2023年8月10日(木)
- 福島県
- 南相馬市・天神谷地遺跡(てんじんやちいせき)で、縄文時代後期〜晩期の・3300年前〜2800年前の土器など数万点出土。子どもの墓や、土器の廃棄場所、石剣や頸飾も。公益財団法人福島県文化振興財団の調査。[福島民友新聞]
- 長野県
- 佐久穂町・トリデロック遺跡で旧石器時代の尖頭形剥片、石刃、小石刃。国内最古級の石器。[信濃毎日新聞]
- 愛知県
- 安城市・亀塚遺跡(かめづかいせき)で、弥生時代末期〜古墳時代初頭・2〜3世紀の旧河道から、保存状態が良好な「竪櫛」。愛知県埋蔵文化財センターの調査。8/19一般公開。
▶安城市「亀塚遺跡」から出土した竪櫛等を一般公開します〜貴重な出土品を展示します〜 [愛知県]
▼亀塚遺跡関連記事→2020年7月27日 - レバノン
- シドン(Sidon)のシドンカレッジ遺跡(Sidon College)の中期青銅器時代・紀元前2000年〜前1500年の埋葬人骨35体について、刃の非計測的属性や、安定同位体を分析。海洋ネットワークの役割が増大しているにもかかわらず、ヒトの集団は基本的に継続している。安定性と継続性が、シドンの発展の決定的な要因となったと推定。
▶ N. Maaranen, C. Stantis, A. Kharobi, S. Zakrzewski, H. Schutkowski, C. Doumet-Serhal (2023) The rise of coastal Middle Bronze Age Levant – A multidisciplinary approach for investigating in Sidon, Lebanon. American Journal of Biological Anthropology. [Wiley Online Library] - トルコ
- テキルダー県(Tekirdağ il)マルマラエレーリシ(Marmara Ereğlisi)にある古代都市ペリントス(Πέρινθος;Perinthos)の劇場は紀元前7〜前6世紀。トラキア地域で最大規模。[Hürriyet Daily News]
- 中東欧
- 中東欧の中石器時代・新石器時代・銅石器時代のヒトのゲノムデータを分析し、ヒトの移動について研究。中央ヨーロッパからシベリアまで、中石器時代・10000年前には距離によって隔離された集団が生じており、特にドナウ流域やウクライナでは新石器時代の終わりまで4000年間にわたって集団が継続。ヨーロッパのほかの地域で集団が交代し文化が変化したのとは好対照をなす。
▶ Tiina M. Mattila, Emma M. Svensson, Anna Juras, Torsten Günther, Natalija Kashuba, Terhi Ala-Hulkko, Maciej Chyleński, James McKenna, Łukasz Pospieszny, Mihai Constantinescu, Mihai Rotea, Nona Palincaș, Stanisław Wilk, Lech Czerniak, Janusz Kruk, Jerzy Łapo, Przemysław Makarowicz, Inna Potekhina, Andrei Soficaru, Marzena Szmyt, Krzysztof Szostek, Anders Götherström, Jan Storå, Mihai G. Netea, Alexey G. Nikitin, Per Persson, Helena Malmström & Mattias Jakobsson (2023) Genetic continuity, isolation, and gene flow in Stone Age Central and Eastern Europe. Communications Biology, volume 6, Article number: 793. [Communications Biology] - イタリア
- シチリア島(Sicilia;Sicily)アグリジェント(Agrigento)の神殿の谷(Valle dei Templi;Valley of the Temples)で、多数の奉納用の小像群。紀元前406年、カルタゴにより都市が破壊され住民がジェーラに移住したことと関連か。[Heritage Daily]
▼神殿の谷関連記事→2021年11月3日 - ドイツ
- ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)ヴァイセンフェルス(Weißenfels)の聖クラーレン修道院(Kloster St. Claren)で、15〜18世紀の歴代の修道院教会の遺構。
▶Geschichte und Zukunft im Kloster [Archaeologie Online] - フランス
- ジュラ県(Jura)アマンジュ(Amange)のゴルジュ洞窟(Grotte des Gorges)でオーリニャック文化(Aurignacian)・36200年前の彫刻。大型のアンモナイトを削りだし、イヌの頭部を意図的に削り出す。また、黄土の付着した容器で長期間にわたり輸送。ドイツで発見された前期オーリニャック文化のマンモスの牙を削った動物形、人物形の彫刻とは異な個性。
▶ Francesco d’Errico, Serge David, Hélène Coqueugniot, Christian Meister, Ewa Dutkiewicz, Romain Pigeaud, Luca Sitzia, Didier Cailhol, Mathieu Bosq, Christophe Griggo, Jehanne Affolter, Alain Queffelec & Luc Doyon (2023) A 36,200-year-old carving from Grotte des Gorges, Amange, Jura, France. Scientific Reports, volume 13, Article number: 12895. [Scientific Reports] - フランス
