Ceremony - A trip to England.

Part 2

Last Modified: Sunday, 18-Oct-1998 00:35:44 JST

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8/28(Fri.)

今日からいよいよ Reading Festival. 天気は良く温かい(暑くはない!)。 あの寒さは何処へ?

朝食は8時。セルフサービスのコンチネンタル。 オレンジジュースとパンは旨い。でも、温かいベーコンぐらい食べたいなぁ、 などと小倉さんと話す。 部屋の汚なさに比べ、食堂はペンキ塗りたて(本当に前日に塗っていた)できれ い(安っぽいけど :-p)。 テーブルの後片付けなど、給仕の人たちの動きがテキパキしていて小気味良い。 この気使いをシャワールームにまわしてくれたらなぁ、などと思う。

10時すぎぐらいに宿を出て一路 Reading へ。 Paddington 駅で Reading への Cheap Day Return (£9.40 Credit Card が使 える)を購入し、Inter City の車両で Reading へ。 途中停車駅はなく30分程で到着。 最初、間違って 1st Class に乗っていたら、チケットの確認にきた車掌に丁 寧な口調で、ここは 1st Class だよと丁重に追い出される。 (いや、皮肉ではなく、本当に丁寧な扱いだった。最近は少なくなったけど、 JR などはたまに横柄な印象を受ける車掌とかいるけれど、それとの 対応の差にちょっとビックリしたぐらいだ。) 移動してみたら、普通席は既に一杯。デッキに立つ。 しばらくすると件の車掌がやってきて「ここは 1st Class じゃないから、す わったら?」と笑いながら言う。でも、3人が座れるところはなさそうだ。 車窓から見る景色は Moter Way から見る景色とはちょっと違ったイギリスの 田園風景だった(残念ながら写真はない)。

12 時前に Reading 駅到着。会場の rivermead leisure complex までは徒歩 で20分ほどだろうか。 途中、家の前に商品を並べただけの、にわかパチモン T-Shirt 屋が沢山 ある。 他にはにわかカンビール売りも。もちろん地元の商店や Pub も大繁盛。 駅から会場まで、既に完全お祭状態。 そして、やはりダフ屋もいる。チケットは会場で正規に買えるのだけれど。 儲かってるのだろうか?

仕事の都合で明日帰国しなきゃいけない、留美さんの分の当日券を会場入口で買い、 会場内へ。前売りを持っていた小倉さんと私は、ここで、Ticket と wrist band を交換。 これはちょっと並ぶ必要があった。
Wrist Band

会場の中は非常に沢山の出店があった。飲食物だけじゃなく、 服とか(£1から。安い!)、ボディピアッシングショプとかまである。 喰いもの屋もあやしい焼きそば屋とか、Pot というイギリスのカップラーメン の出店とかまであって、ほんといろいろ。もちろん、Fish & Chips や、 Chinese, Indian, Italian といったイングランドのあちこちで見かける 定番ものものもある。

その辺の出店で軽くメシを食いつつ Carlsberg の Lager を飲み、いざ会場へ。 (Carlsberg はスポンサーの一つだったようだ。) と、ここでちょっとトラブル。 8mm VTR を持っていた小倉さんが入場チェックにひっかかってしまったのだ。 で小倉さんが再挑戦して、あとから留美さんと私が入ることになったのだが、 ここで、はぐれてしまった。けっきょく、小倉さん夫妻とは3時過ぎ会場内で、 偶然再開ということに。

