2023年12月10日(日)
- 岡山市
- 北区・津島岡大遺跡(つしまおかだいいせき:第42次調査)で近世の耕作跡や、弥生時代〜古墳時代の溝・河道。陶馬出土。岡山大学文明動態学研究所の調査。12/16現地説明会。
▶津島岡大遺跡第42次発掘調査現地説明会 [岡山大学] - 中国
- 明代の長城の8か所で得られたサンプルを分析。67%でバイオクラストを確認。コケや地衣類などの有機物質をブレンドして浸食を防いでいた。[LiveScience]
▶ Yousong Cao, Matthew A. Bowker, Manuel Delgado-Baquerizo, and Bo Xiao (2023) Biocrusts protect the Great Wall of China from erosion. Science Advances, Vol 9, Issue 49. [Science Advances] - トルコ
- キュタヒヤ県(Kütahya il)チャウダルヒサール郡(Çavdarhisar)の古代都市アイザノイ遺跡(Αιζανοι;Aizanoi)で、古代ギリシャのアフロディテ神やディオニュソス神の大理石像の頭部が続々出土。[Anadolu Ajansı]
▼アイザノイ遺跡関連記事→2023年9月24日 - イタリア
- サルデーニャ島(Sardegna;Sardinia)のSu Mulinu Mannu-Terralbaで出土した中期新石器時代・紀元前4500年〜前4000年の土器の彩色に用いた材料を分析し、ヘマタイトに富んだ黄土と判明。
▶ Laura Fanti, Barbara Melosu, Carla Cannas, Valentina Mameli (2023) Pottery vessels and technology of “colouring materials” in the central-western Mediterranean (Sardinia, Italy) during the Middle Neolithic: An interdisciplinary approach combining use-wear and chemical-physical analysis. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 53, February 2024, 104321. [ScienceDirect] - ペルー
- リマ県(Lima)カニエテ郡(Cañete)のセロ・キルマナ(Cerro Quilmaná)とセロ・キンタ・フレノ(Cerro Quinta Freno)で、インカ帝国(Tawantinsuyu)の時代の採石場や工房。
▶Ministerio de Cultura registra canteras incaicas en Cañete [Estado Peruano]
2023年12月9日(土)
- 青森県
- 七戸町・鉢森平(7)遺跡(はちもりたい7いせき)で縄文時代後期前葉の集落跡。掘立柱建物9棟など。青森県埋蔵文化財調査センターの調査。[東奥日報]
- 三重県
- 鳥羽市・光日山観音寺に侵入し、仏像1体を盗んだ71歳の無職の男が逮捕された。盗まれた仏像「摩利支天像」はまだ見つかっていない。[め〜てれ(名古屋テレビ)]
- モンゴル
- ホブド県(Ховд;Khovd)のウルド・ウラーン・ウネート遺跡(Урд Улаан Унээт;Urd Ulaan Uneet)の洞窟墓から、彩色された木製鞍と鉄製鐙。人骨と革製鞍の放射性炭素年代は420年ごろ。この種のもので最古。[LiveScience]
▼ウルド・ウラーン・ウネート遺跡関連記事→2020年6月1日 - ヨルダン
- シュバイカ6遺跡(Shubayqa 6)で、先土器新石器時代A(Pre-Pottery Neolithic A)のビーズづくり。交易に利用するため、専門的で熟練した製作が行われたが、余剰生産や社会の階層化とは無関係と推定。
▶ Mette Bangsborg Thuesen, Hala Alarashi, Anthony Ruter, Tobias Richter (2023) Nascent craft specialization in the Pre-Pottery Neolithic A? Bead making at Shubayqa 6 (northeast Jordan). PLoS ONE, 18(12): e0292954. [PLOS ONE]
▼シュバイカ6遺跡関連記事→2021年10月2日 - パレスチナ(ガザ地区)
- ガザ地区のモスク104か所など歴史的建造物がイスラエル軍の攻撃で破壊。[時事通信]
- ドイツ
- バーデン=ヴュルテンベルク州(Land Baden-Württemberg)ノイェンブルク・アム・ライン(Neuenburg am Rhein)で、16世紀半ばの仮の市壁や、中世の工房。
