2022年11月20日(日)
- インド
- ジャンムー・カシミール連邦直轄領(Jammu and Kashmir)クルガム県(Kulgam)デヴサール村(Devsar)で、黒色の石に彫られた浮彫群像。[The Dispatch]
2022年11月19日(土)
- 岩手県
- 洋野町・西平内I遺跡(にしひらない1いせき)で、縄文時代の環状列石からトゲ状に伸びる石列を新たに発見。洋野町教育委員会の調査。11/19現地説明会。[岩手日報]
▼西平内I遺跡関連記事→2018年6月2日 - イラク
- クルド人自治区(Iraqi Kurdistan)のShakhi Kora遺跡で出土した後期銅石器時代の外傾面取口縁鉢(Beveled Rim Bowl;BRB)の内容物を分析。主に肉を主体とした食物で、骨髄を用いたスープやシチューと推定。従来は穀物やパンと関連付けられていた。
▶LET THEM EAT STEW: UNIVERSITY OF GLASGOW RESEARCH SHEDS NEW LIGHT ON FOODWAYS IN THE FIRST CITIES [University of Glasgow]
cf. Elsa Perruchini, Claudia Glatz, Synnøve Gravdal Heimvik, Robin Bendrey, Mette Marie Hald, Francesco Del Bravo, Salh Mohammed Sameen, Jaime Toney (2022) Revealing invisible stews: new results of organic residue analyses of Beveled Rim Bowls from the Late Chalcolithic site of Shakhi Kora, Kurdistan Region of Iraq. Journal of Archaeological Science: Reports. [ScienceDirect] - アイルランド
- コーク州(County Cork)クロスヘヴン(Crosshaven)で青銅器時代の集落。環濠や円形建物、土器片や磨り臼出土。[CorkBeo]
- ノルウェー
- ミョーサ湖(Lake Mjøsa)の水深410mの湖底で、無人機により1300〜1850年の沈没船を発見。長さ10m、幅2.5m。[Science Norway]
- エジプト
- クベット・エル・ハワ遺跡(Qubbet el-Hawa)の33号墓の墓室は冬至の日の出の方向を指す。第12王朝・紀元前1830年の総督ヘカイブ・アンク(Heqaib-ankh)のものとされる墓。[Heritage Daily]
cf. Joyanes-Díaz María, Martínez-De Dios Juan, Mozas-Calvache Antonio, Ruíz-Jaramillo Jonathan, Muñoz-González Carmen, Jiménez-Serrano Alejandro (2022) SOLAR GEOMETRY AND THE ORGANIZATION OF THE ANNUAL CYCLE THROUGH ARCHITECTURE AND THE FUNERARY LANDSCAPE IN QUBBET EL HAWA. Mediterranean Archaeology and Archaeometry, Vol. 22, No 2, (2022), pp. 209-235. [Zenodo]
2022年11月18日(金)
- 長野県
- 長野市・松代城跡(まつしろじょうあと)の南側から武田氏の築城に特徴的な「三日月堀」。長野市教育委員会の調査。11/19現地説明会。[信濃毎日新聞]
▶史跡松代城跡の発掘調査現地説明会を開催します [長野市教育委員会]
▼松代城跡関連記事→2013年7月19日 - 岐阜県
- 岐阜市・芥見町屋遺跡(あくたみまちやいせき)で、飛鳥時代〜平安時代の竪穴建物を中心とした多数の遺構。岐阜県文化財保護センターの調査。11/26現地見学会。
▶令和4年 芥見町屋遺跡現地見学会の開催 [岐阜県文化財保護センター]
▼芥見町屋遺跡関連記事→2021年11月5日 - 岡山県
- 小田郡矢掛町・毎戸遺跡(まいどいせき)で、古代の瓦だまりや柱穴。古代山陽道に設置された「小田の駅家」。矢掛町教育委員会の調査。11/24現地説明会。
▶毎戸遺跡発掘調査現地説明会の開催について [矢掛町]
▼毎戸遺跡関連記事→2018年10月13日 - 中国
- 山西省 運城市 絳県 古絳鎮・喬野寨遺跡で廟底溝2期・5000年前から、竜山文化、商、周などの遺構・遺物。[人民網]
- 中国