さて、会場は、main stage の他、melody maker stage, dr. martens stage, carlsberg export stage そして bravo cinema tent という映画のテントに分 れている。 main stage と dr. martens stage は私のよく知らないアーティスト、 carlsberg export stage はメロコアだったので、とりあえず、 melody maker stage で、うだうだ、The Delgados, Grandaddy などを見る。 が、どっちもあまり印象に残ってないない。 小倉さんと再開したあとは、一緒に melody maker stage で Yo La Tengo. 実はあまり聞いたことがなかった彼等なのだが、変態ポップなところが なかなか楽しめた。小倉さん夫妻はここで宿に戻ることに。 私はその後、main stage で The Afghan Whigs をだらだら聞いたり、 Deftones のコアに巻きこまれたりした後、お目当の Mansun を聞く。 彼らもシングルをちょっと聞いただけで、それほど知らなかったのだが、 以前から気になってはいた。 ちょっとルックスがあれなので、アイドルバンドなのかな?と思っていたら、 実は大間違い。非常に実力のあるバンドだった。演奏は完璧。そしてなにより もボーカルの Paul が非常に上手い。 曲はこの時点でまだ発売されていない(と思ったが)2nd Album "Six" からのも のが多かったようだ。帰国してから "Six" を聞いたのだが、 CD よりライブのほうがずっとダイナミックかつエモーショナルで (逆に)非常に驚いた。

その後の Page & Plant はいいとして(Fun の方、ごめんなさい)、 Ash はちょっと興味があったのだが、 まぁ、明日もある、ということで、初日は Mansun 終了と伴に帰路へ付く。 帰りの列車はちょっと停車駅が多く、時間がかかる。 Paddington に着き、スーパーで夕食にサンドウィッチを買う。 Mansun の演奏が終わったのは8時前だが、宿に着いたのは10時過ぎだった。 明日早朝、小倉さんは留美さんを Heathrow まで送っていってから、 Reading へ向かう、とのことだったので、宿に戻って小倉さんと作戦を練る。 明日から宿も代わるので、私が先に宿にチェックインして荷物を置いてから でかけることに。

8/29(Sat.)

天気快晴。気温も上がりそう(ただ、朝はやぱりちょっと冷える)。 8時頃朝食。小倉さん夫妻は既に宿を出てるはずだ。 留美さんにお分れの挨拶ができなかったことを後悔する。 ホテルをチェックアウト(といっても宿代は支払い済みなので、鍵を 鍵箱に入れるだけだったが)、 次のホテル Blakemore へ向かう。徒歩2分ぐらいだろうか。 部屋は空いていたので、すぐチェックインできた。 Blakemore はけっこう高級なホテルらしく通常であればツインで£100(だった かな?)以上するらしいが、Ground Floor のボイラ室の隣で、少々暑いためか、 ツイン£65で泊まれた。旅の前半ほどではないが、少々涼しかったので、 ボイラ室の隣ということも、まぁ、問題ない。 初日の The Grafton ほどではないが、なかなか良い部屋。

と、ここでトラブル。

明後日帰国なので、部屋に電話もあることだし、 帰りの便の reconfirm をしようとしたのだが、 旅行代理店 OSU から教えてもらった KLM のオフィスに電話したところ、 「土日はやっていない、オランダのオフィスに電話してくれ」 、とのテープが流れてるではないか。あせる。 とりあえずオランダのオフィスに国際電話するが、 「今混んでいるので、ちょっとまってくれ」というテープが流れるのみ。 20分まってもだめだったので(これが、待ちすぎだった)、とりあえず 電話を切り、Heathrow 空港に電話してみる。 するとやはりテープで「192で聞け」とのことだった。 192 とは何か判らないまま、電話してみる。 192 は通常の電話番号案内サービスのようだった。 今度は人間がでてきたので、「KLM の番号を教えてくれ」 というと、向こうのオペレータの人も心得たもので「予約関係か?」と聞いて きた。「そうだ」と答えると今度はテープで番号が流れてくる。 早速そこに電話すると、また、「今混んでいるので、ちょっとまってく れ」というテープが流れる。が、今度は1分ほどでオペレータと繋がる。 で、しどろもどろになりながらも名前と便名と出発地を告げ、なんとか reconfirm する。途中相手の言っていることが判らず、 何度も "Pardon?"を繰りかえしながらも...。

