2024年1月10日(水)
- 新潟市
- 南区・旧笹川家住宅(きゅうささがわけじゅうたく)で、能登半島地震の影響により、蔵の外壁のはがれや板戸のゆがみ、壁紙の破れなどの損傷。国の重要文化財。[新潟日報]
- 新潟県
- 上越市・春日山城跡(かすがやまじょうあと)の天守台にひび割れ。能登半島地震の影響。[新潟日報]
- 富山県
- 南砺市・相倉合掌造り集落で、能登半島地震により資料館相倉民俗館の屋根の一部が破損。[NHK]
- 石川県
- 七尾市・七尾城跡(ななおじょうせき)で、能登半島地震により、石垣の崩落や土砂崩れが複数箇所で発生。[北國新聞]
- 福井県
- 大野市・越前大野城(えちぜんおおのじょう)の武具蔵跡の石垣で、一部が崩落。能登半島地震の余震による影響とみられる。県指定史跡。[FBC福井放送]
▼越前大野城跡関連記事→2004年6月6日 - 兵庫県
- 姫路市・関ノ口遺跡(せきのくちいせき)で、弥生時代後期〜古墳時代の期の竪穴建物跡4棟など。山陰地方の土器や香川県のサヌカイトなども出土。姫路市埋蔵文化財センター1/10発表。1/13現地説明会。[神戸新聞]
▼関ノ口遺跡関連記事→2019年2月14日 - 岡山県
- 総社市・備中国分尼寺跡(びっちゅうこくぶんにじあと)で、南門の礎石と基壇(土台)の西端を確認。岡山県古代吉備文化財センターの調査。1/27現地説明会。[山陽新聞]
▶国指定史跡備中国分尼寺跡で初の発掘調査成果を公開!―現地説明会及び現地公開を開催します―[岡山県教育委員会] - イラク
- アルビール(Arbīl;Erbil)で、アッシリア時代・3000年前の城柵や銘文など。[964Media]
- サウジアラビア
- アラビア半島北西部のハイバル・オアシス(Khaybar Oasis)で、各種の調査。青銅器時代・紀元前2250年〜前1950年にさかのぼる。当初は全長14.5km。現在は5.9km。
▶ Guillaume Charloux, Shadi Shabo, Guillaume Chung-To, Bruno Depreux, François Guermont, Kévin Guadagnini, Thomas Terrasse, Mylène Bussy, Saifi Alshilali, Diaa Albukaai, Rémy Crassard, Munirah AlMushawh (2024) The ramparts of Khaybar. Multiproxy investigation for reconstructing a Bronze Age walled oasis in Northwest Arabia. Journal of Archaeological Science: Reports. [ScienceDirect]
▼ハイバル・オアシス関連記事→2022年1月10日 - ギリシャ
- エウボイア島(Εύβοια;Euboea) アマリントス(Αμάρυνθος;Amarynthos)のアルテミス神の神殿で、生贄の動物。[Greek City Times]
- スロベニア
- プングルト丘塞(Pungrt hillfort)について地質考古学的調査により、前期鉄器時代の空間利用を復元。
▶ Agni Prijatelj, Luka Gruškovnjak, Petra Vojaković, Branko Mušič, Helena Grčman and Matija Črešnar (2024) Proto-urban hillfort at 10 microns: integrated geoarchaeological research at Pungrt (central Slovenia). Antiquity, First View, pp. 1 - 9. [Cambridge Core] - メキシコ
- マヤ鉄道(Tren Maya;Mayan Train)予定地の第7区間で、マヤのトウモロコシの神を表したPaaktzatz様式の壺棺。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。[Heritage Daily]
2024年1月9日(火)
- 富山県
- 富山市・長岡御廟にある、富山藩8代藩主前田利謙の墓が能登半島地震により倒壊。家臣が奉納した灯篭153基も壊れる。[富山新聞]
- 富山県
- 高岡市・伏木地区の蔵で、地震による被害から倒壊のおそれ。被災者からの連絡により、古文書や屏風などを高岡市立博物館が救出。[富山新聞]
- 石川県
- 輪島市・上時国家住宅(くにときくにけじゅうたく)が能登半島地震のため倒壊。平家の末裔が築き、国の重要文化財。[北國新聞]
- 京都市
- 上京区の聚楽第西外堀(南北堀)想定地で、幅12mの溝状遺構。表面探査から想定された45mの1/3。金箔瓦出土。京都市1/9発表。[産経新聞]
- イスラエル
