第22回衆議院議員総選挙(1946.4.10実施)の大選挙区制選挙区割

1945(昭和20)年改正衆議院議員選挙法(12月17日公布) 「別表」

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1890年:第1回総選挙
(小選挙区制)
1900年:第1次拡大
(大選挙区制)
1919年:第2次拡大
(小選挙区制)
1925年:普通選挙法
(中選挙区制)
1946年:戦後第1回
(大選挙区制)
1947年:新憲法準備
(復活中選挙区制)
1950年:公職選挙法
(中選挙区制)
1994年:改正公選法
(小選挙区制)
2002年:改正公選法
(小選挙区第1回改正)
2013年:改正公選法
(小選挙区第2回緊急改正)

    [ 解説 ]

*都府県の配列は当時の公式な配列。ただし地方区分は作成者による便宜的なもの
漢字の字体は現在の字体を使用している。
定数10以下の選挙区では2名連記定数11以上の選挙区では3名連記
*分割された都府県については,都府県名をクリックすると区割図が表示される

地方府県名選挙区定数所属市郡区
3府 東京都 1区10人麹町区・神田区・日本橋区・京橋区・芝区・麻布区・赤坂区・四谷区・牛込区・小石川区・本郷区・下谷区・浅草区・本所区・深川区・豊島区・瀧野川区・荒川区・王子区・板橋区・足立区・向島区・城東区・葛飾区・江戸川区
2区12人品川区・目黒区・荏原区・大森区・蒲田区・世田谷区・渋谷区・淀橋区・中野区・杉並区
八王子市,立川市
西多摩郡,南多摩郡,北多摩郡
大島支庁管内,三宅支庁管内,八丈支庁管内
京都府 10人 
大阪府 1区7人大阪市
2区11人堺市,岸和田市,豊中市,布施市,池田市,吹田市,泉大津市,高槻市,貝塚市
三島郡,豊能郡,泉北郡,泉南郡,南河内郡,中河内郡,北河内郡
4港 神奈川県 12人 
兵庫県 1区11人神戸市,明石市,西宮市,尼崎市,洲本市,芦屋市,伊丹市
武庫郡,川辺郡,有馬郡,明石郡,美嚢郡,加東郡,多可郡,加西郡,加古郡,印南郡,津名郡,三原郡
2区7人姫路市,飾磨市,相生市
飾磨郡,神崎郡,揖保郡,赤穂郡,佐用郡,宍粟郡,城崎郡,出石郡,養父郡,朝来郡,美方郡,氷上郡,多紀郡
長崎県 8人 
新潟県 1区7人新潟市
西蒲原郡,北蒲原郡,中蒲原郡,東蒲原郡,岩船郡,佐渡郡
2区8人長岡市,高田市,三条市,柏崎市
南蒲原郡,三島郡,古志郡,北魚沼郡,南魚沼郡,中魚沼郡,刈羽郡,東頸城郡,中頸城郡,西頸城郡
関東 埼玉県 13人 
群馬県 10人
千葉県 13人
茨城県 13人
栃木県 10人
奈良・
東海
奈良県 5人
三重県 9人
愛知県 1区11人名古屋市,一宮市,瀬戸市,半田市,春日井市
愛知郡,東春日井郡,西春日井郡,丹羽郡,葉栗郡,中島郡,海部郡,知多郡
2区7人豊橋市,岡崎市,豊川市
碧海郡,幡豆郡,額田郡,西加茂郡,東加茂郡,北設楽郡,南設楽郡,宝飯郡,渥美郡,八名郡
静岡県 14人 
山梨県 5人
東山 滋賀県 6人
岐阜県 10人
長野県 14人
東北 宮城県 9人
福島県 13人
岩手県 8人
青森県 7人
山形県 9人
秋田県 8人
北陸 福井県 5人
石川県 6人
富山県 6人
中国 鳥取県 4人
島根県 6人
岡山県 10人
広島県 12人
山口県 9人
南海 和歌山県 6人
徳島県 5人
香川県 6人
愛媛県 9人
高知県 5人
九州 福岡県 1区9人福岡市,久留米市,大牟田市
糟屋郡,宗像郡,朝倉郡,筑紫郡,早良郡,糸島郡,浮羽郡,三井郡,三潴郡,八女郡,山門郡,三池郡
2区9人小倉市,門司市,若松市,八幡市,戸畑市,直方市,飯塚市,田川市
遠賀郡,鞍手郡,嘉穂郡,企救郡,田川郡,京都郡,築上郡
大分県 7人 
佐賀県 5人
熊本県 10人
宮崎県 6人
鹿児島県 11人
沖繩県 2人
北海道 1区14人札幌市,函館市,小樽市,室蘭市,夕張市,岩見沢市
石狩支庁管内,空知支庁管内,後志支庁管内,檜山支庁管内,渡島支庁管内,胆振支庁管内,日高支庁管内
2区9人旭川市,釧路市,帯広市,北見市
上川支庁管内,十勝支庁管内,釧路国支庁管内,根室支庁管内,網走支庁管内,宗谷支庁管内,留萌支庁管内

