2019年6月20日(木)
- 大分県
- 宇佐市・小部遺跡(こべいせき)で古墳時代前期・3世紀後半の大型建物跡。九州では古墳時代の豪族居館の発見は初。畿内や吉備の土器が多数出土。宇佐市教育委員会の調査。[西日本新聞]
- 中国
- 山西省 朔州市 朔城区 沙塄河郷・官地新村で元時代の磚室壁画墓1基。彩色壁画。[新華社]
- トルコ
- ガズィアンテプ県(Gaziantep il)にあるヒッタイトの古代都市・カルカムシュ(Karkamış)が屋外博物館として公開される予定。[Anadolu Ajansı]
- ドイツ
- パイネ郡(Landkreis Peine)レンゲーデ(Lengede)で5世紀の鍵。[Peiner Allgemeine]
▼ニーダーザクセン州(Land Niedersachsen)パイネ郡(Landkreis Peine) - フランス
- モン・ラソワ(Mont-Lassois)のヴィクス墓地(Vix)で出土した初期ケルトの在地土器と搬入土器99点に残存した有機物を分析。地中海地域からの搬入土器からは輸入された植物油とワインを検出し、これらの湯優品が珍重されていたことを示す。ギリシャ土器と在地土器はワインや発酵飲料を飲むための食器として用いられた。
論文 Maxime Rageot et al. "New insights into Early Celtic consumption practices: Organic residue analyses of local and imported pottery from Vix-Mont Lassois" PLOS One [PLOS One]
▼ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏(Bourgogne-Franche-Comté)コート=ドール県(Côte-d'Or)ヴィクス(Vix) - ペルー
- 「ナスカの地上絵」に描かれた鳥を鳥類学の観点から同定。ナスカ(Nazca)周辺に生息しないペリカン類とカギハシハチドリ類が描かれていた。有名な「コンドル」などの地上絵はそのように同定する根拠に乏しい。江田真毅・北海道大学総合博物館准教授の研究。
ナスカの地上絵の鳥を鳥類学の観点からはじめて同定〜地上絵制作の謎の解明への貢献に期待〜(総合博物館 准教授 江田真毅)
プレスリリース「ナスカの地上絵の鳥を鳥類学の観点からはじめて同定〜地上絵制作の謎の解明への貢献に期待〜」 [北海道大学]
論文 Masaki Eda, Takeshi Yamasaki and Masato Sakai. "Identifying the bird figures of the Nasca pampas: An ornithological perspective." Journal of Archaeological Science: Reports. 20 June 2019. [ScienceDirect] - 紛争
- 「男の強さ」を重視する社会では戦士が特権を与えられやすく、結果として紛争の頻度が増す。近代文明を採り入れていない世界の186の社会について、「名誉の文化」、「戦士の特権」、紛争の頻度を得点化し、関係を明らかに。縄田健悟・福岡大学講師の研究。[朝日新聞]
縄田講師自身のブログによる解説。[Nawata Kengo blog]
論文 縄田健悟「戦争における栄光の戦士:名誉の文化,戦士への社会的報酬,集団間紛争に関する比較文化的論拠」
Kengo Nawata "A glorious warrior in war: Cross-cultural evidence of honor culture, social rewards for warriors, and intergroup conflict." Group Processes & Intergroup Relations.
pdf版[SAGE journals] - 統計
- 「統計的に有意」に関する誤解が、薬の効果の判断の誤りなどにつながっている。[朝日新聞]
2019年6月19日(水)
- 大阪府
- 泉南市・滑瀬遺跡(なめんじょいせき)で出土した板石の破片は、弥生時代後期のすずりの可能性。[共同通信]
- 岡山県
- 高梁市・権現谷岩陰遺跡の40年前の発掘調査で、近現代のハンセン病患者の居住地跡や埋葬されたとみられる頭蓋骨が発見されていた。[共同通信]
- インド
- タミル・ナードゥ州(Tamil Nadu)プドゥコッタイ県(Pudukkottai)シルマヤム(Thirumayam)でチョーラ朝・10世紀の青銅製ヒンドゥー神像17体。もとは一つのヒンドゥー寺院にまつられ、侵略を免れるため地中に埋められたものと推定。[The Times of India]
- イスラエル
- イスラエル南部で紀元前8世紀の石造りの物見台を発掘。基部で5m×3.5m。高さ2m。もとは高さ4mあったと推定。ユダ王国の土器が出土したことや、ユダ王国の国境地帯に類似の遺構が散在することから、ユダ王国のものと推定。ヒゼキヤ王(King Hezekiah)のころ。ペリシテ人の都市アシュケロン(Ashkelon)を臨む。のろし台としても使われたと推定。軍事基地の中でイスラエル兵が発見したため、正確な位置は未公表。[Haaretz]
- マルタ
- リカソリ砦(Forti Rikażli;Fort Ricasoli)の大規模な修復がようやく実施へ。[Times of Malta]
- オーストリア
- ザンクト・ペルテン(Sankt Pölten)のヘス通り(Heßstraße)でローマ時代の城門の基礎。[NÖN Online]
▼ニーダーエスターライヒ州(Niederösterreich)ザンクト・ペルテン=ラント郡(Bezirk Sankt Pölten-Land) - スペイン
