2020年4月10日(金)
- 京都市
- 上京区・室町殿跡で、15世紀中ごろの庭園の巨大な景石群。巨石8個からなり、応仁の乱前の「花の御所」の栄華を示す。16世紀前半に埋没。公益財団法人京都市埋蔵文化財研究所4/10発表。[京都新聞]
- ウズベキスタン
- アフラシヤブ壁画を韓国の文化財庁が分析。地色は石灰。青色顔料はラピスラズリ (lapis lazuli) 、赤色顔料は朱土(酸化鉄)、黒色顔料は鉛を含む鉱物性顔料。高句麗の使臣が描かれた壁画として知られる。[聯合ニュース]
▼文化財庁は2024年5月17日から国家遺産庁 - イスラエル
- ケセム洞窟(Qesem Cave)で出土した前期旧石器時代(Lower Paleolithic)の石のボールは、骨髄(marrow)を取り出すために用いた。遺物のうち10例の使用痕や、骨・脂肪などの付着物から、骨を打ち割って骨髄を取り出す道具と推定し、実験により傍証。
文献 Ella Assaf, Isabella Caricola, Avi Gopher, Jordi Rosell, Ruth Blasco, Oded Bar, Ezra Zilberman, Cristina Lemorini, Javier Baena, Ran Barkai, Emanuela Cristiani "Shaped stone balls were used for bone marrow extraction at Lower Paleolithic Qesem Cave, Israel" PLOS ONE, Published: April 9, 2020 [PLOS ONE] - ロシア
- ハカス共和国(Хакасия;Khakassia)のシェスタコフスキー(Шестаковкий;Shestakovsky)6号墳丘墓から1968年に出土した、タガール文化(Тагарская культура;Tagar culture)・2100年前の、粘土製の人頭像は、内部にヒツジの頭蓋骨。[The Siberian Times]
- イタリア
- ヴルチ(Vulci)で、エトルリアの墳墓「イシスの墓」(Isis tomb)から出土し、大英博物館が所蔵するダチョウ(ostrich)の卵の殻を、同位体分析や化学物質の分析。同位体を現在のエジプト、イスラエル、トルコのダチョウの卵と比較。ダチョウの卵はエジプトのナイルデルタとレバント地方との間で交易された。また、ダチョウは野生。卵の獲得はたいへん危険。5000年前以来、青銅器時代〜鉄器時代にはヨーロッパ、地中海、北アフリカの人々はダチョウ(ostrich)の卵を交易した。彩色、象牙や貴金属など様々な方法で装飾し、裕福な人の墓で出土。[BBC]
- UK(イングランド)
- ハンプシャー州(the county of Hampshire)やハートフォードシャー州(the county of Hertfordshire)で出土した骨の放射性炭素年代から、ヤブノウサギ(brown hare)やニワトリは鉄器時代・紀元前5〜前3世紀にブリテン島に登場。その当時、ヤブノウサギやニワトリは無傷のまま丁寧に埋葬。カエサル(Julius Caesar)の『ガリア戦記』(De Bello Gallico)などでも、これらは食料ではなく神として扱われていたとしている。ローマ時代には食用になったが、410年の西ローマ帝国の撤退で再び希少になり、特殊な地位に。これらはその後時間をかけて再び食用になっていった。
Brown hares and chickens were treated as “gods” not food when they arrived in Britain, research shows[University of Exeter] - コロナウィルス
- コロナウィルスに対する布製マスクの有効性に関する記事。布製マスクやサージカルマスクは、着用者がウイルスを拡散させないようにするためのもので、その逆ではない。マスクの着用が、社会的距離を置くことや手洗いなどの努力の代わりにはならない。適切に着用すること、濡れないようにすることが大切。
Can fabric masks stem the coronavirus’ spread?[ScienceNews]
2020年4月9日(木)
- 京都市
- 東山区・道仙窯跡で、窯の構造や改修の変遷が判明。窯の規模は時期によって3段階に分かれ、需給に対応。明治〜昭和の京焼を製作した連房式登り窯。公益財団法人京都市埋蔵文化財研究所4/9発表。[共同通信]
- イスラエル
- キルベット・エル・ライ遺跡(Khirbet el-Rai)で、紀元前1200年ごろのカナーンの神バアル(Baal)の像と青銅製の子ウシの像、印章、カナーンとペリシテの土器など。
Rare figurines uncovered at lost biblical city[Macquarie University] - セルビア
- コストラツ(Костолац;Kostolac)の古代ローマ遺跡ウィミナキウム(Viminacium)近くの炭鉱で、ローマ時代とみられる船3隻。新型コロナウィルス感染症の流行のため、放射性炭素年代測定と発掘続行は延期に。
Probable Roman shipwrecks unearthed at a Serbian coal mine[ars technica]
▼コストラツの船関連記事→2020年3月16日 - イタリア
- ヴルチ(Vulci)で出土し、大英博物館が所蔵するダチョウ(ostrich)の卵を分析。エジプトからレバントにかけての野生のダチョウ。加工前に殻を乾かすために長時間が必要。青銅器時代・鉄器時代の地中海地域で、ダチョウの卵が珍重されていた。
Bristol leads archaeologists on 5,000-year-old egg hunt [University of Bristol]
文献 Tamar Hodos, Caroline R. Cartwright, Janet Montgomery, Geoff Nowell, Kayla Crowder, Alexandra C. Fletcher and Yvonne Gönster "The origins of decorated ostrich eggs in the ancient Mediterranean and Middle East" Antiquity, Access Volume 94, Issue 374, pp. 381-400 [Cambridge Core] - フランス
