第3回

不思議と神秘の使者

ソロンの予言書I

--- ごく普通にイッちゃってます。 ---


この本について

書名
不思議と神秘の使者 ソロンの予言書
Messenger of Wonder and Mystery
初版発行
平成6年9月1日
著者
ソロン アサミ
発行者
自由宗教一神会出版部
発行所
(株)星雲社

この本から読みとれた「自由宗教一神会」の概要

団体名
自由宗教一神会
会長
ソロン アサミ
信仰対象
神道系の多神教のよう。だけど便利な神名があって、下の神名を唱えると 八百万の神々全部の名前を呼んだことになるそうな。
神名(かみな)
名無 一神 王(多)之 命(尊)(なぁーむーん いゐしん おをーの み こーと)
終末思想
有(のかなぁ、なんだかよくわからんのだが。予言を参照)
輪廻転生
修行システム
特に記載なし、上記神名を唱えることは推奨されている。
予言

早く災害対策を急げ!

またも予言は的中して証拠文献となった

神様は自然を通じ人を通じて予言予告する 147ページをご覧下さい
(オビより)

あなたは新宗教と聞いてどんなイメージを思い浮かべるだろう? いろいろあるとは思うけど、 「イッちゃってる」ってイメージを思い浮かべる人が多いんじゃないかと思う。 で、今回取り挙げているこの本、わりと普通に「イッちゃってる」 (イキまくって帰ってこれないってほどじゃないけど)。

まぁ、普通の人の感覚を持ったままカミサマを信じることはできるんだろうけ ど、さすがに新宗教を起すような人になると、案の定、霊感体質というか電波 系というか、イッちゃってる部分が日常感覚のいろんな局面にまで染み出して きているらしい。この本も至るところに イッちゃってるオドロオドロしさが感 じられる。

なかでも一番ヘンなのは、この本には句読点がないことだ。 筆者によると

「句は文の切れ目。読は句の中の切れ目、に付けて 読みやすくする為の印であ りますが 此の本は 尚更読みやすくする為に 句読点は 用いてありません」
だそうで、かわりにスペースで区切ってる。どこが読みやすいんじゃ! あと、ところどころ筆者直筆の文章や絵もあって、なかなかいい味出してる。 もちろん、論理の展開もオリジナリティに溢れてる。しかもなかなか差別的 な発言もあって、やっぱ宗教と差別ってくっつきやすいのね、と再認識させて もくれる。

いやー、グッドです。
ま、そんな意味では典型的なっていうかフツーの新宗教本なわけだ。

とはいえ、こんな本にもウリはある。オビに書いてある147ページ以降を見て みると...

平成7年西暦1995年
日本及び世界各国に大変動

だってさ。すばらし〜。(彰晃ちゃんの上いってるし、最近話題の 法源先生なんか遥かに越えてるね。)

余計な一言

麻原彰晃の初期の書いてるものを読むと、このイッちゃってる感覚というのを 実は殆ど感じないんだよね。わりと普通の人と同じ感覚で淡々とヨーガについ て語られている。あまり神だの仏だのを強調していない。このことはオウム信 者の入信動機なんかを考える上で、わりと重要なことだと思う。
岩間の好み度(5段階):☆☆
コメント:
基本的に道徳訓みたいなことばっかなんだけど(働かねーで食っちゃ寝してる と来世で牛になるとか)、やっぱり社会的にきっけ〜んなも の言いもあったりするんだねぇ。

しかし、もう予言は成就:p)してるのに、これから災害対策急がせて、どうし ようっていうの?


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