- エルサレム(Jerusalem)のラスアルアムド地区(Ras al-Amud)で見つかった壺の把手に、「メナヘム」の名の銘文。[Heritage Daily]
- UK
- 英国とデンマークを結ぶ海底ケーブル「ヴァイキング・リンク」予定地で、アングロサクソン・6〜7世紀の墓地。[Heritage Daily]
- グアテマラ
- ジャングルの中で先古典期中期(Middle Preclassic Period)・紀元前850年ごろの古代マヤ都市を発見。[Radio Praha]
2024年1月8日(月)
- トルコ
- ウルブルン(Uluburun)の紀元前1320年ごろの沈没船で出土した銅と錫のうち、錫はタジキスタン北西部のムシストン鉱山と、トルコとシリアの国境に近いタウルス山脈の2か所に由来との新設。[WELT]
▼ウルブルン沈没船関連記事→2022年12月1日 - トルコ
- メルスィン県(Mersin il)のアダムカヤラル崖墓(Adamkayalar)のレリーフがトレジャーハンターの被害に。研究者が緊急の保護措置を要望。ローマ時代・2世紀までに完成したとみられている。[Arkeonews]
- スロバキア
- タトラ山脈(Tatras)の高地にあるシアンツェ(Šiance)の鉄器時代・紀元前4世紀〜前1世紀の丘塞(hillforts)は、スロバキアで最も高い位置にある可能性。中世・13世紀後半〜14世紀前半には避難場所としても機能。[The Slovak Spectator]
2024年1月7日(日)
- 石川県
- 輪島市・総持寺祖院で、国の登録有形文化財に指定された建物が能登半島地震により全壊。[中日新聞]
- 韓国
- 蔚山市広域市 中区・茶雲洞遺跡(ダウンドンいせき)で青銅器時代〜朝鮮時代の遺構・遺物。最大級の青銅器時代集落を含む。[NEWSIS]
- 中国
- 甘粛省(Gansu)石家・遇村遺跡(Shijia Yucun)で出土したファイアンスビーズ13点を分析。ヨーロッパやユーラシアステップに見られる金剛アルカリファイアンス、西アジアのソーダを多く含むファイアンス、ざらにカルシウムを多く含む在地産のファイアンスがあるが、棺を装飾するファイアンス玉はすべて在地産。
▶ Shiyuan Cao, Yongan Wang, Rui Wen, Feng Sun, Yubo Ren (2024) A possible production area of Chinese faience? Reference to beads decorating coffins from Shijia Yucun site, Gansu Province. Archaeometry, Early View. [Wiley Online Library]
▼石家・遇村遺跡関連記事→2022年8月3日 - パレスチナ
- ガザ地区(Gaza)でコムギ用の大型の臼を発見。玄武岩製で10kg以上。[The Jewish Press]
- ウズベキスタン
- ブハラ(Bukhara)で出土した9世紀〜11世紀前半の初期イスラームガラス68試料を化学分析。
▶ Nadine Schibille, Catherine Klesner, Daniel R. Neuville, Sören Stark, Asan I. Torgoev, Sirojiddin J. Mirzaakhmedov (2023) Geochemical variations in early Islamic glass finds from Bukhara (Uzbekistan). Geochemistry. [ScienceDirect] - ハンガリー
- ヴィシェグラード(Visegrád)で、アンジュー朝・14世紀前半の装身具。[Hungary Today]
- ポーランド
- キエトシュ(Kietrz)で出土した後期新石器時代(Late Neolithic)・紀元前3500年〜前3350年の銅斧の鉛同位体分析。スロバキア、ブルガリア、さらに可能性としてはセルビアの鉱山で得られた材料を用いて作られたと推定。紀元前4千年紀半ばのフンネルビーカー文化(Funnel Beaker Culture)が金属貿易ネットワークを担ったことを証明。
▶ Łukasz Kowalski, Zofia Anna Stos-Gale, Kamil Adamczak, Roland Maas, Jon Woodhead, Aldona Garbacz-Klempka, Magdalena Kozicka, Dominika Kofel, Ewa Matuszczyk (2024) Lead isotopic compositions link copper axes from Kietrz (Poland, 3500-3350 BC) to Slovak and Balkan copper mines. Archaeometry. [Wiley Online Library] - UK
