★タイタニック-その2-

 ホ妻帝国オフ会でも話題にのぼった映画「タイタニック」。ワタクシ観たことがなかったのですが、とうとう先日トホ妻の許可を取付けて貸ビデオ屋で「タイタニック」上下2巻セットを借り、皆様から遅れること約2年で観ることができたのでございます。以下の対談は二人でこのビデオを見終わったあとのものでございますが、やはりこの映画が内包する問題の多くはデカプリオと「腕の太い女」の二人に帰せられるようなのでございまして…。

対談場所:いわんや家寝室・「タイタニック」を見終わって

いわんや「うううう〜〜〜ん…」

トホ妻 「…どうだったね?」

いわんや「う〜ん…まぁこんなモンだろうと予想した通りのデキだったなぁ…」

トホ妻 「こんなモンかね(笑)」

いわんや「こんなモンだろうな。とにかくさぁ、デカプリオと腕の太い女以外の登場人物がドラマに全然カラんでこないからさ、やたらお軽い話になってんだよなぁ…キャシー・ベイツなんて何のために出てたんだ?デカプリオに息子のタキシード貸すためだけに存在したような役じゃん」

トホ妻 「それよりもね、主人公の二人の設定がそもそも全然ダメなのよ。腕の太い女もそうだけど、デカプリオの貧乏絵描きってのは何?アレ。絵の勉強のためにヨーロッパに来たのに、アメリカに帰れるーッ!とか言って喜んでたり…サッパリ分かんないよ」

いわんや「しっかし、あの女ホントに腕太かったなぁ…身投げしたローズちゃんがデカプリオにつかまる場面なんて、異常に腕が太く見えたぞ(笑)」

トホ妻 「あそこも説得力ないよねー。どう見てもあの女の方が重そうじゃない。デカプリオを道連れにして一緒に海に落ちなきゃヘンだよね(笑)」

いわんや「顔もなぁ…巨大なオメンみたいな顔だったよな、あの女…」

トホ妻 「あの女のキャラクターはねぇ、『レベッカ』のジョーン・フォンテーンみたいにさ、最初はか弱い女だったのが段々と試練をくぐるうちに強い女になっていくっていう風にすればもうちょっと面白くなったと思うんだけどなぁ…」

いわんや「でも、作る方はチャンとそのつもりで作ってたんだと思うぜ」

トホ妻 「アレでぇ?!とてもそうは思えないよ。最初の食事シーンでもあの女が顔も体もいちばんデカくてさぁ、か弱い女どころか最初っから他の誰よりも強そうじゃん(笑)」

いわんや「水に浸かってからの動作がスゴいもんな。ザバザバ水を蹴散らしながら大股でノッシノッシ歩いてて…(笑)まぁあの女が最後まで生き残るという設定だけは激しく説得力あるな(笑)」

トホ妻 「ありゃ体育会系の女だよ(笑)。歩く動作一つとってもエレガントじゃないもんね。」

いわんや「でも、あの女がオノ振り回すこの映画最高の名場面はハマッてたじゃん(笑)」

トホ妻 「しかしだね、何たって最悪なのはラストだよ。みんなが勢揃いしてデカプリオとケイト・ウィンスレットに拍手するっつー、ありゃ何なのさ?」

いわんや「う〜…だからまぁ…あのバァさんの夢ってことだろ…」

トホ妻 「そうかも知れないけどさ、あれにゃ呆れたよ。最後の最後で“なーんちゃって”って言ってるようなもんじゃない。作る側のココロザシの低さを感じるよね」

いわんや「うう…眠くなってきた…」

トホ妻 「このビデオ、明日返そうか」

いわんや「え?だって一週間レンタルだぜ。まだ借りてたっていいじゃん」

トホ妻 「だって、もういっぺん見るかい?コレを…」

いわんや「いや、まぁ多分見ないだろうけど…今度の週末に返してさ、その時一緒に『親指タイタニック』借りてくればいいじゃん。これでやっと晴れて『親指タイタニック』を見られるぞ!」

トホ妻 「『タイタニック』借りたのは『親指タイタニック』見るための予習かよ…」

 ああ…映画「タイタニック」が大好きという方がもしこれをお読みでございましたらお詫び申し上げます。申し訳ございません。とは言え、やはり現実は直視せねばなりません。「タイタニック」が「いわんや映画観賞史」に何の痕跡も残さぬ映画だったのは冷厳なる現実なのでございまして、ここはやはり「親指タイタニック」の方に期待するしかないようでございます。実は、先日「タイタニック」を返却するためにビデオ屋に行ったついでに「親指〜」を借りようとしたら何と全て貸出中。どうやら人気作品のようでございます。ワクワク…

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