【内臓する】（誤変科）

Google検索結果 2004/01/09　内臓する：1,120件

コンピュータ関係の誤字としては、「ディスクトップ」に匹敵するほどメジャーな存在、「内臓」の登場です。
様々な分野で普通に見かけることができる言葉ですが、やはりコンピュータ関係での目立ち具合は一味違います。
ハードディスクやCD-ROMドライブなど、パソコン本体に内蔵して使う機器が話題になることが多いからでしょう。
「内臓HDD」「内臓CD-ROM」などの応用例が、ネット上には大量に棲息しています。

「内臓」と「内蔵」では字形がよく似ているので似字科に分類することも考えましたが、やはり「同音異義語」の一種である以上、誤変換に由来する誤字であるとして誤変科に分類しました。

この誤字の特筆すべき点は、やはりそのグロテスクさにあるでしょう。
機械のフタを開けてみたら、中で赤い肉片が脈打ちながら…もう、スプラッタ映画の世界です。

「ないぞう」だけで変換すれば両方の漢字が候補として表示されますので、どちらが第一候補として登場するかは、運次第かもしれません。
しかし、今回の表題のように「する」まで含めた場合、「内臓する」では意味不明です。
「文節単位」以上で変換していれば、「内蔵する」以外になるはずがありません。
（なるとしたら、お使いのかな漢字変換のロジックは、相当お粗末です。）
この誤字を作り出してしまう人は、「単語単位」で変換する習慣を持っている人なのかも知れません。

「HDD内臓」「DVD内臓」などで検索してみると、オンラインショッピングサイトやオークションサイトが次々とヒットします。
サイトの運営者さん、お客様に笑われる前に、修正した方が良いですよ。

[実例]

これを内臓するか外付けのまま使用するか検討中です。
制御系を内臓する機器における動的な問題について概説する
パーツ類は原則的に本体に内臓するものとする

日本人とは、かくも「誤変換」に弱いのでしょうか。
このような「誤変換」が原因と思われる誤字等の品種を、「誤変科（ごへんか）」と命名しました。

[亜種]

内臓した：2,830件
内臓HDD：20,300件
内臓FDD：6,390件
内臓CD：45,600件
内臓DVD：32,200件
内臓MO：6,360件