2020年12月31日(木)
- サウジアラビア
- カスィーム州(Al-Qassim)のシュアイブ・アル・アドガム(Shuaib Al-Adgham)で、中期旧石器時代(Middle Paleolithic)・20万年前の石器。[Saudi Gazette]
- スペイン
- アルバセテ県(Albacete)レスサ(Lezuza)のリビソサ遺跡(Libisosa)でローマ共和政・紀元前2世紀半ばのの冑、剣、短剣、盾。[El Español]
cf. Fernando Quesada Sanz, Héctor Uroz Rodríguez (2020). "El armamento de época iberorromana de Libisosa (Lezuza, Albacete). Un conjunto excepcional" Gladius, 40, 19–72. [Gradius] - UK(イングランド)
- ハンプシャー州(the county of Hampshire)ブリトン(Buriton)で、北宋・11世紀前半の中国の銅貨。13〜14世紀に英国にいたという東アジアの貿易商人と関連か。[The Independent]
▼写真で見ると北宋の「祥符元宝」。 - チリ
- イースター島(Rapa Nui;Easter Island)で、1200年〜1650年の、赤色顔料(red pigment)で満たされたピット。ヤシの植生が消滅するなどの生態系や環境の変化にもかかわらず、赤色顔料の生産が、島民の重要な文化生活の一部として続いていたことを示す。従来は、植物の伐採や人口過剰により、食料資源が欠乏し、社会が崩壊したとみられていた。
New Findings About Prehistoric Easter Island[Heritage Daily]
2020年12月30日(水)
- 韓国
- 文化体育観光部と韓国大学博物館協会は、2020年大学博物館振興支援事業で、優秀博物館5館を選定。連合展部門は釜山大学校博物館、展示部門は大邱大学校中央博物館と梨花女子大学校博物館、教育部門は慶北大学校博物館、ソウル女子大学校博物館。[韓国歴史文化新聞]
- イラン
- マルキャズィー州(Ostān-e Markazī)ニームヴァル(Nimvar)で、紀元前9千年紀〜前2千年紀の岩絵(Petroglyph)6か所。動物などを描く。[Tehran Times]
▼マルキャズィー州(Ostān-e Markazī)マハッラト郡(Mahallat County) - ヨルダン
- アンマン(Anman)で古代都市フィラデルフィア(Φιλαδέλφεια;Philadelphia)から、ローマ時代の浴場。[Reuters]
▼アンマンのローマ時代の浴場関連記事→2020年12月14日 - トルコ
- イズミル県(İzmir)トルバル郡(Torbalı)の古代都市メトロポリス(Metropolis)で、アクロポリスに壁で守られた貯水槽4基。後期ローマ時代(Late Roman period)・1500年前。600トンの水をためて、攻撃に耐えることができる。[Hürriyet Daily News]
▼メトロポリス関連記事→2019年11月6日 - UK(イングランド)
- サマセット州(the county of Somerset)メンディップ・ヒルズ(Mendip Hills)でローマ時代の集落。ブローチ、硬貨、土器などが出土。[Bristol Live]
- UK(イングランド)
- ノーサンバーランド州(the county of Northumberland)セトリングストーンズ(Settlingstones)で、円礫を15cm程度の厚さで敷き、その上に砂利を25cm敷いて作った道路。ローマ時代・80年ごろに作られたスタニギット道路(Stanegate)の一部とみられる。スタニギット道路は、コーブリッジ(Corbridge)の砦とカーライル(Carlisle)の基地を結んだ道路。Archaeological Research Servicesの調査。[ChronicleLive]
2020年12月29日(火)
- 中国
- 河北省 邯鄲市 渉県・媧皇宮で、北斉・天保5年(554)の造像碑。[中国新聞網]
- 中国
- 洛陽市・白草坡東漢陵園で、「光和三年造」(180年)の銘文が入った円形の石製品。墓が漢の桓帝の「宣陵」であることを確認。[新華社]
- イラン
- ファールス州(Ostān-e Fārs)・Jelogir Moundに、かつてハカーマニシュ朝(アケメネス朝;Achaemenid)やサーサーン朝(Sassanid)の城があった可能性。出土土器の編年から推定。ペルセポリス(Persepolis)の北方にある丘。[Tehran Times]
- ギリシャ