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[ 解説 ]

戦後1回目総選挙1946(昭和21)年4月10日に実施されました。

一連の戦後改革の一環として新しい構成の議会を選出するにあたって,衆議院議員選挙法が改正されることになり,女子(婦人)参政権選挙権・被選挙権>の5歳引き下げが実現しました。なお,この段階ではまだ明治憲法下での帝国議会の選挙であり,貴族院衆議院とで構成される議会のうち,一般の国民が選挙に参加できるのは当然衆議院議員の選挙のみでした。そしてこれが最後の帝国議会選挙となりました。

選挙法の改正にあたり,占領軍の強い指示により都府県単位の,いわゆる大選挙区制が採用されました。
それまでの総議席数にを加えた468(1945:昭和20年4月に追加され,結局実施されなかった樺太・朝鮮・台湾の議席を除く)が,敗戦直後の1945(昭和20)年11月1日に実施された人口調査の結果をもとに各都府県に配分されました。この際,定数配分が15以上となる東京・大阪・兵庫・新潟・愛知・福岡1都1府4県および北海道2つの選挙区に分割され,その結果,それぞれの選挙区から4〜14名の議員が選出されることになりました(沖縄県2人。ただし,米軍の軍政下にあったので,選挙は実施されなかった)。
人口15.5万あたり1議席という計算になるのですが,特に東京都・大阪府といった大都市部への議席配分が減っていることが目につきます(東京都=1〜7区:31 → 1・2区:22,大阪府=1〜6区:21 → 1・2区:18)。戦災と疎開とによって,それだけ多くの人口が大都市を離れていたということを意味するのでしょう。

大選挙区制の採用とともにもう1つ。普通選挙法の下では各選挙区から3〜5名の議員を選出するのにもかかわらず有権者は1名の候補者のみに投票する単記制がとられてきましたが,この改正では2〜3名の候補者に投票する制限連記制(定数10名以下の選挙区では2名,11名以上の選挙区では3名に投票)が導入されました。こちらの方が,1つの選挙区から複数の代表者を選出する大選挙区制中選挙区制も含む)本来の精神に近いと考えられています。
占領軍,つまり米国人にとって,中選挙区制という中途半端な制度と,それにもかかわらず採用されていた単記制という日本独特の選挙制度が理解できなかったのかもしれません。

この選挙法改正1945(昭和20)年12月に成立・公布されました。そして,翌1946(昭和21)年初頭戦後第1回の総選挙が実施される予定でした。しかし,その準備段階で占領軍による延期命令が出され,いわゆる公職追放が実施されました。その結果,この年の4月に実施されたこの第22回総選挙によって衆議院議員の大幅な新旧交替が実現したといわれています。


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1890年:第1回総選挙
(小選挙区制)
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(大選挙区制)
1919年:第2次拡大
(小選挙区制)
1925年:普通選挙法
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2013年:改正公選法
(小選挙区第2回緊急改正)

2000. 7. 5
2002. 7.31 改訂
ISIDA Satosi