- アンダルシア州(Comunidad Autónoma de Andalucía)グラナダ県(Provincia de Granada)ビリャメナ(Villamena)でローマ時代の墓から2〜3世紀の鉛の棺。重さ300〜350kg。当時は鉛の棺は一般的ではなく、産地が200km離れたコルドバ(Córdoba)だったため高価で入手が困難だった。[El País]
2019年6月18日(火)
- 山口県
- 下関市・土井ヶ浜遺跡で1953年に弥生時代の女性人骨の胸の上で出土し、かつてウとみられていた鳥の骨は、骨に含まれるコラーゲンの分析からフクロウ科と判明。小動物にかじられた跡があり、女性の埋葬後に混入した可能性もある。北海道大学総合博物館の江田真毅・准教授らの研究。[朝日新聞]
- 中国
- 山西省 稷山県 化峪鎮 仏峪口村で南北朝時代の石造りの建築群。兵士が駐屯するための防御施設か。南北朝時代に西魏と東魏が戦った地域。[中国新聞網]
▼山西省 運城市 稷山県 - 中国
- 湖北省 十堰市 鄖西県 夾河鎮 腰灘河村で後漢時代・2000年前の墓4基。3基は磚室墓、1基は石洞墓。[新華社]
- ベトナム
- バックカン省(Bac Kan)バベー県(Ba Be)のカルスト山地にあるプオン洞窟(Puong Cave)で、新石器時代・ホアビン文化(Hoa Binh culture;和平文化)・9000年前〜8000年前の石製品や骨製品。小さな川石で作られた石器にはホアビン文化のうち紀元前12000年〜前10000年のものと共通するものも。食料とみられる獣骨出土。[Vietnam News Agency]
- オーストラリア
- オーストラリアを含むサフル大陸(Sahul)に最初に到達した人類は、大人数で、目的をもって渡来。
An incredible journey: the first people to arrive in Australia came in large numbers, and on purpose[The Conversation]
論文 Michael I. Bird et al. "Early human settlement of Sahul was not an accident" Scientific Reports volume 9, Article number: 8220 (2019) [Scientific Reports]
論文 Corey J. A. Bradshaw, et al. "Minimum founding populations for the first peopling of Sahul" Nature Ecology & Evolution (2019) [Nature Ecology & Evolution] - インド
- グジャラート州(Gujarat)ヴァドナガル(Vadnagar)で54か所の水域を調査。硬貨が出土。水利によって4〜5世紀と10世紀に気候が悪化して多くの都市が廃絶した時にも繁栄を維持。インド考古調査局(Archaeological Survey of India:ASI)の調査。[Hindustan Times]
- トルコ
- チャナッカレ県(Çanakkale il)ビガ郡(Biga)ケメル村(Kemer)の古代ギリシャ都市パリオン(Πάριον;Parion)で、土器に入ったウァレンティニアヌス1世(Valentinianus I)の治世・4世紀の銅貨466枚。3世紀第4四半期のゴート族による市壁の破壊を傍証。[Hürriyet Daily news]
- トルコ
- チャタル・ヒュユク遺跡(Çatalhöyük)の新石器時代の人骨を調査。骨の炭素の安定同位体から、食生活はコムギ、オオムギ、ライムギに依存。窒素の安定同位体はヒツジ、ヤギなどに由来。成人の歯の10〜13%に虫歯。脚の骨の断面形から見て、後期になるほど環境が悪化し農耕や牧畜のに遠出。頭蓋骨93個のうち1/4以上(25人)に傷が治癒した痕跡。うち12人には複数の傷。人口過密で、伝染病や暴力、環境問題など、現在の都市問題が存在。紀元前7100年ごろから居住され、紀元前6700年〜前6500年に最盛期、紀元前5950年ごろ廃絶。最盛期には3500人〜8000人が居住。
9,000 years ago, a community with modern urban problems[The Ohio State University]
論文 Clark Spencer Larsen el al., "Bioarchaeology of Neolithic Çatalhöyük reveals fundamental transitions in health, mobility, and lifestyle in early farmers," Proceedings of the National Academy of Sciences. June 17, 2019. [PNAS] - アルバニア
- シュコドラ(Shkodër)で、古代イリュリア・2000年前の都市遺跡バッサニア(Bassania)とみられる遺構。城門と城壁、硬貨や土器など。紀元前167年に滅亡した古代イリュリア王国のころから存在し、1世紀の末にローマの侵略により廃絶。ローマ時代にリウィウス(Livius;Livy)が記載。ワルシャワ大学(Uniwersytet Warszawski)の調査。[The First News]
▼バッサニア関連記事→2018年6月12日 - イタリア
- プッリャ州(Regione Puglia)ターラント県(Provincia di Taranto)のマトゥリ通り(Via Maturi)で紀元前2世紀の石室墓(Chamber Tomb)。複数の埋葬あり。土器、金属器などを副葬。[Meteo Web]
