番外編4
だれもが気になる
新宗教「分派」勢力地図
いやー、プロには敵わないや。やられました。
またまた番外編。すんません
先日新宿の紀伊国屋書店へ、このページのネタ捜しの一環として
ケン・ウィルバー
の本を捜しに行った。結局、彼の本で欲しかったものは見
つからなかったのだが、代りに見つけたのが、これ。
タイトルからは単に新宗教の分派関係を整理してある本かと思ちゃうし、実
際そのへんもきちんと整理してあるんだけど、そんなページは少ない(全体
の1割にも満たない)。
で、実は、
この本のメインとなる部分はそこじゃなくて、108にも及ぶ教団のメッセージ、
系譜、プロフィールが収められている点にある。しかもそれらほとんどが、
各教団の監修の下に書かれている。(
松沢呉一があえてやらなかったことをやってるわけだ。)
特に「108教団のメッセージ」という章がふるっていて、各教団1ページで、
と項目分けして、各教団の考えが簡潔に記されている。
終末論と脱会論なんて項目があるのが秀逸じゃない。タイムリーで。
特に終末論だなんて、オレがこの連載を通して見ていこうとしてたことだけに、
(ま、発表し始めたのはオレのほうが早いが)やられちまったな、って感じ。
今の新宗教状況を、各教団の教義から眺めようとした場合、この本は非常にてっ
とり早い。ま、結果として各教団の宣伝以外のなにものでもないものになっちゃ
ってるけど、なにか疑問に思った時の指針にはなりそうだ。
日本の新宗教に限らず、日本で布教してる海外の新宗教、
たとえば末日聖徒イエス・キリスト教会(モルモン教)や、ものみの搭聖書冊子
協会(エホバの証人)なんかも取り挙げられててなかなか頑張ってる。残念なが
ら、WIRED でも取り挙げられていた
サイエントロジー
はない。あと
オウム真理教
もね。
岩間の好み度(5段階)：☆☆☆
岩間の口惜しさ度(5段階)：☆☆☆☆☆
コメント：
まさか、こんなの出版する会社があるとはね。
でも、書名に「だれもが気になる」とあるけど、こんなの気になるやつって、
オレみたいなことやってるヤツだけじゃない(^^;)。まえがきによると、筆者
は、読者が新宗教を選ぶ際のガイドブックというものを意図したようだけど。
ま、資料としては、かなり使えるんで、少なくともオレは助かる。これで新宗
教辞典を買わずにすむしね。
- ケン・ウィルバー
- トランスパーソナル心理学の旗手(なのだそうだ)。トランスパーソナル心
理学は臨床心理学から発展したニューエージなガクモンらしい。心理学とはい
うものの、どうも宗教の影響が強いらしい。そのうち気がむいたら取りあげる
かも。
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