「PASSION」は生きている証
「PASSION」は普通「情熱」という意味に使われます。「情熱は人間を生かし、叡知は人間を堪え忍ばせる」(シャンフォール)という言葉がありますが、「PASSION」はまさに生命を燃えさせるものであり、あらゆる活動の原動力です。特に「疾風怒濤時代」のただ中にある若者にとっては生命そのもの、生きている証と言っていいでしょう。学問で身につけた叡知だけでは人は行動できません。人生において何事かなし得た人は、必ず何らかの「PASSION」を内包しているものです。「古代への情熱」に燃えて、ついに「トロイの遺跡」を発掘したシュリーマンのように。
「PASSION」をテーマにして開催される今年の大学祭において、学生諸君がどんな「PASSION」を、どんな形で爆発させてくれるのか楽しみにしています。各参加団体が2000年に相応しいテーマを選んで、「PASSION」を傾けて下さい。
ただし、「PASSION」の発露に際しては、あくまでも節度と品位を保つことが肝要です。さもなくば大学祭は悲惨な結果に終わってしまうでしょう。「PASSION」には「受難」という意味もあることを忘れてはいけません。
[第52回都立祭パンフレット所載]