まりりん様よりの投稿 

 タクシの知人でもある浜松のまりりん様からのトホ母ネタでございます。原文が素晴らしいのでほとんどワタクシは手を加えずに受信したままで掲載したいと存じます。ちなみに、まりりん様はワタクシ・トホ妻と同じ大学、同じサークルの先輩でございまして、いわんや家と同じように「同じサークル同士で結婚」を経て現在は2児の母でございます。「同じサークル」という最も安易な配偶者調達方法をとった人間はその後の人生がトホホなものになるのでございましょうか…

 めての育児、子供が3ヶ月くらいのころだったでしょうか・・・。毎日の入浴、その日もいつもの様に準備していたのですが、その日に限って、息子がなかなか昼寝から目を覚まさず、「エーイ、寝たまま入れてしまえ!」と、眠りこけている息子を抱え風呂へ向かったのでした。

 つにない静かな入浴にすっかり気を許した私は恐ろしい事に、湯船の中でうっかり手を滑らしてしまったのです。ブクブクと、一瞬とは言え息子の頭部は水没し、若き母である私はすっかり冷静さを失ってしまいました。大きな声で子供の名を呼ぶ姿は、まさに安寿と厨子王の別れのシーンを思わせるものではなかったかと思います。呼べど答えぬ息子に、震えながら119をダイヤルしたのは言うまでもありせん。


 
「風呂で3ヶ月の子供を湯舟に落としてしまい、目をさまさないんです!!!!」
119「お母さん、落ち着いて。まず呼吸を確認してください。鼻の前に手を当ててみてください。」
 冷静な声に少しいらつきながら、子供の呼吸を確認・・・・・ん?あら、息してるどころか良く見るとスヤスヤって感じ。
 
「…息してますね。」ここら辺からちょっと恥ずかしくなってきた。
119「顔色はどうですか。」
 
「悪くないです。眠ってるだけみたいですかねーーー。」 早く電話を切りたい私・・・。
119「大丈夫そうですね。」声の調子がやれやれモード。
 
「そうですね。すみません。」
119「それなら良かったです。もし気になる事があったり、様子がおかしいようなら遠慮せずまた連絡して下さい」
 
「有難うございました。お騒がせしてすみません。様子見てみます。」
119「それでは失礼します。」 息子はやっぱり爆睡中。


 
やはやまったく・・・目くらい覚ましてくれよ!と、何も知らず寝ている息子に責任を転嫁してもう一度暖まりました。寒い季節じゃなくて良かった。もしそうだったら、絶対にかぜひいてたと思うわ!救急隊さん親切にありがとう。 

 りりん様、いやもう実に感動的なトホホ事件でございました。何が感動的かと言って、まず何と言っても救急隊の冷静でいながら親切な対応でございまして、ワタクシ、幸いにしてこの歳まで119に電話したことはございませんが、こんなに親切なものなのかと感服致しました。「遠慮せずにまた連絡して下さい」と不安の覚めやらぬ母親に諭すあたりはまったく神のごとき慈愛あふれる態度と申せましょう。

 に感動的なのが赤ん坊の「親水性」とでも申しますか、母の胎内で羊水の中を泳いでいた赤ん坊にとっては、一瞬風呂に水没した程度のことは昼寝を妨げる刺激にすら当たらないという事実でございましょう。赤ん坊をプールに入れるとたちまち上手に泳ぎだすという話もございますし、そのまま放っておいてもまりりん様の御子息は湯舟の中ですんなりとエラ呼吸でも始めたのではないか、とすら思ってしまうのでございます。

 れにしても、まりりん様は風呂場で御子息を水没させるという「うっかりミス」ののち、あわてて119に電話されたわけですから、その時はほとんどスッパダカであったと考えられるわけで、我が身を省みず子を心配する母の情愛にはまったく頭が下がります。しかし、いったん御子息が無事であるとわかると「息子に責任を転嫁してもう一度暖まる」というあたりがたくましきトホ母の面目躍如たるものがございます。とにかく、母子ともに風邪もひかず、ご無事で何よりでございました。

 りりん様はこれ以外にも様々なトホホネタをお持ちであることを示唆されておられますので、今後の投稿にも期待が持てそうでございます。力強いトホホネタ、お待ち申し上げております。この度はありがとうございました。

投稿ファイルINDEXに戻る