2020年10月10日(土)
- 青森県
- 南部町・聖寿寺館跡(しょうじゅじたてあと)で、掘立柱建物跡の柱穴から、石に柱の位置を定める罫書線とみられる正方形の線刻。石の表現が剥離しており、礎石として一定期間、地上に据えられた状態で風化したと推測。掘立柱建物の根石として転用される以前に、礎石建物が存在した可能性。室町〜戦国期の城館敷地に建造された礎石建物の北限を更新。従来、中世の東北で礎石が用いられた城館の建物は、伊達市の梁川城跡が北限とされてきた。南部町教育委員会10/9発表。[河北新報]
- 三重県
- 松阪市議会は、鈴の森公園への文化財収蔵庫の建設について再検討を求める請願を不採択とした。[伊勢新聞]
- 福岡県
- 行橋市・下稗田遺跡で出土した板状の石が弥生時代中期前半硯の可能性。[西日本新聞]
- 宮崎県
- 縄文時代後期の土器に、コクゾウムシ(Maize weevil;Sitophilus zeamais)の圧痕。1点の土器片でコクゾウムシの成虫28匹の圧痕が残る例も。栽培植物の豊穣を願って意図的に粘土素地に混入した可能性。
cf. Hiroki Obata, Mai Miyaura, Kazuhiro Nakano "Jomon pottery and maize weevils, Sitophilus zeamais, in Japan" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 34, Part A [ScienceDirect]
▼宮崎県えびの市・役所田遺跡(やくしょでんいせき) - 日本学術会議
- 考古学研究会常任委員会が、日本学術会議の会員任命拒否問題について、10/10「日本学術会議会員任命拒否に対する声明」を発表。
「些細な契機で権力が強制力を顕現させてきた歴史を顧みると、法的手続きに従って推薦された候補者を明確な説明もなく拒否するという今回の措置は、学術研究のみならず広く市民の日常生活を脅かす端緒となる危険性を看過できない。」[考古学研究会] - 中国
- 内モンゴル自治区・魏家窩鋪遺跡(Weijiawopu)出土の新石器時代・紅山文化(Hongshan Culture)早期〜中期・6500年前〜5500年前の粗製土器に残る植物遺体に、4つの主要な植物(穀物、ヤマノイモ属、マメ類、堅果類)を確認。いずれも表面にダメージなく、集約的な調理は行われていない。分析された土器は貯蔵用。野生植物が重要な位置を占めており、栽培植物と狩猟採集の双方に依存。
cf. Ying Guan, Chunxue Wang, Zhenyu Zhou, Jingtang Cheng, Jianen Cao, La Ta, Zenglong Xiong "Evidence from plant starch residues of the function of early pottery and the plant diet of Neolithic inhabitants of Inner Mongolia, North China" Quaternary International [ScienceDirect]
内モンゴル自治区 赤峰市 紅山区 文鍾鎮 - トルコ
- ヴァン県(Van il)ギュルプナール郡(Gürpınar)・イレミル・ホユク遺跡(İremir Höyük)で、初期青銅器時代・5000年前の遺跡。[Anadolu Ajansı]
- トルコ
- イスタンブル(İstanbul)・トプカプ宮殿(Topkapı Sarayı;Topkapı Palace)のハレム(Harem)にある病院跡と、黒人宦官(Black Eunuchs)棟跡から2015年に出土した動物遺体を調査。ハレム病院跡で出土した動物骨は、消費後のヒツジ(Ovis aries)とヒワトリ(Gallus sp.)。ヒツジとニワトリは、帝室厨房室(Matbah-ı Amire)の日誌の記載に一致。黒人宦官棟からは、ヒツジ(Ovis aries)、ネズミ(Rattus sp.)、ネコ(Felis catus)。黒人宦官の棟ではネズミに病原体は観察されず。
cf. Altan Armutak, Ö. Emre Öncü, Ayşe Erdoğdu, Vedat Onar "Animal skeletal remains recovered from the Harem (Concubine’s) Hospital and the black eunuchs’ ward at the Topkapı Palace, Istanbul, Turkey" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 34, Part A [ScienceDirect] - ブルガリア
- ブルガス州(Област Бургас;Oblast Burgas)ソゾポル(Созопол;Sozopol)沖の黒海にある聖ペタル島(остров св. Петър;St. Peter Island)で、紀元前5世紀末の海辺の聖域。小さな石で覆った墳丘。アンフォラや調理道具、青銅製三叉鏃が出土。周辺の島とはその後に分離。
ブルガリア語 Археологически проучвания на антично светилище на остров Свети Петър, акватория на гр. Созопол
英語 Archaeological excavations of an ancient sanctuary on the island of St. Peter, water area of Sozopol [Регионален исторически музей Бургас] - クロアチア
- ダルマチア(Dalmatia)のカシュテル・シュタフィリチ(Kaštel Štafilić)のレスニック(Resnik)で出土した石器を、アドリア海東部地域の水中遺跡、開地遺跡、洞窟遺跡の石器と比較。中期旧石器時代(Middle Paleolithic)・ムスティエ文化(Mousterian)の水中遺跡で、海水面が低かった時の開地遺跡でネアンデルタール人(Neandertals)が用いた石器。アドリア海地域のネアンデルタール人はより広範囲な領域にいた。
cf. Ivor Karavanić, Antonela Barbir "The Middle Paleolithic from an underwater perspective: Submerged Mousterian industry from Kaštel Štafilić – Resnik (Dalmatia, Croatia) in the context of eastern Adriatic" Journal of Archaeological Science: Reports. [ScienceDirect] - イタリア
- シチリア島(Sicilia;Sicily)パレルモ県(Città metropolitana di Palermo)ヒメラ遺跡(Himera)の近くで、アンフォラを用いた小児甕棺墓「エンキトリスモス」(Enchytrismòs)。エンキトリスモスは、カルタゴ・紀元前6世紀に始まり、紀元前4世紀はじめまで続く。[ANSA]
- スイス
- ベルン州(Kanton Bern;Canton de Berne;canton of Bern)で、暖炉(stove)に用いられた錫釉(Tin glaze)のタイル14枚、鉛釉(Lead glaze)のタイル2枚を分析。いずれも素地は伝統的なカルシウム(Ca)の乏しい材料。スリップには酸化カルシウムが乏しいスリップ(Slip I)と豊富なスリップ(Slip II)があり、Slip Iは2種の釉薬と対応するが、Slip IIは錫釉にのみ用いられる。15世紀後半のベルン(Bern)、フラウブルネン(Fraubrunnen)、ニダウ(Nidau)で錫釉が登場して、伝統的な鉛釉と共存し、1枚のタイルに2種の釉薬が併用されることもあった。
cf. Marino Maggetti "The introduction of the tin opacified glaze technique in Switzerland at the end of the 15th century CE – A SEM study of stove tiles from the canton Bern" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 34, Part A [ScienceDirect] - リトアニア
- カウナス(Kaunas)にある杉原記念館(Sugiharos Namai;Sugihara House)が、新型コロナウイルスの影響による入場料収入の減少のため存続に危機に。東京都内の旅行会社の添乗員らが支援を訴え、記念館の運営組織と共同でクラウドファンディングを始めた。杉原千畝は第二次世界大戦中に、ナチスによる迫害から多くのユダヤ人を救った外交官。[時事通信]
