2022年7月20日(水)
- 青森県
- 弘前市・大森勝山遺跡(おおもりかつやまいせき)で、縄文時代晩期後葉の土器。従来、同遺跡でのヒトの活動は晩期前葉〜中葉までと考えられていた。[東奥日報]
▼大森勝山遺跡関連記事→2008年10月15日 - 大分県
- 玖珠郡玖珠町・伐株山城跡(きりかぶやまじょうあと)の7/23現地説明会は、新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえ、延期。玖珠町1/20発表。
伐株山城跡の現地説明会の延期について[玖珠町]
▼伐株山城跡関連記事→2022年7月1日 - 韓国
- 全羅南道 海南郡 県山面 揖湖里・古談支石墓群で、最大の支石墓群の構造と築造順序を確認。[文化財庁]
▼文化財庁は2024年5月17日から国家遺産庁 - 台湾
- 屏東県の鵝鑾鼻で、墾丁文化・4200年前〜3800年前の貝器加工工房や墓51基。[聯合新聞網]
- インド
- メーガーラヤ州(Meghalaya)東ジャインティア丘陵地区(East Jaintia Hills district)サイプン(Saipung)で石壺を出土する遺跡8か所を確認。石壺の分布の最西端。うち4か所の発掘調査により、石壺は、火葬骨を埋葬した穴の上に、周囲から見えるように立てていたと判明。
cf. Marco Mitri, Tiatoshi Jamir, Mepusangba, Hiambok Syiemlieh, Lanthanmuani Darnei, Tilok Thakuria, Larilin Kharpuri (2022) Recent research on the stone jars of Northeast India: Evidence from East Jaintia Hills of Meghalaya. Archaeological Research in Asia, Volume 31, September 2022, 100393. [ScienceDirect] - イラク
- クルド人自治区(Iraqi Kurdistan)のラバナ・メルクリ遺跡(Rabana-Merquly)で、パルティア帝国(Parthian Empire)の砦。2つの岩に浮き彫りされた人物像は、パルティア帝国治下のアディアバネ王国(Adiabene)の王を表すと見られる。砦は古代都市ナトウニア(Natounia)の一部の可能性。[LiveScience]
cf. Michael Brown, Kamal Rasheed Raheem and Hashim Hama Abdullah (2022) Rabana-Merquly: a fortress in the kingdom of Adiabene in the Zagros Mountains. Antiquity, First View, pp. 1 - 17. [Cambridge Core] - 南レヴァント
- 南レヴァントの後期銅石器時代・紀元前5千年紀後半のV字形の碗412点(口縁部169点、底部243点)を三次元計測。法量はさまざまだが、概形は近似。数人で成形したものを、1人が轆轤で整形したと推定。
cf. Valentine Roux, Ortal Harush (2022) Unveiling the sign value of early potter’s wheels based on a 3-D morphometric analysis of Late Chalcolithic vessels from the southern Levant. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 45, October 2022, 103557. [ScienceDirect] - ポーランド
- ルブリン(Lublin)のドウホビチュフ(Dołhobyczόw)で、古代の硬貨。1枚はローマ帝国のウェスパシアヌス帝の治世・69〜79年のもの。他は2世紀のハドリアヌス帝やマルクス・アウレリウス帝の時の硬貨。発見地は、1〜2世紀にはヴァンダル人(Vandals)が居住していた。[The First News]
- ポーランド
- ヴィエイコヴォ村(Wiejkowo)の墳丘墓をハラール1世青歯王(Harald Blåtand;Harald Bluetooth)の墓所とする新説に対し、ポーランド科学アカデミーのヴォイチェフ・フィリポヴィアク博士(Wojciech Filipowiak)が、いまだ確証なしと指摘。根拠のひとつとされる金の円板「クルムスンの円板」(Curmsun disc)についても、発表のたびに内容が異なっていて不審で、偽造説すら出されている。[Nauka w Polsce]
- エジプト
- ミイラの頭部をCTスキャン。脳は除去されており、歯は激しく摩耗。このミイラ頭部は、英国ケント州(the county of Kent)ラムズゲート(Ramsgate)で屋根裏から発見されたが、それ以前の経緯は不明。[Kent Online]
- メキシコ
- キンタナ・ロー州(Estado de Quintana Roo)プラヤ・デル・カルメン(Playa del Carmen)にある洞窟クエバ・デ・ラ・クルス(la Cueva de la Cruz)から、先古典期後期(Preclásico Tardío;Late Preclassic)のチョコレート型土器。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。
El INAH recupera una vasija maya completa de una cueva de Playa del Carmen, Quintana Roo[Instituto Nacional de Antropología e Historia] - メキシコ
- ユカタン半島(Península de Yucatán;Yucatán peninsula)の後古典期(Postclassic)のマヤ都市マヤパン遺跡(Mayapán)について、気候変動と紛争、政治的崩壊の関係を研究。1400年〜1450年に旱魃が原因で紛争が増加。長引く旱魃で緊張が増したが、その後適応して回復力を維持しヨーロッパ人と16世紀初めに接触するまで持ちこたえた。
