開学50周年記念フォーラム
−東京の水環境を考える−

 本日は大勢の皆様に御来場頂きまして誠に有り難うございます。今年、都立大学は満50才になりました。これを記念して様々な事業が予定されておりますが、本日のフォーラムはその一環として企画されたもので、水と人間との係わりについて考えてみたいという趣旨です。水は生命の源であり、日常使う言葉の中にも「水」がつくものがたくさんあります。「水際立つ」「水も滴る」のように良い意味のものもあり「水臭い」「水の泡」等のように余り良くないものもありますが、辞典を見れば「水」が頭につく言葉が何百も並んでいます。それ程「水」は我々の生活に深い係わりをもっています。
 大都市東京は「水」に係わる様々な問題を抱えています。本日はそれらの問題を本学の理学、工学、社会学のスタッフから多角的に検証してもらい、水の問題を皆さんと共に考えてみたいと思います。
 些か堅いかも知れない話の間に、俳句の有馬ひろこ宗匠に「俳句と水」という題でお話しいただくことになっています。間もなく梅雨で「五月雨を集めてはやし最上川」の季節になります。私も俳句には些か関心がありますが、何らかの意味で水に係わりをもつ俳句がたくさんありますのでどのようなお話がお聞きできるのか楽しみです。
 今日は皆さんを“水攻め”にしようというわけですが、どうぞ最後までお楽しみ下さい。
[1999年6月11日 都庁都民ホール]