クラウドファンディングの詳細。
杉原千畝が「命のビザ」を発給した記念館 日本の誇りをかけて閉館危機から救いたい![GoodMorning] - オランダ
- 南ホラント州(Provincie Zuid-Holland) ライデン(Leiden)で、ランメンスカンス砦(Lammenschans)の堀、食器、釣り糸など。ランメンスカンス砦は80年戦争(Tachtigjarige Oorlog;Eighty Years' War;1568〜1648年)で用いられたスペインの砦。ライデン包囲戦(Beleg van Leiden;Siege of Leiden;1573〜1574年)に関わる伝説がある。[NL Times]
- フランス
- 北フランスのボーヴ城(Château de Boves;Boves Castle)の存続期間の初期に当たる中世・10〜11世紀について動物考古学的分析。家禽類だけでなく、さまざまな環境に生息する野鳥、特にステイタスシンボルとしての水鳥を含む。ボーヴ城は9〜16世紀の城。1996年の発掘調査で6t以上の動物遺体が出土した。
cf. Colin Duval, Benoît Clavel "Birds as status symbols in northern France: Boves Castle during the high Middle Ages, in its regional context" Quaternary International [ScienceDirect]
▼オー=ド=フランス地域圏(Hauts-de-France) ソンム県(Somme)ボーヴ(Boves) - スペイン、ポルトガル
- スペインのグアダルキビール川流域(Guadalquivir Valley)の後期鉄器時代(Late Iron Age)のトゥルデタニ族(Turdetani)のアンフォラ(amphora)と、ポルトガル海岸地帯で出土した同時期のアンフォラを分析。トゥルデタニ族(Turdetani)のアンフォラはグアダルキビール川流域(Guadalquivir Valley)の複数の工房で製作されたが、ポルトガル中部に輸入される場合もあり、タホ川(Tajo)、サド川(Sado)流域のアンフォラと共存。スペインのグアダルキビール川下流域とポルトガル中部海岸地域の交易を実証。
cf. Violeta Moreno Megías, Francisco José García Fernández, Pamela Fragnoli, Johannes H. Sterba "Petrographic and neutron activation analysis of Late Iron Age amphorae from the south western Iberian Peninsula" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 34, Part A [ScienceDirect] - UK(イングランド)
- エセックス州(the county of Essex) コルチェスター(Colchester)のゴスベックス考古学公園(Gosbecks)で、ローマ時代の遺跡を違法に調査した容疑で、金属探知者を逮捕。[Daily Gazette]
- UK(スコットランド)
- シェトランド諸島(Shetland)のうちシェトランド本島(Shetland mainland)のクエンデール(Quendale)近くで、17世紀後半に砂に埋まって廃絶した集落ブルー(Broo)を厚さ2mの砂層から発掘。[The Scotsman]
- チュニジア
- ボン岬(Cap Bon;Cape Bon)沖の地中海の水深50mで、第一次世界大戦中のフランスの潜水艦アリアンヌ(Ariane)を発見。アリアンヌは1914年に進水したフランス海軍のアンフィトリテ(Amphitrite)級潜水艦。チュニジアのビゼルト(Bizerte)を拠点としていたが、1917年6月19日にドイツ軍の潜水艦UC-22により沈没。第一次世界大戦中、多くのチュニジア人やアルジェリア人が、戦闘や工場労働のために動員された。ドイツの潜水艦は、フランスとアフリカ植民地を切り離して補給を絶とうとしていた。[DiverNet]
- タンザニア
- オルドバイ渓谷(Olduvai Gorge)のジュマ・コロンゴ2遺跡(Juma Korongo 2)のアシュール文化(Acheulean)のホモエレクトゥス(Homo erectus)は、肉を主に食べていた可能性。
cf. José Yravedra, Susana Rubio-Jara, Lloyd A. Courtenay, Juan Antonio Martos "Mammal butchery by Homo erectus at the Lower Pleistocene acheulean site of Juma’s korongo 2 (JK2), bed III, Olduvai Gorge, Tanzania" Quaternary Science Reviews. Volume 249 [ScienceDirect] - USA
- ニューメキシコ州(State of New Mexico;Estado de Nuevo México) アラモゴード(Alamogordo)のホワイトサンズ(White Sands)で1万年前のヒトの足跡。女性(または若い男性)と子供。旧オテロ湖(Lake Otero)のかつての湖岸に沿って1マイル続き、世界で最も長く連なるヒトの足跡化石。[KRQE]
- アルゼンチン
- チュブ州(Provincia de Chubut)のバルデス半島(Península Valdés)にある18世紀のスペイン人のサン・ホセ砦(Fuerte San José;1779〜1810年)で、土壌の磁気特性を調査し、先住民が起こしたという1810年の火災が存在したかどうかを検証。日干し煉瓦積みの壁の基礎のみが、400℃以下の熱変性の痕跡を示すが、大規模な火災は実証できず。
cf. Ivana L. Ozán, María J. Orgeira, Silvana Buscaglia, Marcia Bianchi Villelli, Carlos A. Vásquez, Ariel Cieplicki, Matías Naselli "Sediments vs. Historical narratives: The use of soil magnetic properties to evaluate the existence of a historical fire in an 18th century Spanish fort (Patagonia, Argentina)" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 34, Part A [ScienceDirect]
2020年10月9日(金)
- 宮城県
- 多賀城市・多賀城跡(たがじょうあと:第94次調査)で、政庁の北側から掘立柱建物跡。11世紀後半頃の白磁と土器が出土。宮城県多賀城跡調査研究所の調査。10/17現地説明会。
令和2年度第94次発掘調査現地説明会について[宮城県多賀城跡調査研究所] - 福島県
- 伊達郡川俣町・前田遺跡で、縄文時代晩期の木柱を伴う柱穴約100基。縄文時代後期の人骨を伴う土坑数十基。福島県教育庁の調査。11/14現地公開。
川俣町「前田遺跡」発掘調査現地説明会の開催について【要申込】[福島県] - 栃木県
- 益子町・小泉分校裏遺跡で、奈良・平安時代の有力者の居宅跡と考えられる建物跡など。公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センターの調査。10/18現地説明会。
小泉分校裏遺跡発掘調査の現地説明会を開催します![公益財団法人とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財センター] - 愛知県
- 東海市・太佐山高射砲陣地跡地で、高射砲6門の砲台跡のほか、弾薬庫跡、地下式兵舎跡。陣地内の施設全容が明らかに。太平洋戦争末期の陣地跡。東海市教育委員会の調査。[毎日新聞]
▼太佐山高射砲陣地跡関連記事→2020年9月17日 - 佐賀県
- 佐賀市・三重津海軍所跡(みえつかいぐんしょあと)のドックの深さは2mと推定。従来の想定は1mだった。佐賀市のボーリング調査の結果などから検討。[佐賀新聞]
▼三重津海軍所跡関連記事→2019年1月29日 - 中国
- 内モンゴル自治区 アルシャー左旗(阿拉善左旗;Alxa)で、青銅器時代晩期の、地表に分銅形に石材を並べて築く墳墓「亜腰形墓」1基。主体部は1人分の長方形竪穴墓。「亜腰形墓」は中国とモンゴルのゴビ砂漠(戈壁;Говь;Gobi)に分布する、青銅器時代晩期・紀元前1300年〜前800年に見られる墳墓。[新華社]
