2021年10月10日(日)
- 中国
- 湖南省 常徳市 澧県・鶏叫城遺跡で、新石器時代・屈家嶺文化中晩期・4800年前〜4700年前の木製の建築基礎。湖南省文物考古研究所の調査。[中国新聞網]
- 中国
- 新疆ウイグル自治区 バルクル・カザフ自治県(Balikun County)の東黒溝遺跡(Dongheigou)12号墓(紀元前4世紀)と、西溝遺跡(Xigou)1号墓(紀元前3〜前2世紀)から出土した動物装飾金銀製品を分析。いずれも型押し技法で製作。
cf. Yan Liu, Tongyuan Xi, Jian Ma, Ruiliang Liu, Reheman Kuerban, Feng Yan, Yingxia Ma, Jianjun Yu, Juan Ji, Junchang Yang (2021) Art historical and archaeometric analyses of the 'animal style' gold and silver ornaments (4th-3rd century BCE) found in Northwest China. Archaeometry [Wiley Online Library] - トルコ
- チャナッカレ県(Çanakkale il)エジネ郡(Ezine)ダルヤン村(Dalyan)にあるアレクサンドリア・トロアス遺跡(Αλεξάνδρεια Τρωάς;Alexandria Troas)で、ローマ時代・1世紀の祭壇。ダーダネルス海峡に面する遺跡。[Anadolu Ajansı]
- ギリシャ
- デロス島(Δῆλοῆ;Delos)のアルカイック時代(Archaic)のアポロン像に用いられた大理石について、炭素と酸素の同位体組成を分析。大理石の産地はナクソス島(Νάξος;Naxos)で、南部に新たな大理石の産地を発見。
Tucked-Away Marble Quarries Discovered as Source for Archaic Apollo
cf. Scott Pike "Finding Apollo’s Marbles: Rediscovery of A White Marble Source in Southern Naxos, Greece" [Geological Society of America] - ドイツ
- ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)のメムレーベン修道院(Kloster Memleben)で、オットー2世(Otto II)当時・10世紀の教会の基壇や地下室の遺構。[Archaeologie Online]
▼メムレーベン修道院関連記事→2019年9月3日
▼ザクセン=アンハルト州(Land Sachsen-Anhalt)ブルゲンラント郡(Burgenlandkreis) - 授賞
- 第22回宮坂英弌記念尖石縄文文化賞に、福永将大・九州大学大学院助教。遺跡や文献での調査から土器の分布や集落構成などを分析し、東西の文化差を示した。[信濃毎日新聞]
2021年10月9日(土)
- 北海道
- 根室市にあった、通信用海底ケーブル中継施設「陸揚庫」の周辺で、国後島方面に延びるケーブルの一部を発見。1900年に敷設され、終戦直後まで根室と北方領土国後島を結んだ。[北海道新聞]
- 中国
- 陝西省 西咸新区で北周時代の家族墓。M3号墓の墓道から神道碑首が出土し、「周少保幽州刺史豆盧公之碑」の記述から、北周の豆盧恩(566年没)の墓とわかる。これにより4基の墓は豆盧氏の家族墓と判明。豆盧氏は北朝〜唐時代に活躍した鮮卑族の家系。M3号墳の被葬者の豆盧恩は西魏の建国に功績があった。[西部網]
- タイ
- 北西タイのホアビン文化(Hoabinhian)とみなされる洞窟遺跡、スピリット洞窟(Spirit Cave)、スティープ・クリフ洞窟(Steep Cliff Cave)、バンヤン・ヴァレー洞窟(Banyan Valley Cave)について、放射性炭素年代と済熱戦ス年代を測定。更新世末、更新世から完新世の移行期、農耕社会が起こる完新世まで、経済や環境の変化にもかかわらず狩猟採集民の居住が継続していたことを示す。
cf. Cyler Conrad, Rasmi Shoocongdej, Ben Marwick, Joyce C. White, Cholawit Thongcharoenchaikit, Charles Higham, James K. Feathers, Sakboworn Tumpeesuwan, Cristina C. Castillo, Dorian Q. Fuller and Emily Lena Jones "Re-evaluating Pleistocene–Holocene occupation of cave sites in north-west Thailand: new radiocarbon and luminescence dating" Antiquity, First View, pp. 1 - 18 [Cambridge Core] - イタリア
