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Space Saver II Keyboard で遊ぼう!

第6回

禁断の切断(?)

キーボード好きの皆さん(?)こんにちは。

さて、スムースエイド効果でキータッチの向上した我 SSK II たち。毎日ガチャガチャ音を立ながら元気に働いてくれてます(少しは静かになりましたけどね)。滑らかになったんで、指の負担もさぞかし減ったかな?と思いきや、実のところ、あんまり減らないんですねぇ...。そうなんです、英語版は良いんですが、例の店頭展示品が...。長時間使ってると指が、特に関節が痛くなるんです。

どうして指が痛くなるのか、とつらつら考えてみると...。

まずは、第4回にも書いたのですが、この店頭展示品の押圧特性の問題です。ラバードームが固くなっているのか、押し抜きまで(座屈現象が起こるまで)に非常に力が必要です。もともとキータッチは重めのキーボードだけに、輪がかかって重いです。 押し抜いちゃうと、底打ちまではそれなりに軽いんですが。

それに、です。キーが重いのもさることながら、 どうやら底打ち時の衝撃が大きいようなんです。第4回でスライダの構造に觝れましたけど、このキーボードは底打ち時に、ちょっと斜めに力が掛った時とか、匡体 とキートップの上部とが接触するようです。この時は、急に底打ちするので、それだけ衝撃が大きいようです。(真っ直ぐ押し込めば、スライダーの下部がラバードームに接触して底打ちするようです。この時は底打ち感がちょっとだけゴムっぽいです。) 前回ちょっと話に出てきた NMB の別なタイプのキーボードとかだと、ストッパが付いていて、この底打ち時の衝撃を柔らげてくれるようなんですが、 いかんせん、SSK II はそんな気の効いた構造になってません。

ということで、

  1. キーが重いのでそれだけ指とかの筋肉や関節に負担がかかる。
  2. キーが重い->ついつい指に力をこめる->キーの押し抜き時のスピードが上がる->底打ちの衝撃が輪をかけて大きくなる->衝撃が骨を伝わり、指の関節に負担がかかる。

ということになってたようです。 うーん、これは体に悪そうだ。これじゃ大リーグボール3号投げてる☆飛雄馬です。そのうちキーが打てなくなりそうです。でも、私は飛雄馬のように体壊す覚悟はないですしね〜(例え古すぎ?やー、つい、先日 WOWOW でやってた「猛虎、花形満」を見てしまったもので... :-)。

解決策

さて、では、どうすればいんでしょうか? まず考えついたのは、底打ちをソフトにすることです。 これには、プラスチック同士が直接ぶつからないよう、ゴム等のやわらかいものをを挟んでやる、とか、ラバードームとスライダの間になにか挟んでやるとか考えられます 。ただ、これは作業が面倒くさそうですし(なにしろキートップは数が多いですからね)、そもそも底打ちがフニャフニャして気持悪そうです。とりあえず却下。

次に考えついたのは、ラバードームの押圧特性を変えてやることです。 いくつか方法は考えられるんですが、まぁ、根本的方法として、 別にキーボードを買ってきてラバードームを移植するという手がありそうです。他の SSK II のラバードームももちろん使えるハズですが、うまくする と、NMB 製の他のキーボードのラバードームが使えるかもしれません。 好みのキータッチのキーボード(のラバードーム)が入手できれば、 かなり良い感じのタッチに生まれ変わるかもしれません。

しかし、キーボードを買う時にバラして中を確認するわけにもいかないんで、使えるラバードームを入手するのが大変そうです。それにラバードームを一個一個位置決めするのも大変そうです。さらに、ラバードームを接着する良い方法もよくわかりません。 なんと言っても、キーボードの適正化のために、他の使えるキーボードを買ってこよう(しかも NMB 製じゃ、新品だとSSK II よりは安いかもしれませんが、あまり安いも のはないですし...)っていうんですから、本末転倒度が高いですよねぇ。 却下、とまでは言いませんが、これはかなり敷居が高いです。

究極の選択

それじゃぁ、次に考えられるものは、というと...。ある意味究極の選択なんですが 「使わない!」ってのがあります。(^^;)
身も蓋もないみたいですが、体にダメージ受けては元も子もないですからね。 健康はなかなかお金に変え難いものがありますしね。あの飛雄馬だって腕ボロボロにして一度は引退しなきゃいけなかったんだし(しつこいって!)。

解決作

ってなわけで、まぁ、とりあえずは、この「使わない」ってのをやってみることにしました。つまり指に優しそうな代替機を使うってことです。
で、手持ちのキーボードから物色したのがこれ。 digital のロゴが泣かせる、今は亡き Digital Equipment Corp. の PCXAJ-BA A01 で す。
PCXAJ Overview

 今年の夏、秋葉のそこここで見掛けたので、首都圏在住の方には、ご存 じの方も多いんじゃないかと。 さすがに11月現在、私の知る限りでは店頭から消えてるようですが。

で、面倒だったので、必要最小限の適正化 CapsLock -> Ctrl 化のみやりました。 さすがに慣れたのか、さくさく作業は終了。 大体こんな感じです。電導性テープ同士の接合部には念のため Conductive Pen を使って塗ってます。


PCXAJ Capl Lock -> Ctrl

さて結果は?

SSK II と違って非常にキータッチの軽いキーボードなんで、指に対する負担は格段に減少しました。おまけに入力スピードも上がり、ミスタイプも減りました。いいことずくめです。

ということで、今回も十分な効果が得られました。お手軽な適正化で、体への負担も随分軽減しました。めでたしめでたし。

....って全然めでたくないじゃん!
SSK II はどうした?




PCXAJ-BA A01

私は秋葉(お店の名前は失念)で850円で入手。なかなか興味深いキーボードなので、機会があったらもう少し詳しく見てみたいと思います。
メンブレンシートに N860-4874-V701 とか N860-4874-R702/01 とか書いてあったので、FMV-KB312 の兄弟のようですね。必要十分な品質は維持しながらも、いたるところローコスト化の努力なされたキーボードと見受けられます。が、MPU(MC68HC05C4)を使ってますねぇ。この当時はキーボード専用チップ使うより安かったんでしょうか。

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