▼敖包図墓葬遺跡
▼敖包図墓葬遺跡関連記事→2020年10月7日 - イスラエル
- ベト・シェメシュ遺跡(Tel Beth-Shemesh)の紀元前9世紀の鍛冶遺構で用いられた鉄は、近隣に分布する豊富な酸化鉄と判明。このような局所的な社会技術システムは、紀元前2千年紀の青銅生産が銅や錫の複雑な国際システムを有していたこととは明らかに異なる。
cf. Shimon Ilani, Zvi Lederman, Shlomo Bunimovitz "Iron oxide concretions as raw material for iron IIA iron metallurgy in the southern Levant: New evidence from Tel Beth-Shemesh, Israel" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 34, Part A [ScienceDirect] - トルコ
- アイドゥン県(Aydın il)ディディム(Didim)タヴシャン島(Tavşan Island;Rabbit Island)沖の海底で、ミノス文明(Μινωικός πολιτισμός;Minoan civilization)の波止場の遺構。ディディム地域にミノス文明の強い影響が及んでいたことを示す。ヘレニズム時代の地震で海中に沈む。[Hürriyet Daily News]
- カザフスタン
- アティラウ州(Атырау облысы;Atyrau region;阿特勞州)キジルコガ地区(Kyzylkoga)で、紀元前2〜前1世紀のサルマタイ人(Sarmatian)の戦士の墓。鉄の鎧をまとった男性。剣、鏃、盾、馬具などを伴う。[Kazakh TV]
頭から脚までを鉄の鎧で覆う。身長175cm。墓壙は長さ2.4m、幅80cm。[Kazinform] - ボスニア・ヘルツェゴヴィナ
- サライェヴォ(Sarajevo)のオリンピック博物館(Olimpijski muzej)が開館。サライェヴォでの冬季オリンピック(1984年)を記念。紛争で完全に破壊されて以来、28年ぶりに開館。[SarajevoTimes]
- ポーランド
- クヤヴィ=ポモージェ県(Województwo kujawsko-pomorskie)トルン郡(powiat toruński;Toruń County)チェルピツェ(Cierpice)で、初期鉄器時代・ラウジッツ文化(Kultura łużycka;Lausitzer Kultur;Lusatian culture)・紀元前6世紀の馬具など青銅製品156点。葉にくるみ、革袋に納めて埋納。スキタイの騎馬文化の影響を示す。
Cierpice/ Unikatowe odkrycie - uprząż końska sprzed ponad 2,5 tys. lat [Nauka w Polsce] - オランダ
- アムステルダムの国立美術館(Rijksmuseum)と人類学博物館(Tropenmuseum)植民地時代の略奪品10万件について、随意でなく失われたと認識された場合に本国に返還へ。[The Guardian]
- メキシコ
- ハリケーン「デルタ」の通過のためメキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)が所管する遺跡や博物館の閉鎖続く。危機が去ったのちに被害状況を調査へ。[The Yucatan Times]
2020年10月8日(木)
- 韓国
- 全羅南道 羅州 松堤里古墳群は、都合5基の墓が密集。三国時代の百済の支配層の墓。国立羅州文化財研究所の調査。[聯合ニュース]
- 中国
- 山西省 呂梁市 离石区 信義鎮・信義遺跡で、廟底溝2期・4800年前〜4300年前の「窰洞」式の住居。崖面から穹窿天井の住居を掘りだす。[中国新聞網]
- トルコ
- アンタルヤ県(Antalya il)デムレ(Demre)ミュラ・アンドリアケ(Μύρα-Ἀνδριάκη;Myra-Andriake)で、ヘレニズム時代の劇場を調査。観客席、土偶、土器、オイルランプ、瓶やブロンズ製品が出土。[Hürriyet Daily News]
- ロシア
- クラスノヤルスク地方(Красноярский край;Krasnojarsk Kraj)のエニセイ川(Енисей;Yenisei)沿いのウダーチヌイ(Удачный;Udachny)で、新石器時代・8000年前〜6000年前の遺跡。一部の遺物はウスチ・ベラヤ文化(Усть-Белая;Ust-Belaya)に関連。シベリア連邦大学(Сибирский федеральный университет;Siberian Federal University)の調査。
Archaeologists discover traces of a Neolithic site in Krasnoyarsk[Сибирский федеральный университет] - ドイツ
- バイエルン州(Freistaat Bayern)シュヴァーベン(Schwaben)のネルトリンゲン (Nördlingen)で、ケルト時代・紀元前480年〜前100年の9〜12歳の少年の遺体。副葬品はなく、重労働をした痕跡があり、頭に負傷。Bayerische Landesamt für Denkmalpflegeの調査。[Donaukurier]
▼バイエルン州(Freistaat Bayern)ドナウ=リース郡(標準ドイツ語:Landkreis Donau-Ries) - ノルウェー
- インラント県(Innlandet)レンドブリーン(Lendbreen)で、氷河からヴァイキング時代の遺物。有機物などを含む。[Norway Today]
2020年10月7日(水)
- 群馬県
- 前橋市・上細井中西部遺跡群No.3 C工区 1区-1、1区-2で、縄文時代から奈良・平安時代までの住居跡などの遺構。前橋市教育委員会の調査。10/11現地説明会。
遺跡発掘調査の現地説明会を開催します[前橋市]
▼上細井中西部遺跡群関連記事→2019年12月6日 - 千葉市
- 若葉区・千葉市動物公園の動物科学館1階ホールに、動物公園建設時に発掘された遺跡と、古代人と動物とのつながりをテーマとした展示コーナー「動物園で考古学」を10/10開設。
「動物園で考古学」がオープンします! [千葉市動物公園] - 長崎県
- 長崎市・長崎県庁跡地から江戸時代のものとみられる石垣。長崎奉行所の石垣と確認した。長崎県教育委員会の調査。長崎奉行所は幕府の外交と、直轄地長崎の行政を担った役所。[朝日新聞]
- 中国
- 大同市(Datong)のJingmaoyuan墓地で出土した北魏(Northern Wei)時代のヒトや動物の骨や象牙質のコラーゲンについて、炭素δ13Cと窒素δ15Nの安定同位体分析(stable isotope analysis)。ヒトの大多数はC4植物(おそらくヒエ)と、ヒエで飼育された家畜を食べる。そのほかに、C3植物とC4植物が混在した食生活のヒトもあり、家畜とともに淡水魚に依存。拓跋鮮卑(Tuoba Xianbei)と漢族の融合とともに、ヒエ農業と畜産が、北魏・平城(Pingcheng)時代・398〜494年の農業化の原動力に。
cf. Guowen Zhang, Xiaogang Hou, Shuyun Li, Yawei Zhou, Michael P. Richards "Agriculturalization of the Nomad‐Dominated Empires of the Northern Wei Dynasty in Pingcheng city (398‐494AD): A stable isotopic study on animal and human bones from the Jinmaoyuan cemetery, China" International Journal of Osteoarchaeology [Wiley Online Library] - 中国
- 内モンゴル自治区 アルシャー盟(阿拉善盟:Alxa)・敖包図墓葬遺跡で、青銅器時代晩期の、地表に分銅形に石材を並べて築く墳墓「亜腰形墓」1基。主体部は1人分の長方形竪穴墓。[中国新聞網]
▼アルシャー左旗 - ブルガリア
- ブルガス州(Област Бургас;Oblast Burgas)スレデツ(Средец;Sredets)のデベルト(Дебелт;Debelt)にある古代ローマ都市デウルトゥム(Deultum)で、公共浴場のタイルの接ぎ目から出土したローマ時代・2世紀の金製耳飾は、エジプトのファユーム(Fayum)で、ミイラに伴った、木の板に描かれたローマ時代・紀元前1世紀〜紀元後3世紀の女性の肖像画に描かれたものと同じ。デウルトゥムは1世紀に既存のトラキアの集落デベルトの近くに建設され、357〜358年の地震で破壊。