cf. Douglas J. Kennett, Marilyn Masson, Carlos Peraza Lope, Stanley Serafin, Richard J. George, Tom C. Spencer, Julie A. Hoggarth, Brendan J. Culleton, Thomas K. Harper, Keith M. Prufer, Susan Milbrath, Bradley W. Russell, Eunice Uc González, Weston C. McCool, Valorie V. Aquino, Elizabeth H. Paris, Jason H. Curtis, Norbert Marwan, Mingua Zhang, Yemane Asmerom, Victor J. Polyak, Stacy A. Carolin, Daniel H. James, Andrew J. Mason, Gideon M. Henderson, Mark Brenner, James U. L. Baldini, Sebastian F. M. Breitenbach & David A. Hodell (2022) Drought-Induced Civil Conflict Among the Ancient Maya. Nature Communications, volume 13, Article number: 3911. [Nature Communications]
2022年7月19日(火)
- 兵庫県
- 太子町・吉福西遺跡で、平安時代の須恵器。周囲に医師や鉄器が並べられた祭祀の跡。また、鍬のような鉄刃が出土。太子町教育委員会発表。7/3現地説明会。[神戸新聞]
▼吉福西遺跡関連記事→2022年7月9日 - 香川県
- 丸亀市・丸亀城跡大手町地区(第8次調査)で、江戸時代の道路遺構。道幅7.5mと確認、東西方向に30m分を検出。石組みの側溝や、側溝につながる屋敷地内からの排水桝も確認。丸亀市の調査。7/23現地説明会。
丸亀城下初!幅員がわかる道路遺構を発見 丸亀城跡大手町地区(市民会館建設予定地)現地見学会[丸亀市] - 韓国
- 全羅北道 高敞郡・盤岩里青磁窯跡(第2次調査)で、磚積みの窯1基、土築窯5基などを新たに発見。磚積みの窯が1遺跡で2基以上発見されるのは韓国初。磚積みの窯の上層に土築窯3号、さらにその上に土築窯4号が築かれている。初期青磁の窯が磚積みの窯から土づくりの窯に変遷することを示す。盤岩里青磁窯跡は、初期青磁生産の中心地。[聯合ニュース]
▼盤岩里青磁窯跡関連記事→2021年5月14日 - パラオ
- Chelechol ra Orrak の石貨の採掘場から出土したガラスビーズ38個を分析。ほとんどがヨーロッパ製で、その大半が1830〜1850年のボヘミア製。ビーズは伝統的な貨幣ウドゥウド(udoud)の一つで、「cheldoech」に分類されるが、偽造が容易なため、1920年代以降は流通しなくなった。ヤップ島民が石貨を得るためにガラスビーズを利用。
cf. Matthew F. Napolitano, Elliot H. Blair, Laure Dussubieux, Scott M. Fitzpatrick (2022) Chemical analysis of glass beads in Palau, western Micronesia reveals 19th century inter-island exchange systems in transition. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 45, October 2022, 103542. [ScienceDirect] - イラン
- アルダビール州(Ostān-e Ardabīl)ナミーン郡(Namin)のQareh Hasanlu遺跡で、パルティア朝(Parthia)の儀式用の建物1棟、墳墓4基。[Tehran Times]
- トルコ
- キュタヒヤ県(Kütahya il)タヴシャンル郡(Tavşanlı)のタヴシャンル・ヒュユク遺跡(Tavşanlı Höyük)で、3300年前の印章と短剣。ミュケナイ文明(Μυκηναϊκός πολιτισμός;Mycenaean civilization)との関連を暗示。タヴシャンル・ヒュユク遺跡は、ヒッタイト帝国末期ごろの、名称不明の王国の首都と考えられている。[Arkeonews]
▼タヴシャンル・ヒュユク遺跡関連記事→2019年9月4日 - ローマ帝国
- ローマ帝国内の5遺跡で出土したローマ時代・1〜4世紀の人骨173体(成人66、子供107)を分析。世界保健機関(WHO)の基準で致死量とされる2倍の鉛が検出され、ローマ時代以前とは対照的。子供や乳児の死亡率が高かったのは鉛の毒による。/[The Jerusalem Post]
cf. Joanna Moore, Kori Filipek, Vana Kalenderian, Rebecca Gowland, Elliott Hamilton, Jane Evans, Janet Montgomery (2021) Death metal: Evidence for the impact of lead poisoning on childhood health within the Roman Empire. International Journal of Osteoarchaeology. [Wiley Online Library] - イタリア
