Palm 以降の PDA だけあり、 daVinci には Smart-Sync と呼ばれる Palm の HotSync のような機能がある。 これを行うための daVinci CRADLE も付属している。Cradle との接続 は、筐体下の蓋を開けコネクタを露出させる必要がある。少々面倒ではあるが、 Pilot 1000 --- PalmPilot に比べるとまぁ、ましな仕様かもしれない。 専用の Cradle には、PC 接続のケーブルの他、オプションのキーボードを接 続するための、コネクタもある。この点は非常に好感が持てる。 ただし、Cradle にはボタンはなく、Palm のように、ボタン一発でシンクとい うわけにはいかない。
付属のスタイラスは筐体右側に収納されている。安っぽく、筐体抜け落ちやす そうだが、そのかわり、標準で予備(色が違う)が2本付いてくる。 書き味は、「まぁ、こんなものか」といった感じだ。
多少安っぽくはあるが、オリベッティ関連の製品だけあって、わりとオ シャレな印象ではある。(特にオプションのキーボードのデザインは秀逸だ。 これについては後述。) Pilot 1000 より若干厚みと、幅はあるものの、多くの Palm-sized PC より、 小さく、軽く持ち易い。 160x160 ドットの "RoyalGlo" ディスプレイはバックライト付きで、視認性は Palm III より若干落ちる程度 だろうか、まぁ悪くない。 メモリは今回入手した daVinci が 256KB, $1499.99 の daVinci Pro が 3MB である。
なお、daVinci Pro では、さらに e-mail と fax 送信機能が付加されるらし い(要 PCMCIA modem)
Palm 同様、Application の追加もできるのだが、まだ私は追加のアプリケー ションを一つも入手していないので、よく判らない。 また、OS に関しては、まだ開発キットも入手しておらず、現時点では詳細は、 良く判らない。
組み込みアプリを使用してみて、特に便利と感じた点は、時刻の管理が2重に なっている点である。どういうこ とかというと、Home の時刻と、Working City の時刻を両方設定できるように なっている点である。これは、海外で仕様する時は、非常に便利である。(こ の点は個人的に Palm 最大の不満点だった)
また、おもしろいと思った点は、 find が2種類あり、筐体の find ボタンだと、 ローカルファインドが実行され、menu (一種の Launcher) からだと、グロー バルファインドができるという点だ。これも、使い方次第で非常に便利なもの だろう。
一方、デスクトップソフトウェアは本当に必要最低限といった感じで、 使えないことはないのだが、初代 Pilot Desktop よりも、さらにシンプルな 感じだ。この点に関しては、Notes や Outlook など他の Desktop PIM とシン クすることを主たる使用法と考えているためだろう。ただし、そのためのソフ ト Companion Link は別売りで $39.95 する。
そして、最後のキーボードである。いくつかの点では、なかなか良い。 ただ、肝心の入力の点では、いまいちな点もある。
まずはそのデザインから見ていこう。これは文句なく格好良い。 蝶の羽を思わせる、美しい折り畳み式のコンパクトなキーボードである。 畳んだ時に見える白と赤からなる daVinci のロゴも実にいい。 軽く、携帯性に優れたキーボードである(ソフトケースも付属している)。 配列は Qwerty ではあるが、記号類の配置は特殊である。そしてなにより、右 手と左手が分離していてかつ、「ハ」の字形の配列になっているのが特徴であ る。Smart-Sync 用のコネクタを介して筐体に直接、または、Cradle の専用コネク タを使って接続される
キーは 200LX や、Zaurus のオプションキーボードのようにゴムのようなタッ チではある。しかし、キーピッチはそこそこあり(13.5mm ほどか?)、 F と J に突 起もある。タッチタイプができないでもない。 だたし、 key rollover 機能がないため、タッチタイプでの連続入力には向かない ようだ。(この制限は、ハードウェアによるものか、ソフトウェア的な問題かは、わから ない。)また、"B" Key が右手側にあること、机の上に置いた時、軽く滑りや すいのも、タッチタイプをする上では、ちょっと問題だろう。
とはいえ、(マニュアルの図でも、そういう使いかたをしているのだが)、両手 親指入力をする分には問題ないだろう。 価格も安い($29.95)ので、本体のついでに買うのも悪くないだろう。