★レオン
「レオン」といえば、リュック・ベッソンが監督した有名な映画の題名。当時は今よりちょっと若かったジャン・レノと、当時は完全なガキだったナタリー・ポートマンと、当時も今も変わらず異様なゲイリー・オールドマン等が出演しておりまして、御覧になられた方も多いのではないかと存じます。しかし今回の対談は「映画対談」ではなく「その他」に分類されております。なぜかと申しますと、同じ「レオン」でも今日は映画の話ではございませんで…。
対談場所:いわんや家寝室・布団の中
いわんや「今日、本屋で思わずトホ妻の喜びそうな雑誌買っちまったよ。異様に重かったが…」
トホ妻 「なによ」
いわんや「『レオン』」
トホ妻 「あれ買ったの!“ちょい不良(ワル)オヤジ”のための雑誌(笑)」
いわんや「広告見たら、“ちょいワルオヤジのための銀座”みたいな特集があったから買ってみたんだけどさ、まぁ銀座特集はドウってことなかったんだけど、とにかくすごいのは重量だ。オレ、これを帰りの電車の中で読もうと思ったけど、もう重くて重くて…(取り出す)」
トホ妻 「ちょっとアタシにも読まし…うああ!重い!なにこれ」
いわんや「こんな重量じゃ、あまり売れるとは思えないが…」
トホ妻 「(けっこう熱心に読みはじめる)…このスーツいいじゃん!これ」
いわんや「(下の方を見て)…50万するぞ、このスーツ…シャツでも2万8千円かぁ…。2万8千円のスーツっていうなら考えてもいいんだが…」
トホ妻 「…アナタにゃ永久にムリだね。“モテるちょいワルオヤジ”は…」
いわんや「誰が買うよ?50万のスーツなんて。大体こんな重たい雑誌も誰が買うよ?(笑)」
トホ妻 「ところがね、“目指せちょいワルオヤジ”の、この雑誌は成功したみたいなのよ。今度女性版が出るでしょう」
いわんや「『ニキータ』だろ?」
トホ妻 「そうそう。ためしに創刊号買ってみようかな」
いわんや「それ、車内吊り広告で見たよ。そっちは“目指せ・ちょいワルおばさん”じゃなくて、たしかキャッチコピーは“コムスメには負けない”だったな」
トホ妻 「ふううん…(相変わらず熱心にレオンを読んでいる)」
いわんや「しかしさぁ、レオンにニキータって…リュック・ベッソンの映画の題名でムリヤリ男女ペアにしちゃうってとこがスゴいわな」
トホ妻 「この本にも書いてあるじゃん。“ニキータにモテるためのナントカ”…“ニキータを連れていくためのドコソコ”…要するに“ちょいワルオヤジ”はニキータ、つまり妻か恋人かステディなガールフレンドか…とにかくオンナがいないとダメってことだ」
いわんや「オンナは何でもニキータかよ?(雑誌を手に取り)…“ダッフルコートは背中のフードが『意外性があってかわいい。』とニキータたちからも人気”って…オレ個人としては、こういうニキータちゃんのこと好きになれるかどうか自信がないワ(笑)」
トホ妻 「そういう言い方って、アソコが始めたのよね。マガジンハウス。『ポパイ』って雑誌の中でオリーブ、オリーブって使いまくってたんでしょ?」
いわんや「…オレ、『ポパイ』って実は1冊も買ったことねぇんだ」
トホ妻 「とにかくそうなのよ。で、その後実際に『オリーブ』って雑誌、創刊したくらいで」
いわんや「それは知ってる。しかし『オリーブ』も1冊も買ったことねぇ…」
トホ妻 「とにかく、『ポパイ』の中ではガールフレンドのことはみんな“オリーブ”って言うし、『ターザン』の中ではカノジョやオクサンのことは全部“ジェーン”だったはずよ」
いわんや「ホントかぁ?そんなの、聞いたことねぇぞ」
トホ妻 「それはね、アナタが『ポパイ』なんて読まないダサ青年だったからよ」
いわんや「で?その流れをくんで、『レオン』の中ではカノジョのことは全部『ニキータ』かよ。しかし両方の映画見てる人じゃなきゃわかんねぇべ?もっと“こういうコンセプトの男女ペアです!”ってのが誰にでもわかる名前にした方が雑誌の名前としては…たとえば…(考える)」
トホ妻 「たとえば?・・・」
いわんや「・・・たとえば・・あー・・(『お軽と勘平』なんてのしか浮かんでこない)・・・」
トホ妻 「・・・・・『トリスタンとイゾルデ』とか」
いわんや「ぶっぶぶぶ!!それは強烈なペアだ!(笑)つうか、その二人だとコンセプトは“不倫”になっちまう」
トホ妻 「めちゃくちゃ不幸になりそうなペアだね(笑)」
いわんや「雑誌『トリスタン』の今月号は“マルケ王の目を逃れ、イゾルデとふたりきりのラブリーな夜を過ごすための夜景スポット10”とか…」
トホ妻 「そそそそ。で、雑誌『イゾルデ』の方は“トリスタンが貴女だけに夢中になる!ちょっとアブナい媚薬特集”とかね」
いわんや「ひゃははははははは!!」
ちなみに、トホ妻はその数日後、「ニキータ」の創刊号をためしに購入したのでございますが、どうも彼女の興味は女性ファッションよりも男性ファッションの方にあるようで、「ニキータ」よりも「レオン」の方に強い興味を示しているようでございます。え?ためしに「レオン」と「ニキータ」を買ってみようかという気になった?悪いことは申しません。2冊イッペンに買うのはおやめになった方がよろしいかと存じます。「レオン」1冊でもあんなに重いのに、「ニキータ」創刊号がまた重い、重い…。
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