- 南イタリアとシチリア島の5つの洞窟遺跡、カンパニア州(Regione Campania)のセッラトゥーラ洞窟(Grotta della Serratura)、カラブリア州(Regione Calabria)のロミート洞窟(Grotta del Romito)、プッリャ州(Regione Puglia;Apulia)のカヴァッロ洞窟(Grotta del Cavallo)、シチリア州(Regione Sicilia;Sicily)のサン・テオドーロ洞窟(Grotta di San Teodoro)とオリエンテ洞窟(Grotta d'Oriente)で出土した後期旧石器時代(Late Palaeolithic)の植物遺体の果実学的分析と歯石の分析により、当時の植物食を研究。種子、草、果実などのさまざまな植物資源を利用。
cf. Marialetizia Carra, Andrea Zupancich, Elena Fiorin, Lucia Sarti, Domenico Lo Vetro, Fabio Martini, Emanuela Cristiani (2022) Plant foods in the Late Palaeolithic of Southern Italy and Sicily: Integrating carpological and dental calculus evidence. Quaternary International. [ScienceDirect] - ポーランド
- グリヴィツェ(Gliwice)で後期中世・500年前の墓地から出土した、「吸血鬼」として社会から排除されていたヒトの歯を調査。現在より虫歯が少ない。歯へのダメージは虫歯よりも、食生活がもたらした損耗による。これらの人骨は2013年に出土し、頭蓋骨を両脚の間に配置する、吸血鬼に対する作法で葬られていた。[The First News]
- スペイン
- パレンシア(Palencia)のサン・キルセ遺跡(San Quirce)で、前期旧石器時代から中期旧石器時代への移行期に当たる第3層(Level III)の堆積層を年代測定し、274±13千年前〜238±13千年前の数値を得る。
cf. Marcos Terradillos-Bernal, Martina Demuro, Lee J. Arnold, Jesús F. Jordá-Pardo, Ignacio Clemente-Conte, Alfonso Benito-Calvo, J. Carlos Díez Fernández-Lomana (2022) San Quirce (Palencia, Spain): new chronologies for the Lower to Middle Palaeolithic transition of south-west Europe. Journal of Quaternary Science. [Wiley Online Library] - ポルトガル
- タヴィラ(Tavira)のキンタ・ダス・アンタス遺跡(Quinta das Antas)で、ローマ時代・1〜2世紀の大規模な魚類加工場。魚醤などを製造。同遺跡はローマ都市バルサ(Balsa)に当たる。
Escavações em Balsa chegam ao fim[Município de Tavira] - UK(イングランド)
- ウスターシャー州(Worcestershire)イヴシャム(Evesham)のボート・レーン道(Boat Lane)近くの発掘調査中の遺跡で7/18出火。死傷者なし。発掘では人骨や、中世の遺構が発見されていた。[Evesham Journal]
- UK(イングランド)
- ランカシャー州(the county of Lancashire)プレストン(Preston)の工業地帯で計画されている倉庫12棟の建設計画で、東西に走るローマ時代の道路が分断される可能性。リブチェスター(Ribchester)とカークハム(Kirkham)の軍事拠点をつなぐ古代道路。中世の遺構がないので、遺存状態がよいとみられている。沿線には凹みや方形区画など、ローマ時代の遺構とみられる場所も。[Lancashire Post]
- モロッコ
- モロッコで50年前に出土した10万年前の人骨、「Dar-es-Soltane II H5」を分析。骨化性内耳炎で、人生最後の数か月間、めまいや難聴に苦しんでいた。ほかのヒトの世話がなければ発症後に数ヶ月も生存できず。[The Portugal Resident]
cf. Dany Coutinho-Nogueira, Hélène Coqueugniot, Olivier Dutour, Abdelouahed Ben-Ncer, Jean-Jacques Hublin (2022) Inner ear modifications in Dar-es-Soltane II H5 (Morocco): A case of labyrinthitis ossificans. International Journal of Paleopathology, Volume 38, September 2022, Pages 41-44. [ScienceDirect] - USA
- アイオワ州(State of Iowa)スピリト・レイク(Spirit Lake)で、銃に用いる火打石。1857年のスピリット・レイクの虐殺(Spirit Lake Massacre)の時の遺物。スピリット・レイクの虐殺では、ダコタ人(Dakota)との戦闘でヨーロッパ人入植者数十人が死亡。今年の出土品の大半は1891年〜1921年のもので、1857年の事件で拉致されて数か月後に解放され、1891年に家族の小屋を買い取ったアビー・ガードナー・シャープ(Abbie Gardner Sharp)に関連、[RadioIowa]
- ペルー
- モケグア県(Moquegua)のセロ・バウル遺跡(Cerro Baúl)から出土したワリ帝国(el imperio Wari;Wari Empire)の装飾土器の多様性について研究。
cf. Louise Deglin, Donna J. Nash & Patrick Ryan Williams (2022) Wari Imperial Motives: the Variety of Decorated Ceramics at Cerro Baúl. Ñawpa Pacha. [Taylor & Francis Online]