- アブリ・デュ・マラ遺跡(Abri du Maras)で、旧石器時代(Paleolithic)の樹皮の繊維を編んで作った縄が石器に付着した状態で確認。ネアンデルタール人(Neanderthals)に縄づくりの技術。
文献 B. L. Hardy, M.-H. Moncel, C. Kerfant, M. Lebon, L. Bellot-Gurlet & N. Mélard "Direct evidence of Neanderthal fibre technology and its cognitive and behavioral implications" Scientific Reports, volume 10 [Scientific Reports]
52000年前〜41000年前
This is the oldest known string. It was made by a Neandertal[ScienceNews] - UK(イングランド)
- ロンドン(London)ショーディッチ(Shoreditch)の初期新石器時代(Early Neolithic)の土器が、最新の方法による放射性炭素年代で5500年前と確認。土器の表面の小さな穴に残る脂肪酸を放射性炭素分析。[The Guardian]
- エジプト
- アビドス(Abydos)のラメセス2世の神殿(Ramses II Temple)で、日干し煉瓦で作られた貯蔵庫10か所。壁龕からプトレマイオス朝(Ptolomaic period)の生贄のウシ12頭。床下にも丁寧に埋められたウシの全身骨格。[Ahram Online]
▼アビドス関連記事→2019年3月28日 - ボリビア
- リャノス・デ・モホス(Llanos de Moxos)で、前期完新世(early Holocene)・10000年前に、キャッサバ(manioc)、カボチャ(squash)などの食用の作物を栽培化。キャッサバは10,350年前、カボチャは10,250m初期のトウモロコシは6,850年前。
Amazonian crops domesticated 10,000 years ago[The Pennsylvania State University]
10850年前には、季節的に水量が多くなり木のないサバンナの中に、約4,700の人工林の島を作り始めた。アマゾンは植物栽培化の重要地点の一つ。
cf. Umberto Lombardo, José Iriarte, Lautaro Hilbert, Javier Ruiz-Pérez, José M. Capriles & Heinz Veit (2020) Early Holocene crop cultivation and landscape modification in Amazonia. Nature.[Nature] - 土器の年代測定
- 土器に吸収された食物の遺存物の脂肪酸のうちパルミチン酸(palmitic acid)とステアリン酸(stearic acid)の2種をAMSで直接に年代測定し、土器の正確な放射性炭素年代を計測する方法を開発。年輪年代と比較し検証。
文献 Emmanuelle Casanova, Timothy D. J. Knowles, Alex Bayliss, Julie Dunne, Marek Z. Barański, Anthony Denaire, Philippe Lefranc, Savino di Lernia, Mélanie Roffet-Salque, Jessica Smyth, Alistair Barclay, Toby Gillard, Erich Claßen, Bryony Coles, Michael Ilett, Christian Jeunesse, Marta Krueger, Arkadiusz Marciniak, Steve Minnitt, Rocco Rotunno, Pieter van de Velde, Ivo van Wijk, Jonathan Cotton, Andy Daykin & Richard P. Evershed "Accurate compound-specific 14C dating of archaeological pottery vessels" Nature (2020) [Nature]
2020年4月8日(水)
- 神奈川県
- 海老名市・相模国分寺跡(さがみこくぶんじあと)(第12次調査)で、南北方向の溝状遺構2条。古代相模国分寺に関連した区画溝と推定。海老名市の調査。
史跡相模国分寺跡発掘調査 第12次調査の結果について[海老名市]
▼相模国分寺跡関連記事→2005年8月26日 - 韓国
- 全羅北道 茂朱郡 雪川面 三公里製鉄遺跡で、製鉄工程を示す遺跡。鉄鉱石採掘跡、製錬炉、廃棄場、炭窯、土器片など出土。全州文化遺産研究院の調査。[聯合ニュース]
- 中国
- 河北省 邢台市 広宗県 広宗鎮 大王村で北宋時代の古墓4基。人骨はあったが墓誌はなかった。[中国新聞網]
- 中国
- 雲南省 滇池地域(Dian Lake basin)で、堆積物により過去6000年間の水文学的条件を研究。後期新石器時代、青銅器時代(滇文化)とそれに続く漢王朝に、湖の水位が最低に。これによって地下水位が下がり、低地での居住が可能に。
文献 Dada Yan, Bernd Wünnemann, Zhilong Jiang "Hydrological variations of a lake-catchment and human interaction during the last 6 ka in Yunnan, China" Journal of Hydrology, Volume 587 [ScienceDirect] - イラン
- ファールス州(Ostān-e Fārs)、ナクシェ・ロスタム遺跡(Naqsh-e Rostam)近くでの深い井戸の掘削が、地盤沈下と遺跡損傷の懸念のため禁止され、当局の許可制に。ナクシェ・ロスタムは、岩に刻んだ墓地。アケメネス朝のダレイオス2世、アルタクセルクセス1世、ダレイオス1世、クセルクセス1世が葬られているとされる。墓室の上の浮彫(bas-relief)はペルセポリス(Persepolis)のそれに似る。[Tehran Times]
▼ナクシェ・ロスタム遺跡関連記事→2019年3月28日 - イラン