- ドイツ
- バーデン=ヴュルテンベルク州(Land Baden-Württemberg)ハイルブロン郡(Landkreis Heilbronn)で石器時代・縄文土器文化(Schnurkeramikzeit;Corded Ware culture)・4500年前の墓地。墳墓22基。[Deutsche Presse-Agentur]
- UK(イングランド)
- デヴォン州(county of Devon)エクセター(Exeter)でローマ都市イスカ・ドゥムノニオルム(Isca Dumnoniorum)に関わる砦や兵舎跡、石灰窯跡など。また1700年頃のゴミ穴から、土器、ガラス器、土製パイプなど。AC archaeologyの調査。[DevonLive]
- UK(スコットランド)
- アバディーンシャー(Aberdeenshire)ベナーキー(Bennachie)の頂上ミザータップ(Mither Tap)で、井戸に下りる階段。[BBC]
- アマゾン
- 700年〜1300年のアマゾンの気候を研究。気候変動がヨーロッパ人到来以前のアマゾン熱帯雨林の社会に深刻な影響を与え、多くの先住民が滅亡していた。集約的に農耕を行い階級構造を発達させた社会は滅び、政治的なヒエラルキーとは無縁で様々な作物を栽培し、土地の肥沃さを維持する努力を重ねた社会は適応して生き延びた。
Climate change had significant impact on Amazon communities before arrival of Europeans, study shows[University of Exeter]
論文 Jonas Gregorio de Souza et al. "Climate change and cultural resilience in late pre-Columbian Amazonia." Nature Ecology & Evolution.[Nature Ecology & Evolution] - 訃報
- 菅谷文則・奈良県立橿原考古学研究所前所長6/18死去。76歳。[共同通信]
2019年6月17日(月)
- 縄文人
- 現代の日本人男性345名のY染色体の全塩基配列決定と変異解析。日本人のY染色体は7つの系統に分かれ、「系統1」は縄文人由来。系統1の共通祖先をさかのぼる遺伝子系図解析により、縄文時代晩期から弥生時代にかけて人口が急減したのち急増したと判明。
現代人のゲノムから過去を知る〜Y染色体の遺伝子系図解析からわかった縄文時代晩期から弥生時代にかけておきた急激な人口減少〜[東京大学大学院理学系研究科]
論文 Yusuke Watanabe, Izumi Naka, Seik-Soon Khor, Hiromi Sawai, Yuki Hitomi, Katsushi Tokunaga, Jun Ohashi. "Analysis of whole Y-chromosome sequences reveals the Japanese population history in the Jomon period." Scientific Reports 9, Article number: 8556 (2019) [Scientific Reports] - 韓国
- 全羅北道 扶安郡・柳川里窯址で高麗時代・12世紀後半〜13世紀初めの高麗青磁窯2基を発見。窯の構造が明らかに。焼成室内の、火から最も遠いところに素焼き用の専用空間を設ける。円筒形さやなど出土。財団法人全北文化財研究院の調査。[聯合ニュース]
- 韓国
- 釜山市 老圃洞古墳群で青銅器時代〜三国時代の竪穴遺構58基。墳墓や住居跡と推定。釜山博物館の調査。[聯合ニュース]
▼老圃洞古墳群関連記事→2018年11月16日 - ヨルダン
- テル・デイル・アルラ(Tell Deir Alla)で、遺跡の南側斜面に後期青銅器時代・紀元前1550年〜前1200年の最終段階の火災の跡。岩盤は日干し煉瓦の壁の基礎の役割をし、別の日干し煉瓦の壁ともつながる。紀元前13世紀〜前12世紀にも過去の城壁を利用。日常の生活遺跡。遺跡の北側部分が宗教的な目的で使われたと考えられていた。[The Jordan Times]
- アルバニア
- ドゥラス(Durrës)のダルダの丘(Darda Hill)で1970年に2600年前の石像数千体を発見。アフロディテの神殿と考えられてきたが、アルテミスの神殿と判明。[Tirana Times]
ドゥラスは紀元前7世紀にエピダムノス(Επίδαμνος;Epidamnos)として建設。ローマ時代・ビザンティン時代はギリシャ語でデュラキオン(Δυρράχιον;Dyrrhachion)と呼ばれた。[Archaeology News Network6/23]
▼ドゥラス州(Qarku i Durrësit)ドゥラス県(Rrethi i Durrësit) - 授賞
- 第13回「読売あをによし賞」に北構保男氏。オホーツク文化の研究や出土品の保存に取り組んできた。[読売新聞]
2019年6月16日(日)
- インド
- タミル・ナードゥ州(Tamil Nadu)ナーガパッティナム県(Nagapattinam) ナンガー(Nangur)でサンガム時代(Sangam era)の集落。黒縁赤色土器(black-and-red ware)、黒色土器(black ware)、赤色土器(red ware)出土。鍛冶工房を確認。黒縁赤色土器には魚文の線刻。[Deccan Chronicle]
- アフガニスタン
- ガズニ(Ghaznī)で2000年前の塔が崩壊。砦に36基の塔があったが、近年の戦争、豪雨、無関心のため14基が崩壊。[Reuters]
- スロバキア
