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第198回

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あ〜諸君、この私がドルードル学園の事務局長である。

佐藤雅彦さんの展示会で、おおいに刺激をうけてきた。
なまえは知らなくても、つくってきた作品群におぼえのある生徒諸君は多いだろう。

さまざまなジャンルの作品を一堂にみられるうえに、つくりあげていく方法論をわかりやすく解説しているのがうれしい。
興味ぶかかったのが、JR東日本のCMがけっこう見おぼえあったこと。ながれてたころはエリアに住んでなかったのに。
目にしたのは1,2回ほどだろうけど、それだけ印象づよかったわけだ。

会場は横浜。生徒諸君も機会があったら…とかきたいけど終わってしまった。
図録が出てるので、興味があったら手にしてほしい。

(  名前の前の "◎" は生徒会長   )


逃がした実りは

▼第198回出題の問題図

出題:秋田・ロックX君
(問題図を押して別表示)
自由曲線だけで構成されている今回の問題図。
必然的に、よせられた回答のジャンルはいつもと大きくかわった。
今回は 文字や記号とらえた回答たちから紹介しよう。

【「る」を栽培している果樹園】(北海道・旅人君)
問題図をつくるときは意識してなくて偶然だった。下のほうに きれいに形がととのった実がなってるね。
かたちがそろってないところを、舞台設定に沿って表現してくれた。
まだ熟してないのが大半かな。ウラがえったり かたむいたり、なかにはひしゃげたのもいるだろう。

【長渕剛は2015年のライブで「勇次」を20分以上歌い続けたそうです♪ナナナ〜ナナナ…】(神奈川・DA☆君)
この文字の採用もうまい。カナでもローマ字でも表現できる。
そしてミュージシャンもこの表現にぴったりだ。ウラがえったり かたむいたり、ときにはひしゃげることもあるだろう。

【早稲田式速記クロスワード】(兵庫・ryu君)
自由曲線がつながってるように見える ことば もあるけど、おおっぴらに言うにはちょっとためらいもある。
書くことに特化した言語をえらんでくれた。見ためは問題図にもっともちかいね。

自由曲線がつらなる言語といえば、

【紙一面に子供の和歌ごっこ】(茨城・藤のの乃くん)
日本も屈指の読みづらさをほこるぞ。本物じゃなくマネととらえたので、よめなくてとうぜん。
でっかい紙を用意したのだろう、まさに自由律でうたってくれた。
ものの3分たてば 本人もなんて書いたか わすれちゃってるかもしれないね。

つぎの言語?は世界共通だろう。

【眠る直前にいい回答思いついてここにメモったはずなんだよ】(徳島・後野まつりくん)
筆記用具をまくらもとに おいてるとは生徒のかがみ。生徒諸君もみならおう。
ふたつも思いつくとは絶好調じゃないか。いちばん発想あふれる時間帯なのかも。
しかしその時間帯は 夢とうつつのさかいめでもあった。脳内イメージを紙へ転写できたまではよかったけど、日本語訳が追いつけなかったか。


たたかいはつづく

文字と もどき に見たてた回答はここまで。いつもとはことなるテイストな回答をたのしめた。
つづいて、なにかが通ったあとととらえた回答たちだ。

【華麗なステップシークエンスの氷上の軌跡】(群馬・夢眠君)
足先の こまかいうごきをかさねつつ、からだ全体は なめらかに移動しているところはさすが。
中継ではあまり めだたないけど、リンクには くっきり跡がついてるね。
ジャンプやスピンに注目があつまるけど、ステップでつかう筋力も なみたいていじゃないことがわかる。

【白い犬が掃除機のコードを後足に引っかけたまま走ってく】(DA☆君)
2匹としても回答をつくれるけど、1匹が縦横無尽に駆けずってるととらえたい。
コードが長くて くせがつきやすいところが問題図にぴったり。コードレスがだいぶ普及してるだけに きちょうな存在だ。
くせをつけまくりながら、嬉々として部屋をめぐるすがたが目にうかぶ。

すばしっこい いきものの代名詞が、

【両足でゴキブリを捕まえようとしたら逃げられた】(福岡◎ぎねねくん)
黒い実線がリアル。あっちも必死だ、思いもかけないうごきで まどわしてくる。
2ゴを追ってしまったのが敗因だろう、片足ずつであしらえるほど お手軽なあいてではない。
そもそも 2ゴが同時にウロチョロしてる環境を 抜本的に改善しなきゃ。

