2023年9月20日(水)
- 群馬県
- 嬬恋村・鎌原遺跡(かんばらいせき)で、延命寺跡(えんめいじあと)の背後にあった地形は急斜面。裏山を切り通して造成されたとみられる。嬬恋村教育委員会の調査。[上毛新聞]
- 京都府
- 亀岡市・井手遺跡で、平安時代後期・11世紀後半〜室町時代前期・14世紀後半の本梅地域の中心的な集落の変遷が明らかに。公益財団法人京都府埋蔵文化財調査研究センターの調査。9/23現地説明会。
▶井手遺跡現地説明会 [公益財団法人京都府埋蔵文化財調査研究センター] - 大阪府
- 大阪府庁咲州庁舎の地下駐車場に5年以上置かれたままだった美術作品について、大阪府が先週から搬出作業。[KTV関西テレビ]
- 香川県
- 丸亀市・岡遠田南遺跡(おかとおだみなみいせき)で、飛鳥時代の掘立柱建物跡や、当時の須恵器・土師器。香川県埋蔵文化財センターの調査。10/21現地説明会。
▶岡遠田南遺跡現地説明会を開催します [香川県埋蔵文化財センター]
▼岡遠田南遺跡関連記事→2022年12月22日 - 福岡県
- 糸島市・新町遺跡(しんまちいせき)で出土した人骨14体のうち、弥生時代前期初頭の9号人骨をについて改めて6項目を計測し、北西九州タイプ(縄文人の子孫とされる)、渡来系弥生人、縄文人と比較。渡来系弥生人のバリエーションの範囲に収まる。従来は西北九州タイプとみなされていた。[西日本新聞]
- 中国
- 更新世後期の柳江人(PA91とPA92)の大腿骨の断面特性と骨幹部の構造を分析。現代人に類似した特徴。
▶ Pianpian Wei, Marine Cazenave, Yuhao Zhao, Song Xing (2023) Structural properties of the Late Pleistocene Liujiang femoral diaphyses from southern China. Journal of Human Evolution, Volume 183, October 2023, 103424. [ScienceDirect] - カンボジア
- アンコール・トム(Angkor Thom)のバイヨン寺院(Bayon)の第3テラスで、2階建ての遺構。アプサラ機構(Apsara National Authority)の調査。[Khmer Times]
▼バイヨン寺院関連記事→2021年9月22日 - イラン
- ギーラーン州(Ostān-e Gīlān)ラシュト(Rasht)で、サファヴィー朝ころのレンガ造りの建物。[Tehran Times]
▼ラシュト関連記事→2020年6月9日 - ポーランド
- マゾフシェ県(Województwo mazowieckie)ズヴォレニ(Zwoleń)で、ネアンデルタール人のころの獣骨やフリント製石器。ポーランド最北のネアンデルタール人の遺跡。[Nauka w Polsce]
- ポーランド
- チミエルフ城(Zamek w Ćmielowie;Ćmielów Castle)で、16世紀前半の城跡から、石に刻み込まれたゲーム「ナインメンズモリス」(Nine-man morris)=「ミル」(Mill)のゲーム盤。[ars technica]
▼シフィェンティクシシュ県(Województwo świętokrzyskie)オストロヴィエツ郡(Powiat ostrowiecki)Waśniów - ドイツ
- ハンブルク(Hamburg)のグリンデル地区(Grindelviertel)にある旧ボルンプラッツシナゴーグ(Bornplatzsynagoge)跡で、最初のコンクリート壁やモザイク床など。[Frankfurter Allgemeine Zeitung]
- フランス
- オクシタニー地域圏(Occitanie)ベジエ(Béziers)のファンガス遺跡(Fangasses)で、紀元前5世紀の後陣付建物。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Découverte d’une maison à abside du Ve s. av. J.-C. dans la campagne de Béziers [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - スペイン
- グラナダ(Granada)のBab al-Fukhareen地区で、新たにムスリム墓地を発見。人骨40体出土。[Anadolu Ajansı]
- スウェーデン
- ゴットランド県(Gotlands län)のゴツカ・サンド島(Gotska Sandön)で、鉄器時代の港。アザラシ猟に関連か。バルト海の島。[Heritage Daily]
- ノルウェー
- インランデ県(Innlandet)のガルフピッゲン山(Galdhøpiggen)海抜2000m地点で、溶けた氷からヴァイキング時代の馬具。金属製の轡と革製の面繋。[Science Norway]
- エジプト