- グラン・テスト地域圏(Grand Est)モゼル県(Moselle)ヴィック=シュル=セイユ(Vic-sur-Seille)で722〜987年の墳墓6基と、13〜18世紀のメス司教の要塞。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Archéologie au sein de la résidence fortifiée des évêques de Metz à Vic-sur-Seille (Moselle) [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - UK(イングランド)
- リンカーンシャー州(Lincolnshire)のネイヴェンビー(Navenby)で、前期青銅器時代・4000年以上前の生贄のシカの骨。解体された痕跡はなく、ビーカー土器を伴う。その他、鉄器時代の集落と貯蔵庫、ローマ時代の墳墓など。
▶Ancient sacrificial offering found in Navenby as workers prepare for a new water grid [Anglian Water] - USA
- ヴァージニア州(Commonwealth of Virginia)の、歴史公園コロニアル・ウィリアムズバーグ(Colonial Williamsburg)内の火薬庫(Powder Magazine)近くで見つかった遺体は南北戦争時の南軍(Confederate)の兵士と確認。[Daily Press]
▼コロニアル・ウィリアムズバーグ関連記事→2023年4月7日
2023年8月9日(水)
- 群馬県
- 館林市で、城下町から江戸時代後期・18世紀後半〜19世紀前半の瀬戸焼、伊万里焼、信楽焼などの大量の陶磁器。公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団の調査。[上毛新聞]
▼館林城跡・城下町(たてばやしじょうせき・じょうかまち) - 大阪府
- 東大阪市が、「東大阪市立新博物館整備基本計画策定業務」の公募型プロポーザルを再公告。5/8の公募手続きが不調となったため。[建通新聞]
- 和歌山県
- 田辺市・住吉神社で天然記念物のシイの木が倒れる。[紀伊民報]
- 広島県
- 呉市・旧呉海軍工廠跡で、火工品機械工場コンクリート基礎や水路などを確認。呉市の調査。8/26現地説明会。
▶旧呉海軍工廠跡の発掘調査現地説明会を開催します [呉市] - 愛媛県
- 松山市・松山城(まつやまじょう)の戸無門と隠門に各3か所の引っかき傷。松山市が松山東署に被害届。 [愛媛新聞]
- 韓国
- ソウル市 鍾路区 旧基洞で、高麗時代の暖房施設を備えた建築や寺名「荘義寺」を刻んだ瓦など。[聯合ニュース]
- 中国
- 黄河中流域の裴李崗遺跡(Peiligang)と水泉遺跡(Shuiquan)で出土した、前期新石器時代・裴李崗文化・8000年前の土器を分析。米とカビ(Monascus)を材料とした麹で酒を醸造した証拠。材料には米以外のさまざまな材料を用いており、裴李崗文化の墳墓祭祀で用いられた。稲作と米を用いた酒の醸造が密接に関連しており、長江流域では上山文化(Shanshang)・9000年前から始まることが知られていたが、中国北部でいつから始まるかは明らかでなかった。
▶ Li Liu, Yongqiang Li, Yanan Zhao, Xingcan Chen, Wanfa Gu (2023) Beyond subsistence: Evidence for red rice beer in 8000-year old Neolithic burials, north China. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 51, October 2023, 104168. [ScienceDirect] - カザフスタン
- アバイ州(Абай облысы;Abay region)アバイ地区(Абай ауданы:Abai district) トクタミス村(Тоқтамыс;Toktamys)にあるキリクンギル遺跡(Қырықұңғыр;Kyrykungir)で、青銅器時代・紀元前2千年紀前半の六角ピラミッド形遺構。1辺13.8mで、内部に円形の遺構があり、外壁には外壁にはウマなどの動物が描かれている。土器、金製耳飾り、ウマの骨などが出土。
▶ENU scientists have discovered an ancient pyramid [Eurasian National University] - アメリカ大陸
- カリブ海とメキシコのスペイン人入植地で得られたウシ21頭のDNAを分析。ヨーロッパ人によってヨーロッパやアフリカからアメリカ大陸にウシが導入されていた。
Ancient DNA reveals an early African origin of cattle in the Americas[Florida Museum of Natural History]
▶ Nicolas Delsol, Brian J. Stucky, Jessica A. Oswald, Charles R. Cobb, Kitty F. Emery & Robert Guralnick (2023) Ancient DNA confirms diverse origins of early post-Columbian cattle in the Americas. Scientific Reports, volume 13, Article number: 12444. [Scientific Reports] - ペルー
- 北部海岸地帯のチカマ川流域(Chicama River Basin,)・クルス・ベルデ遺跡(Cruz Verde)では、紀元前4200年〜前3800年にわたって食糧残滓が廃棄された。同遺跡の墳丘墓から出土した人骨の歯に付着していたデンプンを分析。栽培植物であるトウモロコシ(Zea mays)、キャッサバ(Manihot esculenta)、カボチャ(Cucurbita sp.)、ジャガイモ(Solanum tuberosum)を消費していたことが明らかに。トウモロコシの初期の使用を示すとともに、ジャガイモの消費が紀元前4000年にさかのぼる証拠。海岸部と高地との間の初期の関係の研究材料。
