第2回

「サティアンプレス vol.0 1995.11.30」

--- 正月2日に渋谷でもらったオウムの新聞。いやー、まだやってたのね。 ---


この新聞について

紙名
サティアンプレス vol.0
発行日
1995年11月30日
発行
サティアングループ

この新聞から読みとれた「サティアン」の住所

「急な移転のため、連絡がとれなくなる可能性があります。そのときは、他のサティアンに電話をかけて、移転先を確認してください。」とのこと。

この新聞から読みとれた「尊師のうた28曲リスト」

この新聞に止められてたビラには、「歌のテープがお求めやすくなりま した。」と書いているので、値段は不明。元々は6000円、ものによっては2000 円だった模様。
  1. 尊師マーチ
  2. エンマの数え歌
  3. 真理教、魔を祓う尊師の歌
  4. 神聖賛歌
  5. 黎明
  6. 覚者
  7. さまよえるバルド
  8. 天へ帰れ
  9. 覚者の数え歌
  10. 輪廻を越える
  11. 五戒の詩
  12. マハーヤーナ
  13. タントラヤーナ
  14. ヴァジラヤーナ
  15. 未来へ
  16. 賛歌
  17. 戦え!真理の戦士たち
  18. 超越神力
  19. 輪廻転生
  20. 打ち勝て悪魔に
  21. 休まずたゆまず真理の修行
  22. 修行者の歌
  23. 進め真理教
  24. 戦え!真理の戦士たち2
  25. 真の意味
  26. 魂の苦悩
  27. 愛のために生きる
  28. 戦え!真理の勇者

正月だというに...

正月2日、高校、大学時代の友人と久しぶりに合うため、渋谷行き、その時 たまたまゲットしたのがこのサティアンの新聞。破防法の適用の検討、解散 命令がでたこの時期、まだ、このような新聞をバラまける体力が残っていた ことに驚いたが、内容があいかわらずポップなことにさらに驚いた。島田裕 巳氏のいうディズニーランド状態は未だに健在のようだ。

さて、この新聞は有名な(って私はまだ行ったことがない。)あのオウムショッ プ「サティアン」の宣伝紙。サティアン座談会「何でまだオウムやってんの?」 にはじまり、今は無きマーハーポーシャのビラを思い起こさせる、あいかわ らずの宣伝マンガ、その他のグッズの宣伝からなるこの新聞、あいかわらず の信者たちのポップな自己肯定に満ちている。人生に色々疑問があって、オ ウムに入信したはずなのに、今となっては、疑いなどなく、ひたすらポジティ ブに信に行きる姿が、もう他に選択肢がねーんだろうなつー状況をより強く 現していて、まぁ興味深いってことはある。この人たち、素直な人たちなん だろうなぁ...。ただ、あの事件について何らコメントもなしで「何でまだ オウムやってんの?」つータイトルはないと思う。教義が素晴しいというだ けでなく、「あの件は、まだ日本社会全体のステージが低いために問題にさ れている。だからこそ私たちは、さらなる真理流布に務めなければならず、 そのためにこのような活動をしている。」とか言ってほしかったなぁ。サティ アンの宣伝紙としてはそこまで言えんだろうけど。でもそこまで言ってくれ ないと、私としては、納得できないなぁ。

さて、上の尊師のうたリストだけど、新聞では、一曲ごとに短い解説が付いて いる。で、これが脱帽もん。たとえば、「さまよえるバルド」では「哀愁 に満ちたメロディーにのせて語られるのは、死んでしまった人のつぶやき……。 すごい歌だ。」とある。うーん、たしかに、こんなコメント作ってたら、さぞ かし楽しいだろう。サティアン近くにお住まいの方は、ぜひ新聞を 入手して読まれることをお勧めする。私もサティアンがクローズする前に資料 集めに行こうと思う。

今回はデータを入力するだけで疲れたので、このへんで。次回は 亡国日本の悲しみ を取り上げる予定。オウムについて感じたことは、次回に。


岩間の好み度(5段階):☆☆☆☆
コメント:
爆笑という意味で、星4つ。不謹慎だけど。この新聞を作り配っている彼らの 罪は責められるべきだが、個人的に彼らにそれほど悪い感情は持っていない。 悲しみと、軽い軽蔑があるだけだ。 一歩間違えば私は彼らの間接的被害者だったわけだが...。 (幹部/実行犯連中には、そんなわけにいかないがね。)
付記:1996/05/05現在 satyamshop.com というものがある。いやはや。
週末思想の目次へ
岩間のホームページへ
naoz-i@tt.rim.or.jp / JBE00344@niftyserve.or.jp