「トリツダイズム」宣言

 21世紀は「個性」や「特徴」就中「主義主張」つまり「イズム」が重視される時代であり、「ゴーマニズム」「わしズム」なる言葉に表象される「自己主張」「主体性」が注目されている。個人も大学も大学祭も「イズム」が問われているのだ。君の「イズム」は何か、と問われて直ぐに答えられるだろうか。この機会に、自分の「イズム」を考えてみよう。「イズム」こそ自分そのものである。自分を知ることが大切だ。
 では「トリツダイズム」とは何か。皆で「トリツダイズム」を考えてみよう。開学から50年以上経る中で都立大はだんだん変化してきた。しかし、日々並べても変化していないもの、すなわち「トリツダイズム」があるはずだ。この都立祭で、万古不易の「トリツダイズム」を探し、見つけ出し、触って確かめ、磨き上げ、大切に守り育てていこう。「特徴の無いのが都立大の特徴」などと言われないように。
 しかし、一寸待て。二葉亭四迷は『私は懐疑派だ』の中で「イズムの中に彷徨ついてる間ゃ未だ駄目だね」と言っている。「イズム」などくたばってしまえ!ということか。
[第54回都立祭パンフレット所載]