- シチリア州(Sicilia;Sicily)のモティア遺跡(Μοτύη;Mozia)で、紀元前520年〜前480年の、土製のアスタルト(Astarte)/アフロディテ(Ἀφροδίτη;Aphrodite)女神像。アスタルトはフェニキアの女神。モティアは紀元前397/6年にシュラクサイ(Συρακοῦσαι;Syrakousai)のディオニュシオス1世(Διονύσιος;Dionysius I)によって破壊。[ilSicilia]
- ノルウェー
- ノルウェー南部で出土した中世の凍石(soapstone)の容器19個を高分解能質量分析計(GC-HRMS)で分析。オスロでは、加工した魚が凍石の容器で調理され、後背地に輸出された。
cf. Nicolas Garnier, Marianne Vedeler "Revealing Medieval culinary practices in Norway: A first metabolomic-based approach" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 40, Part A, December 2021, 103206 [ScienceDirect] - B型肝炎ウイルス
- B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus)が検出された10500年前〜400年前の人の遺体137体を分析し、20000年前〜12000年前にウィルスの共通の祖先を想定。9000年前にはアメリカ大陸に存在しており、ユーラシア大陸のそれとは姉妹関係。
cf. Arthur Kocher et al. "Ten millennia of hepatitis B virus evolution" Science, Vol 374, Issue 6564, pp. 182-188 [Science]
2021年10月8日(金)
- 北海道
- 伊達市・有珠モシリ遺跡(うすもしりいせき)でみつかった縄文時代晩期の再葬墓から出土した複数の頭骨に、石斧などによるとみられる傷跡。集団間の争いが起きていた可能性。[北海道新聞]
▼有珠モシリ遺跡関連記事→2021年9月21日 - 宮城県
- 多賀城市・多賀城跡(たがじょうあと:第95次調査)の政庁地区北方で、平安時代の掘立柱建物2棟。うち1棟は庇がつく構造で大型。規模や構造,配置の計画性から政庁と密接な関係を持った建物と推定。宮城県多賀城跡調査研究所の調査。10/23現地説明会。
多賀城跡第95次発掘調査現地説明会について[宮城県多賀城跡調査研究所] - 茨城県
- 水戸市・囲裏窯跡(かこえうらかまあと)で、江戸時代以降の連房式登り窯跡など。陶器や窯道具出土。公益財団法人茨城県教育財団の調査。10/22現地説明会。
令和3年度発掘調査現地説明会のお知らせ 囲裏窯跡[発掘情報いばらき] - さいたま市
- 岩槻区・真福寺貝塚(しんぷくじかいづか)で、泥炭層遺跡に向かう斜面から縄文時代の土器や貝塚。さいたま市教育委員会の調査。10/23現地説明会。[さいたま市]
▼真福寺貝塚関連記事→2020年11月27日 - 京都府
- 城陽市・久津川車塚古墳(くつかわくるまづかこふん)の前方部南側・南東側、東側くびれ部で、墳丘斜面とテラスの位置や遺存状態などを確認。5世紀前半の前方後円墳。城陽市教育委員会の調査。10/24現地説明会。
JOYOエコミュージアム久津川車塚古墳発掘調査現地説明会を開催します[城陽市]
▼久津川車塚古墳関連記事→2020年9月21日 - 京都府
- 南丹市・園部城跡で幕末〜明治時代にかけての改修で築かれた土居の一部。幕末の動乱期に城の防衛が強化されたことを示す。南丹市教育委員会の調査。[京都新聞]
- 中国
- 青海省 海北チベット族自治州 祁連県の黄蔵寺一帯の地層から6000年前の細石器。祁連山の海抜2600m地点。熱ルミネッセンス年代測定法で6000年前。[中国社会科学院考古研究所]
- トルコ
- ブルサ県(Bursa il) イズニク郡(İznik)ヒサルデレ(Hisardere)の2〜3世紀の墓地で、石棺2基の中からミイラ化した遺体。石棺の外側には、ギリシャ神話の愛の神エロース神(Eros)の浮彫。[Daily Sabah]
▼ヒサルデレ関連記事→2019年7月13日 - セルビア
- ヴィンチャ・ベロブルド遺跡(Винча-Бело брдо;Vinča-Belo brdo)とストゥブリネ遺跡(Стублине;Stubline)で出土した、後期新石器時代・ヴィンツァ文化(Vinča Culture)の家畜と野生の草食動物の歯について、炭素(δ13C)と酸素(δ18O)の安定同位体分析。ヒツジやヤギの牧草には季節による差が少ないが、ウシの場合は季節的な違いがあり、冬に補助的な飼料を与えていた。
