2005.06.19
誤字等の館 (ごじらのやかた) に寄せられる読者様のコメントに対して館主が答える「誤字等の談話室」、その第22弾です。
語学学習をしている者から見れば、このページの外国語に関する記述はかな り問題のあるものが多いです。 例えば「なんと、「テ・イ・ン」の三拍が、「ティ」という、たった一拍に 省略されてしまっています。」 とか。 一度独学でもいいので発音学等について勉強されたほうがいいと思います。
すみません、ひとつ根本的に勘違いされているようです。
誤字等の館は「日本語」に関するサイトであって、「外国語」について論じているものではありません。
「エンターティメント」で話題としているのは、英単語「entertainment」の発音を真似して作った「外来語」です。
「日本語」で「エンターテインメント」と書いてあるものを読んだとき、「テイン」を三拍として扱うのは間違いでしょうか。
私が主に批判しているのは、「外国語」と「外来語」の区別が付かずに、「外国語っぽい」発音をすることで悦に入っている人たちです。
それによって原語に近づいているのなら救いもありますが、かえって遠ざかっているようでは滑稽でしかありません。
だからといって、原語を無視して勝手に読めばいい、というほど割り切ってはいません。
「パーテーション」のように妙な方向に変化してしまったものや、「ファーストフード」のように「別の言葉」と勘違いされているものも、誤字としてとりあげています。
「対応する外国語」の存在を理解できるかできないかは、大きな違いですから。
この方に限らず、「英語の発音」について、コメントを寄せられる方は非常に多いです。
「fast」の発音は「ファースト」でも間違いじゃない、「toe」の発音は「トー」じゃない、などなど。
むしろ「ファースト」のように読まないとアメリカ人に通じない、というご意見も頂きました。
そのご意見自体は、尊重します。
私の考えが間違っていたら、直します。
でもはっきり言っておきたいこと、それは「外国語」と「外来語」は違うということです。
「外来語」でどんなに頑張ったって、外国人には通用しません。
アメリカで「水」が欲しいのなら、「ウオーター」の発音を工夫するより、「藁 (わら)」と言った方が早いです。
もし、本気で「外国語」の発音を話題にするとしたら、カタカナで表記していては難しいです。
少なくとも、「発音記号」くらいは持ち出す必要があるのではないでしょうか。
そのような議論を拒絶するつもりはありませんが、「外国語」と「外来語」の区別はきちんと付けてからにしてください。
よろしくお願いします。
RICHOのことなんですが、最後に追記としてCHOでコーと読んだりチ ョーと読んだりすると書いてあり、「でも、「チョ」になることも、ありま すよね」と書いてありましたが、一つ思ったことがありました。 「最後にCHOと書いてあるものでチョと読むものはありますか?」 最初に書いてある場合はチョコレートとコーラスのようにどっちでも読む場 合があると思うんですが、最後にある場合はコーじゃないですか? もしかしたら最後にCHOがあってチョと読む単語があるかもしれません が、ちょっと思い浮かばなかったので…。
語尾が「cho」の英語で、外来語として読んだときに「チョ」になるもの。
「macho (マッチョ)」なんていかがでしょうか。
あるいは、「poncho (ポンチョ)」とか。
どちらもスペイン語に由来するようなので反則かもしれませんが、英単語にもなっていますよね。