- 湖南省 長沙市 望城県 銅官鎮・長沙窯遺跡(ちょうさよういせき)から出土した青磁碗に、清代の『全唐詩』にも見えない五言詩。[AFPBB]
- 中国
- 湖南省 藍山県 塔峰鎮 五里坪村・五里坪古墓(ごりひょうこぼ)で、戦国時代晩期の「楚」の墓6基。長方形竪穴土坑墓。湖南省文物考古研究院の調査。[湖南文物局]
- 中国
- 雲南省 昆明市 晋寧区 上蒜鎮 河泊所村・河泊所遺跡で、漢代の大型建築の基礎や、墳墓、道路、井戸、封泥、簡牘など。以前の調査で大量の封泥や簡牘が出土した場所の隣接地。前漢時代に置かれた益州郡の郡治の手がかり。[新華社]
▼河泊所遺跡関連記事→2020年2月14日 - トルコ
- ギュミュシュハーネ県(Gümüşhane)ケルキト郡(Kelkit)サダク村(Sadak)の古代都市サタラ(Σάταλα;Satala)で、ローマ帝国の第15軍団アポリナリス(Legio XV Apollinaris)の砦カストルム(castrum)の岩盤に何層にもわたって掘りこまれた軍団墓地。墓内から、25年の軍役を終えた兵士に発給される青銅製の文書ディプロマタ(Diplomata)出土。[Hürriyet Daily News]
▼サタラ関連記事→2022年5月30日 - ギリシャ
- クレタ島(Κρήτη;Crete)の西端にあった古代都市ファラサルナ(Φαλάσαρνα;Phalasarna)で、紀元前4世紀末〜前3世紀初めの高さ25フィート、幅16フィート神殿跡から、デメテル女神(Δημήτηρ;Demeter)への数百点の奉納品。[Arkeonews]
- チェコ
- サドヴァー(Sadová)とホジツェ(Hořice)の間で、前期青銅器時代・ウーニェティツェ文化(Únětice culture)・紀元前2200年〜前2150年の墓。[Cable Free TV]
▼フラデツ・クラーロヴェー州(Královéhradecký kraj;Hradec Králové region) - エジプト
- カフル・アッシャイフ県(Kafr el-Sheikh Governorate)のテル・エル・ファライン(Tell el-Fara'in;Tel Al-Farayeen)で、第26王朝のウジャト神(Wadjet)の神殿の柱廊。[Ahram Online]
▼テル・エル・ファライン関連記事→2018年11月28日
2022年11月17日(木)
- 茨城県
- 桜川市・真壁城跡(まかべじょうあと)で、中城の庭園にあった池などは、真壁氏の城主の代替わりに伴って大規模に造り替えられていた。桜川市教育委員会11/11発表。11/19現地説明会。[茨城新聞]
▼真壁城跡関連記事→2021年11月24日 - 群馬県
- 前橋市・アーツ前橋で2019年に開かれた企画展「山本高之とアーツ前橋のビヨンド20XX」で、出展した山本高之氏への業務委託料の一部が未払いになっていた。記録集の作成が中断し、業務未完了として委託料が支払われていなかったが、山本氏からの損害賠償請求を受けて前橋市が調査し、市側に契約不履行が生じていることを認めた。[上毛新聞]
- 三重県
- 松阪市・松坂城跡(まつさかじょうあと)で、金の間櫓跡の石垣修理から金箔瓦。松阪市11/16発表。11/19現地説明会。[伊勢新聞]
▶令和4年度 史跡松坂城跡石垣保存整備現地説明会[松阪市]
▼松坂城跡関連記事→2022年7月23日 - 兵庫県
- 神戸市垂水区・五色塚古墳(ごしきづかこふん)と、明石市・幣塚古墳(ぬさづかこふん)で出土した埴輪を胎土分析し、成分が一致。両古墳の埴輪は形が酷似しており、科学的に実証。神戸市垂水区・舞子浜遺跡(まいこはまいせき)、長田区・念仏山古墳(ねんぶつやまこふん)の埴輪もほぼ一致するが、神戸市西区・白水瓢塚古墳(しらみずひさごづかこふん)や吉田王塚古墳(よしだおうつかこふん)の埴輪とは明らかに違う。[神戸新聞]
- 島根県
- 江津市・森原下ノ原遺跡(もりばらしものはらいせき)で、縄文時代から5000年間、水陸交通の要衝として発展。近くに古代山陰道の中継地点があった可能性。島根県埋蔵文化財調査センターの調査。[中国新聞]
▼森原下ノ原遺跡関連記事→2021年10月6日 - 沖縄県
- 首里城跡(しゅりじょうあと)で採取された高麗系・大和系・明朝系の古瓦と、現代の復元首里城の瓦の色彩や素材成分、内部構造・性質を調査。首里城で使用された高麗系瓦と大和系瓦の色彩や材料利用・加工、焼成条件に高い共通性。明朝系瓦は色彩と内部構造が異なる。現在の沖縄の明朝系瓦(赤瓦)の色彩は、「灰色」から「弁柄色」へ徐々に変化した。
▶首里城の古瓦にみる琉球瓦の進化のメカニズム 〜理化学的分析手法で首里城跡の瓦の変遷を解析〜 [琉球大学]