- のセヴァーン川の河口(Severn Estuary)で、中石器時代・7000年以上前のヤナギの枝を編んで作った漁撈用の罠とヒトの足跡。[BBC]
- エジプト
- ミニヤー県(Minya Governorate)・エル・バフナサ遺跡(Al-Bahnasa)で、プトレマイオス朝とローマ時代の岩盤を刻んだ墓と、ミイラ、棺、金のマスク、土製の彫像など。[Ahram Online]
▼エル・バフナサ遺跡関連記事→2023年2月24日
2024年1月6日(土)
- 新潟県
- 新潟県内の国・県指定文化財に対する能登半島地震による被害は1/5現在で35件。新潟市中央区・旧齋藤家別邸や新潟市江南区・北方文化博物館などで被害判明。[新潟日報]
- 石川県
- 金沢市・金沢21世紀美術館で、1/1の地震の影響で展示室の天井がガラス板が落下するなどの被害。当面休館。[日テレNews]
- ロシア
- アルタイ森林ステップ(Forest-Steppe Altai)で、中期青銅器時代のアンドロノヴォ文化(Андроновская культура;Andronovo culture)と前期鉄器時代のスタロレイカ文化(Староалейская культура;Staroaleyka culture)・カメン文化(Каменская культура;Kamen Culture)の人骨のうち成人595体について、損傷を調査し、牧畜生活とリスクの関係を研究。牧畜民は外傷のみならずストレスも負っており、男性は乗馬中などに起こる高速の事故、女性は歩行中や授乳中の事故に遭うことが多い。スタロレイカ文化の女性はカメン文化の女性よりも四肢の骨折が多い。
▶ Svetlana S. Tur, Svetlana V. Svyatko, Marina P. Rykun, Yaroslav V. Frolov (2024) The hazards of the pastoralist lifestyle: Evidence from postcranial fractures in Middle Bronze and Early Iron Age populations of the Forest-Steppe Altai, Russia. International Journal of Osteoarchaeology. [Wiley Online Library] - フランス
- ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏(Bourgogne-Franche-Comté) ドゥー県(Doubs)のボーム=レ=ダム修道院(abbaye de Baume les Dames)で、修道院の建物の変遷が明らかに。
▶Nouvelles données archéologiques sur l’abbaye de Baume les Dames (Doubs) [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - スウェーデン
- ストックホルム列島(Stockholm Archipelago)で1960年代に発見された沈没船マデロー船(Maderö)を調査。年輪に年代により、木材はバルト海地域で1467 年以降に伐採。積み荷のレンガはドイツの粘土はメクレンブルク・フォアポンメルン由来。石弾に鉄の痕跡が残り、沈没時に武装していたことがわかる。15世紀後半にリューベク(Lübeck)からレンガを輸送した商業船。
▶ Niklas Eriksson, Torbjörn Brorsson, Aoife Daly, Jim Hansson & Sven Isaksson (2024) The Maderö wreck: a ship loaded with bricks from Lübeck sunk in the Stockholm Archipelago in the late 15th century. International Journal of Nautical Archaeology. [Taylor & Francis Online]
2024年1月5日(金)
- 石川県、富山県、新潟県
- 石川県、富山県、新潟県で、能登半島地震により計56件の文化財被害。文化庁1/5発表。[朝日新聞]
- 石川県
- 金沢市・加賀藩主前田家墓所(かがはんしゅまえだけぼしょ)で、能登半島地震の影響により、灯篭が倒れたり玉垣の一部か崩れるなどの被害。[時事通信]
▼加賀藩主前田家墓所関連記事→2008年11月21日 - 石川県
- 七尾市・高澤ろうそく店や鳥居醤油店の建物に地震の被害。国の登録有形文化財。[NHK]
- カンボジア
- タケオ州(Takéo Province)トレン郡(Treang district)Sra Ngaeで、6〜7世紀のプノン・ダ様式(Phnom Da)の仏像2体出土。[Khmer Times]
- トルコ
- ディヤルバクル県(Diyarbakır) クルプ自治体(Kulp)のインカヤ(İnkaya)で、ビザンティン時代初期の0〜6歳児54人の墓地。[Arkeonews]