- スピシュスカー・ノヴァー・ヴェス郡(Spišská Nová Ves District;okres Spišská Nová Ves)のマルクショウツェ(Markušovce)のマルクショウツェ城で13世紀末〜14世紀はじめの円形の塔の石造りの基礎。城の最古段階の建物。王がマーリアシ家(Máriassy)に1284年に築城の権利を与えたという記録に対応。[The Slovak Spectator]
▼コシツェ県(Košický kraj) - ドイツ
- ザクセン自由州(Freistaat Sachsen) リーザ(Riesa)の市役所前広場で人骨156体。[sächsische.de]
- UK(イングランド)
- ノースヨークシャー州(North Yorkshire)スカーブラ城(Scarborough Castle)で、イングランド内戦の時のマスケット弾、ローマ時代・2世紀の土器など出土。[BBC]
- 訃報
- 14世沈壽官氏6/16死去。92歳。「沈壽官窯」窯元で、薩摩焼の伝承や日韓交流に尽力した。[南日本新聞]
2019年6月15日(土)
- 岩手県
- 平泉町・柳之御所遺跡(やなぎのごしょいせき)で出土した重要文化財3点も、岩手県立博物館による文化財切り取り問題で、一部が切り取られていた可能性。内部資料に切り取り箇所を示したように読み取れる記載。[毎日新聞]
- カザフスタン
- アクバウル遺跡(Ак-баур ;Ak-Baur)で青銅器時代末〜鉄器時代初め・3000年前のサカ族(Saka)の集落。土器や製粉具、紡錘車、獣骨など出土。カザフスタン東部では初のサカ族の遺跡。[Archaeology News Network]
- ブルガリア
- プロヴディフ(Пловдив;Plovdiv)のラウタの丘(Лаута;Lauta)で、古代都市フィリッポポリス(Philippopolis)に隣接して古代トラキアからオスマン朝に至る集落。
Ancient settlement adjacent to Philipopolis discovered in Bulgaria’s Plovdiv in rescue digs[Archaeology in Bulgaria] - イタリア
- シチリア島(Sicilia) パレルモ県(Città metropolitana di Palermo)パレルモ(Palermo)のマクエダ通り(Via Maqueda)で、アラゴン王が支配した時代・13世紀末〜14世紀初めの墓から剣の柄頭。水銀を用いて鍍金。シチリア王国(Regnum Siciliae;Regno di Sicilia;Kingdom of Sicily)の紋章やラテン語の銘文を表す。[Le Vie dei Tesori]
- スイス
- アールガウ州(Kanton Aargau:Argovie)カイザーアウークシュト(Kaiseraugst)で、ローマ時代の砦カストルム・ラウラケンセ(Castrum Rauracense)の塔と壁を発見。ディオクレティアヌス帝が290年〜300年に築造。[Archaeologie Online]
- ドイツ
- バーデン=ヴュルテンベルク州(Land Baden-Württemberg)ジグマリンゲン郡(Landkreis Sigmaringen)メンゲン市(Mengen)エネッタッハ(Ennetach)を流れるトレーゲ川(Trögebach)で、ローマ時代の木製の魚の罠「簗」(Fischreuse)を発見。
Eine Fischreuse in der Baugrube[Archaeologie Online] - ドイツ
- ニーダーザクセン州(Land Niedersachsen)ゴスラー(Goslar)で、11世紀のゴスラー大聖堂(Goslarer Dom)の基礎を発見。[FOCUS]
- UK(イングランド)
- グロスタシャー州(the county of Gloucestershire)ウィンチカム(Winchcombe)のスードリー城(Sudeley Castle)で、テューダー朝の宴会場跡。女王エリザベス1世(Elizabeth I)がスペイン無敵艦隊(Spanish Armada)に対する勝利を1592年に祝った場所。また、テューダー朝の庭園など。[The Telegraph]
- UK(ウェールズ)
- アングルシー島(Anglesey)で青銅器時代・4500年前の積石塚(cairn)を調査中。隣接するブリュン・デリ・ドゥ羨道墳(Bryn Celli Ddu)より大きく、両者の関係の解明に期待。ブリュン・デリ・ドゥ羨道墳は夏至の日の出の方向を向くとみなされる5000年前の墓。[BBC]
- アイルランド
- スライゴ州(County Sligo)のキャロウモア巨石墓地(Carrowmore megalithic complex)で、墳丘墓(barrow)と見られていた遺構を調査。周溝に囲まれた円形の高まりは分厚い石の堆積で、内部に黒色の炭化物。チャート製の石器出土。これまでアイルランド国内に類例なし。インスティテュート・オブ・テクノロジー・スライゴ(Institute of Technology Sligo)の調査。[The Journal]
- カナダ
- ニューファンドランド・ラブラドール州(Newfoundland and Labrador;Terre-Neuve-et-Labrador)セント・ジョン(Saint John;Saint-Jean)のウォーター・ストリート(Water Street)で、19世紀中ごろの木製排水溝からヒトの歯79個がまとまって出土。骨は伴わず。歯科治療で抜かれた歯と推定。[The Chronicle Herald]
- USA
- ノースカロライナ州(State of North Carolina)のブランズウィック・タウン(Brunswick Town)で、1760年代に焼けた居酒屋跡。ブランズウィック・タウンは1776年に英国軍によって焼かれ、その後は再建されなかった。[The Charlotte Observer]