GOLD EARRING FROM EGYPT’S FAYUM MUMMY PORTRAITS DISCOVERED IN ROMAN CITY DEULTUM IN SOUTHEAST BULGARIA [Archaeology in Bulgaria] - ルーマニア
- ハルギタ県(Județul Harghita)の教会で、説教壇の下のレンガ積みの墓室から出土したバロック時代(Baroque period)のセーケイ人(Szekler)貴族2人の遺体に、長期にわたり頻繁にウマに騎乗した特徴。セーケイ人はカルパチア盆地(Carpathian Basin)の1000年以降のハンガリー系住民で、ハンガリー王国の東部前線を担った。
cf. Katie Zejdlik, Zsolt Nyárádi, Andre Gonciar "Evidence of horsemanship in two Szekler noblemen from the Baroque period" International Journal of Osteoarchaeology [Wiley Online Library] - イタリア
- ヘルクラネウム遺跡(Herculaneum)で出土した、79年の噴火で犠牲となった男性の、ガラス化した脳内に、ニューロン(neuron)が遺存していた。
cf. Pierpaolo Petrone, Guido Giordano, Elena Vezzoli, Alessandra Pensa, Giuseppe Castaldo, Vincenzo Graziano, Francesco Sirano, Emanuele Capasso, Giuseppe Quaremba, Alessandro Vona, Maria Giuseppina Miano, Sergio Savino, Massimo Niola "Preservation of neurons in an AD 79 vitrified human brain" PLOS ONE 15(10): e0240017. [PLOS ONE] - イタリア
- ローマ(Rome)のアヴェンティーノ(Aventino;Aventinus;Aventine)の丘で、ローマ時代・2000年前の邸宅 豪華なモザイク。2014年発掘され、地下の博物館として11月公開。[Forbes]
- フランス
- ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏(Bourgogne-Franche-Comté)ドゥー県(Doubs)ポンタルリエ(Pontarlier)で、メロヴィング朝(Mérovingiens;Merovingian)・6〜7世紀の村落。フランク人がブルグンド王国を征服したころ。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。[Franceinfo]
- 南アフリカ
- 西ケープ州(Provinsie Wes-Kaap;Western Cape Province)の石材シルクリート(silcrete)を用い、石器の熱処理(heat treatment)の効果を実験的に研究。熱処理によって圧倒的に鋭利になり、石器での切断に必要なエネルギーを2/3削減することを確認。南アフリカでは中期石器時代、後期石器時代に石器の熱加工が確認されており、石器の鋭さを増すため、意図的に石材を加熱していた可能性。
cf. A. Key, J. Pargeter, P. Schmidt "Heat treatment significantly increases the sharpness of silcrete stone tools" Archaeometry [Wiley Online Library] - ブラジル
- アマゾン(Amazon)海岸部のサン・ルイス島(São Luís Island;Upaon-Açu)の1800年前〜1000年前の人骨について、骨コラーゲンの炭素と窒素の安定同位体分析(stable isotope analysis)によりヨーロッパ人到来以前の食生活の多様化について調査。植物と陸生哺乳類が圧倒的で、水生資源で補っていた。
cf. Andre Carlo Colonese, Rachel Winter, Rafael Brandi, Thiago Fossile, Ricardo Fernandes, Silvia Soncin, Krista McGrath, Matthew Von Tersch & Arkley Marques Bandeira "Stable isotope evidence for dietary diversification in the pre-Columbian Amazon" Scientific Reports. volume 10, Article number: 16560 (2020) [Scientific Reports]
2020年10月6日(火)
- 埼玉県
- 白岡市・タタラ山遺跡(たたらやまいせき:第10地点)で、縄文時代草創期・約12,000〜10,000年前の可能性がある土器や、旧石器時代・20,000年程前のものと思われる石器の剥片。
太古の狩人の痕跡か!?(タタラ山遺跡第10地点)[白岡市]
▼タタラ山遺跡関連記事→2017年7月4日 - 新潟市
- 江南区・曽我墓所遺跡(そがぼしょいせき)で、奈良時代の須恵器・環状瓶に、水鳥の足に似せた3本の脚。鉄製の錫杖も出土し、仏教に関係した祭祀の場であった可能性。新潟市文化財センターの調査。10/10現地説明会。[TeNYテレビ新潟]
▼曽我墓所遺跡関連記事→2020年8月19日 - 京都市
- 北区・金閣寺境内で、文化庁などへの必要な届け出を出さずに行った工事により、室町時代に造成されたとみられる土壇の一部を壊していた。京都府と京都市10/6発表。10/7一般公開。[朝日新聞]
- 広島県
- 三次市・寺町廃寺跡で、金堂階段前の柱穴群や金堂北側、中門跡周辺を調査。三次市教育委員会の調査。10/25現地説明会。
「史跡寺町廃寺跡第8次発掘調査現地説明会」の開催について[三次市]
▼寺町廃寺跡関連記事→2006年7月25日 - 日本学術会議
- 菅義偉首相が日本学術会議の新規会員として会議から推薦された105名のうち、6名の任命を見送った。任命を見送られた6名はいずれも、菅首相が官房長官を務めていた前政権の法案を批判していた。通常は会議の推薦の通りに総理大臣が任命していた。科学者やメディアは、菅首相の判断を違法と指摘し、学問の自由に対する政治介入であるとしている。
Japan’s new prime minister picks fight with Science Council [Science] - タイ
- カオサムローイヨート国立公園(Khao Sam Roi Yot National Park)で3000年前〜2000年前の洞窟絵画。
Cave raiders: Thai archaeologists hunt ancient artwork[Phys.Org] - イラン
- セムナーン州(Ostān-e Semnān)Mersinで、鉄器時代3期後半〜4期前半・紀元前600年〜前400年の墳墓25基。メディア人(Medes)の遺物を含む。フェネスクダム(Fenesk dam)建設に伴う水没予定地。[Tehran Times]
- ヨルダン
- シュバイカ1遺跡(Shubayqa 1)で出土した終末期旧石器時代後半(Late Epipaleolithic)・ナトゥーフ文化(Natufian culture)で出土した、生後21日〜239日の小児6人の乳歯(deciduous tooth)10本を分析。出生前と出生後に慢性的なストレスを受けており、母体の健康状態の影響を受けていた。
cf. Horst Kierdorf, Carsten Witzel, Emmy Bocaege, Tobias Richter, Uwe Kierdorf "Assessment of physiological disturbances during pre‐ and early postnatal development based on microscopic analysis of human deciduous teeth from the Late Epipaleolithic site of Shubayqa 1 (Jordan)" American Journal of Physical Anthropology [Wiley Online Library] - イスラエル
- ケセム洞窟(Qesem Cave)で出土した30万年前の加熱されたフリント製石器を研究。石刃(blade)は259℃、剥片(flake)は413℃、容器の蓋は447℃で加熱。フリントに特定の温度で加熱すると品質向上。人類が石器づくりのために器種によって異なる温度で火を使って加熱した証拠。従来から前期旧石器時代後半・42万年前〜20万年前には加熱した石器があることは知られていたが、意図的かどうかははっきりしなかった。[Daily Mail]
