東京で『チョット・CHAT・CHAT』と
『ももんがTIME』を聴こう!

98年秋 改編対応バージョン

1999.2.21.更新

 関東では放送されていない『祥子のチョット・CHAT・CHAT』・ 『ももんがTIME』ですが、 なんとか東京で聴こう!というページ(既に聴かれている方も多いと思いますが)です。 私の自宅と実家での経験を元に書いていますが、この通りやっても住宅環境などで 東京でも聴けないかもしれません。でも逆に東京以外の方でも参考になるのでは?と 思って書きました。

用意するもの

ラジオ
 当たり前ですが、これがないと聴けません。基本的にはAMが受信 出来ればポケットラジオでもCDラジカセでもコンポでもかまいません。
 もし、「これから買う」のであれば高感度のポータブルなもの(ポケットに 入るほど小さくなくてもいい)がいいでしょう。小さい方がいい、というのは 移動したり回したりするからです。コンポなどでは回したり出来ないと思いますが、 最近は外付けの簡易ループアンテナが付属していたりするものもあるので、 これなら問題ないです(アンテナを回せばいい)。

 これだけです。これで聴けない場合、ループアンテナを使うといいことも ありますが、それは後述します。

どの局を聴くか

 『チョット・CHAT・CHAT』は'98春に東海ラジオ・中国放送の放送が終了してしまいましたが、秋に静岡放送が復活しましたので、静岡放送・福井放送・北陸放送・秋田放送の4局体勢になりました。出力の大きい東海ラジオ・中国放送の終了は痛い所ですが、終わってしまったものはしかたないです。

 静岡放送ですが、東京からは一番近いのでよく聴こえそうですが、それほど良くもありません。ただ、冬になってだんだん状態はよくなっているようで、日によってはよく聞こえます。福井放送は相変わらずよくないです。30分のうち、内容を聞き取れたのがごくわずか、なんてことも少なくありません。北陸放送は放送時間が23:00からと遅くなり、条件的にはよくなったと思われます。秋田放送は従来と同じ24:30からで韓国語局・中国語局が混信することもありますがそれなりに聞こえています。
 東京で聴くかぎりでは静岡放送・北陸放送・秋田放送とも完全ではないため複数の局を聴いて補完する必要があると思います。特に静岡放送は押さえておいたほうがいいでしょう。

 当然ながら『ももんがTIME』は現在KBS京都でしか放送されていませんから、聴きにくくてもこれを狙うしかありません。土曜日に移って時間が早くなったので状態は少し悪くなっているかもしれません。ただ、時間も長くなったので「状態がよくなってきたら放送が終わってた」ということはないでしょう。また、KBS京都は野球中継が延長するとそれ以降の番組を繰り下げて放送します。春になってプロ野球が始まったら注意しましょう。ただこれも、土曜日になって秋田放送とぶつかることはなくなりました。

 なお、なぜ遠くのラジオ局の放送を聴くことができるかについて こちらにまとめておきました。
すいません、まだ書いてません。


実際に聴く

 では、実際に聴いてみます。ラジオの電源を入れて、周波数を合わせましょう。 最近のラジオはデジタルで周波数が表示されるものも多いですからその時は いいのですが、ダイヤル式のものはまず目盛でだいたいの位置に合わせ、あとは 聴きながら微調整します。
 番組の始まる数分前から聴いていると、その日の電波の状態が分かると思います。 また、番組の直前に「お聞きの放送はABS(秋田放送)ラジオです」などの 局名アナウンスがあることが多いので、 狙った局をちゃんと受信出来ているかどうかの確認にもなります。

Bar Antenna  聞こえましたか? うまくいけば『チョット・CHAT・CHAT』なら"Satisfaction"、 『ももんがTIME』なら"ななめ前のシルエット"が聞こえて くるでしょう。これで聴ければ問題なし。後はゆっくりさっちゃんの トークを楽しんでください(^_^)。幸い(?)さっちゃんのハイテンショントークは 分かりやすいので(^^;)、受信出来ているかどうかは判断しやすいでしょう。
 もし聞こえない場合はラジオを回転して みましょう。通常、AMラジオにはバーアンテナというものが入っています。 これは棒状のフェライトコアに電線がコイル状に巻き付けてあるものです。 これには右図のような指向性があります。そこで、放送局の方角にアンテナの 指向性の方向を向けます。180度回転すればどこかよく聞こえる角度が見つかる はずです。
 ミニコンポなどで回転は出来ないが、外付けループアンテナがある場合は それを回転させましょう。ループアンテナにもバーアンテナと同じような 指向性がありますので、それを放送局の方角に合わせます。
 また電波にはフェージングという現象があります。電波はいくつかの経路で 伝わってくるため、それぞれの波が干渉し合って強め合ったり弱め合ったり するのです。ですから、少しの間聞こえなくてもしばらくすると聞こえてくる こともありますので、慌てず落ち着いて聴きましょう。