あー、電話は疲れる(もともと、私は日本語での電話も苦手だ :-)。 (結局電話代は£35もかかったようだ。高い授業料と思いつつも、 自分の判断のまずさに、帰国後ちょっと落ち込む。)

疲れを感じつつも、宿を出る。 Reception で後ほど小倉さんが来ることを告げ、Paddington の駅に向う。 イギリス名物の窓口の行列に並び、 Credit Card で切符を買う。 こんなのにも Card が使えるのは、旅行者にとっては非常に便利だ (なんといっても Card は rate が良いし)。

ホームに行くと Bank Holiday ということもあってか、ダイアが変更され(乱 れて?)いるらしい。正規の時刻表と、最新の発着状況を教えてくれる電光掲 示板の内容がバラバラだった。 とりあえず、電光掲示板の内容のほうが信頼できるようだったので、 それに従い、列車に乗り込む。車両は空いているというほどではないが、 座れた、前の席に日本人の若者が座っている。 「New Order って演奏下手なの?」なんて話をしていた。 (「そうだよ」と話しかけようかとも思ったが、イギリス来てまで 日本人と話しをするのもなんだなぁ、と思って話しかけなかったが。)

会場に行く道すがら、昼飯に Fish & Chips を購入。 £3.25. 会場で買うより £0.25 だけ安いが、まぁ、Junk な味だった。 お店の人が中国系らしかったのに、ちと驚く(というほどのことも ないが)。

会場到着は1時頃。すでに BIS のライブは終っていた。 しばらく会場をぐるぐる回った後、main stage の Asian Dub Foundation のライブへ。 ライブの前、 "Asian" という言葉に掛けてか、会場のスクリーンには 会場のアジア系の人が映し出される(ほとんど日本人だったんだろうなぁ)。

彼らの音も良く知らなかったのだが、若々しく元気なライブだった。 まぁ、それほどのスゴミは感じられなかったけど、踊れる。

次の Rancid はあまり好みではなかったので、会場をプラプラ。 そして、次は Lee Scratch Perry だ。

彼の音もあまり聞いていないが、どんなライブをやるのか興味が あった。最初、しばらくバックバンドだけでインストの演奏が続く。 15分後程でやっと本人が登場。ハデな格好のジジイだ:-)。 例のダミ声でまくしたてる。 全体に、そんなにうまくはないがみょーに面白いライブだった。

Lee Perry のライブ後 melody maker stage の前で待ち合わせていた 小倉さんと無事合流。次は再結成の Echo & The Bunnymen. Ian は見事なまでの Rock Star を演じる。 ベテランらしい安定感がある、 再結成ということで喜んでいる方もいるだろうが、 思い入れのない私にはちと新鮮さに欠けるかも?

次は Foo Fighters. コアに人があつまりはじめる。 Foo Fighters ファンは 恐そうだったので、オヤジ二人はじりじりと後退。 :-) 他のバンドはあまり MC が入らなかったけど、 Dave Grohl は、結構しゃべる。「ひさしぶりだぜ。前は Fuckin' なあの テント(melody maker stage)だったけどよ。」とか言って受けを取っていた。 Dave は、ビデオで見る通りギター弾きながら、跳ねる跳ねる。 おいおい、最後まで持つのか?なんて思ってたら、さすがに 最後のほうは、あまり跳ねてなかったが。

Mansun もそうだったけど、彼らもやはり、ライブのほうが活き活きとしてい る。こんな良いなら、もっとちゃんと予習してくれば良かったと少々後悔し つつ、 彼もまた、「幸せな残された人」なんだなぁ、などと思ったりする。 (Hole の "Celebrity Skin" も結構良かったしなぁ...。)

この日は、この後、Prodigy, Beastie Boys などあったのだが、彼等の 出演は時間が遅いかったので、日もまだ高かったが、 Foo Fighters の後、Paddington に戻る。 特に Beastie は引かれるものはあったのだが...。

