歌舞伎町の帝王      2005年2月7日 広告特集

 が明けてからというもの、ワタクシもトホ妻も仕事にグッタリと疲れるばかりで、なかなかHPの更新もママならない日々が続いております。こういう時は無理にネタを絞り出そうとアセるよりも、身近なところにある、ちょいとオカシいネタをスケッチ風にまとめるのもまた一興というもので、さっそくそんなネタを拾ってきたわけでございます。問題なのは、ある程度土地カンがある方でなければわかりずらいという点でございまして…

 京都内にお住まいの方ならもちろん、首都圏にお住まいの方であれば新宿という盛り場は何度も足を運ばれたことがあるはずでございます。ただ、コレをお読みの方には首都圏以外の日本、あるいは海外にお住まいの方も多いはずで、新宿なんて「一・二度行ったことはあるけど…」といった程度の土地カンしかない方もたくさんおられるのは当然。それを補足するために、いささか説明的な言い回しが何度も出て参りますが御容赦下さい。

 て、ワタクシは毎日通勤に新宿駅を利用しておりまして、京王線という私鉄から丸の内線という地下鉄に乗り換えます。この乗り換えのためには新宿西口の地下広場を南から北の方向に突っ切る形になるわけでございまして、地下広場を突っ切るとそこは丸の内線の新宿駅。地上に出ればJR新宿駅東口がございまして、そのまま北にワンブロック歩けば靖国通り、それをわたると椎名林檎が歌う「歌舞伎町の女王」で「大遊技場・歌舞伎町」とうたわれる巨大歓楽街・歌舞伎町があるわけでございます。

 宿に土地カンのない方には一応このトコロをよく覚えておいて頂きたいたいのでございまして、いわんやは毎朝、京王線から新宿西口地下広場を突っ切って丸の内線に乗り換える。丸の内線新宿駅から地上に出ればJR新宿駅東口、そのまま同じ方向にワンブロック歩けば靖国通り、その向こうには巨大歓楽街・歌舞伎町、そういうわけでございます。

 て、先日もワタクシは京王線新宿駅を降り、いつものように丸の内線の新宿駅目指して歩いておりましたが、そこでフとある広告が目に入りました。この地下広場の柱はバックライトがついた広告スペースになっておりまして、よくシリーズ広告で利用される場所。先般アップル社のiPodのシリーズ広告が掲げられていたのはワタクシの記憶にも新しいところでございますが、今回はどんな広告かと申しますと…

    

  

 っと、いきなり何でございましょうコレは?これだけではよくわかりませんですね。しかしソコはシリーズ広告の力。だんだん歩いていくと同じシリーズのいろんな広告が目に入ってまいります。

  

    

 はー…。どうやら漫画雑誌の広告のようでございます。漫画雑誌の広告に、その雑誌に掲載されている漫画のキャラクターが登場するのは常套手段とは申せ、こうして道行く人に直接フキダシで語りかけるというのはちょっとした工夫。新宿西口地下広場を歩く人は何となくこれらのキャラクターから「読め」と語りかけられている気分になってしまいます。ちなみに、その広場を突っ切ると、そこは丸の内線新宿駅。地上に出ればJR新宿駅東口、そのまま同じ方向にワンブロック歩けば靖国通り、その向こうは巨大歓楽街・歌舞伎町。皆様、チャンと覚えておりますですね?

   

    

 

 っと、こんなのもございます。こちらは島耕作さん。さすが一流サラリーマンだけあって「お読みいただけますでしょうか」とは、如才ないセリフでございます。申し訳ありません。ワタクシ、アナタのことは床屋かラーメン屋で読むばかりで、買って読んだことは一度もないのです。

   

   

 っと、これもまたシリーズ広告の一環。遊女でしょうか?色っぽくて大変ケッコウでございます。個人的には島耕作サンよりこういう色っぽい美女に「読んで」と頼まれる方が好きですが、まぁそんなことはドウでもいいのです。今回の新宿西口広場のシリーズ広告はこの4つのキャラクターがそこらじゅうの柱にくっついておりまして、京王線から丸の内線に乗り換えようとする乗客はイヤでも「読め」「ねぇ読んで」「読んでくれ」等々といろいろな漫画キャラクターからフキダシで話しかけらるシカケになっているというわけでございます。何しろ下の写真にございますように、地下広場の柱にはすべてこのシリーズ広告があるわけですから…。

   

   

 て、そんなシリーズ広告の林を通り抜け、ようやく西口地下広場も端っコ。ワタクシは乗り換えのために丸の内線の新宿駅に向かうのでございます。何度も申しますが、丸の内線新宿駅から地上に出ればJR新宿駅東口。そのまま同じ方向にワンブロック歩けば靖国通り、その向こうには巨大歓楽街・歌舞伎町。しかしワタクシが目指すのはとりあえず一番手前にある丸の内線・新宿駅でございますから、そこに向かうための階段を降りようといたしますと…

   

   

 や、この階段のところにシリーズ広告の続きがもう1枚があるようでございますね。この広告をくぐって短い階段を降りればソコは丸の内線・新宿駅。地上に出ればJR新宿駅東口。そのまま同じ方向にワンブロック歩けば靖国通り、その向こうには巨大歓楽…

   

   

  

  

 、ひー!!いきなりそんなデカい文字でそんなコト言われても…!いや確かにソッチ方向に歩いてはいるけど、今日は歌舞伎町に遊びに行くわけじゃないんだから…いやもちろん、会社なんか行かずに歌舞伎町に行く方が楽しいかな、というキモチはあるけど、だからってそんな…。

 やしかしコレには笑いました。このオチ広告はスゴい。何がスゴいって、これは新宿駅西口地下広場を南から北に向かって歩く人間にとってのみ、意味を持つ広告でございますから、おそらく日本中でココだけにしか設置されていないと思われるのでございます。日本国民の中のごくわずかにしか過ぎない新宿駅利用者の、そのまたごくわずかにしか過ぎない「西口地下広場南→北方向歩行者」だけを対象に、こんな巨大な広告をわざわざ1枚作るとはッ!

 にかく西口地下広場を歩いている間じゅう「読め」「読んでくれ」「ねぇ読んで」と何度も要請されたアゲク、広場が終わると最後のトドメにコレ。道行く人にこれだけ強烈なインパクトを与えることができれば、わざわざココだけのために1枚広告を出した甲斐もあろうというものでございまして、気の弱い人なら思わず歌舞伎町に行くのをやめて、言われた通りに大人しくこのマンガ雑誌でもを買って読むかという気になるやも知れませぬ。

 々新宿駅西口で誰かと待ち合わせなどの予定がおありの方は、ちょいと早めに新宿に行って、このシリーズ広告の林の中を散歩してみるのも楽しゅうございますよ。その際は必ず地下広場を南から北に向かって歩くのをお忘れなく。歩いて広場を突っ切ればソコは丸の内線新宿駅、地上に出ればJR新宿駅東口、そのまま同じ方向にワンブロック歩けば靖国通り、その向こうには・・・・アナタも歌舞伎町に行っちゃうんですかッ?!

担当:広告局いわんや記者

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