それでも聞こえない場合

 原因はいくつか考えられます(ラジオの電池がないとか、周波数が合っていない、 などは論外です^^;)。

電波が弱い
 あなたの家は鉄筋ですか? 鉄筋の場合、AMの電波はあまり家の中まで入って きません。地元局くらい強い電波ならそれでも受信可能ですが、遠距離の場合は かなり電波が弱まります。その場合、最低でも窓際に行きましょう。ベランダに 出るのもいいです。外に出られるのならそうしましょう。また、一般的には 低いところより高いところの方が受信状態は良いので、もし屋上などが使えるなら 屋上に上がるとよい結果が得られると思います。
混信がある
 福井放送には信越放送・栃木放送・北海道放送など、秋田放送には宮崎放送・ STVラジオなどの同じ周波数を使う局があります(一部、本局でないところも あります)。また、東京では秋田放送は18kHz離れたところに大出力の TBSラジオがありますので、混信になることがあります。
 KBS京都は9kHz下に文化放送が出ていますので、東京での受信は通常のラジオでは 正直言ってかなり難しいと思います。特に文化放送の送信所が川口市にある関係で、 埼玉県・東京都北部では高機能ラジオでも分離は難しいでしょう。逆に東京都南部・ 西部では文化放送は比較的弱い(といっても100kWパワーはなかなかですが)ので 可能性はあります。
 混信を防ぐには、上記のアンテナの指向性を使う方法があります。上では 「放送局の方角にアンテナの指向性の方向を向ける」と書きましたが、多少方向が ずれてもアンテナの感度は落ちないので、指向性の方向と直角の方向(=アンテナの 感度のほとんどない方向)を混信の原因になっている放送局の方角に向けます。 目的の局と混信の局が同方向の場合(または180度逆の場合)、この方法は 使えませんが、少し方向が違えば結構効果はあると思います。
 また、少し周波数の違った大出力局が混信の原因の場合、上記の方法以外に 受信周波数を少しずらす、例えば936kHzの秋田放送に954kHzのTBSラジオが 混信している場合、受信周波数を936kHzより少し下げて930〜935kHzくらいにして みると効果があることがあります。
ノイズがある
 ノイズは発信源がいろいろあります。まず、自然界にあるノイズ。これは 取り除くのが難しいです。ただ、雷のノイズなどは一時的なので、雷がやめば ノイズもなくなります。
 次に屋外からの人工物の出すノイズ。高圧の送電線はノイズが出るようです。 また、電車のパンタグラフや自動車のプラグなどもノイズを出しますので、 近くに電車の線路や車の通りの激しい道路がある場合、ノイズを拾う可能性が あります。これは上記の混信を防ぐ方法と同様にアンテナの感度のない 方向をノイズ源の方角に向けると効果があると思います。
 最後に家の中の人工物の出すノイズ。エアコン・蛍光燈・テレビ・ビデオ・ パソコン・ゲーム機…などほとんどの電気製品はノイズ源になる可能性が あります(ノイズを出さない電気製品は白熱灯と電熱器くらいだと思います)。 ラジオのスイッチを入れて家の中を歩くとノイズの強弱でノイズ源がわかる かもしれません。ウチの場合、エアコン・ビデオ・ミニコンポ(ラジオも 入ってるのに…)が特にノイズを出しているようです。またバッテリの 充電器(含ノートPC)もパルス上のノイズを出すようです。ノイズ源が分かれば ラジオを聴く時はそれらの電源を切りましょう。最近の電気機器は表面上、 オフになっていても内部では動作している場合も多いので、その場合は 主電源のスイッチを切るか、コンセントを抜く必要があります。しかし、 電源を切れない場合もあるでしょう。その場合、なるべくノイズ源から 離れましょう。

受信機器のレベルアップ

 もっとよく聞こえるようにしたい・どうやっても受信出来ないという方で、 お金の余ってる方(^^;)へ。

アンテナ

 AM受信にはループアンテナ、というのは半ば常識のようです。正確にはスモール ループアンテナと言うようです(スモールでない巨大なループアンテナもあります)。 これは一辺数十cm〜1m程度の正方形(円でも三角形でもかまわないが)の形に電線を 数回巻いたアンテナです。自作するのもそれほど難しくない(私は過去に2度ほど 作ってます、一辺1mの正方形に6回巻き、そこに860pFのバリコンをつければOKだと 思います)のですが、最近はバリコンも手に入りにくいようです。そこで市販品という ことになりますが、そうなると「アニラジグランプリ」でおなじみ(?)の ミズホ通信しかないでしょう。ミズホ通信では一辺70cmのループアンテナキット (下図左)と一辺20cmの正方形になるようにプリント基板にパターンを引いた 画期的(?)なループアンテナ(下図右)を売っています。これらはプリアンプ付き ですので感度不足にも 対応出来ますし、アンテナ端子のないラジオにも使用することが出来ます。