夕食は、小倉さんが同僚から勧められたという Khan's という、 Indian で。 この店 JAL のガイドブックにも載っているような有名店らしい。 混んでいる。 そして非常に活気に溢れている。 値段は安く二人腹いっぱい食って(カレー3品にナンとライス)、ビールも飲ん で、£22ほど。 それでいて、実に旨かった。 日本の Indian ほどスパイスパイスしてなく(こ れはこれで旨いのだが)、どことなくマイルドなヨーロッパ風の味付けが印象 的だった。 小倉さんがこの旅での食事を振り返って曰く「イギリスは美味しい」。 実際小倉さんが色々アドバイスしてくれたおかげもあるけど、 あからさまなジャンクフードとパスタ以外は、特にマズイものはお目にかから なかった。 土地の性質が違うせいか、野菜は味や香りが強めでおいしいし、 Fish & Chips の Fish も旨い。 食材そのものは、日本より良いんじゃない?と思ってしまう。 そして、旧植民地の食文化は確実にイギリスの地に 根付いているようで、そういったものは味付けも良い。 伝統的なイギリス料理は、あまり食べてないのでなんとも言えないけど、 かつてのイギリス人は(日本人の好むような)季節感や、色彩感に乏しい食生活 をしてきたのかもしれないけど、 イギリスの食事がまずいというのは、ひょっとして過去のものに なりつつあるのかもしれないな、と、漠然と思う。

宿に戻る。ボイラのせいでちと暑い。窓を全開にし、ドアも開け、 廊下の窓まで開けて冷やす。 ちょっと疲れたのでバスタブに湯を張り浸かる。広くて清潔で気持いい。

8/30(Sat.)

Reading 最終日。昨日ほどではないが、天気はまぁ良い。 8時に朝食。ここも Continental.(オプションで English Breakfast もある。 でも£4(だったと思う)もしたのでやめた。) 例によってパンは旨い。紅茶、コーヒーもまぁまぁ。 まぁ、良く思いおこしてみると、日本のパン屋でイギリスパンなるものを買う と結構美味しかったりする。 とはいえ、イギリスで食べたパンはフランスパン風のものや、ライ麦パンが 多く、その日本で売ってるイギリスパン風のものは、あまり出てこなかったが。

とまぁ、食事についてはまぁまぁだったのだが、 ただ、給仕のニーチャンがドンくさかった。 私のカップにコーヒーを注ごうとして、大量にこぼしてしまう。ポットが一杯 だったんで、こりゃヤバイなと思って見ていたら案の定だ。 私には被害はなかったが、隣の(空の)椅子に大量にコーヒーが振りかかる。 やれやれ。彼の立場やら身分は大丈夫かい?

その日 Reading は早い時間にはあまり興味のあるバンドがなかったので、 小倉さんは カムデン方面へ、私は Tate Gallery に行ってみる。 最寄駅が Pimlico St. だったので、 パーム航空へのネタの提供になるなぁ、と思い、写真を取る。

Tate Gallery というとやはりターナーの作品が数多く展示されていることで 有名だ。確かに圧倒されるだけの量の展示があった。 しかし、見どころはそれだけでない。 Andy Wohol や Mark Rosko の作品を集めた部屋がそれぞれあったりと、その 他のものもなかなかに素晴しい。 (Wohol など多くの展覧会でよく見るので、良い作品はだいたい知っている気 になっていたが、まだまだ良い作品があることを思い知らされた。 そしてそういった作品を常設で展示していることに非常に驚かされた)。

イングランドの田舎を旅した後に、コンスタブルの作品や、ターナーの初期の 作品を見るとこの風景は、あのイングランドの光と風景を描いたものなのか、 と妙に得心する。

3月に東京で行われた Tate Gallery 展には行っていたので、 展示作品の内、何点かの作品は見憶えがあるものだった。 しかし、東京で見たがここでは展示していない、という作品も 幾つかあることに気がつく(ラファエロ前派の作品など)。 倉庫の中ということもありえるけど、引き合いが多く、 貸し出し中なのかもしれない。