cf. Hiroaki Aoyama, Kaishi Yamagiwa, Wataru Taira, Takeshi Kon (2022) A new perspective on the evolution of “Kawara” roof tiles in Ryukyu: A multidisciplinary non-destructive analysis of roof tile transition at Shuri Castle, Ryukyu Islands, Japan. PLoS ONE, 17(11): e0277560. [PLOS ONE]
▼首里城跡関連記事→2015年1月13日 - クウェート
- アル・スビヤ(Al-Subiya)の砂漠地帯にあるバハラ1遺跡(Bahra 1)で銅石器時代・ウバイド文化・紀元前6千年紀の神殿や土器片。船の模型を含む。また、猛禽類を表現した石製ペンダント。[Heritage Daily]
- ギリシャ
- エーゲ海に関する古地理を復元。過去45万年間、エーゲ海諸島の中央部は周囲の陸地から孤立。地中海周辺の前期旧石器時代・中期旧石器時代の石器の分布から見て、45万年前には人類は海を越えていた。
cf. G. Ferentinos, M. Gkioni, M. Prevenios, M. Geraga, G. Papatheodorou (2022) Archaic hominins maiden voyage in the Mediterranean Sea. Quaternary International. [ScienceDirect] - チェコ
- プラハ(Praha;Prague)のカルリーン地区(Karlín)で、18世紀後半〜19世紀末の墓地。ナポレオン戦争(Napoleonic Wars)の犠牲者を納めた大型墓を含む。外傷は少なく、コレラの流行の影響が想定される。[Radio Praha]
- フランス
- イル=ド=フランス地域圏(Île-de-France) ヴァル=ド=マルヌ県(Val-de-Marne) サン=モール=デ=フォセ(Saint-Maur-des-Fossés)で、旧サン・モール城(Saint-Maur)付近から、厩舎の可能性のある建物跡。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Écuries ou grange aux dîmes à Saint-Maur-des-Fossés (Val-de-Marne) ? [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - UK(イングランド)
- ケント州(the county of Kent)ハーン・ベイ(Herne Bay)のヒルボロ(Hillborough)で中世の穴から12〜15世紀の骨製の笛フィップル・フルート(fipple flute)。Cotswold Archaeologyの調査。[Heritage Daily]
2022年11月16日(水)
- 福島県
- 会津若松市・若松城郭内武家屋敷跡(わかまつじょうかくないぶけやしきあと)で、江戸時代の井戸や溝跡。陶磁器、瓦など出土。会津若松市教育委員会の調査。11/23現地説明会。
▶市役所本庁舎の発掘調査現地説明会を開催します! [会津若松市] - 中国
- 四川省 眉山市 彭山区・江口民末戦場遺跡で、「栄世子宝」金印。[雲南網]
- イラン
- 北ホラーサーン州(Ostān-e Khorāsān-e Shomālī;North Khorasan province)のテペ・リヴィ(Tepe Rivi;Tappeh Rivi)で、メディア王国(Media)・2700年前の軍事用の砦。[Tehran Times]
▼テペ・リヴィ関連記事→2021年11月17日 - エジプト
- サッカラ(Saqqara)で、新王国時代のミイラ数百体と、未知の女王ネイト(Neith)のピラミッド[LiveScience]
- USA
- ニューメキシコ州(State of New Mexico;Estado de Nuevo México) ・旧オテロ湖(Lake Otero)のヒトの足跡は、最終氷期最盛期(Last Glacial Maximum)・23000年前〜21000年前とされていたが、1947年に採取されたカワツルモ(ruppia)が、水中から炭素を取り入れたことにより7400年前を示したことから、足跡も、15000年前〜13000年前程度である可能性があり、アメリカ大陸での人類の登場時期に矛盾しない可能性。
▶NEW RESEARCH QUESTIONS DATING OF ICE AGE FOOTPRINTS IN NORTH AMERICA [Heritage Daily]