前期旧石器時代末(Late lower paleolithic)・アシュール=ヤブルディアン文化複合(Acheulo-Yabrudian Cultural Complex)
cf. Aviad Agam, Ido Azuri, Iddo Pinkas, Avi Gopher & Filipe Natalio "Estimating temperatures of heated Lower Palaeolithic flint artefacts" Nature Human Behaviour (2020) [Nature] - クロアチア
- ダルマチア地方(Dalmatia)のペリェシャツ半島(Pelješac;Peljesac Peninsula)で、紀元前11世紀にさかのぼる墓地。うち、紀元前4世紀と推定される1基から、さまざまな宝飾品や、イリュリア式兜(Greek-Illyrian helmet)。イリュリア式兜は紀元前7世紀〜前3世紀の軍事エリートが用いた。[Total Croatia News]
- スイス
- ラバ(Equus asinus X Equus caballus;Mule)とみられていたローマ時代の動物遺体17頭のうち12頭についてDNA分析に成功。1頭は雌ウマ、10頭はオス馬。ラバの存在は、従来の想定よりは限定的だった。ラバは雌のウマとオスのロバの子で、アルプスの北側ではローマの影響とともに登場するとみなされていた。
cf. José D. Granado, Nadine Dill, Charleen Gaunitz, Antoine Fages, Naveed Khan, Monica Schernig Mráz, Sabine Deschler-Erb, Ludovic Orlando, Angela Schlumbaum "The mules that are not mules - metrics, morphology, archaeogenomics and mtDNA d-loop diversity in equids from Roman Switzerland" Journal of Archaeological Science. Volume 123 [ScienceDirect] - ドイツ
- ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)アイルスレーベン(Eilsleben)で中世・12〜13世紀の墓。人骨100体。1450年まで聖ゲオルギオス教会が所在していた。[Volksstimme]
▼ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)ベルデ郡(Landkreis Börde) - ドイツ
- ノルトライン=ヴェストファーレン州(Land Nordrhein-Westfalen) ギュータースロー郡(Kreis Gütersloh)レーダ(Rheda)で、12〜13世紀の集落跡。木造建築や土器など出土。[Radio GGütersloh]
- デンマーク
- ロスキレ(Roskilde)近くにある1000年前ヴァイキング(Viking)のゲルドルップ墓地(Gerdrupgraven)で39年前出土した男女の遺体は、DNAにより母と息子と判明。男性は拘束された上に絞殺されており、傍らの女性は槍を伴い、上に石が置かれていた。アイスランドのヴァイキングのサーガ(Saga)に登場する、迫害されて処刑された魔術師カトラ(Katla)とその息子オッド(Odd)のストーリーに合致。[The Copenhagen Post]
2020年10月5日(月)
- 茨城県
- 日立市・前原遺跡で2019年に出土した須恵器は環状瓶の破片と判明。県内2例目。
【発見!ドーナツ形土器!?―前原遺跡出土の須恵器環状瓶-】[日立市郷土博物館] - 栃木県
- 益子町から採取した土壌に含まれる花粉の種類と個数から、森林変遷と人間活動の影響を調査。8〜10世紀に須恵器生産が盛んに行われ、燃焼材としてアカガシ亜属やコナラ亜属の樹木が大量に用いられた。代わってクリが増加。一方、益子焼の生産が開始された19世紀中頃以降に樹種構成の変化はほとんど認められず。益子焼は少ない燃焼材で生産可能であったため。また、次第に化石燃料が用いられるようになったことも要因。
cf. 志知幸治、内山隆、池田重人、江上邦博 「栃木県南部益子地域における過去1400年間の植生変遷と人間活動の影響」日本花粉学会誌、66巻1号、日本花粉学会、2020年9月
須恵器生産は森林に大きなインパクトを与えた[森林総合研究所] - 愛知県
- 岩倉市・下田南遺跡(しもだみなみいせき)で、奈良・平安時代と鎌倉時代の建物や溝など。10/3現地説明会。[岩倉市]
▼下田南遺跡関連記事→2020年2月10日 - イラン
- ケルマーンシャー州(Ostān-e Kermānshāh)サルポル・エ・ザハブ郡(Sarpol-e Zahab)Zeij Manije Anzalで、イスラーム時代・ヒジュラ暦4〜6世紀の線刻文土器。多くは無釉。[Tehran Times]
- イスラエル、ラトビア
- イスラエル(Israel)のエルサレム(Jerusalem)とラトビア(Latvia)のリガ(Riga)で出土した中世・14〜15世紀のトイレの堆積物をゲノム分析し、ヒトの腸内の細菌や寄生虫のDNAを検出。
ドイツ語 Eine Geschichte von zwei Senkgruben: Alte DNA beleuchtet Darmgesundheit im mittelalterlichen Europa und Nahen Osten
英語 A Tale of Two Cesspits: DNA Reveals Intestinal Health in Medieval Europe and the Middle East [Max-Planck-Institut für Menschheitsgeschichte]
cf. Susanna Sabin, Hui-Yuan Yeh, Aleks Pluskowski, Christa Clamer, Piers D. Mitchell and Kirsten I. Bos "Estimating molecular preservation of the intestinal microbiome via metagenomic analyses of latrine sediments from two medieval cities" Philosophical Transactions of the Royal Society B. Volume 375, Issue 1812 [The Royal Society] - トルコ
- メルスィン県(Mersin il)メジトリ郡(Mezitli)の古代都市ソロイ(Σόλοι;Soli Pompeipolis)で、ギリシャの天文学者で詩人アラトス(Ἄρᾱτος;Aratus)の墓。[Daily Sabah]
- スペイン
- カナリア諸島(Islas Canarias;Canary Islands)のグラン・カナリア島(Gran Canaria)で、スペイン人到来以前・400〜1500年の葬送に用いた木製品の分析。大半はカナリアマツ(Pinus canariensis)であるが、葬送にかかわる板材にパラオドラセナ(Dracaena sp.)を利用。
cf. Paloma Vidal-Matutano, Teresa Delgado-Darias, Néstor López-Dos Santos, Pedro Henríquez-Valido, Javier Velasco-Vázquez, Verónica Alberto-Barroso "Cultural choices and wood reuse practices: Archaeobotanical analysis of funerary wooden artefacts from Prehispanic (ca. 400–1500 CE) Gran Canaria (Canary Islands, Spain)" Quaternary International [ScienceDirect] - UK(イングランド)
- バッキンガムシャー州(the county of Buckinghamshire)マーロウ(Marlow)の丘の上で、アングロサクソン時代(Anglo-Saxon era)・6世紀の戦士の墓。「マーロウの武将」(Marlow Warlord)は身長6フィートで、豊富な副葬品を伴う。レディング大学(The University of Reading)の調査。