1時ごろ Tate Gallery から Paddington に戻り、Reading 行へ向かう。 ホームの売店で The Indipendence 紙の何部にも分れたぶ厚い日曜版を買い、 列車(「電車」ではない。ディーゼルだ)に乗りこむ。 The Indipendence 紙は Culture 面だけ の部もあって(もちろん、通常のニュースの部やスポーツの部、そして、ダイ アナ関連の部などもあった)それには Club Culture などについても 1 page を裂き、わりと詳しい記事があった。日本の新聞だと、ちょっと考えられない。

やはり今回も座れずデッキに立っていたのだが、さすがに、英字の新聞を読み ながらだと、あっという間に Reading に着いてしまう。 会場への道のパチモン T-Shirt 売りが、これで最後だとばかり、 1枚£5(だったかな?)にディスカウントして売っている。 会場に到着し、昼飯にあやしげな焼きそばを喰う。変な味だ。 今日の目的の1つ、Peter Hook のバンド Monaco のライブが始まるまで、 あちこちぶらぶらする。Monaco のライブが始まる前に小倉さんと合流。

Monaco のライブ開始。さすがにそれほど観客は多くはない(けっして少ないと いうわけでないが :-)。Peter Hook は Bass を低い位置で弾くということ以外は 単なるオヤジという印象。演奏そのものは、はボーカルが David Potts とた まに Peter 自身(どちらもヘタ)だということ以外はほとんど New Order とあ まり変らない音だった。Monaco の曲だけでは時間が持たないのか Revenge の曲 も何曲かやっていた。 まぁ、New Order への肩ならしには丁度よかったけど、なにか、こう 心に来るものが弱い(我ながら発言に愛がない :-)。
Monaco のステージ。 真中の方が、Peter Hook さん(職業:ベースラインを弾かないベーシスト)。

その後小倉さんは Main Stage の Divine Comedy, 私は melody maker stage の Curve の Live を見ることに...。

しかし、Curve の Live が始まると思いきや、「次は The Audience だ」 とのアナウンスがある。え?Curve はやらないのか?ドタキャン? しかし、イギリスの客は意外と大人しく、私の近くにいたニーチャン約1名が 「Curve だしやがれ、Fuckiiiiiiiiiiin'」と叫んでいた他は、大した混乱もな く、The Audience 登場。ある意味非常に驚き。 ということは、日本のライブで悪態ついて暴れてる英語を話すニーチャン 達は、ほとんど全員アメリカンなわけね?たぶん。

ま、せっかくなので一曲だけ聞いて、New Order を待つ客で既に一杯の main stage へ向かう(いや The Audience の演奏ははけっこう 良かったのだが。New Order がなければ、最後まで聞いてたと思う)

人ごみを掛き分け適当に前へ向い、場所を確保する。ふと隣を見ると 首から8mm VCR をぶらさげたアヤしい東洋人が...と思ったら、なんと小倉さ ん。さすがに驚く。

「Joy Division の曲やらないっすかねぇ。」 などと話しながら、彼らの登場を待つ。なにしろ今日は昨日買った Unknown Pleasure T-Shirt 着てきたくらいで、気合がはいっている。 やってくれたら非常に嬉しい。
これがその T-Shirt. 比較にCDのジャケを置いてみた。

しばらくすると、司会(誰かは知らない。たぶん有名な人なんだろう。 ご存じの方はご一報を。) が登場しNew Order 登場を告げる。New Order Call が巻き起 こる。盛り上がる会場。さぁ、登場、と思ったら変なバンドが...? ???と思ってると、ひっこんで、また司会の人が登場し、 「やぁ、ごめん。次はワルシャワだぁ〜」とアナウンス。 今度はそれらしき2人が、登場。おお、あれがひょっとしてが "The Other Two" か! などと思っていると、 続いて今日2度目のフッキー、バーニーも登場。 (実はこの辺り良くアナウンスが聞きとれなかった。 詳細については小倉さんから後で聞きいた内容だ。)