▶Provisorische Stadtmauer aus dem 16. Jahrhundert entdeckt [Archaeologie Online]
▼ノイェンブルク・アム・ライン関連記事→2015年7月25日 - フランス
- ノルマンディー地域圏(Normandie)セーヌ=マリティーム県(Seine-Maritime)のトゥサン(Toussaint)で、中石器時代・紀元前10000年〜前6000年のフリント製石器インダストリーと、ガロ=ローマ時代の居住痕跡。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Du Mésolithique à l’époque gallo-romaine, découvertes archéologiques à Toussaint (Seine-Maritime) [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives]
2023年12月8日(金)
- さいたま市
- 岩槻市・真福寺貝塚(しんぷくじかいづか)で、泥炭層から3000年前の木材や、漆器、昆虫の翅、木の実なども。さいたま市教育委員会の調査。12/9現地見学会。[東京新聞]
▼真福寺貝塚関連記事→2023年11月28日 - 福井県
- 小浜市・後瀬山城跡(のちせやまじょうあと)で、航空レーザー測量により、堀の具体的な形状などを確認。小浜市の調査。[中日新聞]
▼後瀬山城跡関連記事→2021年10月20日 - 岐阜県
- 山県市・大桑城跡(おおがじょうあと)で、北西部にある曲輪群の北端に、巨石を用いた曲輪の遺構を新たに発見。北側にも城の北側にも出入り口があった可能性。美濃国守護土岐氏の居城。山県市12/7発表。[岐阜新聞]
▼大桑城跡関連記事→2022年11月25日 - 山口県
- 山口市・地家遺跡(ぢけいせき)で室町時代の集落跡。掘立柱建物の柱穴や、土坑などを確認。平安時代に銭貨生産を行った「周防鋳銭司」の「司家」に由来すると考えられている遺跡。山口市の調査。12/16現地説明会。
▶地家遺跡試掘・確認調査の現地説明会を開催します[山口市] - 中国
- 遼寧省 瀋陽市 新民市 大柳屯鎮で、清代の古墳10基を盗掘し、遺物を売りさばいていた2人組が検挙される。独学で盗掘の方法を開発し、道具も自作。[聯合ニュース]
▽清朝初期の貴重な考古資料と言うことだが、出土した鏡は宋代に見られる文様では?▽倣古鏡か、あるいは盗掘された古墳に遼や金の古墳が含まれているかも。 - 台湾
- 台南市の道爺遺跡(Daoye)、道爺南遺跡(Daoye South)、五間厝遺跡(Wujiancuo)で出土した金属器時代・蔦松文化(Niaosong Culture )・1〜8世紀のガラス製装身具146点を分析。東南アジア、南アジア、西アジア、地中海地域とのガラス交易の存在を示す。
▶ Kuan-Wen Wang, Laure Dussubieux, Yoshiyuki Iizuka, Kuang-ti Li & Cheng-hwa Tsang (2023) Glass ornaments from southwestern Taiwan: new light on maritime glass exchange across Southeast, South and West Asia in the early-mid 1st millennium CE. Heritage Science, volume 11, Article number: 255. [SpringerOpen] - イラク
- テルロー(Tello)にある古代都市ギルス(Girsu)で、上下に重なった2棟の神殿。新しい方のものはヘレニズム時代・紀元前4世紀で、ヘラクレスやアレクサンドロス大王に関連。[LiveScience]
- トルコ
- ムーラ県(Muğla il)の古代都市ストラトニケイア(Στρατoνικεια;Stratonikeia)で、ヘレニズム時代の踊るムーサ神(Μοῦσα;Muse)の像。ローマ時代のコピーではなく、紀元前2世紀の彫刻家フィリスコス(Φιλίσκος;Philiskos)の唯一の原作。[Anadolu Ajansı]
- イタリア
- ポンペイ遺跡(Pompeii)9区(Regio IX)にある「Insula 10」で、奴隷用のパン工房。[Il Mattino]
- スペイン
- カタルーニャ州(Cataluña)ジローナ県(Girona)クアルト(Quart)での、中世・13世紀以降のの灰色土器の製作工程の変化を研究。