問題図のうねうねした曲線。スピードともとれるし、いきものの すがたそのものととらえた生徒もいた。

【イソギンチャクのなわばり争い】(夢眠君)
水中に居をかまえている種族のイメージにあうね。
触手がきれいにならんでる ようすを写真でみるけど、それは平和なときの すがたなのか。決戦となると武装もするだろう。
あらそってるようで、よくみると衝突を極力さけようとも見てとれる。共倒れをふせぐ共存関係だろう。

【ゴムパッチンで負けた瞬間のバッハ】(ぎねねくん)
この一族も、髪から服から うねうねをまとってるね。
おなじころに活躍してたのは、ヘンデルやビバルディといったラインナップ。国や時代で評価は かわるだろうから、曲の人気投票では白黒つけられなかったか。
だからといってこれかい。こんなに乱れてしまうとは、よほど強力なゴムを使ったとみえる。それだけ当事者たちは本気だったのだろう。

ゴムパッチンもそうだけど、縦と横を別のモチーフととらえた回答は意外とすくなかった。

【入水しても技を続ける高飛び込みの選手】(ぎねねくん)
わずか1,2秒でめまぐるしく技を披露していくさまは、まさに問題図のイメージ。目がおいつけない。
水の抵抗を ものとのせず披露しつづけている。まさに身体をつかった芸術だ。
もっとも、これだけ波バシャバシャさせてたら だいぶ減点されそうだけどね。


有線でも無線でも

水中につづいて舞台は空中へ。

【頭から洗脳電波を飛ばす宇宙人】(ryu君)
電波って これが象徴するようにトゲトゲしく飛んでるイメージがあるけど、ターゲットに気づかれず脳へ侵食するためにマイルド加工してるのだろう。
文明の発達がきわまると、人間は肉体をぬけだして電波みたいな存在になり、ダイレクトに脳へ信号を飛ばせられるのかもしれない。
地球のそこかしこで宇宙人がうようよしてるのに、地球人が気づいてないだけだったりしてね。

曲線を 身体のなかみととらえた生徒もいた。それを浮かびあがらせる方法はレントゲンだけではなく、

【雷に打たれた案山子】(ぎねねくん)
問題図には見えてないけど、こちらはアイコンどおりトゲトゲしいながれ。
体幹は木製で、ボリュームを出すために針金をつかってるわけか、なかなかどうして本格的なつくり。
ちかくに でっかい鉄塔もなく、見わたすかぎりのたんぼだったのだろう。鳥や動物にとどまらず自然現象からも身を挺して任務をまっとうする、みのりの守り人に感謝だ。

アナログな視点でとらえた回答では、

【長年使ってきたのでヨレヨレになってるし絡まってる黒電話のカールコード】(ryu君)
いろんな家電でつかわれてるカールコード。みるからに長もちしそうな太さは黒電話にぴったり。
何十年ものあいだ 指でくるくるされてきたのだろう。みためこそ様がわりしたけど、まだまだ現役をつづけらられそうだ。

【昔電話コードの絡まりで恋愛関係を表したマンガなかったっけ?】(後野まつりくん)
マンガの表現は多彩だね。片方の電話だけでも、あいてとの関係を演じられる。
ずいぶんヨレヨレってる関係だけど、かえって結びつきは つよそうだ。
有識者なんにんかに聞いてみたら、ふたり作品を挙げてくれた。これ とか これ とか、思いあたるかな。

【めちゃくちゃひねることで持ちにくさが上がる知恵の輪】(旅人君)
最初から ややこしく からまってるモチーフを見つけてくれた。
コードのようなやわらかいものは カールさせると さらに柔軟性が上がるのに対して、カッチカチの知恵の輪は難易度がさらに増す。
腕力にモノをいわせて外せないよう、つくりも頑丈にしたのだろう。はずれる頃にはムッキムキな腕にしあがってることうけあいだ。


その乱れをひきおこしたのは

線のながれが不規則なところに注目した回答を さらに紹介しよう。

【仲良く手を繋ぐ編みぐるみなんだってば予定では】(後野まつりくん)
不規則であればあるほど 理想とのギャップがきわだつ。かかしとちがって こちらは衆目にさらされるだけになおさらだ。
まださいしょの2本を編んだだけじゃない、きっとリカバリーできるさ。
ただ、これからさらに時間をついやすまえに ほかのつくりかたにチャレンジするのも得策だ。粘土とか。