▶ Kazuho Shoji, Víctor F. Vásquez S., Teresa E. Rosales T. (2023) Starch grains on human teeth as evidence for 4000 BCE potato consumption at the Cruz Verde site, northern coast of Peru. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 51, October 2023, 104152. [ScienceDirect] - 授賞
- 第24回和島誠一賞に、富士見市資料館友の会。
▶資料館友の会が和島誠一賞を受賞 [富士見市]
2023年8月8日(火)
- 島根県
- 松江市・団原III遺跡(だんばらさんいせき)3区で、旧石器時代・3万年前の黒曜石製の台形様石器。刃部に使用痕が残り、狩猟用の槍先で使用と推定。島根県埋蔵文化財調査センターの調査。8/11現地説明会。
▶113 旧石器時代に狩猟で使われた石器が出土 [島根県] - 沖縄県
- 竹富町・下田原貝塚(しもたばるかいづか)で出土した4000年前の大量のイノシシの骨は、下顎骨の家畜化現象からみて、野生イノシシではなく家畜ブタ。ブタの年齢構成は若齢個体が多く、弥生時代や中近世の豚を飼育支提やお席とよく似る。八重山地域でも古くからブタを飼育していたことが明らかに。
▶ 新美倫子・玉城綾 2023「沖縄県八重山地域におけるブタの出現―下田原貝塚出土資料を中心に―」南島考古42号
▶沖縄県八重山地域にも4000年前に家畜ブタがいた 〜本州・九州より古くから家畜。台湾由来の可能性も〜[名古屋大学] - 中国
- 洛陽市・隋唐洛陽城の正平坊で、緑釉瑠璃瓦が出土。安国女道士観の関連建築で使用と推定。[洛陽網]
- インド
- タミル・ナードゥ州(Tamil Nadu)キーラディー遺跡(Keeladi;Keezhadi)でサンガム時代(Sangam era)の水晶製の重り。ほかにフリント、鉄釘、土器など出土。[ETV Bharat]
- ドイツ
- ブレーメン(Bremen)で、ローマ時代・アルクス・アウレリウス帝の治世・1800年前の銀貨を小学生が発見。[T-Online]
- ドイツ
- ケルン(Köln)のノイマルクト(Neumarkt)で、ローマ時代・4世紀後半の浴場。ギリシャ産の大理石を用い、床暖房設備を備える。ボイラー室も発見。[Newsweek]
- 英王室属領ガーンジー
- オルダニー島(Alderney)ロンギス(Longis Common)で、鉄器時代・紀元前6〜前5世紀の保存の良い人骨。19〜20歳。「ボブ」(Bob)と命名。[itv]
- UK(イングランド)
- リンカンシャー州(Lincolnshire)ドニントン(Donington)で、アングロ・サクソンの墳墓。人骨22体(成人16体、若者4体、子供2体)。Wessex ArchaeologyとHeadland Archaeologyの調査。[Lincolnshire Live]
- UK(イングランド)
- デヴォン州(Devon)やコーンウォール州(Cornwall)とブリテン島の広い範囲をつなぐ、英国西南部のローマ時代の道路網をLiDARのデータにより復元。洪水を避け、車両の移動を優先。
▶Roman road network spanning the South West identified in new research [University of Exeter]
▶ Cesar Parcero-Oubina, Chris Smart, João Fonte (2023) Remote Sensing and GIS Modelling of Roman Roads in South West Britain. Journal of Computer Applications in Archaeology, 6(1), p.62–78.[CAA] - スペイン
- カナリア諸島(Islas Canarias;Canary Islands)のグラン・カナリア島(Gran Canaria)でスペイン人到来以前、死亡直前に鋭い金属製武器に外傷を頭蓋骨に受けた遺体。スペイン人以前に北アフリカからの渡来があり、カナリア諸島の社会に影響を与えていた可能性。カナリア諸島には2世紀からヒトの居住が始まった。
▶ Teresa Delgado-Darias, Verónica Alberto-Barroso, Javier Velasco-Vázquez (2023) A case of sharp force trauma on an island without metals. Reconsidering isolation of pre-Hispanic Gran Canaria island. Quaternary Science Reviews, Volume 316, 15 September 2023, 108261. [ScienceDirect] - USA
- ワシントン州(State of Washington)シアトル市(Seattle)ノースゲート(Northgate)近くのグリーンレイク(Green Lake)で、日系移民クマサカ家がGreen Lake Gardens Companyを経営した後を調査。1940年代により壊された公民館や、鋳鉄製のおもちゃなど出土。[The Seattle Times]
- メキシコ
- 中米の古典期(Classic)と古典期後期(Epiclassic)の人骨333体の歯を分析。古典期から古典期後期にかけて、中部メキシコの集団は基本的には継続していたが、中米各地のバヒオ地域(Bajío)、マルパソ渓谷(Malpaso Valley)、オアハカ渓谷(Oaxaca Valley)などからヒトの移動があった。古典期・古典期後期の移行期にメキシコ中部に北西部からヒトが移動したとする従来説を傍証するとともに、メキシコ南部からの移住も示す。