▶ Esther Travé Allepuz, Xavier Rocas Gutiérrez & Joan Vicens Tarré (2023) Exploring material culture and identity in post-medieval Catalonia: a long-term archaeological perspective on greyware pottery production in Quart, Girona, Spain. Post-Medieval Archaeology. [Taylor & Francis Online]
2023年12月7日(木)
- 群馬県
- 前橋市・アーツ前橋の前館長と元学芸員による、元臨時職員へのハラスメントを、前橋市が認定。[Tokyo Art Beat]
- 韓国
- 全羅北道 群山市・米龍洞古墳群(ミリョンドンこふんぐん)で、馬韓の土壙墓17基、甕棺墓7基、住居跡7棟など。黒色土器、素環頭大刀、玉など出土。漢城百済の関係を示す遺物や、海上交易の証拠も。[聯合ニュース]
- 中国
- 浙江省 寧波市 余姚市 三七市鎮 上銭村で、河姆渡文化晩期・5500年前〜5300年前の水田跡。[中国新聞網]
- フランス
- オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏(Auvergne-Rhône-Alpes)アリエ県(Allier)ヴィシー(Vichy)のカステル・フラン(Le Castel Franc)で、中世から現代までの変遷を調査。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Le Castel Franc à Vichy : de l’enceinte urbaine médiévale à l’hôtel particulier néogothique (Allier) [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives]
2023年12月6日(水)
- 奈良県
- 橿原市・橿原神宮の境内にある「文華殿」で、建物を支える柱の土台に飛鳥時代の古墳の石材が使われていた。文華殿は柳本藩主屋敷を戦後に移築したもの。奈良県の調査。[NHK]
- 大分県
- 大分市・佐賀関港内で海底から砲弾2発。うち1発は日露戦争で使うために旧陸軍が1904年にドイツのクルップ社に発注した大砲のもの。[朝日新聞]
- パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)
- エルサレム(Jerusalem)のダビデの町(City of David)にあるギヴァティ(Givati)で、紀元前2世紀の屋根瓦。この地域最古の屋根瓦。セレウコス朝のアンティオコス4世エピファネス(Ἀντίοχος Επιφανής;Antiochus Epiphanes)が築いた砦に関連。[Haaretz]
▼ギヴァティ関連記事→2023年10月12日 - パレスチナ(ヨルダン川西岸地区)
- ナーブルス(Nablus)のエバル山(Mount Ebal)で出土した、神のヘブライ語名が刻まれた「呪いの銘板」とされていた折りたたまれた3200年前の鉛板は、漁網の重りの可能性。銘文の痕跡は見当たらず。[LiveScience]
▼エバル山の鉛板関連記事→2023年5月15日 - ノルウェー
- インランデ県(Innlandet)ヴェストレ・スリドレ市(Vestre Slidre)で、ビザンティン帝国・11世紀前半のヒスタメノン・ノミスマ金貨(Histamenon Nomisma)。[Science Norway]
2023年12月5日(火)
- 石川県
- 珠洲市・馬緤泊遺跡(まつなぎとまりいせき)で、平安時代後半・10〜11世紀の製塩炉5カ所。公益財団法人石川県埋蔵文化財センターの調査。
▶珠洲市馬緤泊遺跡 令和5年度の発掘調査が終了しました [公益財団法人石川県埋蔵文化財センター ] - 三重県
- 鳥羽市・観音寺で本堂の摩利支天像が8月に盗難、その後も所在不明。[中日新聞]
- 大阪府
- 藤井寺市・津堂遺跡(つどういせき)で、古墳時代前期末〜中期初頭・4世紀後葉の掘立柱建物跡2棟や溝、井戸など。大阪府教育庁の調査。12/9現地説明会。
▶古墳時代の建物跡や溝を発見/津堂遺跡(藤井寺市所在)において [大阪府]
▼津堂遺跡関連記事→2022年3月23日 - 韓国
- 忠清北道 報恩郡 報恩邑・大也里古墳群(テヤリこふんぐん)の3号墳は、直径10mで、墳丘の周囲に護石をめぐらす。主体部は横口式石室。大也里古墳群は、中部地域では最大の新羅古墳群で、三年山城の使用と同時期の5〜6世紀に造営。[中部毎日]
- 韓国
- 全羅南道 霊岩郡 始終面・沃野里古墳群(オギャリこふんぐん)の18号墳で、木棺2基、甕棺2基、石槨2基を確認。木棺2基が最も下層にあり、その上方に甕棺や石槨。1号木棺から金銅製耳飾や長頸壺。石槨内壁は赤彩され、短頸壺や漆器が出土。沃野里古墳群は馬韓の代表的な遺跡。[聯合ニュース]