【複雑な感情を抱いている相手に贈るプレゼントボックス】(藤のの乃くん)
電話のコードは じぶんにしか見えないけど、こっちはぐいぐいアピールしにいった。
この状態をキープして届けたいので、リボンや配送もオーダーメイドだろう。そういった背景も受け手にずしーんと伝わるぞ。
さっきの編みぐるみ作家にたのもうか、開けるのに数時間かかる力作にしあがるだろう。なにが入ってるんだろ、わくわくがつのるね。

【激しすぎるジェットコースターが交差してより怖さがアップ!】(旅人君)
カーブだらけだわ急だわでグロッキーになる客が続出は確実。それもまた売り文句にするのだろう。
知恵の輪のように立体的にからまるんじゃなく、じっさいにレールを十字路で交差させよう。ギリッギリのタイミングでかわすスリルは格別だ。
このコースデザインも編みぐるマーに依頼しよっか。あちこちから しごとの依頼が引く手あまただ。

【ビル街の中にむりやり建設した高速道路】(ryu君)
いっぽう このルートは物理的にきまり、デザイナーがセンスを発揮する余地がなかった。
問題図にいないビルを見いだして、道路にフォーカスした着想がうまい。
じっさいの都市高速が制約だらけの中をムリヤリ通したからね、走ってるうちに思いついたかな。

【酔っ払い運転同士で交差点に進入したけど奇跡的に事故は起きなかった】(DA☆君)
コースターはルートがさだまってるけど、こちらは自由がきく。だからといってフリーダムがすぎる。
蛇行運転とはよくいったものだ。車幅とくらべるに 上下あわせて4車線ほどの道路か。
車線は完全無視なのに、車道の範囲は きっちりまもってるじゃない。ほんとに飲んでる?

【めっちゃ飛び地がある国境】(旅人君)
複雑な境界線は地方におおいね。むかし蛇行しまくってた川で分けたなごりで、治水したあとも境目はそのまま。
よくみると、飛び地のなかに さらに子飛び地までできてて分かりづらいったら。
当の住民は行政の事情など どこ吹く風、ご近所さんで回覧板まわしたり 祭りもいっしょにしてるんだろね。

【モーセの海割りvsアラレちゃんの地球割り】(夢眠君)
いっぽうこちらは かんぜんに分断された。しかも物理。
いっぺんに仕掛けられたのでパワーが分散してしまったか、断面は少々みだれたようだ。
縦横どっちか分からないけれど、美しさでは互角だ。規模はアラレの圧倒だけどね。


助けられるか、痛手をうけるか

授業もラストブロックにさしかかる。
ふたたび記号に着目した回答を紹介しよう。今回もっとも多かったのが、問題図全体を記号ととらえた回答だ。

【キリスト教の教会がラーメン屋を経営すると、看板もこうなりました。ちなみに店名は『アー麺』】(広島市・カーツ稲川君)
今回の授業ゆいいつのたべもの関連の回答が、思わぬかたちであらわれた。
どんな麺をつかってるか一目瞭然で親切だ。スープにからまっておいしそう。
敷地そだちの野菜をつかった料理をふるまってる教会もあるね。ここも自家製の小麦粉やみそ・しょうゆをつかってるのかな。

つぎのモチーフも、ストレートだったりちぢれてたりとさまざまなタイプがある。

【アナタハ、カミノケヲ、シンジマスカ?】(後野まつりくん)
たいせつにする気持ちが高じると、信仰にもちかい思いをいだくものなのだろう。日本だけでも何百万と加入しそう。
髪質によって分化するうごきがでてるんだ、どうかグループどうし なかよくしてほしい。
対立が激化して、群衆どうしひっぱりあってる様子は見るにたえない。

【ボールペンの試し書きをしていたら、急に目の前にドラキュラが現れたので】(DA☆君)
意味をなさない線のながれが もっとも量産される場所だ。
そういえばタテヨコに書いてた覚えもある。きれいに書けるか確かめる重要ポイントだね。
クマと人の生活圏が交錯している昨今、文房具屋で怪物と出くわすこともあるだろう。あわてずさわがず、冷静に撃退する対応はみならいたい。

【十字架に磔になる人が寒くならないよう電熱線で作りました】(藤のの乃くん)
人型に張りめぐらされた金属線。田んぼの守り人は体内だったのに対し、こちらは外側にあらわれて肌に触れられる構造だ。
執行の直前には とくべつな待遇があるともきく。まんべんなくあっためてくれてるところが配慮のあらわれだろう。
ただ電熱線むきだしなところがきになる。カミナリなみの電流をながして、焼きをいれてしまわないように。

【はりつけにされた事務局長が残したダイイングメッセージ】(夢眠君)
厚待遇といえど、十字にしばりつけられるところは変わらなかった。
指をつかえるならメッセージも読めただろうけど、全身でモゾモゾしたあとじゃ解読しようがなかった。
というか、だれを処しているのだ。これはもうメッセージすら発せないボツ箱へいざなうしかないな。

今回もぶじ、抵抗勢力を排除して学園の秩序はたもたれた。
さあ今回のトップ賞を発表しよう。この回答だ!