早速演奏を始める。曲は Regret 。いきなり「悔恨」とは...。 苦笑いしつつも、しかし、前方では、まぎれもなくバーニーが歌っているとい う事実に徐々に現実感が彼方へと過ぎ去っていく...。

(バーニーは思ったよりは歌が旨かった。 私の知り合い関係では、New Order カラオケを するときは、本人より上手く歌ってはいけないというルールがあるのだが、 これを守るのは意外と簡単かもしれない、などと不謹慎な事も思う。 他のメンバも破綻なく演奏している。)

2曲目は Confusion. いきなりこんな古い良い 曲をやってくれるとは!当然ながら打ち込みのパートが多いので 安心して聞ける、踊れる。

そして3曲目 "Isolation". 彼らはやってくれた。 イングランドにやってきてから私たちがやってきたことが、この時間に収斂し て行くような思いがした。 Ian に少し似せたような歌い方でバーニーが歌っている。 会場の若い子たちはこの曲知ってるのか?などと思ったが、 さすがにイングランドでの彼らの人気は強いのか、周りの十代と思しき 若者たちも、一緒に歌ったりと、結構好反応だった。

それ後、彼らは Joy Division の曲を含め、80年代中頃までのシングルカット 曲を中心に演奏をつづけた。彼らのベストとも言うべき選曲だ。 そして、バーニーの「次の曲は古い Joy Division の曲だ」との MC ともに、あの "Love will tear us apart" もやってくれた。 もう何も言うことはない...。

演奏は、'80 のシングルカット曲が中心ということで、やはり、打ち込みのト ラックに同期して演奏する曲が多かった。多少リズムトラックを現代風にした ものもあるが、ほぼアレンジはシングル通りだった。 しかし、あらためて、彼らの曲の構成やアレンジの巧みさには驚か された。Ather Baker などの外部の血によるものかもしれないが、ポップであ りながら、オリジナリティに富むあのカラフルなアレンジは、 そのシンプルさもあいまって、ライブでも鮮烈に耳に響く。 (打ち込み+シンプルなフレーズは、演奏の下手さを補ってくれるということも あるが :-p)

Temptation で、一旦ライブは終了。会場は客の歓声と拍手が鳴り止まない。 Blue Monday はやっていない。トリ前だとアンコールもあるようだ。 New Order Call が響く。

しばらくして、彼らが再登場。あのおなじみのイントロが聞こえてくる。 Blue Monday. あらためて聞くと、やはり懐かしくて、思わず高校生のころの 自分を思いだしてしまう。

そしてラストの曲は "World in Motion". まぁ、90年代に入ってから、彼らの 最大のヒット曲だし、ここは England ということもあり、客は非常にもりあ がる。でも日本人の私としては、"We're singing for England." とか言われて も引いてしまう。(後で小倉さんとも、「Scots や Welsh はどう思ってただろ う?」などと話していた)。場所が場所だけにしようがないが、これだけは、 ちょっといただけなかった。 あと、欲を言えば "Perfect Kiss" もやって欲しかったなぁ、と思う。 (詳しいセットリストは jd culture の会議室など参照して欲しい。)
New Order のライブの模様。 踊りながらだったので、こんな写真しか撮れなかった...

さて、ライブも終了。明日も早いので、トリの garbage は聞かず、駅へ。 (Curve は好きだけど、garbage はどうも...) あいかわらずダイアが良くわからない。まぁ、しばらくして 列車が到着、乗り込む。 列車で向いに座ったニーチャンが、我々の格好(小倉さんは (New) Order T-shirt, 私は前述の Unkown Pleasure T-Shirt) を見て「楽しんだかい?」 と話しかけてくる。

停車駅が多かったので、ちょっと時間がかかったが、疲れたので、ちょっとウ トウトしているうち、Paddington 到着。もう11時を過ぎている。 明日私の飛行機は、9時50分と早かったので、7時30分からのホテルの朝食はちょ っと無理そう。そこで、夕食と朝食に例の Pot を2つ買って帰る。 小倉さんも夕食に Pot を買う。

ホテルに戻り、小倉さんとPot 喰いつつ、缶のビターを飲み、あれこれ話す。 ああ、これでイギリスともお別れか。

8/31(Mon.)