ANGLO-SAXON WARLORD FOUND BY DETECTORISTS COULD REDRAW MAP OF POST-ROMAN BRITAIN[The University of Reading]
2020年10月4日(日)
- 奈良県
- 奈良市・平城京左京七条一坊七坪で、奈良時代・8世紀前〜中葉の大型建物跡群。90〜140平方mの大型掘立柱建物3棟が、南北の中軸線に合わせて整然と並ぶ。奈良市教育委員会10/3発表。[産経新聞] https://www.sankei.com/region/news/201004/rgn2010040005-n1.html
平城京左京七条一坊七坪の調査 [奈良市] - 大学院
- 日本の大学院博士課程の学生数が、ピーク時の平成15年度からほぼ半分に。人口100万人当たりの博士号取得者の数も減少。博士号を取得しても将来のキャリアが不透明で、大学での研究環境も悪いのが原因。[NHK]
- イエメン
- マアリブ県(Ma'rib)のアル・ワーディー(Al-Wadi)やアル・ジュバ(Al-Jouba)について、文化大臣マルワン・ダンマジ(Marwan Dammaj)が、遺跡への攻撃を避けることが重要だと訴え。[Arab News]
- トルコ
- アンタルヤ県(Antalya il)カシュ郡(Kaş)にある古代都市パタラ(Πάταρα;Patara)のテペジク(Tepecik)地域で、2400年前の厨房や女性の部屋。部屋からは鏡、装飾品、香油瓶など出土。古代リュキア(Λυκία;Lycia)連合のころの日常生活を示す。[Daily Sabah]
- アゼルバイジャン
- のアルメニアに対する攻撃のため、ナゴルノカラバフ(Nagorno Karabakh)にあるティグラナケルト遺跡(Tigranakert)に破壊の危機。紀元前1世紀に建設された都市。[Hyperallergic]
- UK(イングランド)
- リンカンシャー州(Lincolnshire)サウス・ホーランド・ディストリクト(South Holland District)のスポールディング(Spalding)郊外のピンチベック(Pinchbeck)で、ローマ人が塩を運搬した証拠。ローマ時代には入り江があり、製塩に適した土地だった。炉で海水を煮詰めて塩を得た。ローマ時代の土器や中世の集落も発見。[Spalding Today]
2020年10月3日(土)
- 宮崎県
- 高鍋町・持田遺跡(もちだいせき)で、7世紀前半の地下式横穴墓2基。小丸川以北で初めての確認。地下式横穴墓の分布の北端。高鍋町10/3発表。地下式横穴墓は5世紀前半から7世紀前半にかけて築かれた九州南東部に特有の墓。地面を2〜3m掘り下げた後、横方向にトンネル状に掘り、死者を葬る「玄室」を設ける。[共同通信]
- ギリシャ
- クレタ島(Κρήτη;Crete)のゾミントス(Ζώμινθος;Zominthos)にあるミノス文明(Μινωικός πολιτισμός;Minoan civilization)の宮殿の、本来の遺構は3階建てで紀元前2000年ごろ。紀元前1700年以降、周辺に拡大。紀元前1700年〜前1600年に敷石。[Greek Reporter]
- ギリシャ
- エピダウロス(Επίδαυρος;Epidaurus)にあるアスクレピオスの聖域(Ἀσκληπιεῖον;Asclepeion)で、見つかったトロス墓(θόλος;Tholos)はアルカイック時代・紀元前7世紀末〜前6世紀初頭。聖域の初めのころにまでさかのぼる、神の地下の住まいだった。
The chthonic dwelling place of Asclepius in Epidaurus[archaeology & arts] - スペイン
- カナリア諸島(Islas Canarias;Canary Islands)のグラン・カナリア島(Gran Canaria)の崖下にある先史時代の墓地で用いられた木材を調査。カナリアマツ(Pinus canariensis)とイチジク(Ficus carica)を広範に利用。
cf. Paloma Vidal-Matutano, Amelia Rodríguez-Rodríguez, María del Cristo González-Marrero, Jacob Morales, Pedro Henríquez-Valido, Marco Antonio Moreno-Benítez "Wood working in the cliffs? Xylological and morpho-technological analyses of wood remains in the prehispanic granaries of Gran Canaria (Canary Islands, Spain)" Quaternary International [ScienceDirect] - エジプト
- サッカラで、当初みつかっていた深さ11mの竪穴に加え、新たに竪穴2基発見され、深さは10mと12m。いずれの竪穴にも、第26王朝・2500年前の大量の未開封の木棺が入っており、木棺は都合59基となった。保存状態は良く、当初の色彩をよく残している。木棺の被葬者は第26王朝の神官や高官、エリート層。ネフェルトゥム神(Nefertum)のブロンズ像とともに、プタハソカル神(Ptah-Soker)の像28個。護符やシャブティも出土。[Ahram Online]
- USA
- ヴァージニア州(Commonwealth of Virginia)ウィリアムズバーグ(Williamsburg)の、ナッサウ通り(Nassau Street)とフランシス通り(Francis Street)の交差点近くの歴史公園コロニアル・ウィリアムズバーグ(Colonial Williamsburg)内で、1856年に建てられた第一バプテスト教会(First Baptist Church)の基礎を発掘。黒人がアメリカで設立した最古の教会の一つ。先行する建築の基礎や、18世紀の柱穴も発見。[The Virginia Gazette]
2020年10月2日(金)
- 仙台市
- 仙台市博物館は10/6再開。館内1階の天井に設置している防煙垂れ壁(ガラス製)の一部落下のため、8/9以来臨時休館し、防煙垂れ壁をガラス製から軽量不燃シートに交換。
仙台市博物館を再開します[仙台市] - 兵庫県
- 姫路市・登リ田遺跡(のぼりたいせき)で、播磨国風土記に登場する「継潮」に関連するとみられる古代の建物跡。兵庫県教育委員会10/1発表。10/4現地説明会。[産経新聞]
▼登リ田遺跡関連記事→2020年10月1日 - 奈良県明日香村・飛鳥寺旧境内から出土した風鐸には、朝鮮半島や中国など海外産の鉛を使用。型式から国内最古級とみられる。大官大寺で見つかった8世紀初頭の風鐸は日本の中国地方西部の標準的な鉛。奈良文化財研究所の分析。[共同通信]
▼飛鳥寺旧境内関連記事→2019年6月28日- インドネシア
- アロール島(Alor Island)のマクパン洞窟遺跡(Makpan Cave)で40208年前〜38454年前の遺跡の貝殻、魚骨、ウニ、カニの遺体。陸生種はほとんど含まず。蛋白源を海産物に頼る。海洋技術が高度に発達し専門化。アロール島で従来知られていた遺跡より2万年古い。ホモサピエンス(Homo Sapiens)がワラセア地域に到達すると大き目の島に急速に広まったが、その後は散発的となり、更新世末・14000年前に貝塚形成が最盛期となる。海岸線の変動が遺跡の利用法に影響。
cf. Shimona Kealy, Sue O’Connor, Mahirta, Devi Mustika Sari, Ceri Shipton, Michelle C. Langley, Clara Boulanger, Hendri A. F. Kaharudin, Esa P. B. G. G. Patridina, Muhammad Abizar Algifary, Abdillah Irfan, Phillip Beaumont, Nathan Jankowski, Stuart Hawkins, Julien, Louys "Forty-thousand years of maritime subsistence near a changing shoreline on Alor Island (Indonesia)" Quaternary Science Reviews. Volume 249 [ScienceDirect] - ブルガリア
- ブルガス(Бургас;Bourgas)のチロザ岬(нос Чироза;Cape Chiroza)近くの黒海(Черно Mоре;Black Sea)チェンゲネ・スケレ湾(Ченгене скеле;Chengene skele)で、大量のガラス製品。大半は17世紀のイタリア製ワイングラス。難破した貿易船発見の手がかりか。[The Sofia Globe]
- ハンガリー
