○○様よりの投稿

 なさん、こんにちは〜。「いわんやのトホホ英会話教室」新春スペシャル第二時限目です。二時限目は○○様(まるまる様)からの初投稿ですが、○○様はオーストラリアにお住まいの方なんですね〜。しかも何と○○様はいわんやの大学以来の個人的お知り合い!とうとうトホ妻帝国初の南半球の営業所?開設でございます。それでは二時限目もはりきって勉強してまいりましょう。

 つもいつも楽しませていただいております。海外組の皆様のトホホ体験談に勇気付けられまして、ぼくもひとつ自己トホホ、告白させていただきます。

 くはオーストラリアはシドニーに住み始めてもう7年半になります。こちらに来た当初2ヶ月ほどは、友達の家にやっかいになっていました。友達の名前はジェニー〔仮名〕、彼女は離婚したご主人との間にできた息子と現在のパートナーと3人でシドニーの中心に近い町に住んでいますが、本宅とは別にキャンベラとシドニーの中間ぐらい、南のほうへ車で2時間ぐらいのところにある山間部に30エーカーほどの土地と簡素なウィークエンドハウスを構えていて、月に1,2回はそこで週末を過ごすという生活です。

 世話になっているときはぼくも何度かつれていってもらいましたが、オーストラリアの有名なユーカリの林を野生のカンガルーが飛び跳ねていたり、切り立った断崖から深い渓谷が見渡せたりという、日本ではまずお目にかかれないスケールの大きな自然をはじめて目にしたときの感動は今も忘れられません。そういう山や森、原野はオーストラリアでは「ブッシュ」と呼ばれ、大勢の人が週末には「ブッシュ・ウォーキング」という、いわゆるハイキングを楽しむのです。

 るときジェニーの誕生日のパーティで大勢の友人たちが呼ばれ、ビールやワインを片手に世間話に興じていたときのことです。その週は連休を控えていて、ジェニーたちはその別荘へ行って週末を過ごす計画を立てていました。そこでぼくはジェニーの弟のグレッグ(仮名)にもいっしょに行くつもりかどうか尋ねたのです。

「Are you going down to Jenny's bush, too?」

 説をすると、前述のとおりオーストラリアの原野は「ブッシュ」ですからジェニーが持っている土地は「ジェニーのブッシュ」です。それはシドニーから見て南にありますから「going down」となります。(ちなみに皆様ご覧になったこともあるかもしれませんが、南半球の世界地図は南北が逆でオーストラリアが上の方にあるというのはあくまでジョークです。こちらでもやっぱり地図は北が上、南が下と決まっておりますから、北へ向かうときは「going up to North」、南下するなら「going down toSouth」です。)

 かしながら、その瞬間ぼくは深く後悔したのです。まるで違う意味に聞こえるではないか。英語暮らしも長い身、「ブッシュ」が隠語にもなりうることは重々承知してました。でも、動き始めた唇はとまらない、発した言葉は取り戻せない。あせるぼくを尻目にその言葉はあたりの空間をすべるように流れ、そこにいたすべての人々の耳に飛び込んだのでした。

もう遅い。爆笑の渦に飲み込まれるぼく。

 レッグは苦笑いとともにこういったのです。
「○○、ジェニーのブッシュというのは「アソコ」って意味になるんだよ。それにご丁寧に「ダウン」なんてつけたら、まるで誤解してくださいって言わんばかりだよ」

「わかってました」とはもう言えずに「えー、ほんとーっ?やだなー、はっはっは」と、必死でばっくれたのでした。ま、当のジェニーも笑ってたから、いっか。

 も聞いた相手がジェニーの弟でしかもゲイのグレッグでよかったです。これが彼女の10歳になる息子とか、ほかの男友達とか別れたご主人だったりしたら、彼女の人間関係にものすごい波紋を投げかけたかもしれないと、冷や汗をかいたトホホな思い出です。

 や〜…さすがいわんやの個人的オトモダチ。トホホにもそこはかとない知性の香りが…全く感じられない内容ですねー。知性どころか、トテツもなくエッチな内容ではございませんか。「Are you going down to Jenny's bush, too?」を日本語に訳すとすれば…「キミもジェニーのアノ茂みに降りて行くのかい?」といった感じにでもなりましょうか…キャーッ!エッチ!

 稿にもございますように○○様はオーストラリアにお住まいになってもう7年半。英語も不自由なく操れる方ですが、今回のようなミステイクはある意味「なまじ英語が上手い人」だからこそ陥った罠とも言えますね。ワタクシだったらそもそも南に向かうに際して「going down」なんて単語を使うことすら思いつきませから、英語がヘタであるがゆえに安全とも言えるわけです。みなさん?英語の上達もホドホドにしないといけませんね〜。

 かし、ただ感心しているだけではいけません。これをもっと簡単で、しかもエッチな意味の全くない言い方をしようとすればどうするかを勉強しないといけませんね?その際には…う…まぁその…「ブッシュ」の代わりに「ウィークエンドハウス」という言葉を使う、といったあたりが無難な解決法と言えましょうか…。いくら何でも「ウィークエンドハウス」には「もう一つの意味」はない…はずですし。ま、○○様、このたびは投稿ありがとうございました。それでは「いわんやのトホホ英会話教室」新春スペシャルはこのへんで。また来週までごきげんよう、さようなら〜。

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