はにまる様よりの投稿

 たもやトホ妻帝国に海外営業所が1ケ所増えました。今度はアメリカ・マサチューセッツ州のケンブリッジ営業所。営業所長は今回初めて投稿をお送り下さったはにまる様でございます。はにまる様は現在28才の前途有為な男性で、遠くマサチューセッツ州で勉学に励んでおられるのですが…しかしまぁ、アメリカの大学の寮って…

 未婚男性のはにまるです。いつも将来結婚したらこんな感じなんだねぇ、と色々思いながら楽しく拝見させていただいています。

 て、私は現在米国のマサチューセッツ州のケンブリッジという処に住んでおります。そもそもこちらに来たのはおよそ2年半前、初めての一人暮らしがいきなり海外ということで、結構ナーバスになりながら、通う大学のサマースクールに付属の校内寮に入りましたときの逸話になります。夫婦ではありませんが、婚約者たちと私を取り巻いた逸話にございます。

 メリカ東海岸は地震が無いことから建て付けも適当、すなわち隣の部屋の声など恐ろしく良く聞こえます。私が音を絞りに絞ってクラシックなんぞを聞きながら勉強していると、隣の部屋からは連日のようにアノの声が....。
 隣室の彼は偶然同じクラスにいたのですが、なんと同じ寮にフィアンセがおり、違うクラスを履修しているとのこと。まずもって同じ寮内に男女が入り組んで存在していることに正直驚きました。それはさておき、日を重ねるにつれて判明したのが、毎度「アノ声」が違うのであります。勘の鋭い私は、20歳程度の若者はお盛んだなぁ、と25歳一人暮らしの哀愁を感じておりました。

 ある日、隣の部屋から怒鳴り声が聞こえます。ああ、どうやらフィアンセと某女性が鉢合わせたようです。暫くすると私の部屋のドアがノックされました。概ね察しがついたので、いないフリをしようかと思ったのですが、気の弱い私はついつい応答。ドアを開けると彼が仁王立ち。そして私に
We were doing the problem sets with you, weren't we?
 つまり「宿題をいましがたまで一緒にやっていたよなあ」、などと了解を取ってきます。もちろんやっていなかったのですが、さすがに数年間サラリーマンをやっていた成果もあってか「Sure(もちろん!)」などといってみたところ、フィアンセさんも信じてくれてその場は丸く収まりました。

 数日後、彼は懲りずに浮気行為を続けております。そして、ノック...。今回は怒鳴り声もないのでなんだろうか、と思ってドアを開けてみると、彼は
Thank you for the last time. Why don't you join us as a present?
とのたまいました。

 語で「Why don't you」とは「〜しなよ」という感じです。「ご褒美にJoinしなよ」とは、これすなわち...。私は生真面目に
I am sorry I cannot. I am not familiar with that. などと返答。
訳せば「ごめん、そう言うのに慣れていないから遠慮しておくや」などと言ったせいか、彼はどうやら私がまだ未熟者だと思ったようです。続けて
Ok, then why don't you join our bachelor party next week? といいます。

 訳せば「来週のバチェラーパーティに来いよ」といったところでしょう。バチェラーというのは学卒(学士)を指します。私は「こいつ3年生なのにもう卒業パーティやるのかぁ。なんじゃらほい」などと心でつぶやき、参加に了解したのであります。


 
日、清廉潔白な(?)知人のジェフ君にこの話をしたところ、彼はゲラゲラ笑いながら、「奴はおまえを育てる気かもね」といいます。部屋に戻り辞書を引くとバチェラーには「独身男性」なる意味があります。もう少し調べを進めるとどうやらこのパーティは服を脱いで踊る女性(いわゆるスト×××ー)を呼んでバカ騒ぎしたりするものらしいこともわかりました。恐るべしアメリカ人。たしかに彼は私を教育する気だったようです...。くわばら、くわばら〜。


 
年たった先日、その彼のフィアンセに偶然会って話をしたところ、めでたくゴールインするとのこと。彼女は「どうせあのときは嘘ついてあげたんでしょ。どうしようもないわねぇ彼」などと言っておりました。まぁずいぶん「理解」のある人(?)だなぁ、などと思いつつ、「我にはアメリカ人の女性は論外なり」と思えたのであります。いずれ戻る日本にて嫁探しをしたいと痛感させられた
次第です。そしてあの日以来、私のボキャブラリーにjoinは無く、その利用は封印されております。

 、つまり…ですよ?その隣室の若者は…ですよ?婚約者以外の女性と浮気行為を楽しんだ後、はにまる様に向かって「こないだのお礼にこっち来て参加しなよ」てなことを・・・えええッ?!・・あ、驚くのが遅いですか?失礼致しました。しかし浮気の言い訳の口裏を合わせてくれた御礼に、はにまる様に…その…つまり…こっちに来て参加って…ああ、まったくアメリカの若者と来た日には…。

 常、「join」という言葉の意味は?と聞かれれば「参加する」であると答えるケースが多いはずでございますが、そこは「トホホ英会話教室」主任講師たるワタクシ。念のために「join」を英和辞書で引いてみますと… 1.結合する、接合する、連結する 2.仲間入りする、参加する などと書かれてございます。ううう…今回の投稿の内容を考えると「結合する」「連結する」といったマットウな訳語すらトンでもないものに思えてしまうではございませんか!

 の点、はにまる様は実に真面目な方のようでございます。いずれは留学からお戻りになられ、要職につかれ、やがては御結婚され…きっとバラ色の未来が待っておりましょう。はにまる様は投稿メールの中で「いわんやさんが上司なら昼飯時が最高ですね」などと書いて下さったのでございますが、まぁ「いわんやのような上司」程度ならともかく、将来を嘱望される留学帰りの身で、「ウチのような会社」に入るのだけはおやめになるべきであろう、とも思うのでございます…。はにまる様、このたびは投稿ありがとうございました。

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