- ロレスターン州(Ostān-e Lorestān;Luristan) クーフダシュト郡(Kuhdasht)で、パルティア(Parthia)・紀元前247年〜紀元後224年の古代の人物像などの浮彫。旧石器時代やガージャール朝(Qajar;1789〜1925年)の遺物も。[Tehran Times]
- パレスチナ
- ヨルダン川西岸地区(West Bank)ベツレヘム県(Bethlehem)ヒンダザ村(Hindaza)で、青銅器時代の墓地。[Wafa News Agency]
青銅器時代・3200年前。青銅製品や銅製品が出土。[Middle East Monitor] - ギリシャ
- タソス島(Θάσος;Thasos)のパリオカストロ遺跡(Paliokastro)で東ローマ帝国・4〜7世紀の身分の高い一族の人骨10体。うち1体に複雑な脳外科手術の痕跡。
Researcher discovers early, complex brain surgery in ancient Greece[Phys.Org] - スイス
- ヴァレー州(Canton du Valais;Kanton Wallis) ナータース(Naters)で、中期新石器時代(Mittelneolithikum;Middle Neolithic)・紀元前3700年〜前3350年の集落跡。[1815.ch]
- フランス
- オート=サヴォワ県(Haute-Savoie)セノ(Seynod)で、4世紀後半の神殿と金属製の水筒。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
Découverte d'un sanctuaire antique et d'une gourde métallique à Seynod (Haute-Savoie)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives]
▼オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏(Auvergne-Rhône-Alpes) - アイルランド
- ダブリン州(County Dublin)スウォーズ(Swords)で見つかった人骨は15世紀。[The Irish Post]
- グアテマラ
- セイバル遺跡(Ceibal)とその周辺で出土した動物遺体35000点以上から、紀元前1000年〜紀元後1200年の動物相の変化を推定。マヤ(Maya)の先古典期(Preclassic)から古典期(Classic)への移行期に淡水産の貝類が激減。また新たな種が登場し、長距離の交易品とみられる動物遺体も登場。
文献 Ashley E. Sharpe, Takeshi Inomata, Daniela Triadan, Melissa Burham, Jessica MacLellan, Jessica Munson, Flory Pinzón "The Maya Preclassic to Classic transition observed through faunal trends from Ceibal, Guatemala" PLOS ONE Published: April 7, 2020 [PLOS ONE] - 学会
- 日本考古学協会が5月23日、5月24日に予定してた第86回総会を中止。新型コロナウイルス感染症拡大の状況のため。
日本考古学協会第86回総会の開催中止について[日本考古学協会]
2020年4月7日(火)
- 北海道
- 白老町・民族共生象徴空間(ウポポイ)の約1か月延期。5/29オープンへ、4/18に予定していた記念式典は5/23開催。[朝日新聞]
- 長崎県
- 長崎市・小島養生所跡地に、養生所の遺構などを展示する小島養生所跡資料館4/6開館。日本初の西洋式近代病院。[長崎新聞]
- クック諸島
- アチウ島(Atiu)で湖の堆積物から6000年にわたるコアサンプルを分析し、ヒトの到達は900年ごろと確認。東ポリネシアへの人類の到達は従来説より200年古い。サモア(Samoa)やバヌアツ(Vanuatu)の湖の堆積物とも比較し、大規模な乾燥化と、新たな移動が同時期と判明。2800年前にフィジー、トンガ、サモアに到達したポリネシア人は、約1500年間、さらなる移動をしなかった。水不足が新たな冒険の旅を促した。
Climate change encouraged colonisation of the South Pacific Islands centuries earlier than first thought[サウサンプトン大学(University of Southampton)]
文献 David A. Sear, Melinda S. Allen, Jonathan D. Hassall, Ashley E. Maloney, Peter G. Langdon, Alex E. Morrison, Andrew C. G. Henderson, Helen Mackay, Ian W. Croudace, Charlotte Clarke, Julian P. Sachs, Georgiana Macdonald, Richard C. Chiverrell, Melanie J. Leng, L. M. Cisneros-Dozal, and Thierry Fonville "Human settlement of East Polynesia earlier, incremental, and coincident with prolonged South Pacific drought" PNASProceedings of the National Academy of Science, first published April 6, 2020 [PNAS] - UK(イングランド)
- チェルトナム(Cheltenham)付近のセヴァーン谷(Severn Vale)にあるビショップス・クリーヴ(Bishop’s Cleeve)の調査成果。中期青銅器時代(Middle Bronze Age)・紀元前1500年〜前1100年に、農耕に基づく長期的な集落が確立。土坑から、オーク材を削り出した丸太の梯子(log ladder)や、木の皮を塗って作った容器、植物繊維を加工するための木器。梯子は土坑に出入りするためのものか。ほかの遺物は奉納品の可能性。初期〜中期鉄器時代・紀元前700年〜前100年に再び居住。家畜を飼うために囲いを設け、また農産物の貯蔵穴も。2〜3世紀は農業が集約化し、ローマ文化を受け入れ。Cotswold Archaeologyの調査。