- 古代オリンピア(Ολυμπία;Olympia)にある、古代の彫刻家フェイディアス(Φειδίας;Pheidias)の工房を修復へ。中央考古学評議会KAS(Κεντρικό Αρχαιολογικό Συμβούλιο;Central Archaeological Council)が承認。フェイディアスは紀元前480年〜前430年の人。オリンピアのゼウス神(Ζεύς;Zeus)の像などを製作した。[Greek Reporter]
- UK(ウェールズ)
- フリントシャー(Sir y Fflint;Flintshire)モールド(Mold)のベイリー・ヒル(Bailey Hill)で、石造りの壁や鏃、人骨、12〜13世紀の土器。従来は11世紀の木造の城とみられていた。Clwyd-Powys Archaeological Trustの調査。[BBC]
- サメの歯
- 道具に用いられたサメの歯について、実験により使用痕のパターンを分析。矢尻に用いられたサメの歯には、特有の破損パターン。
cf. Simon-Pierre Gilson, Christian Gates St-Pierre, Martin Lominy, Andrea Lessa "Shark teeth used as tools: An experimental archaeology study" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 35 [ScienceDirect]
2020年12月28日(月)
- 浜松市
- 中区・浜松城天守閣の展示が1/1リニューアル。最新の調査研究の成果を反映した内容に更新。[静岡新聞]
▼2024年1月1日から浜松市中央区 - 熊本市
- 中央区で2019年7月に起こった、遺跡発掘調査中に3人が生き埋めになり、男性1名が死亡した事故について、現場監督だった熊本市職員が、安全衛生法違反と業務上過失致死の罪で略式起訴された。[TKUテレビ熊本]
- 韓国
- 木浦市、旧木浦税関の本館跡を発掘。近代建築の築造に関して知見。現存する平面図には記載されていない土管・暗渠・石列なども確認。木浦税関は、1897年10月1日の木浦開港とともに設置された。韓国最初の自主開港の場として近代化を象徴。[聯合ニュース]
- 米領グアム
- グアム島(Guam)のリティディアン・ビーチ洞窟遺跡(Ritidian Beach-Höhle;Ritidian Beach Cave)で出土した2200年前の人骨2体をDNA分析。フィリピンとの関係を示し、3500年前の最初の入植者は東南アジア島嶼部出身とみられる。人骨にはラピタ人とも密接な関係があり、同一の祖先に由来する可能性。
Alte DNA gibt Aufschluss über die Besiedlung der Marianeninseln[Archaeologie Online] - イスラエル
- カルメル山(Mount Carmel)のタブーン洞窟(Tabun cave)で、35万年前に人類が軟らかいものをすり減らすために用いた小石。従来知られていたものより15万年古く最古。ハイファ大学(University of Haifa)の調査。[The Times of Israel]
cf. Ron Shimelmitz, Iris Groman-Yaroslavski, Mina Weinstein-Evron, Danny Rosenber (2021) A Middle Pleistocene abrading tool from Tabun Cave, Israel: A search for the roots of abrading technology in human evolution. Journal of Human Evolution, Volume 150, January 2021, 102909. [ScienceDirect]
▼タブーン洞窟関連記事→2014年12月12日 - アルゼンチン
- パラナ盆地(Paraná basin)のリオ・サラド・コロンド墓地(Río Salado-Coronda)で、被葬者のδ13Cとδ15Nの同位体分析により、狩猟採集民の食生活を推定。水生資源に基づき、トウモロコシなどの植物もわずかに含む。
cf. Rosario Feuillet Terzaghi, Daniel Loponte "The pre-Columbian cemetery Río Salado-Coronda and the low-level food production explored by stable isotopes in the Paraná basin, South America" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 35 [ScienceDirect]
2020年12月27日(日)
- ギリシャ
- サモス島(Σάμος;Samos)のヘーラー神殿(Ηραίο Σάμου;Heraion of Samos)で出土した、銅石器時代〜青銅器時代・紀元前5千年紀中ごろ〜紀元前2千年紀初めの調理用土器を分析。粘土のレシピにより生産単位を識別。エーゲ海の中部と西部からの輸入が認められる。