▼セロ・バウル遺跡関連記事→2021年7月1日
2022年7月18日(月)
- 岩手県
- 盛岡市・薬師社脇遺跡(やくししゃわきいせき)の土坑墓から出土したガラス小玉のうち1点は、地中海周辺地域のローマガラス。5世紀後半の海外交流を示す。[岩手日報]
薬師社脇遺跡出土ガラス小玉の分析調査(pdf)[盛岡市] - 熊本県
- 山鹿市・菊池市の鞠智城跡(きくちじょうあと:第37次調査)の深迫門跡(ふかさこもんあと)で、北側の土塁の下部から2〜3段の石積み。門道周辺の整備のため造られたとみられる。熊本県教育委員会の調査。7/17現地説明会。[熊本日日新聞]
- 韓国
- 京畿道 漣川郡 柳村里で、朝鮮時代の和徳翁主(1728〜1731)の胎室を発掘。和徳翁主は英祖王と暎嬪李氏の娘。思悼世子の同母姉。胎室は、王室の子孫が出生した時、胎盤やへその緒を容器に入れて地中に安置した場所。[京畿道民日報]
2022年7月17日(日)
- 愛知県
- 豊橋市・二川宿本陣と商家「駒屋」で壁の損傷が進み、緊急に修理する必要。財源に限りがあり、クラウドファンディングでも苦戦。[東日新聞]
- イタリア
- イタリアでの青銅器時代・紀元前2300年〜前900年の6遺跡について、同位体分析と植物考古学、動物考古学により食生活の変化を推定。南部に比べ、北部・中部に食生活の多様性。前期青銅器時代の食生活は比較的均質。中期青銅器時代以降、多様になり、動物性タンパク質の摂取が増す。
cf. Alessandra Varalli, Jacopo Moggi-Cecchi & Gwenaëlle Goude (2022) A multi-proxy bioarchaeological approach reveals new trends in Bronze Age diet in Italy. Scientific Reports, 12, Article number: 12203. [Scientific Reports] - スペイン
- 地中海沿岸中部のバレンシア州(Valencia)で出土した中期旧石器時代・後期旧石器時代のチャート(chert)について、地球科学的分析と岩石学的分析。石材の流通やヒトの移動に関する手掛かり。
cf. Aleix Eixea, Clodoaldo Roldán, Valentín Villaverde, Isabel Días, Isabel Prudêncio, Rosa Marques, Dulce Russo, Katalin Gméling, Giovanni Cavallo & Sonia Murcia (2022) Geochemical and Petrographic Analyses on Middle and Upper Palaeolithic Cherts from the Central Region of Mediterranean Iberia. Lithic Technology. [Taylor & Francis Online] - ドイツ
- ノルトライン=ヴェストファーレン州(Nordrhein-Westfalen)クレーフェルト(Krefeld)で4年前に出土した鉄板は、ローマ帝政期・69年のバタウィ人(Batavi)の戦いでバタウィ人の騎兵が用いた仮面。
Archäologischer Fund entpuppt sich als Gesichtsmaske eines Reiters der Bataver[Archaeologie Online]
2022年7月16日(土)
- 佐賀県
- 佐賀市・佐賀城で、天守と本丸の間に廊下橋が架かっていた可能性。千田嘉博・奈良大学教授の新説。[佐賀新聞]
- イタリア
- アドリア海(Adriatic Sea)のトリエステ湾(Gulf of Trieste)のティマヴォ河口(Timavo)で、ローマ時代の沈没船。紀元前3〜前1世紀のアンフォラ出土。[El Español]
- ドイツ
- メクレンブルク=フォアポンメルン州(Land Mecklenburg-Vorpommern)アンクラム(Anklam)にあるニコライ教会(Nikolaikirche)北側で人骨160体。教会が完成した14世紀後半ごろに埋葬が始まったと推定。さらに、教会建立以前の建物の土台や、後期バロック・18世紀の壁など。[Nordkurier]
2022年7月15日(金)
- 山形県
- 大石田町・角二山遺跡(かくにやまいせき)で2017〜2022年に出土した後期旧石器時代の黒曜石製の石器は、蛍光X線分析により、北海道白滝産と秋田県男鹿半島産があると判明。白滝産の黒曜石では北海道に見られる製作技術、男鹿半島産の黒曜石では本州に見られる技術で石器を作る。また、在地の頁岩を使い北海道の湧別技法によって作られた石器が出土総数の大多数を占める。炭化物の放射性炭素年代はいずれも約18,000年前。北海道のヒトが、男鹿産の黒曜石を持った在地のヒトとともに。約18000年前に角二山にやってきたことを示す。
旧石器時代終末の北海道から本州への移民時期を確定 -山形県大石田町角二山遺跡の発掘成果-[東北大学]
cf. Yoshitaka Kanomata, Yosuke Aoki, Shigeki Sasaki, Ryosuke Kumagai, Kaoru Akoshima & Andrey V. Tabarev (2022) Obsidian Transportation Across the Tsugaru Strait in the Context of the Late Pleistocene. Quantifying Stone Age Mobility, pp 69–94. [SpringerLink] - 神奈川県
- 鎌倉市・大倉幕府周辺遺跡群(おおくらばくふしゅうへんいせきぐん)で、土丹(鎌倉の山稜部から切り出された泥岩の塊)による整地層。鎌倉時代を中心とした土器や陶磁器。鎌倉市教育委員会の調査。7/23現地説明会。
大倉幕府周辺遺跡群の発掘調査現地説明会を開催[鎌倉市]
