2005.06.26

【誤字等の談話室 23】

誤字等の館 (ごじらのやかた) に寄せられる読者様のコメントに対して館主が答える「誤字等の談話室」、その第23弾です。

[070]

一つ疑問が浮かんだので教えていただきたいのですが。カバン一つで世界中を
見てまわる人のことを、私は「バックパッカー」と呼んでいます。が、もし
も、カバン一つに荷物を包むという意味ならば、「バック」ではなく、「バッ
グ」が正しいと思ってググッてみたところ、圧倒的に「バックパッカー」優先
でした。ということは、バックは「背中」という意味?どちらが正しいのです
か?

英語の「backpacker」は、これ自体がひとつの単語です。
原型の「backpack」は、「背負い袋」のこと。
転じて、背負い袋を担いで旅に出る、といった「動詞」としても使われます。
そして、そのような旅人をあらわす言葉が、「backpacker」です。

ということで、外来語としての読みは「バック」でOKです。
「バッグ」ではありません。

実際に検索してみると、「バッグパック」や「バッグパッカー」と記載されたページは結構ありますね。
やはり、「bag」だという思い込みによるものでしょうか。

ついでに、「バ」と「パ」の違いも含めて色々と検索してみました。
予想通り、バリエーションは豊富に存在するようです。
誤字等の館の本編で考察してみるのも面白いかもしれません。

[071]

『ゴノレゴ』。 始まりはコミックの『ゴルゴ13』をわざともじった遊びで、
誤りでは無いと思います。 以下、読み辛いのでひらかなで書きます。

『ごのれご』をサーチすると、結構ヒットします。 『ごるご』はもちろんも
っとあります。

気になるのは、『ごのれご』と書くべきところで『ごるご』と間違ったケー
スとその逆がどれだけあるかです。

ネットサーチは苦手なので、うまい調べ方を思い付きません。 お願いできま
せんでしょうか?

「ル」を「ノ」+「レ」の二文字で表現する手法、これは「擬似倍角」などと呼ばれる言葉遊びですね。
結構、歴史は古いです。
「偏 (へん)」と「旁 (つくり)」に分割可能な漢字は大抵「擬似倍角化」が可能ですから、種類はたくさんあります。
流行した「ギャル文字」にも取り入れられていたのは、記憶に新しいところです。

さて、本来「擬似倍角」を書くべきところで、間違って「普通の文字」を書いてしまった、というパターンがどれだけあるか。
というご質問ですが、すみません、私にも分かりません。
単に「普通の文字」だけで検索しても意味ありませんし。

ひとつ利用できるとしたら、「擬似倍角」で遊んでいる人たちの行動特性です。
このような人たちが、「ゴノレゴ」という一例だけで満足していることなど考えられません。
ページの中には、他にも種々の擬似倍角文字が並んでいることでしょう。
つまり、「他の擬似倍角」と「ゴルゴ」の両方をキーとして指定したアンド検索をすれば。
そのページは「間違って普通の文字で『ゴルゴ』と書いてしまった」ページである可能性があります。
あとは、検索結果を実際に見て検分するだけです。
根気の要る手法ですが。

検索に使う擬似倍角文字は、使用頻度の高い有名なものがよいでしょう。
特に、擬似倍角を使う人に際立って好まれている「火暴」などがおすすめです。
おそらく「爆笑」する場面であることをアピールしたいのでしょうが、「走召木亥火暴」などと書いている人もいますね。
私から見れば、なぜそれほど自分の冗談に絶対の自信が持てるのか、不思議でたまりません。

といったところで、少しはお役に立ちましたでしょうか。

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