▶ Sofía I. Pacheco-Fores, Christopher M. Stojanowski, Christopher T. Morehart (2023) Migration and biological continuity in central Mexico during the Classic-Epiclassic transition. American Journal of Biological Anthropology. [Wiley Online Library] - ペルー
- 中部アンデスの標高4480mにあるクンカイチャ岩陰遺跡(Cuncaicha)では、更新世終末期(Terminal Pleistocene)・12500年前〜11200年前(cal BP)にさかのぼる人の居住において火の使用が確認されているが、同遺跡をはじめ標高2500m以上の高地の初期の居住で燃料となった木材は明らかでなかった。クンカイチャで利用可能な3つの樹種Polylepis rugulosa、Parastrephia spp.、ヤレータ(Azorella compacta)で燃焼実験し、クンカイチャの地質考古学的対比。ヤレータが燃料として最もふさわしく、ヤレータの存在する範囲は、アンデス高原の初期遺跡の分布ともほぼ一致。
▶ Sarah A. Meinekat, Emily B.P. Milton, Brett Furlotte, Sonia Zarrillo, Kurt Rademaker (2023) Fire as high-elevation cold adaptation: An evaluation of fuels and Terminal Pleistocene combustion in the Central Andes. Quaternary Science Reviews, Volume 316, 15 September 2023, 108244. [ScienceDirect]
2023年8月7日(月)
- 和歌山県
- 新宮市・熊野古道中辺路の「大雲取越」のルート沿いにある名所「円座石」に、焚火の痕跡。発見者が新宮市観光協会に通報。山火事につながる危険な行為。[紀伊民報]
- 福岡県
- 油山山麓で採集した砂鉄の特性を分析。ほかの産地の砂鉄との違いを明らかに。北部九州出土の鉄製遺物の起源を推定するのに活用できる。
▶ Shintaro Ichikawa, Yuta Ishikake, Yukiko Nishi, Satoshi Kawata, Hirofumi Yamakawa, Tsutomu Kurisaki (2023) Characterization of the iron sand collected from the foot of Mt. Aburayama (Fukuoka, Japan) for estimating the origin of archeological iron artifacts from northern Kyushu. X-Ray Spectrometry. [Wiley Online Library] - パキスタン
- カイバル・パクトゥンクワ州(Khyber Pakhtunkhwa)マンセラ(Mansehra)のUpper Nogazai遺跡で、クシャーン朝(Kushan)・2世紀、クシャーノ・サーサーン朝(Late Kushan)・4〜5世紀、、シーク時代(Sikh)・18〜19世紀、英国統治時代・19〜20世紀、独立後・20〜21世紀の遺構。[Associated Press of Pakistan]
- カザフスタン
- 東カザフスタン州(Шығыс Қазақстан облысы;East Kazakhstan Region)ザイサン地区(Зайсан ауданы;Zaisan)アイナブラク村(Айнабұлақ;Ainabulak)で、女性を葬った墳丘墓。青銅製品やヒツジのかかとの骨180個が出土。[The Astana Times]
- ルーマニア
- アプセニ山地(Munții Apuseni;Apuseni Mountains)のルメツ(Râmeț)で、前期青銅器時代の墳丘墓。被葬者の手足を縛ったり、解体するなどの葬送行為を確認。[Romania-Insider]
- ポーランド
- ブィドゴシュチュ郡(Bydgoszcz)ピエン村(Pień)で、吸血鬼除けの行為が行われた17世紀の5〜7歳の男児の埋葬。うつぶせに埋葬され、足に南京錠。子どもに対して行われて例は珍しい。昨年見つかった女性「吸血鬼」の墓から1.5m地点。この墓地では30基が見つかっているが、通常ではない埋葬を多く含み、社会的に排除された者たちの墓地と推定。[The First News]
▼クヤヴィ=ポモージェ県(Województwo kujawsko-pomorskie)
▼ピエン関連記事→2022年9月2日 - ドイツ
- リューベク(Lübeck)で、サンクト・アネン救貧院の墓地から、1639年〜1860年代の困窮者や従業員の遺体200体。子ども20体を含む。[NiUS]
- スペイン
- アタプエルカ山脈(Sierra de Atapuerca)のクエバ・マヨール洞窟(Cueva Mayor)のうち、ガレリア・デル・シレクス(Galería del Sílex)で1979年に出土した前期新石器時代の人骨を直接に年代測定し、紀元前6千年紀後葉。イベリア半島内陸部で最古級の前期新石器時代の人骨。人骨は洞窟入り口から300m以上離れた2つの穴から出土しており、ガレリア・デル・シレクスが埋葬空間だった可能性。これに対し、クエバ・マヨール洞窟内のエル・ポルタロン遺跡(El Portalón) はヒトの居住空間、エル=ミラドール洞窟(Cueva del Mirador)は家畜の飼育に用いられた。