▼大倉幕府周辺遺跡群関連記事→2012年3月19日 - 新潟県
- 村上市・平林城跡の居館部のうち、中曲輪では城内道にかかわる側溝などの遺構を確認。殿屋敷南堀では昭和49年の調査で見つかった橋脚を再発掘。村上市の調査。7/23現地説明会。
国指定史跡平林城跡発掘調査現地説明会を実施します[村上市]
▼平林城跡関連記事→2020年9月22日 - 山口県
- 下松市・天王森古墳(てんのうもりこふん)で、武具や家、人物などをかたどった形象埴輪群。下松市教育委員会の調査。[中国新聞]
- 韓国
- 江原道 春川市のアパート建設敷地で文化財発掘中に、大雨で浸水した調査区に重機を入れ、統一新羅時代と高麗時代の住居跡を毀損。[News The One]
- 中国
- 馬鹿洞(Maludong;Red Deer Cave)で出土した後期更新世・14000年前の人骨MZRのゲノム配列を確定。当時の東アジアの人類の多様性を示すとともに、アメリカ大陸の最初の人類とも関連。
cf. Xiaoming Zhang, Xueping Ji, Chunmei Li, Tingyu Yang, Jiahui Huang, Yinhui Zhao, Yun Wu, Shiwu Ma, Yuhong Pang, Yanyi Huang, Yaoxi He, Bing Su (2022) A Late Pleistocene human genome from Southwest China. Current Biology. [Cell]
▼馬鹿洞関連記事→2015年12月18日 - トルコ
- ボドルム(Bodrum)古代都市ハリカルナッソス(Ἁλικαρνασσός;Halikarnassos)にある5世紀中ごろのギリシャ風の邸宅「カリデモスの家」(House of Charidemos)でモザイク床に使われていたテッセラ(tessera)19点を化学分析。7点はガラス。うち6点は再利用したガラス。ローマ帝国の衰退のため、交易がままならなくなっていた可能性。家の所有者と年代は銘文により判明。
Floors in Greek luxury villa were laid with recycled glass[Syddansk Universitet]
cf. Kaare Lund Rasmussen, Thomas Delbey, Bjarke Jørgensen, Kasper Høegh Jensen, Birte Poulsen & Poul Pedersen (2022) Materials and technology of mosaics from the House of Charidemos at Halikarnassos (Bodrum, Turkey). Heritage Science, volume 10, Article number: 62. [SpringerOpen] - ベルギー
- ブラバン・ワロン州(Province du Brabant wallon)モン=サン=ジャン(Mont-Saint-Jean)で、1815年6月18日のワーテルローの戦い(Bataille de Waterloo;Battle of Waterloo)当時の野戦病院跡から、当時の人骨、切断された四肢骨、3頭以上のウマの骨など。[The Brussels Times]
- ノルウェー
- ギエスダル自治体(Gjesdal)のフラフィヨルド(Frafjord)で70年前に発見されたとされるヴィキング時代・850年ごろの女性用装身具が、匿名人物からスタヴァンゲル考古学博物館(Arkeologisk museum i Stavanger)に寄贈。モザイクビーズから見て850年ごろに比定。南ヨーロッパや中東のビーズも含む。さらに初期鉄器時代の青いガラスビーズも。
New Viking Age jewellery find delivered to archaeological museum on a platter[Science Norway] - UK(イングランド)
- フォーンビー岬(Formby Point)の4か所で、2016年〜2018年に発見された新石器時代のヒトの足跡化石161個を報告。幼児と大人が混在し、内陸方面と海岸方面の双方に繰り返し移動。うち2人は速足、おそらく駆け足で移動。
cf. Ashleigh L. A. Wiseman, Deborah Vicari, Matteo Belvedere, Isabelle De Groote (2022) Neolithic track sites from Formby Point, England: New data and insights. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 44, August 2022, 103546. [ScienceDirect] - UK
- 英国の「ビーカー現象」(Beaker Phenomenon)は、ビーカー土器や、ビーカー土器を伴う屈葬などの土葬墓で代表されてきたが、実際には火葬をしたり骨格を解体するなどの多様性がある。これらの非典型的とみられた埋葬も、ビーカー以前の後期新石器時代・紀元前3000年〜前2450年(cal BC)以来、銅石器時代・紀元前2450年〜前2200年、前期青銅器時代・紀元前2200年以降まで、継続的に行われている。地域性があり、被葬者の年齢や性別による差もある。
▶ ANNA BLOXAM and MIKE PARKER PEARSON (2022) Funerary Diversity and Cultural Continuity: The British Beaker Phenomenon Beyond the Stereotype. Proceedings of the Prehistoric Society, Volume 88, December 2022, pp. 261 - 284. [Cambridge Core] - エジプト
- アブシール(Abusir)で、第26王朝後半〜第27王朝前半・紀元前500年ごろの外国人兵士の司令官ウアフイブラー・メリネイト(Wahibre-mery-Neith)の墓。[Ahram Online]
