2004.06.08
誤字等No.081
Google検索結果 2004/06/08 フードプロフェッサー:111件
今回は、ペンネーム「konn」さんからの投稿を元ネタにしています。
某ショッピングサイトで、「フードプロフェッサー」なる商品が販売されていました。
一体、どんな商品でしょう。
食べ物に含まれる栄養素を分析できる道具でしょうか。
カロリー計算をして、食事のメニューを考えてくれる機械でしょうか。
見た目は、普通の「フードプロセッサー」にしか見えないのですが…
とぼけるのも、このくらいにしましょう。
あらためて言うまでもなく、これは「プロセッサー(processor:処理機)」と「プロフェッサー(professor:教授)」を取り違えた誤字等です。
英単語のつづりでも、たった一文字しか違わない両者ですから、区別が付かなくなる人がいても当然です。
英文中で「processor」と「professor」の取り違えが発生していたとしたら、それは英語版の似字科誤字等と呼んでも良いかもしれません。
同様の取り違えは、「ワープロ」にも発生しています。
専用機の市場は衰退したものの、代わりにパソコン用のソフトウェアとして普及し、もはや世の中の「必需品」と呼べる存在にまで成長したワープロ。
正式な名称が「ワード・プロセッサー(word processor)」であることは、広く知られているはずなのですが。
これを「ワード・プロフェッサー」と勘違いしてしまう人も、実際にいるようです。
平仮名を漢字に変換してくれる「頭の良さ」から、「さすが教授」と納得してしまうのでしょうか。
コンピュータ関係では、その心臓部とも言える主要部品「中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)」のことも「プロセッサー」と呼びます。
当然のごとく、これも「プロフェッサー」と言ってしまう人がいるわけで…
「プロフェッサを搭載したコンピュータ」なんて、まるでコンピュータの中に小人が住んでいるような微笑ましささえ覚えます。
日本人の中には、聞き慣れない言葉を耳にしたとき、無意識のうちにそれを「自分の知っている言葉」で置き換えて認識してしまう人がいます。
「プロフェッサー」という言葉をどこかで聞いた記憶があり、「プロセッサー」という言葉には馴染みがない。
そんな状態で「フードプロセッサー」という言葉に出会うと、頭の中で「フードプロフェッサー」へと変換されてしまうのでしょう。
自分が現在所持している知識だけでなんとかしてしまおうという工夫は認めますが、そんな横着をせずに、新しい知識をしっかり吸収する意識を持った方が良いのではないかと思います。
「フードプロフェッサー」の原因は、他にも考えられます。
単なる「打ち間違い」の可能性も、十分にあるでしょう。
一般的なキーボードでは「s」と「f」が近い位置にありますので、ローマ字入力をしていれば間違えることもあります。
打ち間違いはある意味仕方ないとも言えますが、そんなミスを見逃したまま商売しているショッピングサイトは問題です。
サイト自体の信頼性が疑われるようでは、買い物などできません。
「うっかりミス」で一桁多く請求されたりしたら、大変ですからね。
日本人とは、かくも「別の言葉との取り違え」に弱いのでしょうか。
このような「取り違え」が原因と思われる誤字等の品種を、「取違科(とりいか)」と命名しました。
フードプロセッター:3件
ワードプロフェッサー:27件
Pentiumプロフェッサー:1件
Celeronプロフェッサー:1件
ナッティ・プロセッサー:45件
※ 2006/12/25
ご指摘により、誤変換をひとつ修正しました。
塔載→搭載
他サイトからコピーした文面でしたが、誤字のままではこのページの趣旨にはふさわしくないですね。
ちなみに、「塔載」の検索結果は、かなりの件数でした。