▼沃野里古墳群関連記事→2021年3月29日 - 韓国
- 慶尚南道 晋州市・院堂古墳群(ウォンダンこふんぐん)のM2号墳で、加耶古墳では最大規模の天井石。[聯合ニュース]
- 中国
- 重慶市 武隆区・関口西漢1号墓は、前漢早期の紀年墓を確認。遣策に書かれた干支から恵帝2年(紀元前193年)が埋葬年代。[新華社]
- トルコ
- イズミル県(İzmir il)ボルノヴァ郡(Bornova)のイェシロヴァ遺跡(Yeşilova)で、新石器時代・8200年前の工房跡。[Arkeonews]
▼イェシロヴァ遺跡関連記事→2022年7月4日 - スイス
- グラウビュンデン州(Kanton Graubünden;Canton des Grisons)オーバーハルプシュタイン(Oberhalbstein)で、2019年に銀と真鍮でできた短剣を発見。紀元前15年のローマ帝国とラエティ族(Rhaeti)との戦いに関連。[Business Insider]
- ポーランド
- 西ポモージェ県(Województwo zachodniopomorskie)シュチェチン(Szczecin)の森の中で、青銅器時代・紀元前1700年〜前1300年のタウトゥシャイ型(Tautušiai)の斧5個が埋納された状態で出土。[The First News]
- ポーランド
- ルブリン県(Województwo lubelskie;Lublin)ビウゴライ県(powiat biłgorajski;Biłgoraj County)ビウゴライ(Biłgoraj)で、フリント製の石斧。ウクライナのヴォリーニ(Волинь;Wołyń)の石材。後期新石器時代・球状アンフォラ文化(Globular Amphora culture)・紀元前2600年〜前2400年のものである可能性。また、デレジュニア・ソルスカ(Dereźnia Solska )産のフンネルビーカー文化(Funnel Beaker Culture)の石斧も。[Nauka w Polsce]
- ドイツ
- ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)グレーベルン遺跡(Gröbern)やテューリンゲン州(Freistaat Thüringen) タウバッハ遺跡(Taubach)で出土した最終間氷期(last interglacial)・12500年前のゾウ、パレオロクソドン・アンティクース(Palaeoloxodon antiquus)の骨に、石器で切った痕跡。ネアンデルタール人がゾウ猟を行った証拠。ザクセン=アンハルト州・ノイマルク・ノルト遺跡(Neumark-Nord)の類例。ネアンデルタール人によるゾウ猟が広く行われていた可能性。
オスの成獣を狙う。
▶Hunting of straight-tusked elephants was widespread among Neanderthals 125,000 years ago [Johannes Gutenberg-Universität Mainz)]
▶ Sabine Gaudzinski-Windheuser, Lutz Kindler and Wil Roebroeks (2023) Widespread evidence for elephant exploitation by Last Interglacial Neanderthals on the North European plain. Proceedings of the National Academy of Sciences, Vol. 120, No. 50, e2309427120. [PNAS]
2023年12月4日(月)
- 東京都
- 千代田区・英国大使館跡地から弥生時代の集落跡。千代田区の調査。[毎日新聞]
- 岡山県
- 矢掛町・毎戸遺跡(まいどいせき)で、奈良時代〜平安時代の建物とみられる大型の礎石。[山陽新聞]
▼毎戸遺跡関連記事→2022年12月26日 - 佐賀県
- 吉野ヶ里遺跡(よしのがりせき)日吉神社境内地跡(吉野ヶ里丘陵地区IX区401調査区)の包含層から、弥生時代中期後半・紀元前2世紀の青銅器鋳造関連の遺物。銅剣や銅矛の鋳型2点、取瓶または坩堝1点。
▶吉野ヶ里遺跡で国内最古級とみられる青銅器鋳造遺物が発見されました [佐賀県] - 中国
- 内モンゴル自治区 清水河県・後城咀石城遺跡で、竜山文化の建物群。廟底溝2期文化の遅い段階に似る。[内蒙古新聞網]
▼後城咀石城遺跡関連記事→2019年11月20日 - UK(イングランド)
- サフォーク州(the county of Suffolk)ウィックハン・スケイス(Wickham Skeith)で、ローマ時代・2世紀前半とみられる銅合金のカメ像。[Arkeonews]
- メキシコ