cf. Rosalind E. Gillis, Jelena Bulatović, Kristina Penezić, Miloš Spasić, Nenad N. Tasić, Cheryl A. Makarewicz "Of herds and societies—Seasonal aspects of Vinča culture herding and land use practices revealed using sequential stable isotope analysis of animal teeth" PLoS ONE, 16(10): e0258230. [PLOS ONE] - マルタ
- マルサシュロック(Marsaxlokk)のタ・シルク遺跡(Tas-Silġ)で、新たに新石器時代の遺構。[Times of Malta]
▼タ・シルク遺跡関連記事→2020年8月18日 - イタリア
- ローマ(Rome)にあるローマ時代・紀元前1世紀の貴族女性カエキリア・メテッラ(Caecilia Metella)の墓(Mausoleo di Cecilia Metella;Tomb of Caecilia Metella)について、古代のコンクリートの復元性について研究。建設に携わったウィトルウィウス(Vitruvius)は、火山性の材料を選択したが、これに加えて、2000年間に蓄積された雨や地下水との化学反応による。
2,050-year-old Roman tomb offers insights on ancient concrete resilience[TechXplore]
cf. Linda M. Seymour, Nobumichi Tamura, Marie D. Jackson, Admir Masic "Reactive binder and aggregate interfacial zones in the mortar of Tomb of Caecilia Metella concrete, 1C BCE, Rome" Journal of the American Ceramic Society [The American Ceramic Society] - UK(イングランド)
- ノース・ヨークシャー州(North Yorkshire)スカボロー(Scarborough)のブロンプトン=バイ=ソウドン村(Brompton-by-Sawdon)にあるキャッスル・ヒル(Castle Hill)で、中世・12世紀の石造りの建物。富裕な人物の所有物で、1350年ごろに廃絶。[The Yorkshire Post]
- UK(スコットランド)
- アバディーン(Aberdeen)で出土した18〜19世紀の人骨のうち、頭蓋骨2個に開頭(craniotomy)や穿孔(trephination)などの解剖の証拠。放射性炭素年代で18世紀後半〜19世紀前半に当たり、1832年の解剖法(Anatomy Act of 1832)の通過と同時期。史料や発見経緯から見て、「復活主義者」(resurrectionist)が解剖用の遺体を秘密裏に入手していた可能性。
cf. Rebecca Crozier, Alison Cameron, Bruce Mann, Elizabeth Ashcroft & Rachel Wood "Osteoarchaeological evidence for medical dissection in 18th to 19th century Aberdeen, Scotland" Post-Medieval Archaeology [Taylor & Francis Online]
2021年10月7日(木)
- 新潟県
- 阿賀野市・土橋遺跡で出土した縄文時代後期前半の人骨は、焼けた人骨を1か所に集めていた。上腕骨などの長骨を意図的に四角形に並べていた可能性。[にいがた経済新聞]
【報道発表】令和元・2年度の調査で見つかった土橋遺跡の人骨について[阿賀野市]
▼土橋遺跡関連記事→2020年9月8日 - 愛媛県
- 今治市・別名藪下遺跡で中世後半・15〜16世紀の集落跡や調理具、鉄滓など。公益財団法人愛媛県埋蔵文化財センターの調査。[愛媛新聞]
- 中国
- 陝西省・虫坪塬遺跡(Chongpingyuan)で出土した周時代・紀元前8〜前5世紀の成人人骨は、50〜70歳の男性で、左脚(脛骨と腓骨)を切断して治癒した痕跡。
cf. Xuhui Zhang, Xiaoya Zhan, Yan Ding, Yanfeng Li, Hui-Yuan Yeh, Liang Chen "A Case of Well-Healed Foot Amputation in Early China (8th-5th Centuries BCE)" International Journal of Osteoarchaeology [Wiley Online Library] - イスラエル