Two thousand years of farming in the Severn Vale[Cotswold Archaeology]
▼グロスタシャー州(the county of Gloucestershire)
2020年4月6日(月)
- 島根県
- 松江市・山代郷南新造院跡の近接地で、寺院よりも古い時代と推定される建物跡。倉庫か楼閣の跡と推定。松江市埋蔵文化財調査室発表。[朝日新聞]
- 中国
- 河南省 安陽市 辛店遺跡で、過去最大規模の商(殷)時代晩期の鋳銅遺構。青銅礼器の鋳型など出土。[新華社]
- 中国、タイ
- 中国南部とタイ北部の2500年前〜660年前に懸棺葬(Hanging Coffin Custom)された13遺跡の人骨41体についてに、ミトコンドリアDNAを分析。DNAから見て、懸棺葬の習慣には単一の起源地がある。中国南部の懸棺葬された人のミトコンドリアDNA(母系の遺伝)は、タイ北部のそれより多様性が高い。3600年前の中国で懸棺葬が始まったとする仮説に合致。
文献 Xiaoming Zhang, Chunmei Li, Yanan Zhou, Jiahui Huang, Tengsong Yu, Xu Liu, Hong Shi, Hong Liu, Stephen Chia, Shenmin Huang, Yaozheng Guo, Rasmi Shoocongdej, Xueping Ji, Bing Su "A Matrilineal Genetic Perspective of Hanging Coffin Custom in Southern China and Northern Thailand" iScience, Volume 23, Issue 4 [ScienceDirect] - UK(イングランド)
- サリー州(the county of Surrey)ギルフォード(Guildford)のセント・キャサリンズ・ヒル(St Catherine’s Hill)で、礼拝堂の下から発見された中世・14世紀の洞窟で、礼拝堂としての使用を示す線刻画。14世紀以前には、ドラゴンの丘を指すドレイクヒル(Drakehill)の名から、異教に起源をもつ可能性。[The Guildford Dragon News]
2020年4月5日(日)
- 新潟市
- 西蒲区・角田浜の急斜面上に日本海側沿岸部で最北の前方後円墳。藤原好二氏が地図上で墳形の起伏を発見。橋本博文氏らが測量調査を実施して確認。これまでの沿岸部最北は新潟県西蒲区・菖蒲塚古墳。[新潟日報]
- フランス
- ボルドー(Bordeaux)地域の19世紀の白色土器(French white earthenware)の胎土について技術的発展過程を研究。素地は高アルミニウム粘土、焼成フリント、そしておそらく長石(feldspar)を混合して作り、さらに、焼成フリント、カオリナイト粘土、時にはコバルトの豊富な顔料を組み合わせていた。
文献 Emmie Beauvoit, Ayed Ben Amara, Nadia Cantin Quentin Lemasson, Christophe Sireix, Valérie Marache, Rémy Chapoulie "Technological investigation on ceramic bodies of 19th century French white earthenware from the Bordeaux region" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 31 [ScienceDirect] - エジプト
- 大エジプト博物館(Grand Egyptian Museum)の開館が、新型コロナウイルス感染症への懸念のため、2021年に延期。シシ大統領(Abdel-Fattah El-Sisi)が、今年の大規模国家プロジェクトの2021年への延期を4/4指示し、大エジプト博物館もこれに含まれる。[Ahram Online]
- エジプト
- テーベ(Thebes)で発見された古代エジプト・紀元前760年〜前525年の女司祭または王女のミイラ「タケルヘブ(takerheb)」の棺の内底と底裏に、女神アメンテト(Amentet)を描いた彩色絵画を確認。ミイラは1936年にパース博物館(Perth Museum)に寄贈されたが、ミイラを棺の中から持ち上げたのは初。[Egypt Today]
- 論文
- 研究成果を公表するため国内の研究者が学術誌に支払う掲載料が年間23億円。購読料を取らないオープンアクセス誌では掲載料でコストを賄う。[朝日新聞]
▽学術誌のコストを誰が負担するかの問題▽この記事自体が有料会員限定で、さらに悲しい。
2020年4月4日(土)
- 宮崎県
- 都城市・柵田第1遺跡(からみだだいいちいせき)で9世紀の水田のあぜ。[南日本新聞]
- モンゴル
- セレンゲ川中流域のハルガニン・ゴル5遺跡(Харганын-Гол-5;Kharganyn Gol 5)で出土した後期旧石器時代初頭(Initial Upper Paleolithic)・38000年前の穿孔された白雲母(muscovite)の産地を推定。/ロシアのオクチャーブリスカヤ(Октябрьская;Oktyabr’skaya)の露頭から500km以上を雲母を輸送した可能性。
文献 Arina M. Khatsenovich, Roman A. Shelepaev, Evgeny P. Rybin, Yaroslav Yu. Shelepov, Daria V. Marchenko, Davakhuu Odsuren, Byambaa Gunchinsuren, John W. Olsen "Long distance transport and use of mica in the Initial Upper Paleolithic of Central Asia: An example from the Kharganyn Gol 5 site (northern Mongolia)" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 31[ScienceDirect] - ウズベキスタン