- ユカタン州(Estado de Yucatán)プウク地域(Puuc)のウシュマル遺跡(Uxmal)とカバー遺跡(Kabah)を結ぶマヤ文明・700〜950年ごろの舗装された幹線道路サクベ(sacbé;白い道)を18kmにわたり確認。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)のLiDAR調査。[Heritage Daily]
2023年12月3日(日)
- イラク
- ディヤーラー県(Diyala Governorate)で地下水路カナート(qanat)。[Heritage Daily]
2023年12月2日(土)
- 群馬県
- 館林市・多々良沼遺跡(たたらぬまいせき)で出土した鉄滓などの製鉄遺物は奈良〜平安時代・8世紀後半〜10世紀後半。邑楽郡誌にある伝承より早く製造が始まっていたことを裏付け。館林市の調査。[毎日新聞]
- 群馬県
- 藤岡市・浄法寺の聖徳太子供養塔は、8世紀後半に造られた石塔。[朝日新聞]
- 新潟県
- 佐渡市・佐渡金山(さどきんざん)に関する図書や名簿に関し、新潟県立図書館や新潟県立文書館が、所蔵しているかどうかも回答しない奇妙な対応。[朝日新聞]
▼佐渡金山関連記事→2006年8月4日 - 韓国
- 国立晋州博物館が、埋蔵文化財発掘調査機関登録証を文化財庁に返納し、教育や展示の機能を強化へ。国立中央博物館や大邱大学校中央博物館も返納。[聯合ニュース]
▼文化財庁は2024年5月17日から国家遺産庁 - オーストラリア
- ノーフォーク島(Norfolk Island)のベイツ山(Mount Bates)にある遺跡で出土した玄武岩製の石斧は、700年前〜600年前(cal BP)。
▶ Nicola Jorgensen, Amy Mosig Way, James Flexner (2023) A 600–700-year-old basalt adze production site from Mount Bates, Norfolk Island. Archaeology in Oceania. [Wiley Online Library] - インド
- アーンドラ・プラデーシュ州(Andhra Pradesh)モトラヴラパドゥ(Motravulapadu)で出土した中期旧石器時代・52000年前の石器群を分析。MIS3の開始期に行われたルヴァロワ石核のリダクション技術は多様。同時期のヒトの動態や文化の変化、地球規模の気候変動に関連している可能性。
▶ Devara Anil, Monika Devi, Neha Ati, Mukesh C. P, Zakir Khan, Vrushab Mahesh, P. Ajithprasad, Naveen Chauhan, Akash Pandey, Gopesh Jha (2023) Behaviors and Adaptations of Prehistoric Hunter-Gatherers in the (Sub)Tropical Rainforest Area—Archaeology, Chronology and Paleoenvironment. Frontiers in Earth Science, Volume 11. [Frontiers] - ウクライナ
- チェルニーヒウ州(Чернігівська область:Chernihiv Oblast)でのウクライナ進攻による被害を報告。チェルニーヒウ(Чернігів)の11世紀のボルディニ・ホリ遺跡(Болдині гори;Boldyni Hory)や、オステル(Остер;Oster)の教会、砦、墓地など。
▶ Pavlo Shydlovskyi, Ian Kuijt, Viacheslav Skorokhod, Ivan Zotsenko, Vsevolod Ivakin, William Donaruma and Sean Field (2023) The tools of war: conflict and the destruction of Ukrainian cultural heritage. Antiquity, Volume 97, Issue 396, December 2023, e36. [Cambridge Core] - スペイン
- カンタブリア州(Cantabria)リバモンタン・アル・モンテ(Ribamontán al Monte)のラ・ガルマ洞窟(La Garma)で、旧石器時代・16800年前の居住痕跡。[Heritage Daily]
▼ラ・ガルマ洞窟関連記事→2022年6月21日 - スペイン
- マラガ県(Provincia de Málaga) アンテケーラ(Antequera)のメンガ・ドルメン(Dolmen de Menga;Menga Dolmen)に用いられた重さ150tの石材の産地を分析し、1km程度の距離の場所で得られた石灰砂岩と判明。紀元前3800年〜前3600年に築造。