- フーラ渓谷(Hula Valley)のJordan River Dureijat遺跡で、終末期旧石器時代後半・15000年前〜12000年前(cal BP)の骨製釣針19個や、石製の重り6個。
cf. Antonella Pedergnana, Emanuela Cristiani, Natalie Munro, Francesco Valletta, Gonen Sharon (2021) Early line and hook fishing at the Epipaleolithic site of Jordan River Dureijat (Northern Israel). PLoS ONE, 16(10): e0257710. [PLOS ONE] - トルコ
- アンタルヤ県(Antalya il)エルマル郡(Elmalı)アルムトル(Armutlu)で、トレジャーハンターがリュキア(Lycia)時代・2500年前の岩窟墓の入り口部分を爆破。[Hürriyet Daily News]
- イタリア
- ガビイ遺跡(Gabii)は、ローマの台頭の裏で衰退したと見られていたが、実際は危機に適応していた。
cf. J. Troy Samuels, Sheira Cohen, Tyler Johnson, Victoria Moses, Matthew Naglak, Rachel Opitz, Laura Banducci, Mattia D'Acri, Laura Motta and Alison Rittershaus "Reimagining urban success: rhythms of activity at Gabii, 800 BC–AD 600" Antiquity, First View, pp. 1 - 20 [Cambridge Core]
▼ラツィオ州(Regione Lazio)
▼ガビイ遺跡関連記事→2013年8月26日 - イタリア
- イスキア島(Isola d'Ischia;Ischia Island)の古代ギリシャ都市ピテクサイ(Πιθηκοῦσαι;Pithekoussai)で出土した紀元前8世紀の火葬墓168号「ネストルの坏」(Κύπελλο του Νέστορος;Coppa di Nestore;Nestor’s Cup)の中の火葬骨を分析。子ども1人の火葬骨と考えられていたが、少なくとも3人の成人の骨と獣骨を含むと判明。
Burial that included a racy love goddess inscription held multiple people[LiveScience]
cf. Melania Gigante, Alessia Nava, Robert R. Paine, Ivana Fiore, Francesca Alhaique, Carmen Mariarosaria Esposito, Alessandra Sperduti, Jacopo Bonetto, Teresa Elena Cinquantaquattro, Bruno d’Agostino, Luca Bondioli (2021) Who was buried with Nestor’s Cup? Macroscopic and microscopic analyses of the cremated remains from Tomb 168 (second half of the 8th century BCE, Pithekoussai, Ischia Island, Italy). PLoS ONE, 16(10): e0257368. [PLOS ONE]
▼カンパーニャ州(Regione Campania)ナポリ県(Città metropolitana di Napoli)ラッコ・アメーノ(Lacco Ameno) - オーストリア
- ブルゲンラント州(Burgenland) アイゼンシュタット=ウムゲーブング郡(Bezirk Eisenstadt-Umgebung)ミュレンドルフ(Müllendorf)で地下室を持つ神殿。[BVZ]
▼ミュレンドルフ関連記事→2019年3月18日 - UK(イングランド)
- ノーサンバーランド州(the county of Northumberland) ハーデン採石場(Harden Quarry)で見つかった初期鉄器時代の防御性集落を年代測定。集落は複数の時期にわたっているが、防御策は紀元前6世紀後半〜前5世紀。(cal. BC)。このほか、集石(clearance cairn)はビーカー文化(Beaker culture)、環状の積石リングケルン(ring cairn)は初期青銅器時代。