2019年6月14日(金)
- 山梨県
- 甲府市・塩部遺跡で古墳時代の集落跡から6世紀の絹織り機「高機」の部材とみられる木片。[NHK]
- 北九州市
- 小倉北区・金田遺跡(かなだいせき)で江戸時代の長崎街道の道路遺構。金製の道路遺構の出土は珍しい。保存を求める声。[毎日新聞]
▼金田遺跡の長崎街道関連記事→2019年5月10日 - アフガニスタン
- ガズニ(Ghaznī)で12世紀のミナレットが崩壊。担当官は豪雨のためとしているが、政府の無策のためとの非難も。タリバンの反攻のための接近も困難。[BBC]
- ヨルダン
- タバカット・ファヒル村(Tabaqat Fahel)のペラ遺跡(Pella)で後期青銅器時代II期の宮殿跡や鉄器時代の建物。紀元前800年ごろ火災で廃絶した鉄器時代の建物には多数の部屋があり、油、穀物、磨石、織機などを納める。ビザンティン時代の工房からはガラスづくりのための窯やモザイク床、街路など。[The Jordan Times]
- ギリシャ
- サラミス島(Σαλαμίς;Salamis)のアンペラキア湾(Αμπελάκια;Ampelakia)で浅海底を調査。クラシック時代後期〜ヘレニズム時代初めの公共的な建物跡や大理石の彫刻。紀元前480年のサラミスの海戦(Battle of Salamis)でギリシャ艦隊が終結した場所。[archaeology & arts]
- イタリア
- パエストゥム(Paestum)で、新たに紀元前6世紀〜前5世紀のドーリア式の小神殿。[infoCliento]
▼カンパニア州(Regione Campania) サレルノ県(Provincia di Salerno) カパッチョ=ペストゥム(Capaccio Paestum) - 南アフリカ
- 世界最大の小惑星衝突のクレーター、フレデフォート・ドーム(Vredefort dome)から、8000年前のコイサン族(Khoi-San)が作った、動物を表した彫刻。雨乞いのためのものか。フリーステート大学(University of the Free State)の研究。[Newsweek]
- メキシコ
- テオティワカン遺跡(Teotihuacán)で2400点以上の人骨。うち頭蓋骨3個には歯にマヤ文明に見られる変形の痕跡。マヤのモチーフを持つ土器や、マヤ様式の壁画も出土し、公共行事にマヤの人が参加したことを示す。従来知られていた西暦378年の接触より古く、1000kmを隔てたテオティワカン文化とマヤ文明の接触を示す。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。[FOCUS]
2019年6月13日(木)
- 岩手県
- 紫波郡紫波町・北条館跡(ほうじょうだてあと)で12世紀〜中世の遺構。公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターの調査。7/27現地説明会。[公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター]
- 韓国
- 全羅南道 新安郡 曽島面 道徳島沖の新安海底遺物埋蔵海域で1983年に盗掘した遺物を保管してきた60代の男性を大田地方検察庁が検挙。黒釉・青磁など中国陶磁器57点を押収。[聯合ニュース]
- 韓国
- 江原道 高城郡・文岩里遺跡で2012年に発見され、東アジア最古とみられていた新石器時代の耕作遺構について、新石器時代ではなく歴史代のものと推定する主張が出る。上層は朝鮮時代、下層は新石器時代とされていたが、上下層の畝が一致するなど不審点がある。蘇相永・財団法人忠清文化財研究院室長の研究。[聯合ニュース]
▼江原道 高城郡 竹旺面・文岩里遺跡 - 中国
- パミール高原のジルザンカル墓地(Jirzankal)のM12号墓で、香炉に残った遺存物の化学分析により向精神性のカンナビノイド(cannabinoid)。大麻(cannabis)を祭祀目的で吸引した最古の証拠を確認。葬送儀礼の時、木の鉢の中で燃やす。
The Origins of Cannabis Smoking: Marijuana Use in the First Millennium BC[Max Planck Institute for the Science of Human History]
論文 Meng Ren, Zihua Tang, Xinhua Wu, Robert Spengler, Hongen Jiang, Yimin Yang, and Nicole Boivin. ”The origins of cannabis smoking: Chemical residue evidence from the first millennium BCE in the Pamirs.” Science Advances. Vol. 5, no. 6 [Science Advances] - サウジアラビア
- 紅海のファラサン諸島(Farasan)で7500年前から4700年前までの貝塚遺跡3000以上を調査。狩猟採集民は、採集した貝を海岸で加工し、肉のみを集落に持ち帰るという1970年代の理論を確認。しかし、海面の上昇により、多くの貝塚が喪失してきたため、貝類の摂取量が過小評価されている可能性があり、従来の沿岸部の食生活に関する研究は、再検討の必要あり。
Rising sea levels have destroyed evidence of shell middens at many prehistoric coastal sites[Max-Planck-Institut für Menschheitsgeschichte]