cf. Sergios Menelaou, Ourania Kouka '“Cooking up” pottery recipes: A diachronic technological and provenance analysis of cooking ware ceramics from prehistoric Heraion on Samos, Greece (ca. 4500–1700 BCE)' Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 35 [ScienceDirect]
2020年12月26日(土)
- 長崎県
- 島原市で、雲仙・普賢岳大火砕流で報道陣らが犠牲となった取材拠点「定点」周辺が災害遺構として整備へ。埋もれている毎日新聞の取材車両などを掘り起こして展示するほか、案内板も設ける。[毎日新聞]
2020年12月25日(金)
- 長野県
- 諏訪市博物館に、宮坂光昭さんが収集、作成した考古遺物や書籍、研究資料など1万981点が寄贈された。[長野日報]
- 大阪府
- 羽曳野市・峯ヶ塚古墳(みねがづかこふん)で、造出し北辺の延長部を確認したが、西辺は検出できず、長さ16.5m以上、幅5m。葺石、円筒埴輪、須恵器が出土。羽曳野市教育委員会の調査。
令和2年度 峯ヶ塚古墳発掘調査成果[羽曳野市]
▽峯ヶ塚古墳に関するpdf資料を見ると、難しい用語にルビがついている▽しかし、この資料で最も重要なはずの「峯ヶ塚古墳」という言葉には、ついにルビがつかぬまま▽業界にありがちな現象ではありますが。
▼峯ヶ塚古墳関連記事→2011年3月1日 - 中国
- 陝西省 麟游県・隋仁寿宮・唐九成宮4号建物跡は、唐の高宗と武則天の寝殿とみられる遺構。[新華社]
- ヨルダン
- デイル・アイン・アバタ(Deir ‘Ain ‘Abata)の聖ロト修道院(Monastery of St. Lot)の5世紀の施釉陶器は、偶然による自然の灰釉。初期ビザンティンにアルカリ釉が存在したかどうかは依然不明。10世紀の施釉陶器はアナトリアのソーダを用いた可能性。
cf. Ian C. Freestone "An early Byzantine alkali glazing tradition?" Journal of Archaeological Science: Reports. Volume 35 [ScienceDirect]
2020年12月24日(木)
- 大阪府
- 藤井寺市・唐櫃山古墳の周濠は、前方部に向かって狭まる形状。允恭天皇陵古墳の堤では堤上面に敷かれたような石(敷石)を確認。古市古墳群に含まれ、唐櫃山古墳は允恭天皇陵(市野山)古墳の陪冢の一つ。藤井寺市教育委員会の調査。
史跡古市古墳群唐櫃山古墳の調査成果について[藤井寺市] - レバノン
- バールベック遺跡(Baalbek)で、ローマ時代・紀元前60年〜紀元後300年のモザイクが長さ2mにわたり発見。[Arab News]
- ブルガリア
- ブルガス州(Област Бургас;Oblast Burgas) カメノ(Камено;Kameno)のルソカストロ砦(Русокастро;Rusokastro)で出土した骨6036点を分析し、5724点を同定。多様な野鳥。家畜ではブタが多い。家禽ではニワトリに3種。さらに多数の貝殻や魚骨も確認された。
ブルガリア語 При разкопки на средновековен град Русокастро през 2020 г. са открити костни останки на нови животни
英語 Excavations of the medieval town of Rusokastro in 2020 discovered bone remains of brand new animals[Регионален исторически музей Бургас]
▼ルソカストロ砦関連記事→2020年12月19日 - UK(イングランド)
- イングランド東部で、西暦40〜50年のケルトのスタテル金貨1300枚を発見。英国でのケルトの埋納銭として最大規模。[The Sun]
- カリブ海
- カリブ海とベネズエラの3100年前〜400年前の174人のDNAを分析し、既存の89人のデータと比較。2つの異なるグループによる2つの大きな移動の波。カリブ海の最初のヒトは、6000年前にキューバにわたる。2,500・3,000年前に南米からの第2の波。ヨーロッパ人が到着したころのカリブ海の人口は数万人程度。
Ancient DNA retells story of Caribbean’s first people[Florida Museum of Natural History]
