2007.02.24
誤字等の館 (ごじらのやかた) に寄せられる読者様のコメントに対して館主が答える「誤字等の談話室」、その第53弾です。
目安箱の新ネタ入力欄、もう少し広くしてもらった方がうれしいです。
いつもたくさんの新ネタを投稿していただき、ありがとうございます。
ご要望通り、少し広くしてみました。いかがでしょうか。
ここのところ「客間」の更新は滞っていますが、ネタは続々と届いています。
もう、整理しきれないほど溜まってしまいました。
これをすべて本編で考察するのは、ちょっと現実的ではありません。
かといって、そのまま塩漬けにするのもしのびなく。
何か、違った方法を考えたいところですね。
誤字とはちょっと違うのですが... 私の長女の事です。 昨年の初夏、小学校からプリントを持って帰ってきました、プール関する 注意事項が書かれていたのです。 (普段は妻に任せているので偶然読みました。) そのプリントには 「***に印がないと入水出来ません。」 と書かれていたのです。 「にゅうすい」と読んでプールに入ることだと理解できなくはないのですが 「入水」と書いてあれば普通「じゅすい」と読みませんか? 私の大切な娘をコロさないでください。と心の中で叫びました。
確かに、ただ「水に入る」という意味で「入水 (にゅうすい)」と書いても間違いではありません。
しかし、水中に身を投じた自殺を意味する「入水 (じゅすい)」という言葉があるのもまた事実。
ちょっと、配慮が足りない気がしますね。
「***に印がないとプールには入れません。」
といった、平易な表現も可能でしょうに。
堅苦しい「漢語」を使わなければならない、という「役人的」な発想の存在を感じてしまいます。
言葉遣いだけで断言はできませんが、もし、学校の先生がそのような形式主義に陥っていたとしたら。
生徒がかわいそうと言わざるを得ません。
教育者にとって何より大事なのは、「教師」である前に「人間」であることですから。
葛飾区(誤字)→中がヒ 葛飾区→人 なんと 正しい文字に変換されないのです!
近頃発売された「Windows Vista™」では、「正しい文字」が表示されます。
同じ文字なのに見る環境によって字形が変わるという、ややこしい事態になりました。
これまで表示されていた字形の方が「間違い」であって、それが「正しく」なったわけですが……
背景には、文字をコンピュータで扱うための規約「文字コード」に関する、変遷の歴史があります。
説明すると長くなってしまいますので省きますが、紆余曲折、いろいろあったようです。
俗字、略字、旧字、異体字などなど、字形に関する問題は、まだまだたくさん残されています。
そのすべてを解決するのは、簡単なことではないでしょうね。