▶ José Antonio Lozano Rodríguez, Leonardo García Sanjuán, Antonio M. Álvarez-Valero, Francisco Jiménez-Espejo, Jesús María Arrieta, Eugenio Fraile-Nuez, Raquel Montero Artús, Giuseppe Cultrone, Fernando Alonso Muñoz-Carballeda & Francisco Martínez-Sevilla (2023) The provenance of the stones in the Menga dolmen reveals one of the greatest engineering feats of the Neolithic. Scientific Reports, volume 13, Article number: 21184. [Scientific Reports]
▼メンガ・ドルメン関連記事→2022年7月30日 - 初期イスラーム世界
- 初期イスラーム時代のディルハム銀貨100枚以上に対する鉛同位体分析で、銀の由来を研究。モロッコから天山山脈に及ぶいくつもの新たな産地が推定され、アッバース朝での銀滓靴ブームを示す。
▶ Stephen W. Merkel, Jani Oravisjärvi and Jane Kershaw (2023) Sources of early Islamic silver: lead isotope analysis of dirhams. Antiquity, Volume 97, Issue 396, December 2023, pp. 1564 - 1580. [Cambridge Core] - スウェーデン
- エステルイェートランド県(Östergötland)ハーゲビヘーガ(Hagebyhöga)のアスカ(Aska)で、650〜1000年ごろのエステルイェートランド王の邸宅。金箔の像とヒトの頭蓋骨出土。
▶ Martin Rundkvist, Axel Löfving, Rudolf Gustavsson, Jens Heimdahl and Andreas Viberg (2023) Gold-foil figures and human skulls in the royal hall at Aska, Hagebyhöga, Östergötland. Antiquity, Volume 97, Issue 396, December 2023, pp. 1534 - 1547. [Cambridge Core] - UK(イングランド)
- ケンブリッジ(Cambridge)市内の中世・11〜15世紀の埋葬人骨500体を分析。
▶‘Bone biographies’ reveal life and times of medieval England’s common people[University of Cambridge] - UK(イングランド)
- ケンブリッジ(Cambridge)の福音記者ヨハネ病院(Hospital of St John the Evangelist)に埋葬された中世の人骨を調査。
▶ Sarah Inskip, Craig Cessford, Jenna Dittmar, Alice Rose, Bram Mulder, Tamsin O'Connell, Piers D. Mitchell, Christiana Scheib, Ruoyun Hui, Toomas Kivisild, Mary Price, Jay Stock and John Robb (2023) Pathways to the medieval hospital: collective osteobiographies of poverty and charity. Antiquity, Volume 97, Issue 396, December 2023, pp. 1581 - 1597. [Cambridge Core] - メキシコ
- ユカタン州(Estado de Yucatán)テモソン市(Temozón)のエク・バラム遺跡(Ek’ Balam)で、マヤ文明の袋状貯蔵穴(chultun)から埋葬を発見。[Heritage Daily]
2023年12月1日(金)
- 長野県
- 松本市・松本城南外堀跡(第6次調査)・西外堀跡(第5次調査)で、杭列や堀底横断面を確認。松本市教育委員会の調査。12/9現地説明会。
▶松本城南・西外堀跡発掘調査の現地説明会[松本市] - 大学
- 大規模な国立大学法人に「運営方針会議」の設置を義務づける国立大学法人法の改正案に対し、廃案を求める4万人余りの署名が文部科学省に提出された。[NHK]
- 韓国