- アレクサンドリア(Alexandria)沖のアブキール湾(Abu Qir)に沈んだ都市トニス・ヘラクレイオン(Thonis-Heracleion)で、紀元前5世紀のアフロディテ女神の神殿と、アメン神殿の関連遺物。[Egypt Today]
- 旧石器時代
- 更新世前期・195万年前〜140万年前の剥片アセンブリッジ12試料について、石器製作時のハンマーの打撃角度を分析。打瘤の角度と剥片のいくつかの属性に相関関係。オルドワン文化(Oldowan)からアシュール文化(Acheulean)の移行期に、人類は打撃の角度の調整を始めた。
▶ Li Li, Jonathan S. Reeves, Sam C. Lin, David R. Braun, Shannon P. McPherron (2023) Did Early Pleistocene hominins control hammer strike angles when making stone tools? Journal of Human Evolution, Volume 183, October 2023, 103427. [ScienceDirect]
2023年9月19日(火)
- 北海道
- 湧別町・シブノツナイ竪穴住居跡で、形状の異なる住居跡3基を調査した結果、530基すべての住居跡が擦文時代後期・1000年前に作られた可能性。湧別町教育委員会の調査。[北海道新聞]
- 中国
- 陝西省 咸陽市 渭城区 周陵街道 北賀村・洪瀆原で、北周の最初の君主(君主号は「天王」)である孝閔帝・宇文覚の陵墓・静陵を確認。出土した墓誌に「周故略陽公宇文覚墓 二年十月壬申」の文字。[中国新聞網]
宇文覚は15歳当時の557年時、西魏の有力者だった宇文護によって皇帝にまつりあげられたが、やがて廃位され、略陽公に落とされたうえ、殺害された。[西部網] - オーストラリア
- ノーザンテリトリー準州(The Northern Territory)ダーウィン(Darwin)のエリザベス川(Elizabeth River)で、マクガイ(Isognomon ephippium)を主体とする完新世後期の貝塚。
▶ Patricia Bourke, Sally Brockwell, Billy Ó. Foghlú & Richard C. Willan (2023) Rounded toothed pearl-shell mounds at Elizabeth River near Darwin, Northern Territory. Australian Archaeology. [Taylor & Francis Online] - パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)
- サマリア(Samaria)で第二神殿時代・2000年前の石製品の工房を発見。[World Israel News]
- ドイツ
- インゲルハイム・アム・ライン(Ingelheim am Rhein)で、前期中世・メロヴィング朝フランク王国。7世紀の戦士の墓。30〜40歳。武器や盾を副葬。[LiveScience]
▶Bis an die Zähne bewaffnet: Forschungsstelle findet Fränkischen Krieger [Ingelheim am Rhein] - スペイン
- カタルーニャ州(Cataluña)バルセロナ県(Provincia de Barcelona)のシマニャ洞窟(Cova Simanya)で、5万年前のネアンデルタール人の遺体。少なくとも3人分。
▶Neanderthal Remains Over 50,000 Years Old Identified at Cova Simanya (Barcelona, Spain) [IPHES]
▶ Juan I. Morales, Artur Cebrià, María Soto, Antonio Rodríguez-Hidalgo, Raquel Hernando, Elena Moreno-Ribas, Diego Lombao, José R. Rabuñal, David M. Martín-Perea, Antonio García-Tabernero, Ethel Allué, Andrea García-Basanta, Esther Lizano, Tomàs Marquès-Bonet, Sahra Talamo, Laura Tassoni, Carles Lalueza-Fox, Josep M. Fullola, Antonio Rosas (2023) A new assemblage of late Neanderthal remains from Cova Simanya (NE Iberia). Frontiers in Earth Science, 11: 1230707. [Frontiers] - スウェーデン
- ガムラ・ウプサラ(Gamla Uppsala;Old Uppsala)のヴェンデル時代(Vendel era)・6〜8世紀の工房から出土した伸線加工用鉄板に、銀の遺存物が確認され、銀線を引き出したと判明。伸線加工に用いた道具として最古。