6時起床。シャワーを浴びる。小倉さんはまだ寝ている。 Pot を食おうと蓋を開けると、なんとヌードルではなく、 マッシュポテトだった。ま、食してみる。 まぁ、こんなもんかという味。 しかし、イングランド人は本当にジャガイモが好きだなぁ。 荷作りをして、小倉さんを起こして挨拶して、ホテルを出る。

Paddington からは Heathrow Express を使うことにした。 日本の成田エクスプレスみたいなものだ。 チケットの自販機は、Card が使えるし、なんと日本語の案内まである。たい したものだ。そのかわり、チケットは20分程度の時間しかかからないわりには、 £10もする。 列車は、料金が高いだけあって、なかなか快適。車内の Monitor には、BBC News が流れる。 Heathrow Airport は Terminal 1 から 4 まであるのだが、 BA と KLM は Terminal 4 で、他のターミナルより、3、4分ほど余計に時間が かかる。それでも東京成田間よりは、圧倒的に近いのは便利なものだ。

空港に付きチェックインを済ませる。日本人が多い。 出国手続きの際、またブザーを鳴らしてしまう。 PDA (Palm III) のために鳴ったのがすぐ判ったので、再度ゲートをくぐろう としたら、有無を言わせず、こっち来いと言われ、体中まさぐられてしまう。

出発まで少々時間があったので、免税店をチェック。 さすがにお土産系は充実しているし、Dixons というイギリスの家電量販店も あって、Psion Series 5 とか Palm III とかも売っていた。でもとくに安く は感じなかった。ちなみに、Psion Series 5 £340.42, PalmPilot Professional £170.20, Palm III £255.31 といったところ。 ここで、職場用の土産を買う。

飛行機に登場。 また、窓側の席だった。多少雲がかかっていたが、イギリスの大地にゆっくり と別れを告げる。 ああ、やっぱり、いろいろあっておもしろかった、などと、月並だけど 思う。 サンドウィッチとコーヒーを楽しんでいる間に、あっという間に Schipohl.日 本国内を飛行機で移動しているのと、感覚的に差はあまりない。 これだけ移動が容易だと EU や、その通貨統合が必要と感じられるのも、よく 判る。言語や文化はともかく、あの地域で経済的主権を声高に主張しても意味 が薄いのが、肌で感じられる。言語にしても、例えばオランダ語とドイツ語は、 津軽弁と沖縄弁程度の差しかないのではないか?などと、つらつら思った。

Schipohl に着く。次の便 KL 867 は大阪行きなのだが、まぁ、念のため、KLM のカウンターで 成田行き KL 861 に変えられないか聞いてみる。が、やはりダメ。 おとなしく大阪見物でもするか?

Schipohl でも、しばらく時間があったので、ブラブラ免税店を覗く。 Schipohl の免税店は See Buy Fly という名前が付いていて、なかなか充実 していた。化粧品、服、食料品といった定番から、電気製品、CD はてはカジ ノまである。1ギルダーが何円なのか、よくわからかったのだが、イギリスよ りは物価が安いようだ。

さて、オランダと言って(私が)まず思いだすのが、 Heineken 。 カフェでは Credit Card が使えたので、軽く一杯。 日本ではまぁ、普通の Heineken も現地でのむと旨い。

そうこうしているうち、搭乗時間に。またしても、窓側。 隣りは関西弁をしゃべる若い女の子だった。 帰りも、機内サービスを楽しもうと思っていたけど、 なんか疲れていたせいか、寝てばかりだった。 お酒がもっと飲みたかった。

9/1(Tue.)

