現在で7800円程度と決して安くはありません。 外観こそ、唯一無二のスタイリッシュなものと思いますが、キーボードマニアの方々が非常に気にするキータッチに至っては(MFG によってずいぶん違うようですが)、まぁ、メンブレンとしては許せる範囲内といった程度で、決して上質のモノとは言えないと思います。

というわけで、何か突出して優れたキーボードというわけでもなさそうです。どちらかと言うと、上に挙げた特長が適度にバランスしているのがいいんでしょうね(特に Trackpoint とコンパクト性が)。 これから買おうかと思ってる人は、あまり多くを期待しちゃいけません。

逆に言うとキーボードとしてはそれなりの資質を持っていながら、それほど完成度が高いわけでもないんですね。でも、それゆえ、遊びがいもあるというものです。(^^;)

では、今回はこのへんで。

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Space Saver II Keyboard
よく Space Saver Keyboard II と言いましょうという発言をあちこちでみかけますが、でもIBMのサイトでも Space Saver II Keyboard と表記してあるので、ここではそれに従いました。(略称のみ広く用いられている SSK II を用います。)まぁ、IBMのサイトには、Space Saver Keyboard II という記載もありますが。

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