cf. Daniel M. Fernandes, Kendra A. Sirak, Harald Ringbauer, Jakob Sedig, Nadin Rohland, Olivia Cheronet, Matthew Mah, Swapan Mallick, Iñigo Olalde, Brendan J. Culleton, Nicole Adamski, Rebecca Bernardos, Guillermo Bravo, Nasreen Broomandkhoshbacht, Kimberly Callan, Francesca Candilio, Lea Demetz, Kellie Sara Duffett Carlson, Laurie Eccles, Suzanne Freilich, Richard J. George, Ann Marie Lawson, Kirsten Mandl, Fabio Marzaioli, Weston C. McCool, Jonas Oppenheimer, Kadir T. Özdogan, Constanze Schattke, Ryan Schmidt, Kristin Stewardson, Filippo Terrasi, Fatma Zalzala, Carlos Arredondo Antúnez, Ercilio Vento Canosa, Roger Colten, Andrea Cucina, Francesco Genchi, Claudia Kraan, Francesco La Pastina, Michaela Lucci, Marcio Veloz Maggiolo, Beatriz Marcheco-Teruel, Clenis Tavarez Maria, Christian Martínez, Ingeborg París, Michael Pateman, Tanya M. Simms, Carlos Garcia Sivoli, Miguel Vilar, Douglas J. Kennett, William F. Keegan, Alfredo Coppa, Mark Lipson, Ron Pinhasi & David Reich "A genetic history of the pre-contact Caribbean" Nature (2020) [Nature]
2020年12月23日(水)
- 栃木県
- 大田原市で、東山道駅路(とうさんどうえきろ)の可能性が高い遺構。古代官道であるが、これまで確かな所在が明らかになっていなかった。大田原市教育委員会の調査。12/26現地説明会。[大田原市]
東山道駅路所在確認調査現地説明会開催[大田原市] - 奈良県
- 奈良市・登大路瓦窯跡(のぼりおおじかわらがまあと)を現地保存へ。奈良時代後半にさかのぼる瓦窯。主要伽藍完成後の興福寺に瓦を供給。11世紀後半、12世紀後半にも操業が続き、瓦窯の構造もよくわかる。奈良県12/23発表。
登大路瓦窯跡の現地保存について [奈良県]
▼登大路瓦窯跡関連記事→2017年11月9日 - 島根県
- 松江市・朝酌矢田II遺跡(あさくみやだにいせき)で、「出雲国風土記」に記載される「朝酌渡」と関連する、スロープ状の石敷護岸の遺構。7世紀後半〜8世紀。島根県埋蔵文化財調査センターの調査。12/26現地説明会。
「出雲国風土記」の「朝酌渡」と関連する遺構を発見 ー7世紀〜8世紀の石敷護岸ー[島根県] - 中国
- 統万城の城壁を分析し、建設の資材と建設工程を推定。統万城は匈奴によって築かれた都市のうち、最も保存がよい。
cf. Xin Weng, Bingjian Zhang & Shaopeng Li "Analysis of Construction Materials of Xiongnu Tongwan City, Built 1600 Years Ago" Studies in Conservation [Wiley Online Library] - クロアチア
- リエカ(Rijeka)の被昇天の聖母教会(parish church of the Assumption of the Blessed Virgin Mary)で、屋根の修理の時に、十字架の台座として再利用されていた古代の石材を発見。イリュリア人(Illyrians)の墓石Liburnian cipusとみられる。尾が絡み合う2匹のイルカと、ネプトゥヌス神(Neptunus)を象徴する三叉戟(trident)を表す。[Croatia Week]
▼リエカ関連記事→2009年1月20日 - チェコ
