★ムーラン・ルージュ

 生の間に多くの映画を見ていれば、時にハズレ映画に出会うのも避けられぬことでございまして、先日トホ妻がビデオ屋で借りようと言うから借りた、2年前の映画「ムーラン・ルージュ」は相当深刻なハズレ映画だったようでございます。実はワタクシ、このビデオの最初の30分くらいまではつきあったのですが、あまりのハズレぶりに途中で見るのをやめました。しかしトホ妻は自分が借りようと言った手前、途中で投げ出すわけにもいかなかったようでございまして…

対談場所:いわんや家寝室・布団の中

トホ妻 「・・・・・・」

いわんや「・・・観たのか、あれ、最後まで」

トホ妻 「・・・観たわよッ!」

いわんや「怒んなくたっていいだろ。あれ、結局ストーリーは『椿姫』だったんだろ?」

トホ妻 「結局『椿姫』だったね。ちゃんと札束で女をひっぱたくトコもあったよ」

いわんや「そこまで一緒なのか…。いやしかしだ、最初の30分を見た限りで言わせてもらえばだね、アレは映画自体もヒドいが、あんなビデオを借りようって言ったヤツも悪い(笑)」

トホ妻 「うるさいわねッ!!・・・はぁ〜〜〜…しかしヒドい映画だったね」

いわんや「ひょっとして…1タイタニック以下?(笑)」

トホ妻 「以下かもね。0.7タイタニックくらいじゃない?」

いわんや「ひゃははは!ついに1タイタニック以下の映画に巡り会ったわけか!」

トホ妻 「とにかく、あの監督のバズ・ラーマンってのは頭ん中カラだよ。アイツって、前にデカプリオの『ロミオとジュリエット』撮った監督でしょ?要するに『椿姫』とか『ロミジュリ』とか、そういう古典を借りてきて、新感覚でリメイクするのが得意…だと自分では思い込んでるんだろうね」

いわんや「デカプリオの『ロミジュリ』って…そういやテレビでちょっと見たな…」

トホ妻 「アタシも半分くらいまでテレビで見たんだけど、つまんなくて途中でやめたのよ(笑)。要するに頭カラだからさ、単に古典を“ウンと趣向変えて映画にしてみました”ってだけ」

いわんや「『ムーラン・ルージュ』にしたって、やったら騒々しい上に、画面は顔のアップがブツブツと切り替わるだけでさぁ…30分でウンザリだったぜ、オレは」

トホ妻 「ニコール・キッドマンとユアン・マクレガーの踊りが下手だって聞いてたんだけど、もう下手かどうかすら分かんないよ(笑)。あまりにも細かくブツブツ画面が切り替わって」

いわんや「あの二人もなぁ…大体、ユアン・マクレガーってイモじゃん」

トホ妻 「ポティトゥ(笑)」

いわんや「あのポティトゥにパリを舞台にしたミュージカルの主役ってのは無理があるべよ」

トホ妻 「あーたね、ニコール・キッドマンにはもっと無理があるよ。踊ってる姿がなんかこう…全然エレガントじゃないの。何かが暴れてるような感じ(笑)。ニコール・キッドマンは、たぶんああいう役をやるには大柄すぎるんだよね」

いわんや「大柄…(大柄な女優を思い浮かべる)…例えばシガニー・ウィーバーが踊ってるような感じか?…うう…確かにあまり見たくないかも(笑)」

トホ妻 「その巨女とポティトゥが訳のわかんない愛の二重唱ときちゃぁ…フラミンゴとアライグマのラブ・ストーリーでも見てるような気分だよコッチは…」

いわんやフラミンゴとアライグマ!(笑)…ち、ちなみに…やっぱニコール・キッドマンがフラミンゴで、あのポティトゥがアライグマか…ひ…ひど過ぎる(笑)」

トホ妻 「ミュージカルっつーより、ディスカバリー・チャンネル見てるみたいで…(笑)」

いわんや「珍しい動物カップルの求愛行動(笑)」

 コール・キッドマン、及びユアン・マクレガーのファンの方、申し訳ございませぬ。付け加えるとすれば、数少ないとは思いますが「ムーラン・ルージュ」のファンの方、申し訳ございませぬ。しかし…ですよ?最初の30分でウンザリして見るのをやめたワタクシが申すのもナンでございますが、映画「ムーラン・ルージュ」はこれぞ駄作の典型、まさに『ザ・ダサク』とでも申すべき作品でございまして、この評価ばかりは動かしようがございませぬ。何しろ、あのトホ妻が「1タイタニック以下かも…」と言うほどの映画でございますよ?ほ〜ら、アナタも見たくなってき〜た…なってき〜た…。

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