▶ Antonio Molina-Almansa, Mercedes Conde-Valverde, Ana Isabel Ortega, Rebeca García-González, Laura Rodríguez, Alfonso Alday, Eneko Iriarte, Salvador Domingo, Juan Luis Arsuaga, José María Bermúdez de Castro, Eudald Carbonell, José Miguel Carretero, Ignacio Martínez (2023) Early Neolithic human remains from Galería del Sílex in Sierra de Atapuerca, Burgos, Spain. Quaternary Science Reviews, Volume 315, 1 September 2023, 108256. [ScienceDirect] - エストニア
- タリン(Talinn)にあるタリン中等学校(Tallinna Reaalkool)で、中近世の食器などの生活遺物。この地域は13世紀にタリンの郊外となり、大北方戦争当時に防御施設が作られた。[Eesti Rahvusringhääling]
- UK(イングランド)
- 大マンチェスター州(Greater Manchester)ロッチデール(Rochdale)で、ヴィクトリア朝の製粉所や計量所の基礎跡。[About Manchester]
- エジプト
- エル・アラメイン(El Alamein)沖の海底から沈没船や多くの土器。ギリシャのロードス島から輸入された、ワイン貯蔵・輸送用の土器を多く含む。[Egypt Today]
2023年8月6日(日)
- トルコ
- ディヤルバクル県(Diyarbakır il)のキョルティク・テペ遺跡(Körtik Tepe)=クルド語名ギレ・コルティケ(Girê Kortikê)で出土した中世の人骨121体(女性55、男性66)の下顎骨を調査。男性の下顎は世界のほかの地域と比べても強くて頑丈だが、女性の下顎は密度が低い。女性は狩猟などではなく家事労働に従事していたと推定されるが、ほかの地域と比較しても特に繊細。農業開始当時の状況を示す。[Daily Sabah]
▶ Vatan Kavak, Mara Pilmane, Dzintra Kazoka, Edgars Edelmers, Omer Satici (2023) Anthropometric evaluation of mandibular characteristics in the medieval Kurdish population of Girê Kortikê: Sex-based variations and comparative analysis. Translational Research in Anatomy, Volume 32, September 2023, 100255. [ScienceDirect]
▽元の論文は「中世クルド人」(medieval Kurdish population)の研究を目的とし、遺跡名もクルド語で表記するが、「Daily Sabah」の記事はクルドという言葉をまったく用いない。 - キルギス
- タラス州(Талас;Talas)アマンバエフ(Аманбаев;Amanbaev)で、古代のサーベル。12世紀にイランに登場し、モロッコからパキスタンまで分布する型式。[Arkeonews]
2023年8月5日(土)
- 福井県
- おおい町・滝見古墳群(たきびこふんぐん)のうち19号墳で、横穴式石室の壁や天井などの石が動かされ、入り口とは別の場所から遺体を追加で埋葬したとみられる改変跡。福井県埋蔵文化財調査センターの調査。[福井新聞]
▼滝見古墳群関連記事→2023年8月2日 - ドイツ
- ドルトムント(Dortmund)で中世〜近世の石造りの城壁。[Ruhr24]
2023年8月4日(金)
- 青森県
- 弘前市・弘前城本丸で、縄文時代晩期後葉の土器や石器数千点。[東奥日報 (@toonippo)]
- 新潟県
- 津南町・沖ノ原遺跡で、火焔形土器が複数出土。残存率8割に及ぶ個体を含む。津南町教育委員会8/4発表。8/5現地説明会。[新潟日報]
- 高知県
- 香南市・父養寺城跡は、戦国時代のものとされていたが、南北朝時代・14〜15世紀から存在しており、その前身は平安時代〜鎌倉時代・11〜13世紀の山岳寺院とみられる。香南市教育委員会の調査。[高知新聞]
- 中国
- 寧夏回族自治区(Ningxia)・姚河塬遺跡(Yaoheyuan)で、西周時代の城壁に囲まれた都市や、高位の者の墓地、生贄を埋めた穴、宮殿、青銅器鋳造所、土器工房、ト骨など。当時の政治的文化的複雑さを示す。
▶ Feng Luo (2023) Political and cultural complexity in north-west China during the Western Zhou Period (1045–771 BC): new evidence from Yaoheyuan. Antiquity, First View, pp. 1 - 17. [Cambridge Core]
▼姚河塬遺跡関連記事→2021年9月22日 - インドネシア
- カンゲアン島(Kangean)のアルチャ洞窟(Gua Arca;Arca Cave)で出土した石器の型式、技術、環境的背景を分析。完新世中期・6000年前か、それ以前。
▶ Alifah, Mohammad Ruly Fauzi, M. Dziyaul F. Arrozain (2023) Specialized lithic technology from Gua Arca, Kangean Island, Indonesia. L'Anthropologie. [ScienceDirect] - トルコ
- リゼ県(Rize ili)イキズデレ(İkizdere)で、3000年前の彩色された岩絵。[Hürriyet Daily News]
- トルコ
- イスタンブル(İstanbul)のバージュラル(Bağcılar)で、中世の礼拝所。聖なる水(Ayazma)と呼ばれる構造で、オスマン朝のころのギリシャ人住民によって建てられたか。[Arkeonews]
- セルビア
