お陰様で・・・

 この春に開館した「さくら館」は、お陰様で利用者の皆様に喜んで頂くことが出来、好評のうちに半年が経過した。その一方で、開館以来四十年間大学セミナーハウスのシンボルであり続けたユニットハウスの大半が姿を消し、キャンパスが大きく様変わりした。
 「様変わり」といえば、永年「セミナーハウスの顔」として利用者の皆様に親しまれた渡辺禮子さんが退職された。「歳歳年年人不同」とはいえ、寂しい限りである。「お陰様で一番苦しい時期を乗り切ることが出来ました」と申し上げて、渡辺さんの永年の貢献に感謝したい。
 一方、キヤンパスでは今年も椿や桜や金木犀が美しい花を咲かせ、訪れる人々を楽しませてくれた。「年年歳歳花相似」である。
 お陰様で今年度は主催セミナーの盛況が続いている。予定した規模を大幅に超過したものもいくつかあった。これがハウスの前途を象徴してくれることを願う。
 古民家を移築した「遠来荘」の老朽化が進み、屋根にはぺんぺん草のみならず、木まで生えるようになり、雨漏りが酷い。数年前に屋根の応急修理をしたが、最早その程度の修理ではどうにもならない状態になり、対応に苦慮している。様々な可能性を検討しているが、「お陰様で遠来荘の全面修復が出来ました」という記事をこの欄に書くことは夢のまた夢である。(2006年11月)
[セミナーハウスニュース第171号所載]

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