- アムダリヤ川流域(Amu Darya Basin)のハルチャヤン遺跡(Xolchayon;Khalchayan)で、中央アジア最古のイネ。1714-1756 cal yr BP で、クシャーン朝(Kushan period)に当たる。中国南部〜インド北西部のジャポニカ米に似る。南ヒマラヤのルートを経てアムダリヤ川流域に至る。
文献 Guanhan Chen, Xinying Zhou, Jianxin Wang, Jian Ma, Mutalibjon Khasannov, Nasibillo Khasanov, Robert N. Spengler, Amridin Berdimurodov & Xiaoqiang Li "Kushan Period rice in the Amu Darya Basin: Evidence for prehistoric exchange along the southern Himalaya" Science China Earth Sciences volume 63, pages 841–851(2020) [SpringerLink] - ドイツ
- ノルトライン=ヴェストファーレン州(Land Nordrhein-Westfalen)ミンデン(Minden)の中世の遺跡で、14世紀の建物の壁。ヴェストファーレン=リッペ地方連合(Landschaftsverband Westfalen-Lippe (LWL))の調査。
Mittelalterliche Hauswand in Minden entdeckt[Archaeologie Online] - スペイン
- アブリック・ロマニ遺跡(Abric Romaní)で、中期旧石器時代(Middle Paleolithic)のL層とOb層から出土した微細な剥片と居住パターンを研究。L層では短期的な居住。Ob層では長期的で複雑な居住パターンで、計画的な自給自足が成り立っていたと推定。ネアンデルタール人(Neanderthals)社会の経済と進化を示す。
文献 Aleix Eixea, Francesca Romagnoli, Amèlia Bargalló, Bruno Gómez de Soler, Manuel Vaquero, M. Gema Chacón "Micro-lithic production at Abric Romaní levels L and Ob: Exploring economic and evolutionary implications for Neanderthal societies" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 31 [ScienceDirect]
2020年4月3日(金)
- 長野県
- 中野市・南大原遺跡(みなみおおはらいせき)で、弥生時代中期の集落跡から、鉄器の一部や、鉄を加工した際に飛び散ったとみられる鉄片。鉄を加工していたとみられる痕跡。集落外から持ち込んだ鉄や鉄器を2次的に加工。同時代の鉄の加工場の跡は東日本では少なく、長野県内では初。長野県埋蔵文化財センターの調査。[信濃毎日新聞]
▼南大原遺跡関連記事→2019年9月11日 - インドネシア
- グヌン・セウ(Gunung Sewu)地域のソンテルス洞窟(Gua Song Terus)とブラホロ洞窟(Gua Braholo)で出土したオナガザル科(Cercopithecidae)の利用について研究。ジャワルトン(Trachypithecus auratus)が90%以上を占め、ほかの種よりも圧倒的に多く。標的を選択している。食用のみならず、道具の原材料としても利用。
T. Ingicco, N. Amano, K. Setiagama, A. M. Moigne, Budiman, A. M. Sémah, T. Simanjuntak, and F. Sémah, "From Food to Grave Good: Nonhuman Primate Exploitation in Early to Mid-Holocene Eastern Java (Indonesia)," Current Anthropology Volume 61, Number 2: 264-277. [The University of Chicago Press] - ブルガリア
- ルセ州(Русенска област;Rucenska Oblast)の中世都市チェルベン(Червен;Cherven)で中世の教会跡から第二次ブルガリア帝国・14世紀の壁画。
14th century murals with ‘warrior saints’ found in newly discovered church in medieval city Cherven in northeast Bulgaria[Archaeology in Bulgaria] - イタリア
- サレルノ県(Provincia di Salerno)ペルトーザ(Pertosa)のペルトーザ・アウレッタ洞窟(Grotte di Pertosa-Auletta)で出土した青銅器時代土器に吸収された有機物を分析。大半の土器は、動物由来の食物や乳生産物を消費したり取り扱うために使用。乳製品に使用したものも1例。ペルトーザ・アウレッタ洞窟は、紀元前2千年紀の杭上住居群(pile-dwelling village)。
文献 Antonio Pennetta, Daniela Fico, Maria Lucrezia Savino, Felice Larocca, Giuseppe Egidio De Benedetto "Characterization of Bronze age pottery from the Grotte di Pertosa-Auletta (Italy): Results from the first analysis of organic lipid residues" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 31 [ScienceDirect]
▼カンパニア州(Regione Campania) - UK(イングランド)
- ノーサンバーランド州(the county of Northumberland)ヴィンドランダ遺跡(Vindolanda)の発掘が中止。新型コロナウイルス感染症への懸念のため。ヴィンドランダ遺跡はローマ時代の砦。[ChronicleLive]
- エジプト