cf. Philippa Hunter, Clive Waddington, Milena Grzybowska, Luke Parker & Derek Hamilton "An Early Iron Age palisaded enclosure in a multi-phase setting: excavations at Bleakmoor Hill" Archaeological Journal [Taylor & Francis Online] - アルジェリア
- Oued Boucherit遺跡で、アシュール文化・170万年前の石器。北アフリカ最古のアシュール文化の石器。
スペイン語 Se descubre la industria lítica achelense más antigua del Norte de África
英語 The oldest Acheulean evidence in North Africa[Centro Nacional de Investigación sobre la Evolución Humana, CENIEH] - USA
- ヴァージニア州(Commonwealth of Virginia)の、歴史公園コロニアル・ウィリアムズバーグ(Colonial Williamsburg)内の第一バプテスト教会(First Baptist Church)で、19世紀初めの本来の建物の遺構を発見。[The Virginia Gazette]
▼コロニアル・ウィリアムズバーグ関連記事→2021年8月20日 - メキシコ
- 大英博物館(The British Museum)に所蔵される黒曜石の鏡など4件はメキシコ由来。エリザベス1世(Elizabeth I)の顧問、ジョン・ディー(John Dee)が16世紀に使用していた霊視鏡と、それに類似した鏡はメキシコのパチューカ(Pachuca)産。別の鏡1枚と石板はウカレオ(Ucareo)産の黒曜石。[CNN]
cf. Stuart Campbell, Elizabeth Healey, Yaroslav Kuzmin and Michael D. Glascock "The mirror, the magus and more: reflections on John Dee's obsidian mirror" Antiquity, First View, pp. 1 - 18 [Cambridge Core]
2021年10月6日(水)
- 青森県
- 青森市・三内丸山遺跡(第45次調査)で縄文時代の溝状遺構。10/16現地説明会。[三内丸山遺跡センター]
- 福井県
- 小浜市・後瀬山城跡(のちせやまじょうあと)の守護館跡部分で、門の遺構を初めて確認。守護館が建てられた当時の門ではなく、後に造営されたもの。江戸時代に描かれた絵図と一致。小浜市の調査。[中日新聞]
▼後瀬山城跡関連記事→2000年5月10日 - 京都府
- 大山崎町・西国街道沿いで、13世紀〜14世紀前半の道路側溝。大山崎町教育委員会の調査。[京都新聞]
- 奈良県
- 奈良市・興福寺境内で、東金堂の門跡や回廊の跡。1180年の平家による南都焼き討ち後に再建されていたことが明らかに。興福寺と奈良文化財研究所10/6発表。10/9現地説明会。[産経新聞]
- 島根県
- 江津市・森原下ノ原遺跡(もりばらしものはらいせき)で、室町時代前半・14世紀後半〜15世紀初頭)の灰被天目。島根県埋蔵文化財調査センター10/6発表。[山陰中央新報]
江津市・森原下ノ原遺跡(もりばらしものはらいせき)で、江の川の氾濫堆積層から、中国明代初頭・14世紀後半〜15世紀初頭の灰被天目。島根県埋蔵文化財調査センターの調査。10/9現地説明会。
灰被(はいかつぎ)天目(てんもく)の完形品が出土―森原下(もりばらしも)ノ(の)原遺跡(はらいせき)の現地説明会について―[島根県]
▼森原下ノ原遺跡関連記事→2020年10月14日 - 中国
- 黄河中流域の仰韶文化・7000年前〜5000年前(BP)の遺跡、特に西坡遺跡(Xipo)で出土したブタ(Sus scrofa)について、骨のコラーゲンの炭素と窒素の同位体分析。西坡遺跡で5800年前〜5000年前に飼育されていたブタの食生活はアワが支配的。周辺の遺跡と比べても、仰韶文化において、アワによるブタの飼育が増加していく傾向。西坡遺跡墓地で得られた5300年前〜5000年前ヒトに対する調査結果と対比しても、ヒトがブタをしっかり管理していたと推定。
cf. Quan Zhang, Yanfeng Hou, Xinwei Li, Amy Styring, Julia Lee-Thorp "Stable isotopes reveal intensive pig husbandry practices in the middle Yellow River region by the Yangshao period (7000–5000 BP)" PLoS ONE 16(10): e0257524. [PLOS ONE]