▶ Sebastian K.T.S. Wärmländer, John Ljungkvist, Max Jahrehorn, Andreas Hennius (2023) A 6th-8th c. wire-drawing iron plate with silver residue from a Vendel Period workshop in Old Uppsala, Sweden. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 51, October 2023, 104193. [ScienceDirect] - ノルウェー
- リレハンメル(Lillehammer)のミョーサ湖(Mjøsa)岸で、メロヴィング朝並行期ころの神殿跡から奉納用の小さな金の方形板5個。男女の姿を描写。[Heritage Daily]
- UK(イングランド)
- ランカシャー州(the county of Lancashire)ワイア郡(Wyre)ソーントン(Thornton)のBourne Hillで、鉄器時代とローマ時代の集落。[The Gazette]
- UK(イングランド)
- コッツウォルズ(Cotswolds)で、ローマ時代の軍刀2振。[Heritage Daily]
- UK(スコットランド)
- グラスゴー(Glasgow)のゴヴァン・オールド・パリッシュ教会(Govan Old Parish Church)の墓地で、新たに前期中世の戦士を表すゴヴァン・ストーン(Govan Stone)。
▶NEW DISCOVERY OF EARLY MEDIEVAL 'GOVAN WARRIOR' STONE [University of Glasgow]
2023年9月18日(月)
- トルコ
- コンヤ県(Konya ili)カラタイ郡(Karatay)にある古代都市サヴァトラ(Σαύατρα;Savatra)で、古代の劇場の調査中、ローマ時代・2〜3世紀のギリシャ語銘文のある祭壇を発見。[Anadolu Ajansı]
▼サヴァトラ関連記事→2022年9月3日 - トルコ
- コンヤ県(Konya ili)にある古代都市サヴァトラ(Σαύατρα;Savatra)で、5世紀の子供の集団墓。胎児から13-14歳まで42体。[Hürriyet Daily News]
- ポーランド
- ヴダ川景観公園(Wdecki Park Krajobrazowy)で、プロイセン王フリードリヒ2世の治世・18世紀の銀貨14枚。[Nauka w Polsce]
2023年9月17日(日)
- 北海道
- 礼文町・浜中2遺跡(はまなか2いせき)で、江戸時代にアイヌ民族が貝送りの儀式を行った遺構。[北海道新聞]
▼浜中2遺跡関連記事→2021年12月23日 - インドネシア
- ジャカルタ(Jakarta)の国立博物館(Museum Nasional Indonesia)のA棟で大規模な火災。4つの主要な部屋が焼失。先史時代の遺物を収蔵。ナディエム・マカリム(Nadiem Makarim)教育文化研究技術相が、収蔵品の回収を最優先とするよう指示。[The Jakarta Globe]
- UK(イングランド)
- ケンブリッジシャー州(the county of Cambridgeshire)イーリー(Ely)で、後期新石器時代〜前期青銅器時代・4000年前の壺が無傷で発見。[BBC]
- 大西洋
- ヨーロッパの北部と中部で出土した紀元前3500年〜紀元後18世紀のクジラの骨719点のコラーゲンを分析して種を同定。現在は絶滅したコククジラとセミクジラが最も多い。中世のクジラ漁により絶滅したと推定。[IFLScience]
▶ Youri van den Hurk, Fanny Sikström, Luc Amkreutz, Madeleine Bleasdale, Aurélia Borvon, Brice Ephrem, Carlos Fernández-Rodríguez, Hannah M. B. Gibbs, Leif Jonsson, Alexander Lehouck, Jose Martínez Cedeira, Stefan Meng, Rui Monge, Marta Moreno, Mariana Nabais, Carlos Nores, José Antonio Pis-Millán, Ian Riddler, Ulrich Schmölcke, Martin Segschneider, Camilla Speller, Maria Vretemark, Stephen Wickler, Matthew Collins, Marie-Josée Nadeau and James H. Barrett (2023) The prelude to industrial whaling: identifying the targets of ancient European whaling using zooarchaeology and collagen mass-peptide fingerprinting. Royal Society Open Science, Volume 10, Issue 9. [The Royal Society]