◆◆◆ トップ賞 ◆◆◆
【ビル街の中にむりやり建設した高速道路】
(兵庫・ryu君)

回答を見てから問題図を見かえすと、四方にでっかいビルがそびえたち、その間に小さいビルが林立してるようすが想像できる。
ありえないヨッパライ運転のようなルートが、もともとないところに造ったとストーリーづけしたとたんに現実味があふれてきた。
高速、の一語をくわえて ムリヤリ感をさらに増幅できた。

ryu君のトップ賞獲得は およそ2年ぶり。おめでとう!
会長として さまざまなイベントをうちたてて盛りたて、授業でも多彩な回答を見せてくれている。
これからも活躍を期待せずにはいられない。


第196回授業の投票

▼第196回出題の問題図

(問題図クリックで授業を表示)
今回登校するときに、第196回の授業でもっとも気になった回答をえらんでもらった。
注目をあつめた回答を紹介しよう。

3票:【トール・バニラクリームフラペチーノ・ブラベミルク・ノンバニラシロップ・ウィズホワイトモカシロップ・ウィズプラストロー】(藤のの乃くん)
  • 字面の圧が。。。
  • 本当に出てきそうな感じがよいですね
  • スタバは思い浮かんだんですが、ウィズプラストローがなかなかいいですね

1票:【カッコつけて大太刀を背負うも、長すぎて肝心な時に抜刀できなくなってるコロ助】(ryu君)

1票:【満員電車に揺られてるウルトラマン】(旅人君)

1票:【またまんじゅうの中身を……】(後野まつりくん)
  • 見事な伏線回収

1票:【必要な時に道路から出して使う標識】(ぎねねくん)

1票:【うっかりハシゴをあげたままトンネルにさしかかるハシゴ車】(ryu君)
  • ハシゴ車を救助する救急車。。。何やってんだ状態になりそうですね

長いながいカタカナのインパクトに、思わずえらんだ生徒が多かった。
回答のさいごに問題図のモチーフが登場する演出がこころにくい。


カブっちゃヤ〜ヨ!

つづいて 第196回の「カブっちゃヤ〜ヨ!」の結果だ。
2025年度のイベントで、いよいよ今回から発表がはじまる。お待たせしたね。

「カブっちゃヤ〜ヨが盛り上がるかどうか、ちょっと緊張してます」(ぎねねくん)
新機軸なイベントなので、提案した会長もすこし心配げ。
どんな内容だったっけ、という生徒諸君は 資料室にルールなどを書いてる のでおぼえておこう。

「さっぱりわからないので、ヤマ勘で」(夢眠君)
「普通に気に入ったのを選んでみましたが、どうなりますか」(DA☆君)
初回だけあって、生徒諸君もさぐりさぐり選んだようだ。

それでは結果だ。まず投票数を回答ごとに紹介しよう。ひとり5票なので獲得票数はおおくなる。

◆第196回 獲得票数
2票:1【あまりに煩悩まみれ… 1票:2【カッコつけて大太刀… 1票:3【頭から袈裟切りにさ… 3票:4【外野フライで正面衝… 3票:5【満員電車に揺られて…
1票:6【この後アイスラッガ… 1票:7【どこにも効いてない… 1票:8【カメレオンの口って… 9【熟練の謎の光職人は… 1票:10【ドラえもんとE.T…
11【「アンキパン〜」「… 4票:12【サトウの切り餅いっ… 4票:13【手長トッポ君】 1票:14【実は棒が美味しい棒… 15【またまんじゅうの中…
16【スプーンストローを… 17【トール・バニラクリ… 2票:18【「またつまらぬもの… 19【後ろから見た夏休み… 2票:20【必要な時に道路から…
3票:21【シンバル寸止め】 1票:22【やけに小さいバンジ… 2票:23【うっかりハシゴをあ… 1票:24【世界最長スライダー… 1票:25【今年は土星の輪が見…
26【設計ミスで地球から…

