2004.09.16
誤字等No.110
Google検索結果 2004/09/16 見れらる:294件
「見らる」の回を執筆しているときに見つけた、もうひとつの誤字。
それが、今回の表題である「見れらる」です。
「見られる」を出発点として、「ら」が抜け落ちた「ら抜き言葉」が「見れる」。
「れ」が抜け落ちた「れ抜き言葉」が「見らる」。
そして、「ら」と「れ」が入れ替わった言葉が、「見れらる」となります。
おそらく、ただ順番を打ち間違えただけのミスと思われますが、他の解釈も可能です。
普段から「ら抜き」が「間違い」であると意識している人は、まだまだたくさんいます。
そのような人が、ついうっかり「見れる」と書いてしまったとしましょう。
その後、自分で見つけるなり、誰かに指摘されるなりして、「ら抜き」をしたことに気付きます。
「おっと、いかんいかん」
慌てて、「ら」を追加します。
そして「ら」を補ったことに満足して、先へ進みます。
しかし、慌てていたことにより、「ら」を入れる場所を間違えていることに気付きませんでした。
「れ」の前に入れたつもりが、実際には後ろに入れてしまいました。
こうして、文面には「見れらる」が残されることとなりました。
あるいは。
「ら抜き」が「間違い」であるとは知らず、「見れる」が本来の形であると思っている人もいます。
そのような人は、何の疑いもなく「見れる」と書いてしまうことでしょう。
その後、誰かに「ら抜き」であることを見つけられ、咎められます。
「えー?これって、間違いなの?」
仕方なく、言われるがままに「ら」を追加します。
しかし、何が間違いなのかよく分かっていないため、「ら」を入れる場所を間違えていることに気付きませんでした。
「れ」の前に入れたつもりが、実際には後ろに入れてしまいました。
こうして、文面には「見れらる」が残されることとなりました。
同様に。
「ら抜き」とは関係なく、間違えて「見らる」と書いてしまったとしましょう。
その後、自分で見つけるなり、誰かに指摘されるなりして、「れ抜き」をしたことに気付きます。
「おっと、いかんいかん」
慌てて、「れ」を追加します。
そして「れ」を補ったことに満足して、先へ進みます。
しかし、慌てていたことにより、「れ」を入れる場所を間違えていることに気付きませんでした。
「ら」の後ろに入れたつもりが、実際には前に入れてしまいました。
こうして、文面には「見れらる」が残されることとなりました。
などなど。
いろいろと、「誤字の原因」となった場面を想像してみると、なかなか楽しいものです。
現実には、どれも可能性低そうですけど。
さて、「見らる」の回にご紹介したように、「ら抜き」になりやすい言葉は他にもあります。
それらの言葉で入れ替えが発生することも、当然あるでしょう。
「亜種」の項に、まとめてみました。
日本人とは、かくも「入れ替え」に弱いのでしょうか。
このような「入れ替え」が原因と思われる誤字等の品種を、「替誤科(かえごか)」と命名しました。
着れらる:5件
出れらる:5件
起きれらる:1件
食べれらる:57件
投げれらる:3件
逃げれらる:1件