2023年9月16日(土)
- 北海道
- 苫小牧市・有珠川7遺跡で、縄文時代の土器や石器。公益財団法人北海道埋蔵文化財センターの調査。9/20現地説明会。
▶苫小牧市有珠川7遺跡現場説明会のお知らせ [苫小牧市美術博物館] - 福岡県
- 朝倉市で、弥生時代中期・2000年前の溝状遺構や竪穴住居跡。朝倉市教育委員会の調査。[西日本新聞]
- ブルガリア
- ドナウ川沿いの古代ローマ都市ノヴァエ(Novae;Нове)の砦で、ローマの第8軍団アウグスタ(Legio VIII Augusta)の兵舎群を調査。ワインや肉のための冷却庫や、井戸、水道管などを確認。[Nauka w Polsce]
▼ノヴァエ関連記事→2022年9月30日 - ドイツ
- ノルトライン=ヴェストファーレン州(Land Nordrhein-Westfalen)ウンナ郡(Kreis Unna)フレーンデンベルク(Fröndenberg)のフレーメルン(Frömern)で、鉄器時代・2000年前の墓地。豊富な土器を伴う。1基の墓からは新石器時代末・鐘状ビーカー文化文化のフリント製石鏃が出土。鉄器時代のヒトが護符として利用か。
▶Eisenzeitliche Brandgräber in Fröndenberg-Frömern[Archaeologie Online] - ドイツ
- ノルトライン=ヴェストファーレン州(Land Nordrhein-Westfalen)ゾースト郡(Kreis Soest)エルヴィッテ(Erwitte)で、10世紀の特殊な平面プランの教会跡。
▶Unbekannte Kirche mit besonderem Grundriss in Erwitte entdeckt [Archaeologie Online] - ドイツ
- ヘッセン州(Land Hessen)ナウハイム(Nauheim)で、3世紀初頭ごろからの150年間の墓地。大半が火葬墓。この地域最古のローマ人墓地。
▶Auf den Spuren der ersten römischen Siedler in Hessen [Archaeologie Online] - フランス
- パリ国立高等鉱業学校(École des Mines de Paris)の敷地内で、ガロ=ローマ時代の金属加工所など。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Une occupation antique à l’École des Mines de Paris [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - フィンランド
- オーランド諸島(Landskapet Åland)のLavsböle Träsk湖に堆積した青銅器時代末から現代までの花粉を分析し、鉄器時代と中世の土地利用を推定。6世紀半ばに人口が急増したことが、花粉からも裏付けられ、穀物栽培、畜産、海洋資源開発が行われたことが推定される。
▶ Petter I. Larsson, Teija Alenius & Kristin Ilves (2023) Versatility as a cultural niche: palynological evidence on Iron Age and medieval land use on the Åland Islands. Acta Borealia. [Taylor & Francis Online] - ペルー
- アヤクーチョ県(Departamento de Ayacucho)ビルカスウアマン郡(Provincia de Vilcashuamán)のパジャワチャ・パンパ遺跡(Pallawcha Pampa)で、ビルカスウアマンの王(Los Señores de Vilcas Huamán)とされる形成期・900年ごろの墓7基。人骨も遺存。[Andina]
2023年9月15日(金)
- 京都府
- 城陽市・久津川車塚古墳(くつかわくるまづかこふん)で、前方後円墳のくびれ部に設けた「造り出し」は西側だけにあり、古墳は左右非対称。古墳時代中期・5世紀前半。山城地域最大の前方後円墳、175m。城陽市教育委員会9/13発表。[毎日新聞]
- トルコ
- スィヴァス県(Sivas)ユルドゥゼリ郡(Yıldızeli)のカヤルプナル遺跡(Kayalıpınar)でヒッタイトの王ハットゥシリ3世(Hattušili III;在位紀元前1267〜1237年)など、多くの王族の印章。また、楔形文字を刻んだ粘土板文書も。ヒッタイトの文書保管庫か。ハットゥシリ3世はカデシュの戦いとその後の平和条約で著名な王。[Arkeonews]
- ウクライナ