- テーベ(Thebes)で発見された古代エジプト・3000年前の女司祭または王女のミイラ「Ta-Kr-Hb」の内底と底裏に、女神アメンテト(Amentet)を描いた彩色絵画を確認。発見以来百年ぶりに棺の内部を調査。ミイラは1936年にパース博物館(Perth Museum)に寄贈されたが、ミイラを棺の中から持ち上げたのは初。[The Scotsman]
- 南アフリカ
- ドリモレン古洞窟(Drimolen palaeocave)で出土した広義のホモ・エレクトゥス(Homo erectus)の化石とパラントロプス・ロブストス(Paranthropus robustus)の化石は、204万年前〜195万年前。いずれもこれまで発見された同種の化石で最古。200万年前の南アフリカでアウストラロピテクス、パラントロプス、初期のホモ属が同時に存在したことを示す。
文献 Andy I. R. Herries, Jesse M. Martin, A. B. Leece, Justin W. Adams, Giovanni Boschian, Renaud Joannes-Boyau, Tara R. Edwards, Tom Mallett, Jason Massey, Ashleigh Murszewski, Simon Neubauer, Robyn Pickering, David S. Strait, Brian J. Armstrong, Stephanie Baker, Matthew V. Caruana, Tim Denham, John Hellstrom, Jacopo Moggi-Cecchi, Simon Mokobane, Paul Penzo-Kajewski, Douglass S. Rovinsky, Gary T. Schwartz, Rhiannon C. Stammers, Coen Wilson, Jon Woodhead, Colin Menter "Contemporaneity of Australopithecus, Paranthropus, and early Homo erectus in South Africa" Science. Vol. 368 [Science] - 南アフリカ
- クワズール・ナタール州(KwaZulu-Natal)にある、19世紀の旧ズールー王国(Zulu Kingdom)の王ディンガネ(Dingane)の首都ウムグングンドロヴ(uMgungundlovu)で出土したウシ46頭、ヒツジまたはヤギ1頭の歯のストロンチウム同位体を分析し、家畜の移動を復元。半数以上は地域内で飼育。ウシは牧畜地帯から首都の西に移動しており、王国南部から貢納や収奪により移動。また、北にあるスワジ王国領から略奪された可能性も。
文献 Kent D. Fowler, Panseok Yang, Norman M. Halden "The provisioning of nineteenth century Zulu capitals, South Africa: Insights from strontium isotope analysis of cattle remains" Journal of Archaeological Science: Reports Volume 31 [ScienceDirect] - 羊毛
- 墳墓に埋葬された羊毛製の衣服を同定するため、土壌中の羊毛分解菌類(wool-decomposing fungi;WD fungi)のコロニーの数を数える方法を開発。人骨の様々な部位から採取された土壌を分析すると、人骨の下では、上層よりも羊毛分解菌類が多い。青銅器時代の墳墓では、足元の土壌から大量の羊毛分解菌類。アルカイック時代の墓では、足元では最少、背骨とひざの下で最多の羊毛分解菌類。日商社の服装の違いを表す。
文献 Nataly Kashirskaya, Alexander Kleshchenko, Roman Mimokhod, Alexander Borisov "Microbiological approach for identification of wool clothes in ancient burials" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 31 [ScienceDirect] - 発明されざる遺物
- 発明されざる遺物についての研究。陶製の鏃は発明されたことがないが、陶製の鏃と剥片石器の鏃を実験的に比較し、陶製の鏃は貫通力や耐久力において深刻に劣ることが判明。理論上の遺物を想定することで、技術の進歩について理解を深めることができる。
文献 Michelle R. Bebber, Michael Wilson, Andrew Kramer, Richard S. Meindl, Briggs Buchanan, Metin I. Eren "The non-invention of the ceramic arrowhead in world archaeology" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 31 [ScienceDirect]
2020年4月2日(木)
- 北海道
- 白老町・ウポポイの中核施設、国立アイヌ民族博物館の館長に佐々木史郎氏が就任。[NHK]
- 熊本県
- 熊本大学の男性職員が、学生の奨学金の受給手続きを怠り、それを隠すため文書を偽造したなどとして、懲戒処分を受ける。2016〜18年、延べ約280件の不適切な事務処理を確認。[西日本新聞]
職員の懲戒処分について[熊本大学] - カンボジア
- シェムリアップ州(Siem Reap)バイヨン寺院(Bayon Temple)の東側で、死者の門(Gate of the Dead)の近くの水路から砂岩製の彫刻2体。[Khmer Times]
▼バイヨン寺院関連記事→2010年6月9日 - 南レヴァント
- 南レヴァント(south Levant)で出土した鉄器時代・紀元前1000年〜前586年の古代ユダ王国(Kingdom of Judah)の碑文について、空間分布を分析。
文献 Yosef Garfinkel, Anat Mendel‐Geberovich "Hierarchy, geography and epigraphy: administration in the Kingdom of Judah" Oxford Journal of Archaeology, Volume39, Issue2, Pages 159-176 [Wiley Online Library] - トルコ