論文 Niklas Hausmann , Matthew Meredith-Williams, Katerina Douka, Robyn H. Inglis, Geoff Bailey. "Quantifying spatial variability in shell midden formation in the Farasan Islands, Saudi Arabia" PLOS One. June 12, 2019 [PLOS One] - ブルガリア
- ルセ州(Русенска област;Rucenska Oblast)のルセンスキ・ロム自然公園(Русенски Лом;Rusenski Lom)で洞窟が自動車泥棒や羊飼い、トレジャーハンターなどによって毀損される。[Archaeology in Bulgaria]
- イタリア
- ポルトゥス(Portus)の町のローマ時代のドック作業員(saccarii)は食生活豊か。肉と、北アフリカ産のワイン。455年にヴァンダル族がローマを攻撃して以降は食生活が悪化し、肉をマメに替える。ティベル川(Tiber)の河口にクラウディウス帝(Claudius)が1世紀に建設した貿易港。[iNews]
- ポーランド
- ウニスワフ(Unisław)で、ドイツ騎士団(Teutonic Order)の砦を発見。以前のスラヴ人集落の上に建ち、1320年代まで使用。その後石造りの城となる。同じタイプのレイアウトのものはプロイセン地域(Prussia)では初めて。ドイツ騎士団国(Deutschordensstaat;State of the Teutonic Order)の成立期の城郭の発達過程を示す。
文献 Marcin Wiewióra, Bogusz Wasik, Paweł Molewski, Monika Badura, Karolina Maciejewska, Daniel Makowiecki, Paweł Moszczyński, Krzysztof Misiewicz, Wiesław Małkowski, Miron Bogacki and Sebastian Tyszkowski "The Teutonic crusade in Prussia: reconstruction of a medieval fortified settlement complex at Unisław" Antiquity Volume 93, Issue 369, pp. 752-771 [Cambridge Core]
▼クヤヴィ=ポモージェ県(Województwo kujawsko-pomorskie) ヘウムノ郡(Powiat chełmiński) - ポーランド
- ポドラシェ県(Województwo podlaskie;Podlasie)で、岩による墓標をもつ墓地(stele cemeteries)を50か所確認。従来知られていた7か所よりもはるかに一般的。15世紀から17世紀中ごろに始まった集落の近くに所在することが多く、17世紀後半〜18世紀初めの農民のもの。ポドラジェ博物館(Muzeum Podlaskie w Białymstoku;Podlasie Museum)のフベルト・レピョンカ氏(Hubert Lepionka)の調査。従来、プロイセン人やリトアニア人に近しいヤトヴャグ族(Yotvingian)の墓所か、疫病の犠牲者の墓ととみなされていた。[Nauka w Polsce]
- フランス
- シャラント=マリティーム県(Charente-Maritime)サン=シュルピス=ド=ロワイヤン(Saint-Sulpice-de-Royan)でカロリング朝・8〜10世紀の集落跡。顔を下にして埋葬された女性人骨。[Le Point]
▼ヌーヴェル=アキテーヌ地域圏(Nouvelle-Aquitaine) - UK(スコットランド)
- アウター・ヘブリディーズ諸島(Outer Hebridean islands)に見られる湖上の人工要塞島クラノグ(crannóg)は放射性炭素年代で新石器時代・紀元前3640年〜前3360年と判明。従来説より数千年古い。従来は鉄器時代に作られたと考えられていた。[The Independent]
論文 Duncan Garrow and Fraser Sturt. ”Neolithic crannogs: rethinking settlement, monumentality and deposition in the Outer Hebrides and beyond.” Antiquity. Volume 93, Issue 369 June 2019 , pp. 664-684 [Cambridge Core] - USA
- ニューハンプシャー州(State of New Hampshire)ダーラム(Durham)にあるロバート・バーナム(Robert Burnham)の旧居跡で、初期のヨーロッパ人の遺物。金属製のボタンやヴェスターヴァルト陶器(Westerwald ceramics)、英国式の銃の火打石など。[New Hampshire Union Leader]
- 人類の化石
- ホモサピエンス(Homo sapiens)の化石の性別を判別する新たな統計的公式を開発。ほかの種にも適用できる可能性。スペインの人類進化国立研究センター(Centro Nacional de Investigación sobre la Evolución Humana, CENIEH)の研究。
New statistical formulas for assigning sex to human fossils[Centro Nacional de Investigación sobre la Evolución Humana, CENIEH]
2019年6月12日(水)
- 名古屋市