- ドニステール川(ドニエストル川;Дністер;Dniester)の5遺跡で出土した西トリポリエ文化(Western Tripolye Culture)の土器の胎土を分析。貝殻が混和材に用いられていることや。岩石の組成を確認。分析結果にもとづついて再現実験を行い、熱に対する耐性や、土器を用いて調理・保存された食品に対して与える影響を実証。
▶ Iwona Sobkowiak-Tabaka, Aldona Kurzawska, Małgorzata Szczepaniak, Marek Grześkowiak, Mariusz Fleszar, Yevhenii Levinzon, Albin Sokół, Aleksandr Diachenko (2023) Shell-tempered ceramics: A case study of Western Tripolye kitchen ware in the Middle Dniester region. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 51, October 2023, 104207. [ScienceDirect] - ポーランド
- ツァルヌフコ(Czarnówko)の963号墓で、ヴィェルバルク文化(Kultura wielbarska;Wielbark culture)・ローマ鉄器時代の墓から2010年に出土したカメの遺体について研究。中型の淡水ガメであるヨーロッパヌマガメ(Emys orbicularis)の一種で、当時の気候条件の手がかり。埋葬後に墓をあけたときに掘った溝から出土しており、中・東欧で同様の例がみられることから、埋葬に直接かかわらず、自己で穴に落ちた可能性も。[EurekAlert]
▶ Kalina Skóra (2023) Opening graves and turtles. The pond turtle (Emys orbicularis L.) from the cemetery of the Wielbark Culture in Czarnówko and the question of post-funeral interferences in the past. Praehistorische Zeitschrift. [De Gruyter] - パワハラ
- 奈良県文化財保存事務所の主査(41)がパワハラで懲戒処分。薬師寺出張所と金峯山寺出張所に在籍していた2017年から今年1月にかけて、高圧的に問い詰める言動を断続的に繰り返し、3人の同僚が精神疾患による特別休暇を取得。同事務所長も管理監督責任を問われ、厳重注意。[朝日新聞]
2023年9月14日(木)
- 青森県
- 弘前市・清水森西遺跡(しみずもりにしいせき)で、炭化米や、イネ圧痕のある土器。「類遠賀川系」の土器や、北海道産の石材で製作された石斧。弘前大学北日本考古学研究センターの調査。9/2現地説明会。
▶弘前市清水森西遺跡発掘調査の現地説明会を実施しました []
▼清水森西遺跡関連記事→2022年9月15日 - トルコ
- アドゥヤマン県(Adıyaman ili)ベスニ郡(Besni)ゲチトリ村(Geçitli)で、ローマ時代・1700年前に山に150掘りこんだ地下水路。ソフラズ川(Sofraz)の水を潅漑に用いるため。[Arkeonews]
- ナミビア
- ドロナワス山地(Doro! nawas)で発見された、アフリカ後期石器時代(Later Stone Age)の狩猟採集民による動物の足跡とヒトの足跡を刻んだ岩絵513点を、カラハリ先住民の専門家が分析。90%以上の例で、動物の種や性別、年齢などを特定。
▶ Tilman Lenssen-Erz, Andreas Pastoors, Thorsten Uthmeier, Tsamgao Ciqae, /Ui Kxunta, Thui Thao (2023) Animal tracks and human footprints in prehistoric hunter-gatherer rock art of the Doro! nawas mountains (Namibia), analysed by present-day indigenous tracking experts. PLOS ONE, 18(9): e0289560. [PLOS ONE] - カナダ
- ニューファンドランド・ラブラドール州(Newfoundland and Labrador;Terre-Neuve-et-Labrador)フェリーランド(Ferryland)にあった1620年代の英国人の漁村で、離れの厨房2棟。多機能空間として使用。
▶ Barry C. Gaulton & J. D. Archer (2023) Detached Kitchens in an Early Seventeenth-Century English Fishing Village in Ferryland, Newfoundland: The Historical and Archaeological Evidence. Vernacular Architecture. [Taylor & Francis Online] - アルゼンチン