- アンタルヤ県(Antalya ili)マナウガト(Manavgat)の古代都市シデ(Side)で、ローマ皇帝ガッリエヌス(Gallienus)が266年または267年に送った手紙が刻まれた石。ローマ時代の鳥の絵を表したモザイク床。さらに教会跡、動物像など。[Hürriyet Daily News]
- フランス
- 国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)が、外出できない人々のため、自宅で考古学リソースを利用できるサービス「#CULTURECHEZNOUS」を提供。[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives]
- スペイン
- アタプエルカ(Atapuerca)のグラン・ドリーナ遺跡(Gran Dolina)のTD6.2層で1994年に出土した80万年前のホモ・アンテセッサー(Homo antecessor)の歯のエナメル質の中の蛋白質を質量分析法(mass spectrometry)により分析。人類の遺伝情報としては最古のものを確認。ホモ・アンテセッサーがホモサピエンス(Homo sapiens)、ネアンデルタール人(Neanderthals)、デニソワ人(Denisovans)などの姉妹グループであることを確認。
Oldest ever human genetic evidence clarifies dispute over our ancestors[Københavns Universitet]
文献 Frido Welker, Jazmín Ramos-Madrigal, Petra Gutenbrunner, Meaghan Mackie, Shivani Tiwary, Rosa Rakownikow Jersie-Christensen, Cristina Chiva, Marc R. Dickinson, Martin Kuhlwilm, Marc de Manuel, Pere Gelabert, María Martinón-Torres, Ann Margvelashvili, Juan Luis Arsuaga, Eudald Carbonell, Tomas Marques-Bonet, Kirsty Penkman, Eduard Sabidó, Jürgen Cox, Jesper V. Olsen, David Lordkipanidze, Fernando Racimo, Carles Lalueza-Fox, José María Bermúdez de Castro, Eske Willerslev & Enrico Cappellini "The dental proteome of Homo antecessor" Nature. Published: 01 April 2020 [Nature]
▼グラン・ドリーナ遺跡関連記事→2019年5月8日 - エチオピア
- ディキカ(Dikika)で出土した300万年前の頭蓋骨から見て初期人類アウストラロピテクス・アファレンシス(Australopithecus afarensis;アファール猿人)の乳児は長期にわたって保護者に依存。
Lucy had an ape-like brain[Max Planck Institute for Evolutionary Anthropology]
文献 Philipp Gunz, Simon Neubauer, Dean Falk, Paul Tafforeau, Adeline Le Cabec, Tanya M. Smith, William H. Kimbel, Fred Spoor, Zeresenay Alemseged "Australopithecus afarensis endocasts suggest ape-like brain organization and prolonged brain growth" Science Advances,Vol. 6, no. 14 [Science Advances] - ザンビア
- カブウェ(Kabwe)=旧ブロークン・ヒル(Broken Hill)で1921年に出土したホモ・ハイデルベルゲンシス(Homo heidelbergensis)の頭蓋骨に関し、新たな年代。324000年前〜274000年前。従来説では500000年前とされていた。アフリカでの人類進化は複雑なものに。
Fossil skull casts doubt over modern human ancestry[Griffith University]
文献 Rainer Grün, Alistair Pike, Frank McDermott, Stephen Eggins, Graham Mortimer, Maxime Aubert, Lesley Kinsley, Renaud Joannes-Boyau, Michael Rumsey, Christiane Denys, James Brink, Tara Clark & Chris Stringer "Dating the skull from Broken Hill, Zambia, and its position in human evolution" Nature (2020) [Nature/a>] - 南アフリカ
- ライジングスター洞窟(Rising Star Cave)のうちディナレディ空洞(Dinaledi Chamber)で、33万5000年前〜22万6000年前の人類ホモ・ナレディ(Homo Naledi)の子供の人骨。
文献 Debra R. Bolter, Marina C. Elliott, John Hawks, Lee R. Berger "Immature remains and the first partial skeleton of a juvenile Homo naledi, a late Middle Pleistocene hominin from South Africa" PLOS ONE Published: April 1, 2020 [PLOS ONE]
▼ライジングスター洞窟関連記事→2017年5月9日
2020年4月1日(水)
- 北海道
- 釧路市・釧路市立博物館で、常設展示4階のアイヌ文化常設展示「サコㇿぺの人々」の展示をリニューアル。展示を多言語化し、映像展示を導入。
