休眠打破

 今年は、暖冬の影響で、桜にも「異変」が起きた。
 昨年は1月25日に沖縄の八重岳で満開の寒緋桜を満喫した。今年も2月1日に同じ場所を訪れたが、満開前の不揃いな姿を「楽しむ」結果になった。開花する気配のない木もあった。セミナーハウスの枝垂れ桜も、例年の「冴え」を見せてくれなかった。
 「暖冬ならば桜の開花が早い」と漠然と思っていたが、それ程単純ではないことを知った。桜の木が冬の間に「十分な寒さ」を経験して、「休眠打破」が起きれば開花するのだという。今年は暖冬のために「寒さ」が足りず、「休眠打破」が起き難かったらしい。
 セミナーハウスでは「さくら館」が開館して1年が経過し、お陰様で年間利用者数が3万人弱にまで回復した。セミナーハウスはこの数年間「十分な寒さ」を経験したので、「休眠打破」が起きたと確信している。これが「開花」につながる様に努力しなければと、気を引き締めているところである。
 一年前のこの欄に「河津桜を植えて、美しい桜の林にしやうと計画してゐる」と記したが、その後佐藤理事長の御配慮で50本の苗木を敷地内に植林することが出来た。御来館の折には、御注目下さい。(2007年5月)
[セミナーハウスニュース第172号所載]

大学セミナーハウスのホームページへ