- イタリア
- スペッロ(Spello)で、ローマ帝国・コンスタンティヌス帝の直隷によって建立された・4世紀の神殿。異教から初期キリスト教の間の連続性を示す。
▶Cult Mentality: SLU Professor Makes Monumental Discovery in Italy [Saint Louis University] - イタリア
- アグリジェント(Agrigento)の古代アクラガス(Akragas)にある神殿の谷(Valle dei Templi;Valley of the Temples)で、地球物理探査により埋没したヘレニズム時代またはクラシック時代の建物遺構を検出。
▶ Sebastiano Imposa, Sabrina Grassi, Gabriele Morreale, Claudia Pirrotta, Laurence Cavalier, Angelo Gilotti, Dario Giuliano, Emilie Cayre, Luigi M. Caliò (2024) New discovery of an ancient building in Akragas (Valley of Temples, Agrigento, Italy) through the integration of geophysical surveys. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 53, February 2024, 104368. [ScienceDirect]
▼シチリア自治州(Regione Siciliana) アグリジェント県(Provincia di Agrigento)
▼神殿の谷関連記事→2023年8月10日 - スペイン
- アンダルシア州(Andalucía)モンティーリャ(Montilla)で、鉛製の投石器の弾丸(glandes plumbeae;sling bullet)に、「ユリウス・カエサル」の銘文。バエナ(Baena)のローマ時代の地名イプスカ(Ipsca)の銘文も。カエサルと元老院派の内戦に関連。[Heritage Daily]
▼アンダルシア州(Andalucía)コルドバ県(Córdoba)モンティーリャ(Montilla)
2024年1月4日(木)
- 新潟県
- 佐渡市・佐渡金銀山で、能登半島地震により道路わきののり面が崩壊するなどの被害。[新潟日報]
- 富山県
- 富山市・高志の国文学館では、1/1能登半島地震のため展示物が転倒。立山町・富山県立山博物館では外壁の一部破損。[北陸中日新聞]
- 韓国
- 全羅南道 高興郡 浦頭面 鳳林里・鳳林古墳群(ポンニムこふんぐん)で、盾形の墳丘を韓国で初めて確認。[Good Morning Wando]
- ルーマニア
- ローマ時代のダキア属州で19世紀初めに発見された、3世紀の青銅製スフィンクスに刻まれた銘文を解読。ギリシャ文字を当時としては異例な左から右へと書き、原ハンガリー語の詩を書き表していた。スフィンクス自体は1848年ごろに盗まれて行方不明であるが、詳細な図面が残っていた。[Greek City Times]
▶ Peter Z. Revesz (2023) Inscription on a Naxian-Style Sphinx Statue From Potaissa Deciphered as a Poem in Dactylic Meter. Mediterranean Archaeology and Archaeometry, Vol. 23 No. 3.[MAA Journal] - UK(ウェールズ)
- ティンタン(Tintern)にあるティンタン修道院(Tintern Abbey)の墓地では、修道院の最盛期に高位聖職者、裕福な土地所有者や領主などの墓が営まれていたが、16世紀半ばに修道院が解散した後、一般の平民や貧困層なども埋葬。[The Guardian]
▼モンマスシャー(Monmouthshire)
▼ティンタン修道院関連記事→2021年3月4日 - エジプト
- サッカラ(Saqqara)で、第2王朝時代の岩盤に掘り込んだ墓を発見。[Ahram Online]
- メキシコ
- ヌエボ・レオン州(Estado de Nuevo León)のラ・モリタ第2洞窟(La Morita II)で、3000年前〜2500年前とみられる籠や繊維の破片とともに、赤ん坊1人と若者2人の遺体。意図的にバラバラにされたとみられ、生贄の可能性。出産時に死亡した母親に赤ん坊を生贄にした、または双子の出産を凶兆とみて1人を生贄にした、などの想定。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。[Heritage Daily]
- ペルー