cf. Charles G. Oviatt, David B. Madsen, David Rhode and Loren G. Davis (2022) A critical assessment of claims that human footprints in the Lake Otero basin, New Mexico date to the Last Glacial Maximum. Quaternary Research, First View, pp. 1 - 10. [Cambridge Core]
2022年11月15日(火)
- 島根県
- 松江市・出雲国府跡(いずもこくふあと)の政庁域で、正殿の南側から前殿の一部と、前庭に敷設された石敷き遺構。島根県埋蔵文化財調査センターの調査。11/19現地説明会。
▶134 史跡出雲国府跡の中枢 政庁域で前殿と石敷き遺構を確認 [島根県]
▼出雲国府跡関連記事→2022年1月14日 - 岡山県
- 岡山県立美術館と岡山県立図書館の2023年度から5年間の指定管理者公募で応募がいずれもゼロだった。急激な物価高騰に伴うコストの増加分を賄いきれないとして敬遠されたとみられる。[山陽新聞]
- 韓国
- ソウル市 松坡区・石村洞古墳群(ソクチョンドンこふんぐん)の12号木棺墓から、中国製の黒釉鶏首壺。ほかにガラス玉による頸飾や、金製耳飾りが出土。漢城時代の百済王家の墓地とされる古墳群。漢城百済博物館の調査。[聯合ニュース]
▼石村洞古墳群関連記事→2022年3月9日 - 中国
- 山東省 沂水県 崔家峪鎮・水泉峪遺跡で、細石器を発見。[中国社会科学院考古研究所]
- 植物灰ガラス
- メソポタミア、イラン、中央アジアで、ストロンチウム(Sr)とネオジム(Nd)の同位体を分析し、植物灰ガラス(plant ash glass)の産地を同定し、イスラームの植物灰ガラスのリサイクルを追跡。メソポタミア北部に複数のガラス供給源。イタリアのサンロレンツォで出土した中世の植物灰ガラスも中央アジアやメソポタミアなどに起源がある可能性。
cf. Qin-Qin Lü, Yi-Xiang Chen, Julian Henderson, Germain Bayon (2022) A large-scale Sr and Nd isotope baseline for archaeological provenance in Silk Road regions and its application to plant-ash glass. Journal of Archaeological Science, Volume 149, January 2023, 105695. [ScienceDirect] - イラン
- マーザンダラーン州(Ostān-e Māzandarān)サーリー(Sari)で、6kmに及ぶ城壁。[Tehran Times]
- イスラエル
- ゲシャー・ベノット・ヤーコヴ遺跡(Gesher Benot Ya’aqov)で出土した魚骨を分析した結果、近隣のフーラ湖(Hula Lake)で捕獲されたのち、調理に最適だが偶然には起こりえないような温度でさらされていたことが判明。調理に火を用いた最古の証拠と判明。従来最古とされていたのは17万年前。[Arutz Sheva]
cf. Irit Zohar, Nira Alperson-Afil, Naama Goren-Inbar, Marion Prévost, Thomas Tütken, Guy Sisma-Ventura, Israel Hershkovitz & Jens Najorka (2022) Evidence for the cooking of fish 780,000 years ago at Gesher Benot Ya’aqov, Israel. Nature Ecology & Evolution. [Nature Ecology & Evolution]
▼ゲシャー・ベノット・ヤーコヴ遺跡関連記事→2016年12月6日 - ウクライナ
- キーウ(キエフ;Київ;Kyiv)の中心部にあるボズネセンスキー坂(Вознесенський узвіз;Voznesenskyi Descent)で、洞窟4か所。うち1か所は、キエフ・ルーシ(Київська Русь;Kievan Rus')の時代のものと判明したが、さらにさかのぼるとみられる象形文字の銘文も。[Suspline]
- ウクライナ
- 西部のポジーリャ台地(Поділля;Podolia)にあるフシャティン(Гусятин;Husiatyn)の墳丘墓で発見された、青銅器時代のウマ2頭の埋葬について分析。放射性炭素年代では紀元前15世紀。角を利用した鑣轡はカルパチア・ドナウ地域のものと同様の様式。ウマどうし向かい合わせに埋葬され、病変も乏しいことから見て、世話が行き届き、戦車や馬車に利用されたウマと推定。中期青銅器時代・トシュチニェツ文化(Trzciniec culture)が葬送儀礼の一部として馬車を取り入れていたことも推定。