- 名古屋城と一体になった下御深井御庭の重要部分に、愛知県が新体育館を建設予定であることについて、千田嘉博先生が、地下に庭園遺構が遺存する可能性を指摘。[千田嘉博_城郭考古学(@yoshi_nara)]
- 京都府
- 亀岡市・犬飼遺跡で鎌倉時代末期〜南北朝時代・13世紀後半〜14世紀前半の巨大な堀と建物跡。公益財団法人京都府埋蔵文化財調査研究センター6/12発表。6/16現地説明会。[産経新聞]
- 高知県
- 南国市・若宮ノ東遺跡で、弥生時代の住居跡や土器、鉄器。奈良時代・平安時代の建物跡や土器。公益財団法人高知県文化財団埋蔵文化財センターの調査。6/23現地説明会。[公益財団法人高知県文化財団埋蔵文化財センター]
▼若宮ノ東遺跡関連記事→2019年3月16日 - 福岡県
- 久留米市・安武三反野遺跡(やすたけさんたんのいせき:第5次調査)で弥生時代の甕棺墓23基。久留米市の調査。6/15現地説明会。[久留米市]
- 韓国
- 相次ぐ文化財の不法破壊事件に対し、韓国考古学会や韓国古代史学会などが保護措置を求める声明を発表。[聯合ニュース]
- ブルガリア
- プロヴディフ(Пловдив;Plovdiv)の4〜5世紀の大バシリカ跡で、古代都市フィリッポポリス(Philippopolis)の有力者に捧げられた彫像の破片。古代ギリシャ・2世紀初めの銘文をもつが、台座に再利用されていた。[The Sofia Globe]
- イタリア
- ポルトゥス(Portus)で出土した植物、動物、人骨を調査し、港湾労働者(saccarii)の食生活と出身地を推定。2世紀初めから5世紀半ばにかけては、サクラ島(Isola Sacra)の墓地に葬られた富裕層や中間層と同様の食生活。肉や輸入ワインを楽しむ。455年にヴァンダル族がローマを攻撃し、6世紀に東ゴート族とビザンティン帝国が争うことが、肉をマメに替えるなど、食生活に深刻な影響。[University of Cambridge]
論文 Tamsin C. O'Connell et al. "Living and dying at the Portus Romae" Antiquity. Volume 93, Issue 369. June 2019 , pp. 719-734 [Cambridge Core] - イタリア
- トリノ大司教区古文書館が保管し、1990年に盗まれた古文書の一部が、オークションなどを経て国立西洋美術館に寄贈されていた。同美術館が依頼した研究者の調査により盗難品と判明。イタリア側に無償返還。[朝日新聞]
- ドイツ
- テューリンゲン州(Freistaat Thüringen) アルテンブルガー・ラント郡(Landkreis Altenburger Land) アルテンブルク(Altenburg)で5世紀の25歳程度の女性の人骨。青銅製の頸飾を身に着ける。また、これより2000年古い、フリントと斧を副葬した男性の屈葬墓(Crouched burial)も。この地域では従来、紀元前9世紀ごろの壺棺墓地が見つかっていた。[Leipziger Volkszeitung]
- フランス
- コルス地方公共団体(Collectivité de Corse)ヴェスコヴァト(Vescovato)で鉄器時代第2期・紀元前5世紀の集落とローマ時代の邸宅。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。[Corse Net Infos]
- フランス
- ブルターニュ地域圏(Région Bretagne)モルビアン県(Morbihan)セネ(Séné)でガロ=ローマ時代・1〜4世紀の集落。溝で区画された建物や製粉所、鍛冶工房、採石場など。鍵、硬貨、土器などが出土。2km離れたヴァンヌ(Vannes)の古代ダリオリトゥム(Darioritum)との関わりが想定される。中世の溝や土器も発見。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
Une importante implantation gallo-romaine à Séné (Morbihan)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - UK(イングランド)
- ケンブリッジシャー州(Cambridgeshire)・マストファーム(Must Farm)の後期青銅器時代・3000年前の杭上住居は、火災による廃絶に先立つわずか1年のみ存続と判明。ケンブリッジ考古学ユニット(Cambridge Archaeological Unit)の調査。
The short life of Must Farm[University of Cambridge]
論文 Mark Knight, Rachel Ballantyne, Iona Robinson Zeki and David Gibson. "The Must Farm pile-dwelling settlement." Antiquity. Volume 93, Issue 369. June 2019 , pp. 645-663. [Cambridge Core] - UK(イングランド)
- ノーフォーク州(norfolk) クロマー(Cromer)沖の北海でフリント製の石器。北海の海底に先史時代の遺跡。[North Norfolk News]
- UK(イングランド)
- ノース・ヨークシャー州(North Yorkshire) アルドウォーク(Aldwark)で、中世のものとみられる、ドラゴンの文様が入った革の破片。[The Press]
2019年6月11日(火)
- 宮城県
- 山元町が埋蔵文化財収蔵庫を整備へ。9月着工、2020年3月完成を予定。[河北新報]
- 埼玉県