- 北中部海岸地域に所在するケブラダ・チュパシガロ遺跡(Quebrada Chupacigarro)の墓地で出土した紀元前500年〜前400年の依頼67体を分析。年齢、性別、部位などと有病率の関係を分析。若者と成人に骨折が多い。若者と成人の80%は恋の外傷により死亡しており、対人暴力が繰り返されたことを示す。
▶ Luis Pezo-Lanfranco, María Inés Barreto Romero, José Filippini, Aldemar Crispín, Marco Machacuay, Pedro Novoa and Ruth Shady (2024) Bioarchaeological Evidence of Violence between the Middle and Late Formative (500-400 BC) in the Peruvian North-Central Coast. Latin American Antiquity, First View, pp. 1 - 17 [Cambridge Core]
2024年1月3日(水)
- 富山県
- 高岡市・瑞龍寺で、能登半島地震の影響で、山門近くの灯籠や石廟付近の墓石が倒れ、国宝の法堂の外壁部材が落下するなどの被害。同市・勝興寺では、本堂内陣の柱の金箔に裂け目。同市・高岡城跡では濠の石垣が崩壊。富山市・浮田家、森家、馬場家では、灯籠が倒れたり、土壁がはがれるなどの被害。魚津市・旧十二銀行米倉の白壁が剥落。砺波市。となみ散居村ミュージアムで展示品が破損。南砺市・光徳寺で石垣が壊れ、民芸品の瓶などが割れた。[北日本新聞]
- 日本
- 後期旧石器時代前半の局部磨製石斧について、レプリカ75個を用い、15種類の用途で実験し、用途を推定。伐採具とそれ以外の識別基準を示す。
▶ Akira Iwase, Katsuhiro Sano, Junichi Nagasaki, Noriaki Otake, Masahisa Yamada (2024) Experiments with replicas of Early Upper Paleolithic edge-ground stone axes and adzes provide criteria for identifying tool functions. Journal of Archaeological Science, Volume 163, March 2024, 105891. [ScienceDirect] - イエメン
- ハドラマウト州(Hadhramaut)東部でミイラ出土。同州でのミイラの出土は初。イエメンでのミイラづくりはイスラームの到来により放棄。[YemenOnline]
- カザフスタン
- エレケ・サジ遺跡(Елеке Сазы;Eleke Sazy)で、6世紀の金のバックル。玉座に座す突厥(Göktürk)の可汗(khagan)を描写。墳墓には阿史那氏のテギン(王子)を埋葬し、7世紀まで廟として用いられたか。[LiveScience]
▼エレケ・サジ遺跡関連記事→2021年7月14日 - イタリア
- タルクイーニア(Tarquinia)で2〜4世紀の墓57基から遺体67体。金製装身具や豪華な革靴をまとった遺体も。[Aussidlerbotte Zeitung]
- ポーランド
- マウォポルスカ県(Województwo małopolskie:Lesser Poland Voivodeship)ヴィエリチュカ郡(Wieliczka)のビスクピツェ18遺跡(Biskupice 18)の前期新石器時代の住居跡から出土した土器と石器を分析。顔形土器を含む土器や、石器は在地の材料で製作。一方で、技術や装飾についてはカルパチア山脈を越えた交流があり、黒曜石は搬入品。
▶ Magdalena Moskal-del Hoyo, Marta Korczyńska-Cappenberg, Robert Kenig, Anna Rauba-Bukowska, Mélanie Roffet-Salque, Charlie A. Maule, Dagmara H. Werra, Richard E. Hughes, Magda Kapcia, Jarosław Wilczyński, Agnieszka Czekaj-Zastawny, Anna Głód, Marek Nowak (2024) An Early Neolithic house in the Foothills: A case study of pottery and lithic artefacts from the Biskupice site 18 (Wieliczka Foothills, southern Poland). Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 53, February 2024, 104346. [ScienceDirect] - UK(ウェールズ)