- ズルド洞窟(Zöld-barlang:Zöld cave)で、後グラヴェット文化後期(Late Epigravettian)・17000年前〜14900年前の動物遺体と石器。ウマやトナカイの骨にはヒトの活動による痕跡。洞窟は狩猟と解体のために使用。東部中欧の後グラヴェット文化後期のヒトは、ナイフ形石器文化(Federmesser culture)の形成にかかわった。
cf. Sándor Béres, Ferenc Cserpák, Magdalena Moskal-del Hoyo, Tamás Repiszky, Sandra Sázelová, Jarosław Wilczyński, György Lengyel "Zöld cave and the late epigravettian in Eastern Central Europe" Quaternary International. [ScienceDirect] - ハンガリー
- セゲド(Szeged)で、旧セゲド城内から、オスマン朝(Ottoman-era)のなめし革工場(tannery)の建物と、革を漬けるための池など。建物はオスマン朝支配の初期に建てられ、その後増築。モーラ・フェレンツ博物館(Móra Ferenc Múzeum)の調査。
[Móra Ferenc Múzeum]
オスマン帝国(Ottoman Empire)はセゲドを1543年から1668年まで支配。[Daily Sabah] - イタリア
- ファレリイ・ノーヴィ(Falerii Novi)で、ローマ時代の城壁に囲まれた都市をリモートセンシング技術で調査。紀元前241年に建設され、7世紀まで存続した防御性集落。[Wanted in Rome]
▼ラツィオ州(Lazio)ヴィテルボ県(Provincia di Viterbo)ファブリカ・ディ・ローマ(Fabrica di Roma) - エストニア
- ラッタマ(Rattama)で出土した石製紡錘車(spindle whorl)は、十字架の装飾のための型であったが、円盤形に加工され、独特の記号が刻まれた。十二星座を呪術的な意味で刻んだと推定。精霊の助けを得て利益を図る目的。
cf. Tõnno Jonuks & Meelis Friedenthal "Symbols in stone – a spindle whorl, a talisman or a magical object from Rattama farm, South-Estonia" Post-Medieval Archaeology [Taylor & Francis Online] - ドイツ
- ノルトハイム(Nordheim)で初期鉄器時代・紀元前700年ごろの集落。高床式倉庫3棟。[HNA]
- スペイン
- カスティーリャ=ラ・マンチャ州(Castilla-La Mancha)シウダー・レアル県(Provincia de Ciudad Real)バルデペニャス(Valdepeñas)で1500平方mにおよぶ大規模なローマ時代の邸宅と巨大なワインセラー。スペイン国内最大。1〜2世紀に建てられ、4〜5世紀まで使用。[thinkSpain]
- UK(イングランド)
- ドーセット州(Dorset)のシャフツベリー修道院(Shaftesbury Abbey)跡で、700年前の石像の頭部。エドワード2世(Edward II)を表している可能性。シャフツベリー修道院は888年に創立された女子修道院であったが、宗教改革中のトマス・クロムウェル(Thomas Cromwell)の修道院解散例により1539年に破壊。[Daily Mail]
- エジプト
- サッカラ(Saqqara)で調査中の深さ11mの竪穴の中から、第26王朝の棺のそばにネフェルトゥム神(Nefertum)のブロンズ像。高さ35cm。青銅製で、瑪瑙、トルコ石、ラピスラズリを象嵌。台座には所有者「バディ・アムニス」(Badi Amunis)の名を刻む。バディ・アムニスは第26王朝の人物。未開封の木棺も複数出土。現在までに竪穴内で見つかった木棺は27基。[Egypt Today]
- カナダ
- ブリティッシュコロンビア州(British Columbia;Colombie-Britannique)ヴァンクーヴァ―島(Vancouver Island)西部のチェシャート族(Tseshaht)の領域にある、2900年前〜300年前の4遺跡から出土した家畜のイヌの骨と、餌とみられる動物遺体を調査。主にサケなど、海洋魚、海洋哺乳類を食べる。ほかの西北海岸と比べても顕著に海産物に依存しており、ヒトの関与が想定される。
cf. Dylan Hillis, Iain McKechnie, Eric Guiry, Denis E. St. Claire & Chris T. Darimont "Ancient dog diets on the Pacific Northwest Coast: zooarchaeological and stable isotope modelling evidence from Tseshaht territory and beyond" Scientific Reports volume 10, Article number: 15630 (2020) [Scientific Reports]
チェシャート族(Tseshaht)は、イヌ(wool dog)の太い毛で織物を作り、それらはステータスシンボルとして用いられた。
Ancient diet of the wool dog[University of Victoria] - USA
- フロリダ州(State of Florida)セントジョンズ郡(St. Johns County)の南ポンテ・ベドラ・ビーチ(South Ponte Vedra Beach)で、第二次世界大戦当時のアメリカ海軍の戦闘機F4F ワイルドキャット(Grumman F4F Wildcat)とみられる遺物。Lighthouse Maritime Archaeological Program (LAMP)の調査。[The Saint Augustine Record]
2020年10月1日(木)
- 兵庫県
- 姫路市・登リ田遺跡(のぼりたいせき)で、古代の堀立柱建物跡や馬の墓など。公益財団法人兵庫県まちづくり技術センターの調査。10/4現地説明会。登リ田遺跡(姫路市継)の発掘調査成果と現地説明会について[兵庫県教育委員会]
- 熊本市
- 熊本城・飯田丸五階櫓の石垣復旧工事で、江戸時代の櫓の基礎が良好な状態で発見。熊本城調査研究センターの調査。[西日本新聞]
- 文化財防災センター
- 文化財防災センターの設置について[国立文化財機構]
- 中国
- トゥルファン(Turfan)の東南43kmの洋海墓群(Yanghai Tombs)のIM157号墓、IM209号墓、IM214号墓で出土した蘇貝希文化(Subeixi culture)の革のボール都合3個のAMS年代は紀元前1189年〜前911年。実物や図像を含めてユーラシア最古のボール。ホッケー、ゴルフ、ポロのようなチームでゴールを目指すような球戯に用いたと推定されるが、スティックらしき遺物を伴った例はなく、確認できない。洋海墓群で、木製の湾曲したスティックは出土しているが、年代が新しい。ボールのうち2個は、馬に騎乗する人の墓から出土。中央アジアの乗馬(horse riding)の広がりとともにボールが登場。
cf. Patrick Wertmann, Xinyong Chen, Xiao Li, Dongliang Xu, Pavel E. Tarasov, Mayke Wagner (2020) New evidence for ball games in Eurasia from ca. 3000-year-old Yanghai tombs in the Turfan depression of Northwest China. Journal of Archaeological Science: Reports [ScienceDirect]
▼洋海墓群関連記事→2015年5月6日 - オーストラリア
- アーネムランド(Arnhem Land)のマリワワ(Maliwawa)で、9800年前〜6000年前の87遺跡でロックアート572点。ミミナガバンディクートやジュゴンを描写したものを含む。
cf. Paul S. C. Taçon, Sally K. May, Ronald Lamilami, Fiona McKeague, Iain G. Johnston, Andrea Jalandoni, Daryl Wesley, Ines Domingo Sanz, Liam M. Brady, Duncan Wright & Joakim Goldhahn "Maliwawa figures—a previously undescribed Arnhem L and rock art style" Australian Archaeology [Taylor & Francis Online] - 南アジア