- ドルムノ炭鉱(Дрмно;Drmno)で、ローマ時代・3〜4世紀の船。コストラツ(Костолац;Kostolac)の古代ローマ都市ウィミナキウム(Viminacium)に関連した船と推定。当時、ウィミナキウムはローマ帝国の上モエシア属州(Moesia Superior)の首都だった。[The Jerusalem Post]
- スウェーデン
- マーストランド(Marstrand)沖で発見された銅合金鋳造の砲身を分析。薬室(powder chamber)に残っていた繊維片の放射性炭素年代は中世・14世紀。ヨーロッパの船に搭載した火器として最古の可能性。
▶ Staffan von Arbin, Kay Douglas Smith & Tobias B. Skowronek (2023) The Marstrand Cannon: The earliest evidence of shipboard artillery in Europe? The Mariner's Mirror, Volume 109, Issue 3,pp. 260-282. [Taylor & Francis Online] - ペルー
- ラ・リベルター県(Región La Libertad;La Libertad region)のチカマ渓谷(Chicama)にあるリカパ2遺跡(Licapa II)で、モチェ文化(Moche)の台所や、銅を加工する道具など[Andina]
▼リカパ2遺跡関連記事→2022年9月14日 - ペルー
- ヘケテペケ渓谷(Jequetepeque)のワカ・コロラダ遺跡(Huaca Colorada)で出土した後期モチェ文化(Late Moche)・600〜900年の鳥の遺体について分析。日常生活や儀式の場面など、さまざまな場面で鳥を利用。
▶ Aleksa K. Alaica (2023) Birds among the Moche of northern Peru: Examining food, environment, and ritual through avian taxa from Huaca Colorada (600–900 CE). International Journal of Osteoarchaeology. [Wiley Online Library]
▼ワカ・コロラダ遺跡関連記事→2010年10月22日
2023年8月3日(木)
- 茨城県
- 古河市・羽黒遺跡(はぐろいせき)で、奈良時代の集落跡や中世の掘立柱建物跡、溝跡など。公益財団法人茨城県教育財団の調査。8/24現地説明会。[発掘情報いばらき]
- 茨城県
- 筑西市・石倉西遺跡(いしくらにしいせき)で、奈良時代〜平安時代の集落跡。公益財団法人茨城県教育財団の調査。8/10現地説明会。[発掘情報いばらき]
- 三重県
- 松阪市・松坂城跡(まつさかじょうあと)で、城内への人の出入りを監視する「番所」の遺構。松阪市の調査。[中日新聞]
▼松坂城跡関連記事→2022年11月17日 - 京都府
- 南丹市・八木嶋遺跡(やぎのしまいせき)で、平安時代後期の建物や井戸跡など。南丹市教育委員会の調査。[京都新聞]
- 奈良県
- 奈良市・東大寺で、二月堂参籠所の木製扉に指でこすったような傷をつけ猫のような落書き。文化財保護法違反の疑いで調査。[時事通信]
- 福岡県
- 春日市・古水遺跡(こすいいせき:第6次調査)で、戦国時代の筑紫氏の城「天浦城」(あまのうらじょう)の堀の可能性が高い大溝。春日市の調査。8/5現地説明会。[毎日新聞]
▶古水遺跡6次調査発掘調査現地説明会/幻の天浦城に関わる遺構を発見か!? [春日市] - イスラエル
- キリャト・アッタ(Kiryat Ata)のウシャ遺跡(Usha)で、ビザンティン時代・1500年前のガラスの鏡。土製の枠の中央にはめられており、邪悪な目から身を守る「magic mirror」。[The Jerusalem Post]
▼ウシャ遺跡関連記事→2019年10月30日 - ヨルダン
- バアジャ遺跡(Ba`ja)で調査された新石器時代・紀元前7400年〜前6800年の子供の墓から出土したビーズ2500個からなる頸飾を分析。当初はビーズが整然と複数の列をなしていたことが判明。加工は在地で行われたとみられるが、琥珀なども含んでいた。高い工芸技術と長距離交易の存在を示し、また当時の社会構造の手がかり。
▶ Hala Alarashi, Marion Benz, Julia Gresky, Alice Burkhardt, Andrea Fischer, Lionel Gourichon, Melissa Gerlitzki, Martin Manfred, Jorune Sakalauskaite, Beatrice Demarchi, Meaghan Mackie, Matthew Collins, Carlos P. Odriozola, José Ángel Garrido Cordero, Miguel Ángel Avilés, Luisa Vigorelli,Alessandro Re, Hans Georg K. Gebel (2023) Threads of memory: Reviving the ornament of a dead child at the Neolithic village of Ba`ja (Jordan). PLOS ONE, 18(8): e0288075. [PLOS ONE] - ギリシャ
- テッサロニキ(Θεσσαλονίκη;Thessaloniki;Salonika)のトゥンバ遺跡(Τούμπα;Toumba)で、後期青銅器時代終末の骨器生産に、2つのパターン。一つは長い骨を用いた錐生産。一つは鹿角を用いたピンの生産。
▶ Konstantinos Chondros, Rozalia Christidou, Sevasti Triantaphyllou & Stelios Andreou (2023) Long Bones and Antlers for Artifact Production in the Final Late Bronze Age Settlement of Thessaloniki Toumba (Northern Greece, 1210–1040 cal b.c.). Journal of Field Archaeology. [Taylor & Francis Online] - スロバキア