cf. Przemysław Makarowicz, Vasyl Ilchyshyn, Edyta Pasicka & Daniel Makowiecki (2022) An Elite Bronze Age Double-Horse Burial from Western Ukraine and the Chariot Package Dissemination. Journal of Field Archaeology. [Taylor & Francis Online] - ポーランド
- ヴロツワフ(Wrocław)のHaller Avで出土した中期旧石器時代後半の獣骨を分析。集積は何段階にも及び、範囲も広かったが、ウシ科の動物ステップバイソン(Steppe Bison;Bison priscus)のみが、ネアンデルタール人の活動と空間分布が対応し、人為による集積とみられる。
cf. Andrzej Wiśniewski, Jarosław Wilczyński, Bogusław Przybylski, Magdalena Ciombor & Krzysztof Stefaniak (2022) Bovid Bone Accumulation in Late Middle Palaeolithic Poland. Journal of Field Archaeology. [Taylor & Francis Online] - フランス
- ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏(Bourgogne-Franche-Comté)ドゥー県(Doubs) マンデュール(Mandeure)で、1世紀初めから2世紀末の集落と、10〜12世紀の集落。さらに18世紀末以降の都市遺構。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Aux marges des occupations antiques et médiévales de Mandeure (Doubs)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - スペイン
- ナバラ州(Navarra)アラングレン(Aranguren)のイルレヒ遺跡(Irulegi)の鉄器時代集落で出土した紀元前1世紀後半の青銅板「イルレヒの手」(La mano de Irulegi;Hand of Irulegi)に、バスク語の最古の銘文。セルトリウスの反乱(Sertorian Wars;紀元前1世紀)の時破壊された家屋から2021年に出土。[aranzadi]
- エストニア
- タリン(Tallinn)のLootsi streetで中世・14世紀のコグ船(cog ship)。タリンがハンザ都市レーバル(Reval)として活躍したころのもの。[Eesti Rahvusringhääling]
- UK(イングランド)
- ウェスト・サセックス州(the county of West Sussex)ボックスグローヴ(Boxgrove)で1990年代に出土した中期更新世・48万年前の人骨を、スペインのシマ・デ・ロス・ウエソス遺跡(Sima de los Huesos)で出土した人骨と比較。ボックスグローヴの切歯はシマ・デ・ロス・ウエソス遺跡のヒトの範囲に収まるが、脛骨は大きく異なる。切歯と脛骨が異なる集団に属す可能性も。ボックスグローヴのヒトは従来ホモ・ハイデルベルゲンシス(Homo heidelbergensis)とみられていた。
▶Earliest human fossils in the UK reveal how ancient European hominins were connected[Natural History Museum]
cf. Annabelle L. Lockey, Laura Rodríguez, Laura Martín-Francés, Juan Luis Arsuaga, José María Bermúdez de Castro, Lucile Crété, María Martinón-Torres, Simon Parfitt, Matt Pope, Chris Stringer (2022) Comparing the Boxgrove and Atapuerca (Sima de los Huesos) human fossils: Do they represent distinct paleodemes? Journal of Human Evolution, Volume 172, November 2022, 103253. [ScienceDirect]
▼ボックスグローヴ関連記事→2020年8月12日 - USA
