え に っ 記 

酢酸溶液

 少なくとも私にとっては、学問の根源かつ基本は博物学です。 物心ついてからのたくさんの日々、生活しながら遊びながら、世界の不思議を心に貯めて、 それではじめてその秘密を解き明かす「学ぶ」事の楽しさに心躍るわけです。

山のてっぺんを切り取ってきて、そこにぽんと乗っかってもそれは「登頂」ではないし、 全然面白くもない訳です。思ったほど利点もなかったりするし。
でも、世の中せわしくなるとどうしてもそんな傾向は出てしまうもので、 便利にしてるんだかわざわざつまんなくしてるんだかって思うことはよくありますが、 かといって不便で自然だと楽園という発想も短絡的過ぎて、どっちもどっちと感じます。

体験したこともないような世界のことを教えてもらう、ということ自体は、 量や時期が限度を超えていなければいいもんですしね。

と長々ともっともらしいことなど書いてみましたが、要は非日常的な名前の水溶液の性質 (酸性・アルカリ性とか、色がどうとか臭いがどうとか)の一覧表を覚えるのに辟易して いた息子が「酢酸って無臭?」などふざけた事を言うので、台所から持ってきて嗅がせたら とっても面白い顔をしたので受けた、というだけの事です(^。^;)
記憶を強化するためにその辺の計算用紙に下の絵を描いて見せたら、本人もしばらく思い出し笑いしてました。



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