- 南ボヘミア州(Jihočeský kraj;South Bohemian Region) ミレフスコ(Milevsko)の修道院で、中世の壁の裏に秘密の通路。15世紀にフス派(Hussite)の攻撃から貴重な品を守るための空間。中に木製の聖骨箱があり、キリストを表す「Jesus Rex」の頭文字「IR」の銘文。聖骨箱の放射性炭素年代は260〜416年と、1290〜1394年の2種あるが、3〜4世紀と推定。キリストが磔刑に処せられた十字架の一部とみられる鉄釘を収める。修道院は1187年に建てられ、1420年にフス派に焼き討ちされた。1620年にはプレモントレ修道会(Premonstratensian order)の手に戻ったが、1785年には破壊。[Radio Praha]
2020年12月22日(火)
- 東京都
- 八王子市・八王子城跡(はちおうじじょうあと)で、御主殿跡に未知の建造物の礎石。内部には囲炉裏のような石組み。土壌は熱を受けて変色。湯屋や調理場の可能性。八王子市教育委員会の調査。[読売新聞]
▼八王子城跡関連記事→2020年12月6日 - 石川県
- 加賀市・庄・西島遺跡(しょうにしじまいせき)のうち、桑原町地内で、奈良・平安時代の建物を確認。津波倉町地内で、縄文時代の土坑や中世の溝、奈良・平安時代の掘立柱建物や道路の跡。古代瓦出土。公益財団法人石川県埋蔵文化財センターの調査。[公益財団法人石川県埋蔵文化財センター]
- 京都市
- 上京区・北野天満宮境内の校倉から、鎌倉時代・13世紀の元冦の時に蒙古軍が使ったとみられる「蒙古兜」。北野天満宮12/22発表。[朝日新聞]
- 沖縄県
- 那覇市・日本軍第32軍司令部壕の学術調査の実施と保存・公開に関する要望書を、戦争遺跡保存全国ネットワークと沖縄平和ネットワークが12/21沖縄県に提出。[琉球新報]
▼第32軍司令部壕関連記事→2020年12月10日 - 北朝鮮
- 開城・満月台遺跡について、韓国の統一部は、南北共同発掘の資料を国民向けに公開する「開城満月台デジタル記録館」をウェブ上に12/22開館。
「開城満月台デジタル記録館」開館[統一部] - イラン
- ファールス州(Ostān-e Fārs)マルヴダシュト郡(Marvdasht)で、ハカーマニシュ朝(アケメネス朝;Achaemenid)の柱の台座。[Tehran Times]
- イスラエル
- メギド遺跡(Megiddo)とテル・エラニ遺跡(Tel Erani)で出土した青銅器時代の遺体16体の歯石(dental calculus)を分析。ウコン(turmeric)、バナナ(bananas)、ダイズ(soy)を検出。青銅器時代にさかのぼるの南アジアと地中海の間の貿易を実証。レヴァントが3700年前にさかのぼる貿易拠点。
ドイツ語 Der Duft der fernen Welt
英語The Aroma of Distant Worlds [Max-Planck-Institut für Menschheitsgeschichte]
cf. Ashley Scott, Robert C. Power, Victoria Altmann-Wendling, Michal Artzy, Mario A. S. Martin, Stefanie Eisenmann, Richard Hagan, Domingo C. Salazar-García, Yossi Salmon, Dmitry Yegorov, Ianir Milevski, Israel Finkelstein, Philipp W. Stockhammer, and Christina Warinner "Exotic foods reveal contact between South Asia and the Near East during the second millennium BCE" Proceedings of the National Academy of Sciences. first published December 21, 2020 [PNAS]
▼メギド遺跡関連記事→2019年9月27日
▼テル・エラニ遺跡関連記事→2019年9月8日 - イスラエル
- テルアビブ(Tel Aviv)のヤッファ(Jaffa)で、中期青銅器時代II期・3800年前の壺に入った嬰児。なぜ壺に納めたのかは不明。
3,800-year-old baby in a jar unearthed in Israel[LiveScience] - ポーランド
- カリシュ郡(Powiat kaliski;Kalisz)スウシュクフ(Słuszków)の村で、11〜12世紀の銀貨6500枚、銀インゴット、鉛片や宝飾品。指輪の一つにキリル文字で「マリア」の銘文。ポーランド王ボレスワフ3世クシヴォウスティ(Bolesław III Krzywousty;Bolesław III Wrymouth)の妻スブィスウァヴァ(Zbysława)にマリアという妹がおり、該当する可能性。マリアはキエフ大公の娘で、ピョートル・ウォストヴィッチ(Piotr Włostowic)と結婚。[The First News]
- スペイン
