2016年7月10日(日)に第24回参議院通常選挙が行われました。
今回も含めた24回の通常選挙は以下のように行われています。
回数 | 実施期日 | 内閣 | 改選数 | 備考 | |
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地方区 | 全国区 | ||||
第1回 | 1947(昭22). 4.20 | 第1次吉田茂 | 150 | 100 | 初回として全議員を選挙。 上位半数(地方区:75,全国区:50)は任期6年,下位半数は任期3年。 |
第2回 | 1950(昭25). 6. 4 | 第3次吉田茂 | 75 | 50 | 第1回目の半数改選 |
第3回 | 1953(昭28). 4.24 | 第4次吉田茂 | 75 | 50 | |
第4回 | 1956(昭31). 7. 8 | 第3次鳩山一郎 | 75 | 50 | 保守合同・両社統一後初の参院選 |
第5回 | 1959(昭34). 6. 2 | 第2次岸信介 | 75 | 50 | |
第6回 | 1962(昭37). 7. 1 | 第2次池田勇人 | 75 | 50 | |
第7回 | 1965(昭40). 7. 4 | 第1次佐藤栄作 | 75 | 50 | |
第8回 | 1968(昭43). 7. 7 | 第2次佐藤栄作 | 75 | 50 | |
第9回 | 1971(昭46). 6.27 | 第3次佐藤栄作 | 76 | 50 | 沖縄(県)選挙区(定数2,各回改選1)設置後初の通常選挙。 |
第10回 | 1974(昭49). 7. 7 | 第2次田中角栄 | 76 | 50 | |
第11回 | 1977(昭52). 7.10 | 福田赳夫 | 76 | 50 | |
第12回 | 1980(昭55). 6.22 | 第2次大平正芳 | 76 | 50 | 衆参同日選挙 |
回数 | 実施期日 | 内閣 | 改選数 | 備考 | |
選挙区 | 比例区 | ||||
第13回 | 1983(昭58). 6.26 | 第1次中曽根康弘 | 76 | 50 | 比例代表制(拘束名簿方式)導入 |
第14回 | 1986(昭61). 7. 7 | 第2次中曽根康弘 | 76 | 50 | 衆参同日選挙 |
第15回 | 1989(平元). 7. 3 | 宇野宗佑 | 76 | 50 | |
第16回 | 1992(平 4). 7.26 | 宮沢喜一 | 76 | 50 | |
第17回 | 1995(平 7). 7.23 | 村山富市 | 76 | 50 | 55年体制崩壊後初の通常選挙。 定数是正:改選数4増(宮城・埼玉・神奈川・岐阜)・4減(北海道:2・兵庫・福岡) |
第18回 | 1998(平10). 7.12 | 第2次橋本龍太郎 | 76 | 50 | |
第19回 | 2001(平13). 7.29 | 第1次小泉純一郎 | 73 | 48 | 定数減:改選数・選挙区3減(岡山・熊本・鹿児島),比例区2減。 比例区に非拘束名簿方式導入。 |
第20回 | 2004(平16). 7.11 | 第2次小泉純一郎 | 73 | 48 | |
第21回 | 2007(平19). 7.29 | 第1次安倍晋三 | 73 | 48 | 定数是正:改選数・選挙区2増(千葉・東京)・2減(栃木・群馬)。 |
第22回 | 2010(平22). 7.11 | 菅直人 | 73 | 48 | |
第23回 | 2013(平25). 7.21 | 第2次安倍晋三 | 73 | 48 | 定数是正:改選数・選挙区2増(神奈川・大阪)・2減(福島・岐阜)。 |
第24回 | 2016(平28). 7.10 | 73 | 48 | 定数是正:改選数・選挙区5増(北海道・東京・愛知・兵庫・福岡)・5減(宮城・新潟・長野・鳥取+島根・徳島+高知),合県選挙区(鳥取+島根,徳島+高知)新設 |
参議院は現行憲法の施行と同時に1947(昭和22)年に開設されて以来,
任期6年の議員を3年に1度半数ずつを2つの違った方法で改選するという
制度をとっています。
開設当初,総定数250のうち3分の2の150名を都道府県単位の小・中選挙区
(定数:2〜8)ごとに選び(地方区),残り3分の1の100名は
全国1区の大選挙区から選挙するという形の2本建てでした。
その後,沖縄県の本土復帰により沖縄県選挙区(定数2)が追加され,
総定数252となりました。
実際には,(当然のことながら)全議員を選挙した第1回以外は半数ずつ改選となるので
地方区の改選数は75(第9回からは76),全国区の改選数は50となります。
したがって,各選挙区ごとの改選数は1〜4となり,
地方区は事実上の小選挙区制となっているわけです。
第12回通常選挙の後,参議院選挙制度にかかわる大幅な変更が行われ,
従来の全国区に候補者個人ではなく政党に投票する比例代表制(拘束名簿方式)が導入され,
旧・全国区は新たに比例代表区(または比例区)と呼ばれることになり,
同時に旧・地方区を選挙区と呼ぶことになりました。
ただ,選挙区(旧・地方区)での選挙方法自体に対する大きな変更はありません。
選挙区では衆議院同様に絶えず「一票の格差」が問題となり,
1995年の第17回通常選挙では4増4減(改選数)の定数是正が行われました
(ただし,総定数に変更なし)。
さらに定数削減が現実の問題となり,2001年の第19回と2004年の第20回の
2度の通常選挙(半数ずつ改選するので)を通じて
改選数について選挙区で3,比例区で2の削減を行い,
第20回通常選挙が終わった段階で総定数242(選挙区:146,比例区:96)となりました。
また,第19回の選挙から比例区について,従来の拘束名簿方式に代えて,
政党かまたは候補者個人のいずれかに投票する非拘束名簿方式が導入されています。
ともかく,再度確認すれば地方区/選挙区のうち改選定数1の県では事実上小選挙区制で,
さらに複数区(改選定数2〜5)の都道府県では中選挙区制で選挙が行われているわけです。
そこで,各選挙区でどの政党が勝利しそこを占拠しているか,表にまとめました。
画面表示の都合上,第1回〜第12回と
第13回〜第24回とに分けてあります。
2001. 7.30
2016. 7.11 改訂
ISIDA Satosi