- インダス文明(Indus Civilization)・紀元前3千年紀半ば〜後半の農耕牧畜集落で出土した土器片59点に吸収された遺存物を分析し、乳製品生産の最古の直接的証拠を確認。
cf. Kalyan Sekhar Chakraborty, Greg F. Slater, Heather M.-L. Miller, Prabodh Shirvalkar & Yadubirsingh Rawat "Compound specific isotope analysis of lipid residues provides the earliest direct evidence of dairy product processing in South Asia" Scientific Reports. volume 10, Article number: 16095 (2020) [Scientific Reports] - ロシア
- デニソワ洞窟(Denisova Dave)の第22層の最下部から25万年前の乳歯(milk tooth)、最上部から19万年前〜17万年前の乳歯(molar)。いずれもデニソワ人(Denisovans)のもの。[The Siberian Times]
- ロシア
- ノヴォシビルスク州(Новосибирская область;Novosibirsk Oblast)ベンゲロボ(Венгеровский район;Vengerovsky District)のウスチ・タルタス2遺跡(Усть-Тартас 2;Ust-Tartas 2)で、青銅器時代・オジノ文化(Одиновская культура;Odinov culture)・5000年前の集団墓から、シラカバの樹皮にくるまれた男女の遺体。女性の肩のところには、顔にタトゥーを表現した土偶。土偶の頭部はウマの椎骨で作った仮面。[The Siberian Times]
- ポーランド
- ウストカ(Ustka)沖のバルト海(Baltic Sea)の底で、第二次世界大戦中の1945年春に沈んだドイツの蒸気船カールスルーエ(Karlsruhe)。沈没時、カールスルーエは、ロシアのカリーニングラート(Калининград;Kaliningrad)からドイツへの航海の途上だった。サンクトペテルブルク(Санкт-Петербург;Saint Petersburg)、ツァールスコエ・セロー(Царское Село;Tsarskoe Selo)のエカテリーナ宮殿(Екатерининский дворец;Catherine Palace)から運び出された、伝説の「琥珀の間」(Янтарная Комната;Amber Room)が載せられている可能性。[The First News]
- スペイン
- カスティーリャ・レオン自治州(Comunidad Autónoma de Castilla y León)ブルゴス県(Provincia de Burgos)オホ・グアレーニャ洞窟(Ojo Guareña)のうち、サラ・デ・ラス・ピントゥラス(Sala de las Pinturas)の洞窟芸術について、照明に用いた植物炭化物や、描画のために用いたとみられる木炭をAMS年代測定。後期旧石器時代(Upper Paleolithic)・13000年前に描かれて以来、新石器時代、銅石器時代、青銅器時代、中世盛期(High Middle Ages)・1000年前まで、5時期にわたって人が訪問。象徴的な目的のために繰り返し使用
スペイン語 12.000 años de arte rupestre en el complejo kárstico de Ojo Guareña
英語 12,000 years of cave art in the Ojo Guareña karst complex[Centro Nacional de Investigación sobre la Evolución Humana, CENIEH]
cf. Ana Isabel Ortega-Martínez, Miguel Ángel Martín-Merino & Marcos García-Diez "Palaeolithic creation and later visits of symbolic spaces: radiocarbon AMS dating and cave art in the Sala de las Pinturas in Ojo Guareña (Burgos, Spain)" Archaeological and Anthropological Sciences. volume 12, Article number: 240 (2020) [SpringerLink] - スペイン
- ラ・オヤ遺跡(La Hoya)で鉄器時代・紀元前4世紀半ば〜前3世紀後半の虐殺跡の遺体を分析。老若男女を含み、斬首され遺体はバラバラに。集落は攻撃されて焼かれ、住民は虐殺された。地域間の大規模で組織的な戦争。
Decapitated and dismembered skeletons reveal lost Iron Age massacre[LiveScience]
cf. Teresa Fernández-Crespo, Javier Ordoño, Armando Llanos and Rick J. Schulting "Make a desert and call it peace: massacre at the Iberian Iron Age village of La Hoya" Antiquity. Volume 94, Issue 377, pp. 1245-1262 [Cambridge Core] - デンマーク
- オーデンセ大聖堂(Odense Domkirke;Odense Cathedral)に安置されたクヌーズ4世(Knud IV den Hellige;St Canute the Holy)と、その弟ベネディクト(Benedikt)の染織や木棺を分析。すべて同じ年代で、兄弟が殺害された1086年、安置された1100という年代に合致。19世紀に博物館で保存処理されていたことも判明。
cf. Poul Grinder-Hansen, Ulla Kjær, Morten Ryhl-Svendsen, Maria Perla Colombini, Ilaria Degano, Jacopo La Nasa, Francesca Sabatini, Johannes van der Plicht & Kaare Lund Rasmussen "Textiles and environment in the showcase containing Saint Canute the Holy († AD 1086): Radiocarbon dating and chemical interactions" Heritage Science. volume 8, Article number: 95 (2020) [SpringerOpen] - デンマーク
- ボーンホルム島(Bornholm)のハンマーセ湖(Hammersø)の底から、中世・13〜14世紀のクロスボウの矢(crossbow bolt)4点。矢の袋部(sleeve)にささった木製の矢柄(wooden ray)が遺存している場合もある。袋部に木製の矢柄を挿す型式と、茎(mandrel)を木製の矢柄に差し込む型式の双方が存在。
Medieval crossbow bolts and… bathtub found at bottom of Bornholm's largest lake[Nauka w Polsce] - UK(イングランド)
- ハンプシャー州(the county of Hampshire)ベイジングストーク(Basingstoke)のオークリッジ(Oakridge)で、アングロ・サクソン時代の若い成人女性の顔から鼻、上唇と、おそらく頭皮を切除した例。英国での意図的な顔面切除の初例。女性の犯罪者に施されたと記録されたものに一致。記録には10世紀以降に見られるが、それより1世紀以上さかのぼることを実証。
cf. Garrard Cole, Peter W. Ditchfield, Katharina Dulias, Ceiridwen J. Edwards, Andrew Reynolds and Tony Waldron "Summary justice or the King's will? The first case of formal facial mutilation from Anglo-Saxon England" Antiquity. Volume 94, Issue 377, pp. 1263-1277 [Cambridge Core]
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