うとうとしていて、気がついたらもう到着時刻が近い。 機内のアナウンスで名古屋行きの無料バスが出るとのこと。 ちょっと時間はかかるが、これに乗ってみることにする。 いよいよ日本に近付き、見慣れた(と言う程でもないが)日本の風景が眼下に広 がる。イギリスと日本での、土地の起伏や、土地の利用(特に農地)の違いは、 実に大きいと改めて思う。

朝9時ごろ、ま新しい、関西国際空港に着陸。 ターミナルから入国カウンタまでは、「ゆりかもめ」みたいな乗り物で移動。 なかなか合理的ではある。 入国カウンタでは、「KLM を使ったのか?」、「何日間行っていたのか?」、 「なにか申告しなければいけないものを持ち込んでいるか?」、「職業は?」 など聞かれる。質問だけで、特に鞄を開けることもなく入国。 まぁ、私も見るからに普通の旅行者といった格好だったし、あっさりしたもの だ。

名古屋行きのバスの集合場所に行く。利用にあたっては、普通は予約するらし いが、予約なしでも大丈夫とのこと。チケットを見せたら大丈夫だった。 出発まで、ちょっと時間がかかり出発は10時ころ。長い橋を渡り大阪へ。 だが、高速は防音壁があるため、街並はよくわからない。 飛行機の中で寝ていたのにもかかわらず、あいかわらず眠くうとうとする。 これが、時差ぼけというやつか?

名古屋へは2時ころ到着。駅前で適当に昼飯を食い、今度は新幹線で東京へ。 駅前で格安チケットショップをちょっと捜したけど、見つからず。 鞄が肩にずっしり食い込み、気力もそれほどなかったので、 あまりちゃんとは捜さなかったが。 まぁ、普通にチケットを買う。

新幹線はそれほど混んではおらず、ゆったりすることができた。 ビールを飲んでいたら、また眠くなる。

東京につき、中央線で新宿、そして西武新宿線で自宅のある東村山市へ。 すでに、帰りのラッシュははじまっている。家に着いたのは6時すぎ。 無事到着。明日から仕事が待っている。帰ってきてみると、 長い夢を見ていた...そんな感じだ。

終わりに...

ということで、旅行は無事終了したわけだが、その後が結構大変だった。 時差ぼけから夜眠れなくなり、昼猛烈に眠くなるというのが2週間ほど続いた。 こりゃ仕事にならん、と、とうとう医者に睡眠薬を処方してもらう始末...。 その後も薬なしではなかなか夜眠れず、結局薬なしでぐっすり眠れるようにな るまで、1月以上かかってしまった。(1月半以上たった今でも、少々影響が残っ ていて、日中たまに強烈な睡魔に襲われることがある。夜寝てはいるのだが...)。 この話を小倉さんにしたところ、私ほどではないが、彼も 時差ぼけが数週間残っていて調子が悪かったという。 彼はもう何度もイギリスや他のヨーロッパ諸国に行っているが、こんなことは 初めてだという。 一方早く帰国した留美さんは全然大丈夫だったそうだ。 いったい何が原因なのだろう?

このページも、完成までずいぶん時間がかかってしまった。 その理由も、ウィークデイは夜眠れない分、週末の昼に爆睡してしまうため、 ページを更新する時間がとれなかったのが原因の一つである。 イギリスや他のヨーロッパ諸国は、また行きたいとは思うのだけれど、 また、こんな強烈な時差ぼけに悩まされるかと思うと、ちょっと慎重になって しまう...。次回行くことがあれあ、万全の準備をしたいと思う。

さて、最後まで読んでくれて、どうもありがとうございました。 感想、誤字脱字、事実誤認、クレーム等 :-) はお気軽に下記のアドレスまで メイル下さい。


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Written by IWAMA Naozumi
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