2009.03.21

【誤字等の談話室 60】

誤字等の館 (ごじらのやかた) に寄せられる読者様のコメントに対して館主が答える「誤字等の談話室」、その第60弾です。

[138]

こうしんして。

すみません、ずいぶんながいこと、放置してしまいました。
ネタが尽きたわけでもないのですが、なんとなく、いろいろとありまして。

一応、まだ「閉鎖」したわけではない、つもりです。
きまぐれに更新することもありますので、期待せずにお待ちください。

[139]

Google検索をかけると
「未曾有」を「未曾有宇」と表記しているコンテンツがかなりあります。
どうしたら「宇」が付くのか…? とても疑問であります(w

「漢字の読めない総理大臣」のおかげで有名になった言葉ですね。

「未曾有宇」と表記している人は、「みぞう」ではなく「みぞうう」で変換しているのでしょう。
かな漢字変換プログラムの辞書に「みぞうう」がなければ、「みぞう」+「う」と解釈されて「未曾有宇」になることの説明がつきます。

「未曾有」の正しい読みは「みぞう」ですが、多くの場合は「みぞうう」もしくは「みぞーう」と発音されています。
TVのニュース番組などでも、「みぞーう」と聞こえることがほとんどです。

漢字を一文字ずつ素直に読んだ場合、「未曾有」が「みぞうう」になるのは、理解できます。
「間違い」とまでは言えないのかもしれませんが、残念ながらそのまま変換はできません。

変換の結果、「余計な一文字」がついたことに気づくことができるかどうか。
それをきっかけとして、「未曾有」の正しい読みを知る機会とできるかどうか。

このあたりは、個人の資質に左右されるところとなりそうです。

[140]

丁丁発止が、ゲラ刷りでTT発止(ティーティー発止)となっていた。
文字入力の人も不思議に思ったらしく、原稿に?の付箋が貼られていた。
赤字で、はねを強調した丁の字を書いたら、今度はJJ発止(ジェージェー発止)
にされて戻ってきた。

校正の仕事をしているという方からの投稿です。

それが「漢字」だとは思わず、疑問に思いながらも懸命に解釈しようとした文字入力の人。
失礼ながら、思わず笑ってしまいました。
原稿に「丁々発止」と書かれていれば、「丁」が漢字だということに気づいたかもしれませんね。

校正の現場には、まだまだ傑作ネタが転がっていそうです。
他にも面白い話がありましたら、ぜひ教えてください。

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