- カタマルカ州(Provincia de Catamarca)のアンデス東部にあるオヨラ7岩陰遺跡(Oyola 7)で出土した紀元1千年紀の石英製の有舌尖頭器を分析。弓矢に使用されたとみられるが、この種の石器はほぼ同遺跡に限られる。
▶ Débora Egea, Samira Clauss, Enrique Moreno (2023) Bow and arrow in the eastern Andes: The case of El Alto-Ancasti mountain range (Catamarca, Argentina) during the 1st millennium CE. Quaternary International. [ScienceDirect]
2023年9月13日(水)
- 神奈川県
- 小田原市・久野下馬下遺跡(くのげばしたいせき)で古墳時代の子持勾玉2個。複数同時出土は県内初。小田原市の調査。9/23遺跡見学会。[tvkテレビ神奈川]
▼久野下馬下遺跡関連記事→2022年10月10日 - 三重県
- 松阪市・松坂城裏門跡で、裏門に付随する排水路、番所礎石、城内道に石段として設置された延石などの遺構を確認。廃棄土抗からは建築部材が出土。松阪市文化財センターの調査。9/23現地説明会。
▶松坂城裏門跡発掘調査現地説明会[松阪市] - 京都市
- 北区・雲林院跡(うりんいんあと)で、これまで確認された建物の跡よりも西側200mで平安時代の溝跡や10世紀後半の土師器。京都市の調査。[NHK]
▼雲林院跡関連記事→2023年8月15日 - 京都府
- 城陽市・久津川車塚古墳(くつかわくるまづかこふん)で、後円部東側の下段テラスおよび下段斜面の位置などを確認。埴輪列や葺石が検出された。5世紀前半の前方後円墳。城陽市教育委員会の調査。9/16現地説明会。
▶JOYOエコミュージアム 久津川車塚古墳発掘調査現地説明会を開催します [城陽市]
▼久津川車塚古墳関連記事→2022年9月21日 - 中国
- 河南省 鄭州市老城区・鄭州商城遺跡(ていしゅうしょうじょういせき)で、商(殷)代早期の溝。自然の河道をもとに、人の手で加工。[新華社]
▼鄭州商城遺跡関連記事→2022年9月16日 - イラン
- アルダビール州(Ostān-e Ardabīl) ゲルミー郡(Germi)で、パルティア〜イルハン朝のころのキャラバンサライの公共浴場とみられるレンガ積み建物。[Tehran Times]
- ブルガリア
- ハスコボ(Хасково;Haskovo)で、オドリュサイ王国(Βασίλειον Ὀδρυσῶν;Odrysian Kingdom)・紀元前4世紀後半〜前3世紀前半のトラキア墓。壁画あり。[Arkeonews]
- UK(イングランド)
- ケント州(the county of Kent)のローマ時代・4世紀半ばの墓廟から、トリトン神の像。Canterbury Archaeological Trustの調査。[Heritage Daily]
- 南アフリカ
- ケープ海岸のクラインクランツ(Kleinkrantz)で、アフリカ中期石器時代(Middle Stone Age)・148000年前〜79000年前の、履物を履いた人類の足跡化石。中期旧石器時代に底の硬い履物を履いていた可能性。[Arkeonews]
▶ Charles W. Helm, Martin G. Lockley, Hayley C. Cawthra, Jan C. De Vynck, Mark G. Dixon, Renée Rust, Willo Stear, Monique Van Tonder & Bernhard Zipfel (2023) Possible shod-hominin tracks on South Africa’s Cape coast. Ichnos. [Taylor & Francis Online] - メキシコ
- ユカタン州(Estado de Yucatán)テモソン市(Temozón)のエク・バラム遺跡(Ek' Balam)で、ヘビと地下世界を描写した天井。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。[Heritage Daily]
2023年9月12日(火)
- 新潟県
- 村上市・上野遺跡(かみのいせき:第7次調査)で、縄文時代後期前葉の集落跡。焼人骨集積土坑では4体の焼人骨が整然と埋葬。新潟県埋蔵文化財調査事業団の調査。9/30現地説明会。
▶村上市上野遺跡発掘調査現場の一般公開及び説明会の御案内 [公益財団法人新潟県埋蔵文化財調査事業団] - 新潟県
- 上越市・下割遺跡(しもわりいせき:第11次調査)で、中世の水田や平安時代の畑作溝、掘立柱建物。飛鳥時代の須恵器や土師器。公益財団法人新潟県埋蔵文化財調査事業団の調査。9/23現地説明会。
▶上越市下割遺跡 11 次発掘調査の現地説明会の御案内[公益財団法人新潟県埋蔵文化財調査事業団]
▼下割遺跡関連記事→2022年10月7日 - 名古屋市
- 中区・名古屋城(なごやじょう)の表二の門北側で、雁木の遺構。9/16現地説明会。