- ポプラト郡(okres Poprad)ヤーノウツェ村(Jánovce)の丘塞で、バーデン文化(Baden culture)・紀元前3500年前〜前2900年前の集落跡。ケルト以前から繁栄していたことを示す。これに先立つ調査で、後期ラ・テーヌ文化(La Tène)・紀元前1世紀の集落跡が見つかっていた。[The Slovak Spectator]
- オランダ
- オランダ沖の北海に沈んだドッガーランド(Doggerland)で出土した後期旧石器時代〜前期中石器時代の骨製尖頭器を研究。オランダ海岸での有刺尖頭器の最古の例はAMS年代で13000年前(cal.BP)。使用痕分析により、明瞭な2つのカテゴリーを認識。有刺尖頭器は、陸上や海中の動物を狩猟するための投げ槍。特に小型品は漁業とのかかわりが強い。無刺尖頭器は、動物の皮に孔をあける道具。
▶ Alessandro Aleo, Paul R. B. Kozowyk, Liliana I. Baron, Annelou van Gijn, Geeske H. J. Langejans (2023) The dynamic lives of osseous points from Late Palaeolithic/Early Mesolithic Doggerland: A detailed functional study of barbed and unbarbed points from the Dutch North Sea. PLOS ONE, 18(8): e0288629. [PLOS ONE] - USA
- ミシガン州(State of Michigan)のミシガン州立大学(Michigan State University)キャンパス内で、1881年に建てられた天文台の基礎。
▶MSU unearths observatory foundation more than a century old[Michigan State University] - メキシコ
- ゲレーロ州(Estado de Guerrero)のコスタグランデ(Costa Grande)地方にあるテクパン・デ・ガレアナ自治体(Tecpán de Galeana)で、古典期・200〜650年の大規模集落。失われた集落アパンカレカン(Apancalecan)に当たる可能性。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。[Heritage Daily]
2023年8月2日(水)
- 福井県
- 大飯郡おおい町・滝見古墳群(たきびこふんぐん)のうち、滝見18号墳は7世紀、滝見19号墳は6世紀中ごろかそれ以前。いずれも横穴式石室を伴う円墳。福井県埋蔵文化財調査センターの調査。8/5現地説明会。
▶滝見古墳群の現地説明会を開催します [福井県] - 長野県
- 塩尻市・五日市場遺跡(いつかいちばいせき)で、平安時代の竪穴住居跡5棟。塩尻市教育委員会の調査。[市民タイムスWEB]
- 三重県
- 鈴鹿市で、指定文化財の現状を勝手に変更する行為が相次ぐ。[中日新聞]
- 広島県
- 福山市の芋原地区で確認した山城跡が、「続日本紀」に登場する1300年前の山城「茨城」である可能性。郷土史家でつくる備陽史探訪の会の研究。[中国新聞]
- 山口県
- 山口市・山口藩庁跡で、明治時代の藩庁の土塁跡を初めて確認。山口県の調査。8/5現地説明会。[毎日新聞]
- イタリア
- ラティウム(Latium)のモラ・カヴォルソ洞窟(Mora Cavorso)で出土した更新世後期の獣骨の表面を観察。石器の出土とも考え合わせて、モラ・カヴォルソ洞窟でのヒトの居住は後グラヴェット文化(Epigravettian)にさかのぼる。
▶ Angelica Fiorillo, Leonardo Salari & Mario Federico Rolfo (2023) Analysing criteria of formation in multi-stratified karst deposits: the observation of surfaces in Late Pleistocene faunal bones from Mora Cavorso cave (Latium, Central Italy). Historical Biology. [Taylor & Francis Online] - ポーランド
- ルブリン県(Województwo lubelskie;Lublin)ビウゴライ郡(Powiat biłgorajski;Biłgoraj County)テレシュポル村(Tereszpol)近くの森林で、1000年前〜700年前の鉄製槍先を発見。[The Jerusalem Post]
- フランス
- オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏(Auvergne-Rhône-Alpes)ピュイ=ド=ドーム県(Puy-de-Dôme)クレルモン=フェラン(Clermont-Ferrand)のサン・ジュネ教会(église Saint-Genès)で多数の埋葬を調査。18世紀の女性の上顎には、歯が折れたところに補装具。
▶Les sépultures ad sanctos de l’église Saint-Genès à Clermont-Ferrand (Puy-de-Dôme)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - スウェーデン
- ゴットランド島(Gotland)の後期鉄器時代〜ヴァイキング時代の絵画石碑(picture stone)の石材の起源地を、炭素と酸素の安定同位体分析により研究。大半の絵画石碑は10km未満の地元で調達されていたが、まれに長距離を輸送されたものもある。