- レオン(León)、パレンシア(Palencia)、ブルゴス(Burgos)、カンタブリア(Cantabria)のドゥエロ川(El Duero)流域で、ローマ時代の軍事遺跡66基をリモートセンシング技術(remote sensing technology)で発見。紀元前1世紀末にローマ人と原住民の争いが集中していたカンタブリア山脈のふもとに位置。
Discovery of 66 new Roman Army sites shows more clues about some of the empire’s most infamous conflicts[University of Exeter]
cf. Andrés Menéndez Blanco, Jesús García Sánchez, José Manuel Costa-García, João Fonte, David González-Álvarez and Víctor Vicente García "Following the Roman Army between the Southern Foothills of the Cantabrian Mountains and the Northern Plains of Castile and León (North of Spain): Archaeological Applications of Remote" Geosciences 2020, 10(12), 485 [MDPI]
2020年12月21日(月)
- 群馬県
- 群馬県の古墳研究の礎を築いた研究者、尾崎喜左雄博士の業績を伝える、特別展示「群馬県の古墳発掘の父・尾崎喜左雄博士展 Part5」を、群馬大学総合情報メディアセンターがウェブ公開。共同教育学部に保管されている尾崎喜左雄博士による古墳発掘・調査の記録および考古遺物資料を展示。教養教育の授業で大学1年生が10月からオンラインと対面のハイブリッド型授業の中で準備し、中央図書館で開催されているが、新型コロナウイルス対策のため,学内者に限定して公開していた(学生は予約必要)。[群馬大学総合情報メディアセンター]
- インド
- マハーラーシュトラ州(Maharashtra)パルガール(Palghar)で、12世紀の神像、人物像、ウシの像。[NDTV]
- トルコ
- カラビュック県(Karabük il)エスキパザール郡(Eskipazar)の古代都市ハドリアノポリス(Hadrianopolis)で、ローマ帝政期・1800年前の女性の墓から、ろうそく、医療器具、指輪、鏡などの副葬品。被葬者は女性医師の可能性。[Hürriyet Daily News]
▼ハドリアノポリス関連記事→2020年9月24日 - マルタ
- ラバト(Rabat)のローマ時代のドムス(Domus)を地中レーダー(GPR)で探査し3次元分析。城壁や水利などについての情報が得られた。
cf. Robert Brown, David Cardona, Lara De Giorgi, Giovanni Leucci, Benedict James Lowe, Raffaele Persico, Davide Tanasi & Andrew Wilkinson (2020) Ground-penetrating radar prospections at the Roman Domus of Mdina (Malta). Exploration Geophysics [Taylor & Francis Online]
▼ラバト関連記事→2020年5月30日 - ペルー
- クスコ地域(Cuzco)で出土した前期ホライズン(Early Horizon)からインカ帝国(1438〜1532年)まで2300年間の10遺跡、419体の遺体の頭蓋変形(Cranial vault modification、CVM)のパターンを分析。古代アンデスでは、頭蓋変形により、所属する集団を表示したが、紀元前900年〜紀元後600年には板状の変形が登場し、支配的、中期ホライズン・600〜1000年には変形していない頭蓋骨も流入。後期中間期(Late Intermediate Period)・1000〜1438年には環状の変形が登場。インカ帝国ではクスコ都市部よりも周辺地域で変形の率が高くなる。後期中間期の変化はチチカカ湖からの移住を示す。インカ帝国では、クスコでは出身の表示を控える一方、周辺地域には国家が強制的にさまざまな出自の人々を定住させていたと推定。
cf. Valerie A. Andrushko "Revelations of ancient head shape: Cranial modification in the Cuzco region of Peru, Early Horizon to Inca Imperial Period" American Journal of Physical Anthropology [Wiley Online Library]
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