アイヌ文化常設展示「サコㇿぺの人々」展示リニューアル[釧路市立博物館] - 北海道
- 白老町・民族共生象徴空間(ウポポイ)について、白老町議会が開業延期を国に求める意見書案を4/6本会議で採決へ。可決される公算が大きい。道内外の観光客が集まることで、新型コロナウィルス感染症の感染拡大を懸念。[北海道新聞]
- 茨城県
- つくば市・元中北東藤四郎遺跡(もとなかきたひがしとうしろういせき)で、古墳時代中期の住居跡60軒以上。公益財団法人茨城県教育財団の調査。[茨城新聞]
- 韓国
- 慶州市・月城の堀から、新羅・5〜6世紀のクマの骨。クマを解体して毛皮を得、骨を廃棄したと推定。国立慶州文化財研究所の調査。[聯合ニュース]
- 韓国
- 慶州市・東宮と苑池の調査で、井戸から出土した統一新羅末期と高麗初期の2度にわたる廃棄行為の植物遺体を比較。下層ではマツが多く、上層ではマツが少なくつる植物が多い。高麗時代以降、東宮は放置されて廃墟となっていたと判明。[聯合ニュース]
- スペイン
- アチュラ洞窟(Atxurra cave)の下層にあるアルミニャ洞窟(Armiña cave)では、後期マドレーヌ文化(Upper Magdalenian)にごく短期間の居住が行われている。外からのアクセスが難しいことと関連か。アチュラ洞窟(Atxurra cave)は旧石器時代(Paleolithic)・グラヴェット文化(Gravettian)から後期マドレーヌ文化まで居住され、洞窟芸術が展開したが、アルミニャ洞窟は洞窟芸術とは関連しない。
文献 Joseba Rios-Garaizar, Aixa San Emeterio, Martin Arriolabengoa, Josu Aranbarri, Juan Rofes, Ana B. Marín-Arroyo, Olivia Rivero, Iñaki Intxaurbe, Amaia Arranz-Otaegui, Sergio Salazar, María Ángeles Medina-Alcaide, Diego Garate "Sporadic occupation in Armiña cave during the Upper Magdalenian: What for?" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 30 [ScienceDirect] - スペイン
- サン・フアン・デ・モモイティオ墓地(San Juan de Momoitio)で、中世・9〜12世紀の子供34人を含む93人の遺体を炭素・窒素・酸素の安定同位体(stable isotope)分析により、中世の農民の移動と食生活のパターンを復元。家畜の蛋白質と穀物を摂取するが中世後期にアワの消費が増加するとともに分散した農村から村落が形成される。
文献 Iranzu Guede, Maria Cruz Zuluaga, Luis Angel Ortega, Ainhoa Alonso-Olazabal, Xabier Murelaga, Iñaki Garcia Camino, Paola Iacumin "Social structuration in medieval rural society based on stable isotope analysis of dietary habits and mobility patterns: San Juan de Momoitio (Biscay, north Iberian Peninsula)" Journal of Archaeological Science: Reports Volume 31 [ScienceDirect] - スウェーデン
- ウプサラ(Uppsala)のブロボリ(Broborg)にあるブロボリ丘塞(Broborg hillfort)の石垣が熱を受けガラス化(vitrification)した時期を古地磁気年代測定(Archaeomagnetic dating)。389〜579年、602〜752年、965〜1300年の候補のうち、放射性炭素年代と合致する389〜579年の間にガラス化 。ヨーロッパの青銅器時代や鉄器時代の丘塞(hillfort)の多くは、石塁に高熱を受けた痕跡があり、融けた岩石が冷却時にガラス化している。
文献 Mostafa Ahmadzadeh, Cristina García-Lasanta, Bernard Housen, John S. McCloy "Archaeomagnetic dating of vitrified Broborg hillfort in southeast Uppsala, Sweden" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 31 [ScienceDirect] - UK(イングランド)
- ハドリアヌスの城壁(Hadrian's Wall)は、中世・6世紀以降に石材が持ち出され、カンブリア州(Cumbria)やノーサンバーランド州(Northumberland)の教会、城、土塁、農地など別の遺構を作るのに用いられた。ハドリアヌスの城壁は、ローマ帝国・ハドリアヌス帝の治世・122年に築造。ローマの領域の北限を示す城壁。[The Scotsman]
- メキシコ
- エル・マンチョン遺跡(El Manchóón)で、銅生産の証拠。2つのロングハウスの間に銅滓の集積。先住民が、スペイン人入植者のために銅製品を製作。入植者たちは銅を必要としていたが、当時のスペインは銅を輸入に頼っており生産の知識を持たなかった。
Mesoamerican copper smelting technology aided colonial weaponry[Massachusetts Institute of Technology (MIT)]
Johan García Zaldúa and Dorothy Hosler "Copper Smelting at the Archaeological Site of El Manchón, Guerrero: From Indigenous Practice to Colonial-Scale Production" Latin American Antiquity [Cambridge Core]
おやつMaster Copyright © OyatsuMastar 1998-2024. All rights reserved.