- ウィスコンシン州(State of Wisconsin)ドッジ郡(Dodge County)レバノン(Lebanon)で、山中にネイティヴアメリカンのホーチャンク族(Ho Chunk)の700年〜1100年ごろの動物形の墳墓。[WKOW]
2022年11月14日(月)
- 神奈川県
- 藤沢市・下土棚夏刈東遺跡(しもつちだななつかりひがしいせき)で、弥生時代の竪穴住居跡や古墳時代の古墳。古墳の周溝から鉄製農耕具。藤沢市の調査。11/26現地説明会。
▶下土棚で古墳発見!現地説明会を開催します [藤沢市] - 京都市
- 右京区・仁和寺御所庭園(にんなじごしょていえん)で、江戸時代後期の造成工事で土塀が構築されていたことが判明。11/23見学説明会。
▶仁和寺御所庭園 土塀発掘調査 見学と拝観のご案内 [仁和寺] - 韓国
- 全羅北道 郡山市・米龍洞古墳群(ミリョンドンこふんぐん)で、馬韓時代の古墳群や甕棺墓。初期鉄器時代の遺物も出土。[聯合ニュース]
▼米龍洞古墳群関連記事→2016年5月13日
2022年11月13日(日)
- トルコ
- ヴァン県(Van ili)チャタク郡(Çatak)ウズンテクネ村(Uzuntekne)のイチムリ(İçimli)で、前期鉄器時代・3200年前の開頭手術された頭蓋骨出土。[Arkeonews]
- ウクライナ
- ヘルソン市(Херсон;Kherson)からロシア軍が撤退する際、美術館など文化施設で展示物15000点を略奪。ロシアが支配するクリミア半島のシンフェロポリ(Сімферополь;Simferopol)に運ばれた。[時事通信]
- スペイン
- アンテケーラ(Antequera)でローマ時代・1〜2世紀の墓54基。火葬墓24基、土葬墓30基。307号墓には鉛棺を納め、鉛棺の中には14歳、16歳、赤ん坊の3人を納め、さらに同年齢の少女と赤ん坊も収める。[The Olive Press]
▼マラガ県(Provincia de Málaga) - エジプト
- ディール・エル=メディナ(Deir el-Medina)の新王国時代・紀元前1550年〜前1070年の墓地で、入れ墨を入れたミイラ。大半は女性。ミイラの入れ墨や土偶に見られる文様はベス神(Bes)に関連。[Egypt Today]
cf. Anne Austin and Marie-Lys Arnette (2022) Of Ink and Clay: Tattooed Mummified Human Remains and Female Figurines from Deir el-Medina. The Journal of Egyptian Archaeology. [SAGE journals]
▼ディール・エル=メディナ関連記事→2022年4月1日
2022年11月12日(土)
- 岡山市
- 北区・造山古墳(つくりやまこふん)の後円部墳頂で、埋葬施設に伴うとみられる複数の板状の石。香川県産の古銅輝石安山岩。全国4位の規模を誇る前方後円墳。岡山市教育委員会の調査。[山陽新聞]
▼造山古墳関連記事→2021年11月22日 - UK(イングランド)
- ケント州(the county of Kent)ディール(Deal)でローマ時代・1〜4世紀の集落。[Premier]
- エジプト
- 古代エジプトの第19王朝〜第25王朝の小型の青銅製の焼き印(branding-iron)は、奴隷に押されていた可能性。ウシやウマに用いるには小さすぎ、史料との対比から奴隷用と推定。[LiveScience]
cf. Ella Karev (2022) ‘Mark them with my Mark’: Human Branding in Egypt. The Journal of Egyptian Archaeology. [SAGE journals] - USA
- サウスカロライナ州(State of South Carolina) リッチランド郡(Richland County)にある、キャムデンの戦い(Battle of Camden)の古戦場で、兵士14名の遺体。キャムデンの戦いはアメリカ独立革命戦争(Revolutionary War)中の1780年8月16日の戦闘。
▶Archeologists, Historians Unearth Remarkable Discovery at Camden Battlefield [South Carolina Battleground Preservation Trust]
2022年11月11日(金)
- 岩手県
- 奥州市・上舘遺跡(かみだていせき)で、12世紀後半のかわらけ、貿易陶磁器、国産陶器。かわらけ焼成遺構も。奥州市埋蔵文化財調査センターの調査。11/19現地説明会。
▶上舘遺跡発掘調査現地説明会を開催します。 [奥州市埋蔵文化財調査センター] - 群馬県