- フォンモン城(Fonmon Castle)内で、岩盤に刻まれた前期中世・6〜7世紀の墓地。女性人骨の歯の損耗からみて、歯で何かを引っ張るような手工業生産に従事していた可能性。フランスのボルドー産とみられるガラス、北アフリカ産とみられる土器も出土。[BBC]
- エジプト
- アスワン(Aswan)のシェイク・モハメド遺跡(Sheikh Mohamed)で出土した紀元前1750年〜前1550年ごろの25〜30歳で死亡した女性の遺体に関節リウマチ(rheumatoid arthritis)の所見。
▶ Madeleine Mant, Mindy C. Pitre, Sarah Dancer, Maria Carmela Gatto (2024) A case of rheumatoid arthritis in a Nubian woman from the site of Sheikh Mohamed, near Aswan, Egypt. International Journal of Paleopathology, Volume 44, March 2024, Pages 78-84. [ScienceDirect] - スーダン
- 北部州(Northern State)のオールド・ドンゴラ(Old Dongola)で出土した17〜18世紀の繊維17試料を分析。衣服のリサイクルの証拠を発見。オールド・ドンゴラはヌビアのマクリア王国(Kingdom of Makuria)の首都。17〜18世紀は衰退期に当たる。[Heritage Daily]
17〜18世紀の繊維(羊毛、木綿、絹)17試料を分析。植物染料と動物染料を確認。
▶ Magdalena M. Wozniak, Bartłomiej Witkowski, Tomasz Gierczak, Magdalena Biesaga (2023) First dye identification analyses conducted on textiles from Old Dongola (Sudan, 17th-18th centuries CE). Archaeometry. [Wiley Online Library]
▼オールド・ドンゴラ関連記事→2023年2月28日
2024年1月2日(火)
- 中国
- 天津市 薊州区・青池遺跡で、旧石器時代から新石器時代への過渡期の遺跡。[中国新聞網]
- トルコ
- ガズィアンテプ県(Gaziantep il)で、前期旧石器時代の打製石器8200点。[Anadolu Ajansı]
- トルコ
- カラビュック県(Karabük il)エスキパザール郡(Eskipazar)の古代都市ハドリアノポリス(Hadrianopolis)で、土器の中から東ローマ皇帝コンスタンス2世(Κώνστας Βʹ;Constans II)の治世・641年〜666年の硬貨10枚。[Daily Sabah]
▼ハドリアノポリス関連記事→2023年11月14日
2024年1月1日(月)
- 鹿児島県
- 指宿市・尾長谷迫遺跡(おばせざこいせき)で、飛鳥時代・7世紀なかごろの暗文土師器。開聞岳の7世紀後半の噴出物の下から成川式土器とともに出土。暗文土師器は鹿児島県内での出土は初。従来は宮崎県西都市が南限。畿内地域との関係を持つ勢力がいたか。指宿市教育委員会の調査。[南日本新聞]
- 中国
- 浙江省 杭州市 余杭区・小古城遺跡で、商(殷)代の院落型の建物跡群。[新華社]
- インド
- マイソール県(Mysuru;Mysore)ヴァルーナ(Varuna)で、11世紀のジャイナ教の神像3体。ガンガー朝やホイサラ朝のもの。[Hans India]
▼カルナータカ州(Karnataka) - UK(イングランド)
- ドーセット州(the county of Dorset)の「サーンアバスの巨人」(Cerne Abbas Giant)は、西サクソン軍の集合場所(muster station)を表すヘラクレス像(Hercules)か。9世紀にヴァイキングの攻撃を受けて、この地域ではヘラクレスへの関心が高まる。この場所は9〜10世紀に西サクソン王家の所領。サーンアバスの巨人は丘陵に白亜で描かれた巨人像で、11世紀の地元の司祭は、像の由来を先史時代と解釈していた。[BBC]
▶ Thomas Morcom and Helen Gittos (2024) The Cerne Giant in Its Early Medieval Context. Speculum, Volume 99, Number 1. [The University of Chicago Press]
▼サーンアバスの巨人関連記事→2020年7月8日 - UK(イングランド)
- ノーフォーク州(Norfolk)ランガム(Langham)で、アングロサクソン時代・8世紀後半〜9世紀前半の用途不明の銀鍍金製品。[BBC]
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