ギョーコ様よりの投稿5

 なじみ、ギョーコ様から通算5度目の投稿を頂戴致しました。今さら申すまでもなく、ギョーコ様御一家は愛知県・名古屋市近隣の田園地帯?にお住まい。田園地帯ともなれば、今の季節、見ようと思えば見られるモノのようでございます。何を見るのかと申しますと…

ホタルを見よう

 タルを見たことはありました。
 ただ、それは虫かごの中だったり、桃屋のメンマのビンの中だったり、つまり「捕らわれてしまったホタル」ばかり。まだ一度も「自然のホタル」を見たことがなかったのです。

 供たちにもぜひ見せたいものだと思っていると、知人がいい場所を教えてくれました。名古屋の「相生山緑地」というところで、クリスマスツリーのようなホタルの群れを見ることが出来るとのこと。地図で場所を確認し、多少遅くなっても子供たちにも負担のない週末の夜に出かけました。

 なるほど「緑地」というだけあり、そこに近づくとこんもりした丘陵が見えてきました。

 線道路からそこへ入って行ける道をみつけ、ぐんぐん登っていくと駐車場。たくさんの車が止まっております。おお、こんなにもたくさんの人がホタルを見に来たのかと感動すら覚えましが…
よく見ると、みなさん手になにか持っていらっしゃる。懐中電灯でもなく、虫除けでもなく…ゴルフクラブやアイアンを!?
 
 
す暗い中よーく見ると、その緑地の一部を利用したゴルフ練習場の駐車場で、順番待ちの皆さんが、駐車場でブラブラしていらっしゃる!!

 てて幹線道路に戻り、また入っていけそうな別の道を見つけ、そこから登っていくと、こんどはどんどん道が細くなるばかりです。実は、タクシーが入っていくのを見たので、「あれはホタル鑑賞の客に違いない!!」と思って追ったのですが、舗装もマトモではなくガタガタの坂道。ちょっとハンドルさばきを間違えたら御陀仏確実?
 
 ふとしたことからタクシーも見失い、地図にも載っていない細い道を右往左往・・・。

 がネットで調べたところでは、「相生山緑地は、山じゅうがホタルの見どころといってもいいくらい」とまで書いてあったし、知人も「実にすばらしかった」と言っていたので、間違いないとやってきたのですが、ホタルの見えそうなところがないのです。

 こんな道が細く、勾配のキッツイ道で、しかも「行き止まり」の表示だらけなのに、民家があちこちにあるのです!!

 「あれ? ホタルって・・・民家はキライじゃないの?」

 問を抱いてよくよく見れば、いろんなモノが見えてきます。民家があるだけ立て看板もあり、「ゴミは指定日に」「徐行運転を」「行き止まり注意」などに付け加えて「●●町内会」と書いてあるのです。町内会が組織されるくらい、その緑地の中は民家だらけ。

 けども行けども細〜い道。やっとなにかを見つけても行き止まりの看板。そこから引き返しつつ、別の道に入れば、またさっきの場所に逆もどり。めったに道に迷わない私ですが、道は細く暗いし、頼みの地図にも載ってない。キツネやタヌキに化かされて、そのうち肥溜めに落とされるのでは・・・と不安にもなりました。ホタルのいそうな場所も一向見つからず、「道に迷った旅のものです」と、明かりのついている民家のドアを叩こうかと思ったくらいです。

 とでわかったのですが、その日は「特にホタルが出ない日」らしく、この緑地を私に教えてくれた知人もホタルを見るつもりで来ていたんだそうです。夫も私も、さんざん迷って疲れて帰宅しましたが、ホタルを見せてやりたかった子どもたちはといえば・・・

 育園児の娘は家を出るなり、車に揺られてすぐに寝てしまい、気がついたらまた家に戻っていたので、なにがなにやらワケがわからず、しまいには「私が寝ている間に、みんなでホタルを見てきたのだろう」と疑ってワアワア泣き出す始末。

 学生の息子は、いちおう起きていたので事の顛末は一部始終理解していますが、「あんな山の中で、あんな細い坂道なのに、あんなにたくさんの家があって人が住んでいるなんてびっくりした」とか、「夜中なのにたくさん車が走っていて、ネオンがきれいだった」などと、社会科好きのコドモらしい感想を述べてくれました。
 
 
んなわけで、「ホタル見物で美しい思い出づくり」だったはずが、子供たちには「疑惑の空白時間」と「夜の社会見学」、大人たちには「時間と金の無駄使い」そして「親の信頼ガタ落ち」・・・醜い思い出の一コマとなってしまいました。

 やはや…お疲れ様でございました。しかし御自宅からチョイと車で足を伸ばせばホタルがいる…いや、少なくとも普段であればいるはずの「ホタル・ポイント」があるなんて、素晴らしいではございませんか。都会のコドモ出身のワタクシ、自慢ではないですが生まれてこのかたホタルなんて、たとえ「桃屋のメンマのビンの中」ですら、タダの一度も見たことございませんですよ、ええ。

 ぁ今回は失敗に終わりましたが、一応「ホタル・ポイント」の大まかな場所も確認できたことでございますし、長い夏休みはこれから。チャンスはまだございます。今度は入念な事前リサーチをし、軽やかに「ホタル・ポイント」までお子様達を連れて行って、親としての威厳と名誉を回復して頂きたいところでございます。

 だ、懸念されるのは「道に迷うクセ」がついてはいないかということ。ギョーコ様御自身もメールの中で「私はめったに迷わないもので・・・」と書いておられるくらいですから、今度は大丈夫だろうとは思いますが…ただ不安なのは…御本人もメールの中で「やはり噂の『SKA』に感染したのでしょうか」と、新種のウィルスにおびえる不安な心情を吐露しておられましたが…ギョーコ様、このたびは投稿ありがとうございました。

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