- 吾妻郡 東吾妻町・小田沢遺跡(おだざわいせき)で、平安時代の5号竪穴建物から、丸鞆や、刀装具と推定される金属製品。古代の役所に関連する遺跡である可能性。公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団の調査。
▶小田沢(おだざわ)遺跡[公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団]
▼小田沢遺跡関連記事→2022年9月15日 - 佐賀県
- 神埼郡吉野ヶ里町・吉野ケ里遺跡の日吉神社境内地跡で、包含層から奈良時代・8世紀の青銅製のおもり「権」。神埼郡衙が所在したことを窺わせる。
▶吉野ヶ里遺跡の発掘調査で、佐賀県初となる古代の青銅製の「権(けん)」が発見されました [佐賀県] - イタリア
- ヴルチ(Vulci)のテンピオ・グランデ(Tempio Grande)近くで、同程度の大きさのエトルリア・紀元前6世紀末〜前5世紀初めの神殿。45m×35m。[Heritage Daily]
▶Archeologists from the universities of Freiburg and Mainz identify one of the largest known sacred buildings of the Etruscans[Universität Freiburg] - フランス
- ブルターニュ地域圏(Région Bretagne) コート=ダルモール県(Côtes-d'Armor)プルールコ(Ploulec’h)で、青銅器時代・紀元前2200年〜前800年の環濠集落と墳丘墓。鉄器時代〜ローマ時代・紀元前450年〜紀元後3世紀の環濠集落。
▶2000 ans de vestiges révélés à Ploulec’h (Côtes-d'Armor) [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - スペイン
- バスク自治州(Euskadi;País Vasco;Basque Country)ギプスコア県(Gipuzkoa)セストア(Zestoa)のエラージャ遺跡(Erralla)で出土したマドレーヌ文化下層(Lower Magdalenian)のイヌ科の動物の上腕骨から、遺伝子を確認し、イヌ(Canis lupus familiaris)と確認。AMSで17410年前〜17096年前(cal. BP)で、ヨーロッパ最古級の家畜化されたイヌ。
cf. Montserrat Hervella, Asier San-Juan-Nó, Aloña Aldasoro-Zabala, Koro Mariezkurrena, Jesús Altuna, Concepciónde-la-Rua (2022) The domestic dog that lived ∼17,000 years ago in the Lower Magdalenian of Erralla site (Basque Country): A radiometric and genetic analysis. Journal of Archaeological Science: Reports. [ScienceDirect] - フィンランド
- 北ポフヤンマー県(Pohjois-Pohjanmaa;North Ostrobothnia)のスータリンニエミ墓地(Suutarinniemi)のIB3号墓の被葬者を分析。歯の同位体分析によると、アザラシに長期的に遺存。バルト海には15〜16世紀まで狩猟採集に依存する人々がいた。
cf. Maria Lahtinen, Ville Hakamäki, Jari-Matti Kuusela (2022) The most recent baltic sea marine hunter-gatherers? The buried individual of grave IB3 in the Suutarinniemi cemetery, Finland. PLoS ONE, 17(11): e0274953. [PLOS ONE] - カナダ
- ニューファンドランド・ラブラドール州(Newfoundland and Labrador;Terre-Neuve-et-Labrador)のニューファンドランド島(Newfoundland)南岸で、イングランド王ヘンリー6世の金貨。英国ロンドンで1422〜1427年に鋳造。カナダで確認された最古の硬貨。ヨーロッパ人がニューファンドランドに到達したの1497年よりもさかのぼる。[Heritage Daily]
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