2022年7月14日(木)
- 山形県
- 鶴岡市・鶴ヶ岡城跡(つるがおかじょうあと:第3次調査)で、鶴ヶ岡城「七ツ蔵」を囲む堀。また、鶴岡南高等学校の前身の学校の礎石も確認。公益財団法人山形県埋蔵文化財センターの調査。8/11調査説明会。[公益財団法人山形県埋蔵文化財センター]
- 大阪府
- 島本町・越谷遺跡(こしたにいせき)の13世紀前半とみられる州浜状地形を、島本町教育委員会による発掘調査前に開発業者が破壊。後鳥羽上皇の水無瀬離宮の庭園跡を含む可能性。[朝日新聞]
- 奈良県
- 奈良市・平城京跡で、奈良時代の木製の基壇外装。奈良文化財研究所の調査。[奈良新聞]
- 鹿児島県
- 鹿屋市・小牧遺跡(こまきいせき)で、東海地域の弥生時代後期〜古墳時代前期の壺。口縁部の内側に縄文を施す。
なぜこんなところから!?〜「縄文」の付いた弥生〜古墳時代の土器片を,南九州ではじめて発見!〜 (鹿屋市串良町 小牧(こまき)遺跡)[上野原縄文の森]
▼小牧遺跡関連記事→2021年3月20日 - アラブ首長国連邦
- ドバイ首長国(Dubai)のサールーク・アル・ハディード遺跡(Saruq al-Hadid)で出土した青銅器時代・紀元前1750年〜前1300年の石器backed microlithの製作技術を分析。すでに青銅の鏃が存在する時期にもかかわらず、細石器も石鏃として利用されたとみられる。
cf. Mark W. Moore, Lloyd Weeks, Charlotte Cable, Yaaqoub Al-Ali, Mansour Boraik, Hassan Zein (2022) Bronze age stone flaking at Saruq al-Hadid, Dubai, southeastern Arabia. PLoS ONE, 17(7): e0270513. [PLOS ONE]
▼サールーク・アル・ハディード遺跡関連記事→2021年7月28日 - トルコ
- ハタイ県(Hatay il)デフネ郡(Defne)で、ローマ時代・2〜5世紀の幾何学文のモザイク床を持つ邸宅。ハタイはローマ時代のアンティオキーア(Antiochia)に当たる。[Arkeonews]
- カザフスタン
- アクモラ州(Ақмола облысы;Akmola Oblast)クラスニ・ヤル遺跡(Красний Яр;Krasnyi Yar)でボタイ文化(Botai culture)の集落から、鏃、槍、斧などの遺物のほか、骨製のナイフなど。[Qazaq TV]
▼クラスニ・ヤル遺跡関連記事→2021年11月1日 - ポーランド
- ジャウドヴォ(Działdowo)のゾルダウ強制収容所(Soldau concentration camp)跡の大型墓地から、第二次世界大戦中のナチス・ドイツによる犠牲者8000人の遺灰17.5t。[The First News]
- ドイツ
- バイエルン州(Freistaat Bayern)シュヴァインフルト郡(Landkreis Schweinfurt)ズルツハイム(Sulzheim)で、小さな水路から、鉄器時代・ハルシュタット文化(Hallstatt)・紀元前8〜前6世紀の土偶のほか、土器片、骨器、土製印章など。出土品が摩耗していないことから、意図的に流路に置かれたと推定。土偶は鉄器時代の女神を表すか。[Bayerischer Rundfunk]
- UK(ウェールズ)
- カーディフ(Cardiff)のトレライ公園(Trelai Park)の環濠集落で、中期〜後期青銅器時代・紀元前1500年〜前1100年の円形住居。集落が青銅器時代にさかのぼることが判明。遺跡はカイレ丘砦(Caerau Hillfort)に近く、トレライ公園に後期鉄器時代と初期ローマ時代の空白を埋める手がかりがあると期待されていた。
Bronze Age enclosure could offer earliest clues on the origins of Cardiff[Cardiff University]
2022年7月13日(水)
- 新潟県
- 津南町の旧中津小学校を町埋蔵文化財センターに改築する津南町の計画が、新型コロナウイルスによる人件費上昇やロシアのウクライナ侵攻を受けた物価高騰などのため、総事業費が増額。[新潟日報]
- 北朝鮮
- 羅先市 羅津区域 海洋洞の草島で青銅器時代の木棺墓。男女の人骨出土。[朝鮮新報]
- 中国
- 新疆ウイグル自治区南部・吉爾賛喀勒墓地で出土した紀元前600年〜前400年(cal BCE)のヒトと動物の遺体について、炭素と酸素の同位体分析。ヒツジとヒトのδ13C値はノウサギのそれより高い、ヒトは主にC3植物を摂取していたが、C4植物(おそらくキビ/アワ)もわずかに摂取。同遺跡の被葬者は半遊牧民で、小規模なキビ/アワの消費で食糧を補っていた。パミール高原は、紀元前1千年紀に東西間にキビ/アワ農耕を広めた重要地域。
cf. Shiyu Xie, Yi Guo, Xinhua Wu (2022) Millet consumption in south Xinjiang during the 1st millennium BCE: Isotopic evidence from bone bioapatite at the Ji'erzankale site. Quaternary International. [ScienceDirect] - スリランカ
- スリランカのゴーターバヤ・ラージャパクサ(Anura Manatungm)大統領がモルディヴに逃亡したことに関連して、アヌラ・マナトゥングム(Anura Manatungm)考古学長官が、大統領官邸を略奪から守り古代の遺産を保全すると発言。スリランカの考古学部局は、政府によるシンハラ化政策(Sinhalaisation)に荷担し、タミル人の土地の収奪を正当化してきたとして非難されている。[Tamil Guardian]
- イラン
- ラザヴィー・ホラーサーン州(Ostān-e Khorāsān-e Rażavī) マシュハド(Mashhad)で6000年前〜1000年前の岩刻画。ヒツジ、ヤギ、弓を持つヒトなどを表す。[Tehran Times]