▶ Patrick Hänsel, Sigmund Oehrl, Lena Ideström, Per Widerström, Carl J. Reddin & Axel Munnecke (2023) Stable carbon and oxygen isotope geochemistry as provenance indicator for the picture stones on Gotland (Sweden). GFF. [Taylor & Francis Online] - AIの利用
- ▽企業などの採用試験で行う適性検査の回答を分析、早期退職する若者を予想する名古屋大学の研究▽早期退職の原因が若者の側にだけあるかの前提に立つ悪報道▽教育や企業の問題もあぶり出すべきでは?[NHK]
2023年8月1日(火)
- 宮城県
- 山元町の遺跡内での工事の届け出を施主である町民から受理した教育委員会の男性主事が、宮城県への取次ぎを怠り、公文書を偽造して着工を認める行為。山元町7/31発表。亘理署に告発する方針。[河北新報]
- 中国
- 陝西省西安にある漢・文帝の覇陵西側にある動物殉葬坑から、2000年前のパンダの骨格。文帝がパンダを好んだからか。[中国新聞網]
- 中国
- 華龍洞遺跡(Hualongdong)で出土した更新世中期後半・30万年前のヒト(HLD 6)の下顎骨を分析。頑丈な部分と繊細な部分がモザイク状に組み合わさっており、古人骨と現生人類の特徴を併せ持つ。ほぼ同時期の許家窯(Xujiayao)、澎湖(Penghu)、夏河(Xiahe)のホモ属とは異なる特徴。
▶ Xiujie Wu, Shuwen Pei, Yanjun Cai, Haowen Tong, Ziliang Zhang, Yi Yan, Song Xing, María Martinón-Torres, José María Bermúdez de Castro, Wu Liu (2023) Morphological and morphometric analyses of a late Middle Pleistocene hominin mandible from Hualongdong, China. Journal of Human Evolution, Volume 182, September 2023, 103411. [ScienceDirect] - インドネシア
- バリ州(Bali)のペニダ島(Nusa Penida)にある水中洞窟ソン・トヤパケ(Song Toyapakeh)で出土した更新世後期の獣骨を調査。カットマークや焼いた跡が見つかり、ヒトが食料や道具の材料として利用したことを示す。先史時代にヒトが居住した新たな証拠。
▶ Gendro Keling, I Wayan Sumerata, Ati Rati Hidayah, I Putu Yuda Haribuana, Rochtri Agung Bawono, Danni Gathot Harbowo, Mimi Savitri, I Wayan Ardiana, Nyoman Sugiartha, I Ketut Gina, I Nyoman Sugata (2023) New evidence on prehistoric settlement in Song Toyapakeh, an underwater cave in Nusa Penida, Bali. L'Anthropologie. [ScienceDirect] - イスラエル
- メギド遺跡(Megiddo)で、ローマ時代の軍事用の円形競技場。血のように赤い壁に囲まれる。地中レーダーを活用し調査。[Haaretz]
- ウクライナ
- ウクライナの文化遺産274か所(7/26現在)がロシアのウクライナ進攻により被害を受ける。宗教遺跡117か所、ミュージアム27か所、歴史的建造物など98棟、モニュメント19か所、図書館12か所、文書館1か所。UNESCO7/31発表。[The Kyiv Independent]
▶Damaged cultural sites in Ukraine verified by UNESCO [UNESCO] - スロバキア
- トルナヴァ県(Trnavský kraj;Trnava region)ピエシュチャニ(Piešťany)近くの森林から2022年に出土した銀貨147枚の埋納(1306年かその直後に埋納と推定)のうち、銀貨1枚はスロバキアでは打刻されていない珍しいもの。[The Slovak Spectator]
- UK(イングランド)
- ウィルトシャー州(the county of Wiltshire)ミネティ(Minety)のブランディアーズ・ファーム(Brandiers Farm)にあるローマ時代・1800年前のタイル窯跡で、陶工が指や爪でタイルに刻んだサインや絵を確認。ネコの足跡も。[Cotswold Archaeology]
- UK(イングランド)
- ノーサンバーランド州(the county of Northumberland)グリーンヘッド(Greenhead)のハドリアヌスの城壁(Hadrian’s Wall)にある46号砦(Milecastle 46)で、ローマ時代の銅合金製の竿秤の竿。[Heritage Daily]
- UK(スコットランド)
- スターリング(Stirling)のコーズウェイヘッド(Causewayhead)で、8000年前のハンドウイルカの骨と、鹿角製の骨器。[BBC]
- ガーナ
- 海岸地帯のアムステルダム砦(Fort Amsterdam)内で、英国人によるアフリカ最初の奴隷砦(slave fort)コルマンティン砦(Kormantine)の場所を確認。ガンフリント、たばこ用パイプ、土器片など出土。奴隷砦は奴隷を収容する場所。17世紀にヨーロッパ人の関心が金から奴隷に転換していった。英国人は1631年に象牙貿易のためにコルマンティン砦を築いたが、1663年にチャールズ2世の許可を得て奴隷貿易を始めた。しばらく後にオランダ支配下にはいり、アムステルダム砦が築かれた。[BBC]
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