聞鶏起舞

 今年は酉年である。「酉」は十二支の十番目で、西の方角を表わす。「酉」という字は干支の場合にしか使わない。「酉」を構成部分とする漢字には、酒、酩、酊、酔、酌、酎、酖、酣、醒、醗、醸、・・・など「酒」に関係あるものが多い。それもそのはず、「酉」は酒を造る壺の形から作られた象形文字らしい。
 「鶏」は中国語でも「ニワトリ」を意味するが、「田鶏」は「クイナ」転じて「カエル」、「草鶏」は「めんどり」転じて「弱虫」を意味する。
 『晋書』祖逖伝に拠れば、祖逖と劉昆は、晋王朝を復興し平和な世の中を作ることを夢見ていた。二人はその夢のためにあらゆる努力を惜しまず、毎日鶏の鳴き声を聞いて起き、剣舞を練習した。長い間の努力が実って、祖逖は鎮西将軍に任じられ、劉昆は都督に任じられた。後の人々は、二人の絶えざる努力に感動し、目標のために奮励努力することを「聞鶏起舞」と言うようになった。
 酉年に因んで「聞鶏起舞」を座右の銘としよう。目標はセミナーハウスの再建である。
[セミナーハウスニュース第168号所載]

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