三鷹市民プラン21会議全体会より ・・ボランタリーな経済を考える上で地域通貨は新しい視点を与えてくれる・・ (金子郁容 '00 3/18 みたかシンポジウム) ・・地域論として通貨論を考えるのは良いこと・・ (大森彌 '00 6/03 中間報告コメント) 地域通貨が、個人や地域の分権化されたインイシアティブで開始されているのは、中央集権化された金融システムの非民主主義的な側面を問題にし、金融上の市民権(ファイナンシアル・シティズンシップ)の確立を求める大きなうねりも背景にあると見なされています。これは、三鷹21会議が、いままでの中央集権的な行政の限界から地方分権へ、そして市民による行政への提言/市民権の確立へとつながるものとして出て来たこととも呼応します。
-------------------------- ・・地域通貨をきっかけにして地域の「質」が高まっていく・・ 「地域参加のきっかけづくり」 ○ 人々の持つ個人資源(特技、知恵、労力、時間)を出し合う ○ 地域社会の生活の豊かさを生むモノやサービスを提供する ○ 女性・市民主体のコミュニティ活動で生活価値を追求する ○ 活動の継続性・安定性をもって地域のヨコ社会を形成する -------------------------- これからのまちづくり’においては、地域における人・情報の交流がより重要になって来ると思われます。こうした人・情報の交流が、呼び水’となり、やがて大きな流れへと発展させて行きたいものです。地域通貨は、これを助け支援する道具となります。
三鷹市では、水車を復活させる計画があるそうです。しかし、資金の面でも多くの市民によるボランティアにたよらざるを得ません。水車復活をこれからのまちづくり’におきかえるならば、地域通貨は、それを回し続ける水の流れ’にも例えることが出来ます。市内には、野川という小さな川が流れています。かつてその水車を回し続けていた野川沿いには、今も多くの人が訪れ、憩いの場として貴重な水辺を市民に提供しています。しかしその野川も、時々水が枯渇して干上がっている光景を目にすることがあります。それは丁度、あの多摩川が、円という本流の流れの川としてあるのと対照的な姿に見えます。統合的地域通貨「みたか」は、本流に頼らない、地域の独自性、多様性を発見し、守り育て、地域で循環し流れ続ける“新たな水の流れ”となります。
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