- ドイツ
- ゲッティンゲン(Göttingen)で、中世の集落グティンギ(Gutingi)の遺構を発見。竪穴住居跡4基。10〜11世紀の土器。[HNA]
▼ニーダーザクセン州(Land Niedersachsen) - フランス
- オクシタニー地域圏(Occitanie)ガール県(Gard)ヴィルヴィエイユ(Villevieille)で古代のモザイクや、19世紀後半の舗装道路。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
L’Inrap révèle des mosaïques et le passé antique de Villevieille (Gard)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - UK(イングランド)
- チェシャー州(the county of Cheshire)アルダリー・エッジ(Alderley Edge)で、1810年に放棄されたコバルト鉱山。革靴、土製パイプ、金属製ボタン、採掘道具、蝋燭のすすで書いた銘文など発見。先史時代から採掘されていたが、19世紀のナポレオン戦争(Napoleonic Wars)の時に大規模な採掘がおこなわれた。陶磁器やガラスの青色、絵画の絵の具に用いられたが、原料の輸入が再開すると1810年に放棄された。[Heritage Daily]
- UK(ウェールズ)
- ペンブローク城(Pembroke Castle)の地下にあるウォーガン洞窟(Wogan’s Cavern)で、トナカイやマンモスなどの大型動物遺体。先史時代のヒトの活動に関わり。[Heritage Daily]
▼ペンブローク城関連記事→2016年11月28日 - メキシコ
- カンペチェ(Campeche)の中央広場でみつかった、植民地時代・1540年〜1680年のさまざまな民族集団の墓で得られた被葬者10人のDNAを分析。先住民と、スペインからの移民、アフリカからの移民の人生を追跡。
cf. Vera Tiesler, Jakob Sedig, Nathan Nakatsuka, Swapan Mallick, Iosif Lazaridis, Rebecca Bernardos, Nasreen Broomandkhoshbacht, Jonas Oppenheimer, Ann Marie Lawson and Kristin Stewardson (2022) Life and death in early colonial Campeche: new insights from ancient DNA. Antiquity, First View, pp. 1 - 18. [Cambridge Core]
2022年7月12日(火)
- 韓国
- 全羅北道のセマングム新空港予定地で高麗青磁。市民団体「セマングム新空港白紙化共同行動」は、遺物がさらに埋まっている可能性を指摘、埋蔵文化財調査を求める。[聯合ニュース]
- 中国
- 湖南省 株洲市 醴陵市 左権鎮 永興村・易家山窯跡で、後漢中晩期の青磁窯跡。湘東地区の後漢中晩期の磚室墓に副葬される陶磁に似る。[中国社会科学院考古研究所]
- オーストラリア
- マジェドベベ遺跡(Madjedbebe)で、65000年間におよぶ大量の更新世(Pleistocene)の磨石が出土。顕微鏡観察と化学分析により、種子の粉砕や集中的な植物利用の最古の証拠や、刃部を研磨した最古の石斧、サフルで最古の黄土の利用が明らかに。
cf. Elspeth H. Hayes, Richard Fullagar, Judith H. Field, Adelle C.F. Coster, Carney Matheson, May Nango, Djaykuk Djandjomerr, Ben Marwick, Lynley A. Wallis, Mike A. Smith & Chris Clarkson (2022) 65,000-years of continuous grinding stone use at Madjedbebe, Northern Australia. Scientific Reports, volume 12, Article number: 11747. [Scientific Reports]
▼マジェドベベ遺跡関連記事→2022年5月5日 - オーストラリア
- ヴィクトリア州(Victoria)メルボルン(Melbourne)のスワンストン通り(Swanston Street)にあるヤング・アンド・ジャクソン・パブ(Young and Jacksons pub)跡近くの食料品店ジョン・コネル雑貨店(John Connell general store)遺構から、167年前のコーヒー豆。ゴールドラッシュのころ・1850年代に焼失。[9News]
- パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)
- エルサレム(Jerusalem)の嘆きの壁(HaKothel HaMa'aravi;Western Wall;Al-Buraq Wall)近くで、ユダヤ教の儀式用の浴槽ミクワー(Mikveh)。また、大量の運河や貯水池。[Ynetnews]
- パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)
- エルサレム旧市街の聖墳墓教会(Church of the Holy Sepulchre)で、コンスタンティヌス大帝(Constantine)のころの教会建築のため用いられた石切り場跡。[The Jerusalem Post]
- イスラエル
- イスラエルの8遺跡で出土した、鉄器時代2期・紀元前1000年〜前586年の、ユダ王国の調理用土器541点について、岩石学的分析と化学分析。分析した大半の土器は共通した組成の粘土で生産。ユダ地域の土器の多くはエルサレムで生産。