- 忠清南道 扶余郡 扶余邑 官北里・官北里遺跡(クァンブンニいせき)で、百済泗沘時代の長さ60m以上の大桑建物跡。王宮の行事などが行われた場所と推定。軟弱地盤を強化する土木工事の跡も。国立扶余文化財研究所の調査。
▶扶余 官北里遺跡で長さ60m以上の大型建物跡確認 [文化財庁]
▼文化財庁は2024年5月17日から国家遺産庁
▼官北里遺跡関連記事→2017年8月31日 - 韓国
- 全羅北道 長水郡・春松里古墳群(チュンソンニこふんぐん)で、新羅古墳を多数発見。春松里古墳群は、砧嶺山城から西北に延びる古墳群。[NEWSIS]
- ロシア
- 西シベリアのアムニャ(Амня;Amnya)で、中石器時代・8000年前の防御性集落。8.2 kaイベントに対応。
▶ Henny Piezonka, Natalya Chairkina, Ekaterina Dubovtseva, Lyubov Kosinskaya, John Meadows and Tanja Schreiber (2023) The world's oldest-known promontory fort: Amnya and the acceleration of hunter-gatherer diversity in Siberia 8000 years ago. Antiquity, Volume 97, Issue 396, December 2023, pp. 1381 - 1401. [Cambridge Core] - ポーランド
- ヴァイキング時代の3遺跡で出土した錫や錫合金について、鉛と錫の同位体分析と、微量元素分析により産出地を推定。3グループに分離。グループ1はコーンウオールやブルターニュに、グループ2はスロバキアに、グループ3はアナトリアに一致。バイキング時代の交易網を示す。
▶ Ryan Mathur, Wayne Powell, Ewelina Miśta-Jakubowska, Władysław Duczko, Renata Czech-Błońska, Mariusz Błoński, Andrzej Janowski, Karol Żołędziowski, Marek Jagodziński, Aneta Gójska, George Kamenov (2024) Isotopic metal compositions of Viking and medieval tin artifacts from Poland reveal expansive trade network. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 53, February 2024, 104296. [ScienceDirect] - フランス
- オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏(Auvergne-Rhône-Alpes) ドローム県(Drôme)ラヴェロン(Laveyron)のローヌ川(Rhône)のほとりで1世紀のワイン工房。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
▶Un établissement vinicole antique au bord du Rhône, à Laveyron (Drôme) [INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - フィンランド
- シモ(Simo)のTainiaro遺跡で、石器時代・6500年前の墓地。石器時代のものとしては最北の墓地。人骨は遺存せず。[LiveScience]
▶ Aki Hakonen, Noora Perälä, Samuel Vaneeckhout, Tuija Laurén and Jari Okkonen (2023) A large fifth-millennium BC cemetery in the subarctic north of the Baltic Sea?. Antiquity, Volume 97, Issue 396, December 2023, pp. 1402 - 1419. [Cambridge Core] - メキシコ
- ユカタン州(Estado de Yucatán)のエク・バラム遺跡(Ek’ Balam)で、マヤ文明の袋状貯蔵穴チュルトゥン(chultún)が埋葬に再利用。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。
▶En Ek’ Balam, Yucatán, descubren antiguo chultún reutilizado como cámara funeraria[Gobierno de México]
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