- 川越市・川越城跡の富士見櫓跡について、地元住民らが保存対策を求める要望書と署名を市長に提出。[東京新聞]
- 香川県
- 丸亀市・沖遺跡で、鎌倉時代から江戸時代前期までの溝状遺構や多数の柱穴跡。溝状遺構は周辺の「条里地割」に平行。香川県埋蔵文化財センターの調査。6/29現地説明会。[香川県]
- 韓国
- 全羅南道 宝城郡 文徳面 鳳甲里の住岩湖水没地で朝鮮時代後期の白磁窯跡を発見。全国最大級。[聯合ニュース]
- ユーラシア大陸のステップ地帯
- コーカサスからモンゴルまでのステップ地帯で出土したヒトや動物の骨の安定同位体を調査。牧畜民による穀物利用の拡大に現れる食生活の変化と、ユーラシア大陸のステップ地帯の政治的ネットワークの拡大に関連がある。
Dramatic change in ancient pastoralist diets associated with expansion of political networks across the Eurasian steppe[Christian-Albrechts-Universität zu Kiel]
論文 Alicia R. Ventresca Miller & Cheryl A. Makarewicz "Intensification in pastoralist cereal use coincides with the expansion of trans-regional networks in the Eurasian Steppe." Scientific Reports 9, Article number: 8363 (2019) [Scientific Reports] - ギリシャ
- パライオ・ファリロ(Παλαιό Φάληρο;Paleo Faliro)で見つかった、鎖で拘束されり暴力を受けた遺体80体を葬る紀元前7世紀の大規模墓地について、覆いをかぶせて現状保存し観覧可能に。[Tornos News ]
- ドイツ
- ネーブラ天文盤(Himmelsscheibe von Nebra;Nebra sky disk)に新たに金の痕跡が発見される。高解像度デジタル顕微鏡で30ミクロンの金の粒子80個を確認。3600年前の青銅製品。ハレ州立先史博物館(Landesmuseum für Vorgeschichte Halle)[WELT]
▼ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)・ネーブラ(Nebra)
▼ネーブラ天文盤関連記事→2010年8月23日 - フランス
- フランスの鉄器時代、ローマ時代、中世の複数遺跡で出土したブドウの種子28個のDNAを調査。900年前の1本のブドウの木に由来。
Ancient DNA from Roman and medieval grape seeds reveal ancestry of wine making[University of York]
論文 Jazmín Ramos-Madrigal et al. "Palaeogenomic insights into the origins of French grapevine diversity." Nature Plants 5, 595-603 (2019) [Nature Plants] - イベリア半島
- イベリア半島の男性優位のジェンダーの不平等は新石器時代に現れたが、新石器時代には決して一般的ではない。生活環境や人口学的局面、葬送習俗を分析。セビリア大学(Universidad de Sevilla;University of Seville)の研究。
The Neolithic precedents of gender inequality[Phys.Org ]
論文 Marta Cintas-Peña and Leonardo García Sanjuán. "Gender Inequalities in Neolithic Iberia: A Multi-Proxy Approach." European Journal of Archaeology (2019).[Cambridge Core] - フィンランド
- イソキューロ市(Isokyrö)・レヴェンルータ遺跡(Levänluhta)で湖の底から見つかった鉄器時代・500〜700年の埋葬について、遺体をDNA調査。現代のサーミ人(Sámi)に一致。歯のエナメル質のストロンチウム同位体からは、当地で成長した人物であると強く示唆。水中に埋葬した理由は依然不明。ヘルシンキ大学(Helsingin Yliopisto;University of Helsinki)の調査。
Breakthrough in the discovery of DNA in ancient bones buried in water[Helsingin Yliopisto(University of Helsinki)]
論文 M. Sikora et al. "The population history of northeastern Siberia since the Pleistocene." Nature. Published online June 5, 2019. [Nature]
▼ポフヤンマー県(Pohjanmaa)キュロンマー郡(Kyrönmaa) - エジプト
- ブハイラ県(El-Beheira Governorate)アブカイン(Abqa'in)で、古代エジプトのファラオ、ラメセス2世(Ramses II)が築いた砦に新たに2つの円形建物を発見。倉庫として用いられ、内部から獣骨や魚骨が出土。土器や土器窯も発見。[Egypt Today]
おやつMaster Copyright © OyatsuMastar 1998-2024. All rights reserved.