cf. David Ben-Shlomo, Liora Bouzaglou, Hans Mommsen Helmholtz, Johannes H. Sterba (2022) Production Centers of Cooking Pots in Iron Age Judah. Archaeometry. [Wiley Online Library] - トルコ
- イスタンブル(İstanbul)のファティ地区(Fatih)のミリオンストーン(Million Stone)近くで、オスマン帝国のころの建物や、ビザンティン帝国のころの壁。[Hürriyet Daily News]
- アルバニア
- コルチャ(Korçë;Korça)で、遺跡の盗掘被害。[France24]
- UK(イングランド)
- ドーセット州(Dorset)ヒントン・セント・メアリー(Hinton St Mary)で、ローマ時代の第2のモザイク床を発見。1例目は1963年に発見。また、西暦350年にローマ時代の遺跡ができる以前は、この地域は野原で、占有期間も50年程度と判明。遺跡の性格は邸宅ではなくキリスト教の修道院と推定。[Heritage Daily]
- メキシコ
- チアパス州(Estado de Chiapas)のパレンケ遺跡(Palenque)で、600〜850年の石器工房や、エリート女性の墓。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。
Aplicación de programas vinculados al Tren Maya da pie a importantes descubrimientos en Palenque[Instituto Nacional de Antropología e Historia]
▼パレンケ遺跡関連記事→2022年7月6日 - メキシコ
- マヤ鉄道(Tren Maya;Mayan Train)の路線が変更されても、ルート上の考古資料は保護すると、メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)のディエゴ・プリエト・エルナンデス所長(Diego Prieto Hernández)が保証。[The Yucatan Times]
- ペルー
- パラカス(Paracas)にある燭台形のの地上絵「カンデラブロ」(Candelabro)が荒らされる。[Euronews]
2022年7月11日(月)
- 岩手県
- 奥州市・中林下遺跡(なかばやししたいせき)で、平安時代の掘立柱建物、土坑、溝跡など。平安時代の胆沢城に関連する施設群の可能性。公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センターの調査。7/21現地説明会。
中林下遺跡現地公開のお知らせ 令和4年7月21日(木)開催[公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター] - 三重県
- 松阪市・松坂城跡(まつさかじょうあと)の中御門跡の構造の一端が判明。松阪市の調査。7/24現地説明会。
令和4年度 史跡松坂城跡発掘調査・史跡整備現地説明会[松阪市] - 京都府
- 桑飼下遺跡(くわがいしもいせき)で出土した縄文時代後期の土器にササゲ属(Vigna)の種子の圧痕。現代のアズキの大きさに近い。
cf. 柳原麻子, 松健太 (2020) 京都府桑飼下遺跡出土土器の種実圧痕. 植生史研究, 28巻2号, p. 71-76. [J-STAGE] - 神戸市
- 垂水区・舞子公園の石碑は、江戸幕府による大坂城の再建時に石垣用として切り出されながら使われなかった石材。石碑を3次元データ化することにより、築城に関わった藩の家紋の刻印が判明。高田祐一・奈良文化財研究所主任研究員の調査。[読売新聞]
- 韓国
- ソウル・仁寺洞ピマッコルで昨年6月に出土した、朝鮮時代前期のハングルの金属活字の一部は、世祖王代・1461年に刊行された「仏説阿弥陀経」に印刷された文字に似る。[聯合ニュース]
- 韓国
- 全羅北道 完州郡 竜進邑 上雲里・元上雲古墳群(ウォンサンウンこふんぐん:第1次調査)で、原三国時代〜三国時代の墳丘墓8基のうち、最も中心に位置する3号墳を調査。隅丸方形の低い墳丘を持つ。中心の主体部は木棺墓1基で、同遺跡で調査された木棺の中では最も長細い。木棺内から両耳付壺や短頸壺が出土。周溝からも木棺墓1基、甕棺墓3基。国立完州文化財研究所の調査。
完州上雲里元上雲古墳群1次発掘調査成果公開[文化財庁]
▼文化財庁は2024年5月17日から国家遺産庁 - イラン
- エスファハーン州(Ostān-e Eşfahān;Isfahan)セミーロム郡(Semirom)の洞窟の入り口から、先史時代の壁画。[Tehran Times]
- パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)
- エルサレム(Jerusalem)のギホンの泉(Gihon Spring)の上方にある岩盤に設けられた中期青銅器時代・3700年前の古代カナーンの神殿の中から、後期青銅器時代・3300年前の石灰岩の石板。エルサレム最古の碑文で、古代カナーンの呪いの言葉を記す。エブス人(Jebusites)がエルサレムの総督の死を望む。[Haaretz]
- スロバキア
- トルナヴァ県(Trnavský kraj;Trnava region)ブレストヴァニ(Brestovany)で、前期青銅器時代・ニトラ文化(Nitra culture)・4000年前の女性の墓。骨製ビーズや耳飾などの装身具を身に着ける。[The Slovak Spectator]
- スペイン
- アラゴン州(Aragón)サラゴサ県(Provincia de Zaragoza)アルティエダ(Artieda)のフォラウ・デ・ラ・トゥータ遺跡(Forau de la Tuta)で、ローマ時代・1〜2世紀の都市。浴場、水道、道路など発見。当時の都市名は不明。[El País]
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