Mizuho's Loop Antenna 1 Mizuho's Loop Antenna 1
 ただし、ループアンテナも万能ではありません。特に通常のAMラジオは地元の 強力な局をそれなりの音質で聴けるように出来ていますので、ループアンテナなどで 想定した以上の強度の電波を送り込むと飽和してしまいます。ループアンテナは アンテナ自体でも同調するので、選んだ周波数以外の電波は強くならないはずですが、 地元の強力な電波はそんなものはお構いなしに、増幅されてラジオに流れていく こともあります。そうなったらラジオでどこに合わせても地元局が聞こえる、 なんてことにもなりかねません(これを混変調といいます)。
Matsushita's Loop Antenna  ちなみに、かつて(BCLブームのころ)はあの松下電器もループアンテナを売って いました(右図)。一辺約1mの正方形ループで、やはりプリアンプ付きでした。 で、なぜかウチにはまだそれがあるのですが、日本中でこれが稼働してるのは 何台くらいあるのでしょうか…。

ラジオ

ICF-SW1000T  もしお金に余裕があるなら、いわゆる"BCLラジオ"と言われるものを買いましょう。 これらは主に短波用ですが、ほとんどのものがAM放送も受信出来、感度は高く、 外部アンテナ端子付き、一般のラジオに比べて混変調も起こりにくくなっています。 現在、手に入りやすいBCLラジオといえばソニー製しかないでしょう(ソニーでは 「ワールドバンドレシーバー」と呼んでいます)。ソニーのBCLラジオは1万円以下の 物から7万円以上のものまでありそれぞれ性能や機能が違いますが、予算に合わせて 購入すればいいでしょう。ただし、出来れば同期検波回路を内蔵した 物を選んで欲しいです。同期検波回路については詳しく説明しませんが、ロックすれば フェージングによる歪みの補正や隣接局(近い周波数の局)による混信の軽減に 効果があります。特にKBS京都を文化放送から分離して聞くにはウチの環境では 同期検波を使う必要があります。
 ちなみに私はソニーのICF-SW1000Tというラジオを使っています(右図)。これは上記 同期検波回路を内蔵した上、カセットテープレコーダも内蔵しています(カセットの 音質はかなり悪いです…)。タイマー 受信・録音も可能なのでなかなか重宝しています。ただし、5万円します(^^;)。 カセットの付いていないタイプではICF-SW7600Gをお薦めしておきます (39,800円)。

 もっとお金がある人はJRC(日本無線)のNRD-345などがいいかもしれません。これは もう、ラジオではなく受信機です。同期検波回路も搭載されて います。ただし、アンテナはありませんので別途用意する必要があります。 ちなみにお値段は98,000円です(AMラジオ聞くだけじゃもったいない)。


最近の受信状態

 東京(府中)での最近の受信状態について書いてみます。

静岡放送
 中途半端に近いせいか距離の割によく聴こえませんが、冬になって状態は よくなってきたようです。日によってはかなりよく聴こえることがあります 当地では『チョット・CHAT・CHAT』の4局の中では一番聴きやすいと思います。
福井放送
 混信が強いです。裏でさっちゃんがしゃべっているような雰囲気(^^;)が あるので電波は届いているようですが、弱いです。普段は何を言ってるかまでは わかりませんが、毎週聴いていると、時々一部聴きとれることもあります。
北陸放送
 放送時間が遅くなったので聴きやすくうなったような気がします。 ただ、やはりフェージングの谷ではつらいです。秋田放送との補完は 必要でしょう。
秋田放送
 電波は強くないですが受信可能。同波の宮崎放送は『チョット・CHAT・CHAT』の 時間には放送を終了しているが韓国語局の混信があり、30分間の間に数分間、 完全にかぶってしまって聞き取れなくなることもよくある。
近畿放送(KBS京都)
 9kHz下に文化放送が出ているので 普通のラジオでは無理でしょう。選択度の高いBCLラジオでないと文化放送しか 聞こえないと思います。出来れば同期検波かSSB付きのラジオでUSB(上側波帯)を 聞くようにするといいでしょう。電波自体はそれなりに強いので文化放送と 分離できれば聴こえると思います。ただ、23:00以降に状態が悪くなることが 多いようです。混信?

参考文献

ラジオの製作(電波新聞社)
アニラジグランプリ(主婦の友社)
JARL NEWS(日本アマチュア無線連盟)
カタログ(ミズホ通信・松下電器・ソニー・日本無線)

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