▶表二の門発掘調査を実施しています [名古屋城総合事務所] - 大阪府
- 藤井寺市・唐櫃山古墳(からとやまこふん)で、後円部の葺石や埴輪列を発見。前方部での埴輪列確認は初。藤井寺市教育委員会の調査。9/18現地説明会。
▶唐櫃山古墳現地説明会のお知らせ[藤井寺市]
▼唐櫃山古墳関連記事→2022年10月19日 - 沖縄県
- 名護市・キャンプシュワブ内で、土器のようなもの。沖縄県教育委員会と名護市教育委員会の調査。[NHK]
▼キャンプシュワブ関連記事→2014年10月23日 - 韓国
- 全羅北道 高敞郡 高敞邑・竹林里支石墓遺跡(チュンニムニしせきぼいせき)で、支石墓5基を新たに発見。うち3基は一直線上に並ぶ。[国民日報]
- 中国
- 山西省 絳県・西呉壁遺跡の銅生産遺構で、二里崗文化のト骨や、鉱石採掘の道具。[中国新聞網]
- サウジアラビア
- 石組遺構「ムスタティル」(mustatil)で、 40m×12m、厚さ2mの石組の内側に、神殿とみられる遺構と、儀式を行った2か所の炉跡。紀元前5300年〜前500年の9人以上の人骨や、獣骨3000点。[LiveScience]
- トルコ
- デニズリ県(Denizli il)チャル郡(Çal)のアシャウセイト・ヒュユク遺跡(Aşağıseyit Höyük)で、紀元前1500年ごろのブドウの種。ブドウ栽培の長い歴史を示す。遺跡は銅石器時代からローマ時代まで存続し、砦のような構造。[Daily Sabah]
- ドイツ
- ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)バート・デュレンベルク(Bad Dürrenberg)で、中石器時代・9000年前のキャンプ・サイト。石器、骨角器が大量に出土したが、肉を調理するための石器はほとんど見つかっておらず、一時的に使用された遺跡とみられる。[Heritage Daily]
- ドイツ
- ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)マクデブルク(Magdeburg)で4500年前〜3500年前の集落。北ドイツやスカンディナヴィアに多い、細長い楕円形の建物をこの地域では初めて発見。また、民族移動時代・1300年前の墓も。[Mitteldeutscher Rundfunk]
- UK(イングランド)
- ガフ洞窟(Gough's Cave)で出土した後期旧石器時代・マドレーヌ文化のの動物遺体について、肉食動物が噛んだ跡と、人が加工した跡を顕微鏡下で識別。
▶ Silvia M. Bello, Simon A. Parfitt (2023) Taphonomic approaches to distinguish chewing damage from knapping marks in Palaeolithic faunal assemblages. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 51, October 2023, 104183. [ScienceDirect]
▼ガフ洞窟関連記事→2022年10月25日 - メキシコ
- ユカタン州(Estado de Yucatán)・カバー遺跡(Kabah)で、マヤ文明・1000年以上前の住居跡。[The Yucatan Times]
2023年9月11日(月)
- 神奈川県
- 茅ヶ崎市・居村B遺跡(いむらびーいせき)で、平安時代以降の水田址や出土品。茅ヶ崎市教育委員会の調査。11/11現地説明会。
▶令和5年度新国道線街路事業に伴う居村B遺跡埋蔵文化財発掘調査現地説明会[茅ヶ崎市]
▼居村B遺跡関連記事→2012年11月22日 - 静岡県
- 湖西市・大知波峠廃寺跡(おおちばとうげはいじあと)で仏堂跡を発見。湖西市の調査。10/21現地説明会。
▶国特別史跡 大知波峠廃寺跡現地説明会 [湖西市] - イスラエル
- エイラート(Eilat)で1990年代に出土した遺物は、オスマン帝国初期・400年前に魔術に用いられた道具。遺跡はエジプトとマッカ(メッカ)を結ぶ巡礼の経路ダルブ・アル・ハッジ(Darb al-Hajj)の途上。公式の信仰とは別に、民間の魔術にもすがっていた。[The Jerusalem Post]
- トルコ
- バルケスィル県(Balıkesir il)ドゥルスンベイ郡(Dursunbey)のインカヤ洞窟(İnkaya Cave)で、新石器時代・8000年前の彩色壁画。女性の妊娠、出産を表現。[Arkeonews]
▶ Derya Yalçıklı (2023) Thoughts upon a Neolithic Cave Painting of Childbirth in Anatolia and its implications. Praehistorische Zeitschrift. [De Gruyter]
▼インカヤ洞窟関連記事→2023年8月22日
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