サトウの切り餅 や トッポ君 のような身近なたべものに票があつまったのは、おそらく偶然ではなさそうだ。
いっぽうで目をひいた 全盛りスタバ には投票がなかった。
この傾向がつぎへのヒントになりそう。

そして、投票数からそれぞれの回答の点数をみちびいて、生徒諸君が獲得した点数を合計するとこうなった。

◆第196回 獲得点数
16点ぎねね
15点後野まつり
10点藤のの乃
2点ryu
-2点DA☆
-3点夢眠
-6点カーツ稲川
-20点旅人
 ※1票:+5点、2票:-1点、3票以上:-票数点 を、投票した生徒 と 回答をつくった生徒 双方に贈呈

予想以上に点のひらきが大きくておどろいた。
ぎねねくんが最多得点。さすが発案者、ぜひ回答えらびのコツを伝授してほしいぞ。
ひるがえり、投票先がことごとく複数票で、しょっぱなからダントツでマイナスという憂き目にあった旅人君。まだはじまったばかりだ、じゅうぶん浮上できるぞ。

生徒諸君の点数を平均すると ちょっとプラスで、得点づけのバランスもよさそう。
これからどう変わっていくのか たのしみだ。


おまけアンケート「外出するとき、バッグに入れるマストアイテムはなにかな」

でかけてる時間にかかわらず、手ばなせないものは だれしもあるだろう。
あれもこれもマストだよという生徒諸君もいただろうけど、もっともだいじな ひとつにしぼってこたえてくれた。

「やはりケータイですかね。ないと色々困ります」(旅人君)
なんねんか前までサイフに入れてたものが のきなみスマホへ移ったね。
はじめて訪れる場所で ぜんぜん心配にならないのも、便利ツールに頼れるおかげだ。

「折り畳み傘は晴れていても常に持っています」(夢眠君)
「晴雨兼用傘。駅から家まで、タクシー使わないまでも絶妙に離れてるので」(藤のの乃くん)
こちらは物理的な困りごと。やはり物理的にしかふせぎようがないね。
雨はもちろん、夏の日差しも服がぐっしょりするほど降りそそぐ。いちど使ったら手ばなせない。

「最近だと汗拭くタオルですかねー、入れるというかカバンに結んだりしてつけてるだけど」(後野まつりくん)
すぐ使えるように準備してるんだ、これはまねしたい。
ただでさえファンや傘や飲みもので手がたりないのに、さらにカバンを開けて取りだすなんて、真夏ではその数秒すら苦行だ。
つぎのシーズンでためしてみよう。

局長はマイボトルを持ち歩くのが習慣になっている。
夏に手ばなせないのはもちろん、寒い日に いつでもあったかいまま飲めるのはたすかる。

「映画をよく見るので、特典を曲げないためのクリアファイル/眠くなりそうなときにぶっこむユンケル顆粒を常備しています」(DA☆君)
映画館にかよってると、思いがけず面白そうなタイトルにめぐりあうこともありそうだね。
ドリンクは重いしかさばるし顆粒タイプは重宝する。注入しても睡魔にあらがえなかったタイトルもあったかな。

「コンタクトをつけてるので、替えのコンタクトと眼鏡は欠かせない」(カーツ稲川君)
はずみで落っことしちゃうこともあるだろね。裸眼だと生活に支障がでるくらいなんかな。
車が欠かせない生活をしてたら まさに死活問題だ。

「スマホ、リップクリーム、ハンドクリーム、目薬、点鼻薬ですね  最近は夏でも秋でも花粉が飛んでて、鼻が詰まるし目がかゆい…」(ryu君)
春だけじゃなく、秋花粉になやむ生徒諸君も増えてるだろう。
花粉が飛んでない夏や冬のほうがよっぽど過ごしやすいという話もきく。レーザー治療に踏みきった生徒諸君はいるだろうか。

「コロナ禍以降、ペットボトルの水を持ち歩くようになりました。バスや電車を降りたらうがいしてます」(ぎねねくん)
持ちあるく目的は水分補給だけじゃない。いつどんな流行り病が勢力を伸ばすかわからないものね。
ひごろの行動の積みかさねが拡大防止にはかかせない。

参考になるアンケートも多かった。これはというものは取りいれていこう。カバンが重すぎにならない範囲でね。
季節や時代でなかみも変わっていくだろう。すこし経ったタイミングでまたとろう。

今回の授業はこれまで!

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