★シンクロナイズドスイミング
これはワタクシにとっては周知の事実なのでございますが、トホ妻はシンクロナイズドスイミングがオリンピックの正式種目に加わった時からどうも好みに合わないようなのでございます。まぁ確かにこういった「審判の採点で美を競う」というタイプの種目は陸上競技のように誰の目にもハッキリした勝負がつかず、何となくモヤモヤした部分が残るような気も致しますが、トホ妻のモヤモヤはそれ以上にもっと根本的な部分に向けられているようでございまして…。
対談場所:いわんや家居間・シドニー五輪の放送を見ながら
(画面ではシンクロナイズドスイミングのデュエットの演技が映されている)
いわんや「おお、お気に入り種目が始まったぞ(笑)」
トホ妻 「(画面を見てタメ息)……なんでコレがオリンピック種目なのかねぇ…?」
いわんや「…まぁ男の目から見てもシンクロはなぁ…ちょっと…う〜んって感ではあるが…」
トホ妻 「あらそうなの?オトコはコレ見て喜ぶんじゃないの?」
いわんや「喜ばんよ。例えばだぜ?実際にオレの目の前で競泳の女子選手がバシバシ泳いでたら“おおっすげえ、早え!”とか思うだろうけど、シンクロの女子選手が目の前で立ち泳ぎしながらニッコリ笑われてもなぁ…“困ったな”って思うぜ、オレだったら…(笑)」
トホ妻 「アタシはね、コレとか新体操とか見るたびに何かこう…違和感を覚えるのよね」
いわんや「オリンピック競技として?」
トホ妻 「まぁねぇ、たぶんIOCなんかの連中が『ゴツゴツした競技ばっかりでもナンだから、こういうキレイっぽい種目も加えましょう』ってことにしたんだろうからしょうがないけど…しかしねぇ…やっぱ根本的な違和感があるよ」
いわんや「スポーツっていうより…ショーっぽいとか?(笑)」
トホ妻 「いや、そういうのともちょっと違う。見れば確かにスゴいと思うのよ。アタシにゃ出来ないし、スゴいとは思うんだけどさぁ…」
いわんや「思うけど…何なんだよ?」
トホ妻 「うーん…要するに…コレって根本はダンスだと思うワケよ。しかもそのダンスを…うーん…例えば口にタイマツをくわえてダンスしているのを見せられてるような感じなのよね」
いわんや「くっ口にタイマツ!!」
トホ妻 「だから例えばの話よ。見てて“すげえ〜”とは思うんだけど、心の中のどこかに“だからどうした?”って気持があるのよねぇ…」
いわんや「要するにひどく珍奇なダンスを見てるような気分になるわけだ」
トホ妻 「そうそうそう(笑)そういう感じ」
いわんや「そう考えると面白いな。普通のダンスはオリンピック種目にはならないけど、それを水ン中とか氷の上とか“特殊な状況”でやるとオリンピック種目になって芸術点とかつくわけか…」
トホ妻 「まぁそれでもフィギアスケートの場合はさぁ、トリプルホニャララを何回跳んだとか、デススパイラルを何回まわったとかさ、まだわかるんだけど…シンクロはねぇ…今度コレの団体戦もあるんでしょ?そうなったらもう完全に『水着の女王』(注)の世界だよ(笑)」
いわんや「珍奇なダンスなぁ…リンボーダンスかなにかをオリンピックで見てるような感じか…」
トホ妻 「いや、アタシは思う。リンボーダンスって走り高飛びの逆を行くわけだから、ある意味じゃシンクロナイズドスイミングよりもオリンピック種目に向いてると思うよ。」
いわんや「ばははは…!!なるほど!“より低く”ってことになるもんな(笑)」
トホ妻 「そうそうそう(笑)。同じ珍奇なダンスならシンクロナイズドスイミングよりリンボーダンスの方が数字としての記録も残るし、いいと思うよ(笑)」
いわんや「いよいよホニャララ選手が世界新記録の30cmに挑戦します!ドンドンドコドコドンドンドコドコ……おお!クリアしました!とか言ってな(笑)」
トホ妻 「ぎゃははは…!!」
まず、この対談をシンクロナイズドスイミングの選手・関係者・ファンの方がお読みでございましたらトホ妻になりかわりましてお詫び申し上げます。申し訳ございません。ちなみに、上の対談でも触れておりますように、トホ妻は新体操という種目がこれまた全く好みに合わないようなのでございまして、選手が音楽に合わせて演技を行なったあと、最後のポーズを笑顔とともに「しなっ」と決めたり致しますとギャアギャア言って嫌がるのでございます…。
注)「水着の女王」とは、元女子水泳選手だった女優エスター・ウィリアムスを主役に据えてアメリカMGM映画が1950年代(たぶん)に作りまくった水中レビュー映画の代表作でございまして、何と申しましても見どころは水着美女たちによる華麗な水中群舞。今見ると確かにシンクロナイズドスイミングのハシリと言えなくもございません。
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