▼河南省 霊宝市
▼西坡遺跡関連記事→2004年7月14日 - イスラエル
- テル・ドル遺跡(Tel Dor)で出土したキプロス(Cyprus)の鉄器時代土器はサラミス(Σαλαμίς;Salamis)、キティオン(ΚίτιονKition)、アマトゥス(Ἀμαθοῦς;Amathus)、パフォス(Πάφος;Paphos)の製品に限られる。テル・ドル遺跡はイスラエル北部海岸のフェニキア遺跡。同遺跡では、キプロス以外でキプロス鉄器時代土器が最も多様に、層位をなして出土した。
cf. Paula Waiman-Barak, Anna Georgiadou & Ayelet Gilboa "Regional mineralogical and technological characterization of Cypriot Iron Age pottery: a view from Tel Dor" Levant [Taylor & Francis Online] - ドイツ
- ノルトライン=ヴェストファーレン州(Land Nordrhein-Westfalen)ハルターン・アム・ゼー(Haltern am See)で、最古のローマ軍のキャンプ。20000人を収容と推定。[Westfalium]
▼ノルトライン=ヴェストファーレン州(Land Nordrhein-Westfalen)レックリングハウゼン郡(Kreis Recklinghausen) - フランス
- コルシカ島(Corse;Corsica)サルテーヌ自治体(Sartène)のI Stantari di u Frati è a Sora遺跡で、青銅器時代・紀元前2000年ごろの集落跡。丘陵の南端に塀や土塁などの防御尾施設。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
Découverte d’un village de l’âge du Bronze sur la commune de Sartène (Corse)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - ポルトガル領アゾレス諸島
- アゾレス諸島(Açores;Azores)で、カルデイラン湖(Lake Caldeirão)の堆積コアを分析し、環境の変化を復元。700年〜850年ころに5-β-シトステロール(5-beta-stigmasterol)が増加。家畜の糞に見られる物質。また、炭化物や花粉も見られ、何者かが家畜の飼育のために森林を焼いたことを示す。また、別の湖では在来種でないドクムギ属(ryegrass)の植物も見られる。史料によると、1427年にディオゴ・デ・シルヴェス(Diogo de Silves)がサンタ・マリア島に上陸したが、それより700年古い。北欧からの渡来と推定。[Phys.Org]
cf. Pedro M. Raposeiro, Armand Hernández, Sergi Pla-Rabes, Vítor Gonçalves, Roberto Bao, Alberto Sáez, Timothy Shanahan, Mario Benavente, Erik J. de Boer, Nora Richter, Verónica Gordon, Helena Marques, Pedro M. Sousa, Martín Souto, Miguel G. Matias, Nicole Aguiar, Cátia Pereira, Catarina Ritter, María Jesús Rubio, Marina Salcedo, David Vázquez-Loureiro, Olga Margalef, Linda A. Amaral-Zettler, Ana Cristina Costa, Yongsong Huang, Jacqueline F. N. van Leeuwen, Pere Masqué, Ricardo Prego, Ana Carolina Ruiz-Fernández, Joan-Albert Sanchez-Cabeza, Ricardo Trigo, and Santiago Giralt (2021) Climate change facilitated the early colonization of the Azores Archipelago during medieval times. Proceedings of the National Academy of Sciences, October 12, 2021 118 (41) e2108236118 [PNAS] - ノルウェー
- Digervardenで、ヴァイキング以前・1300年前のスキー板1枚が出土。2014年に出土した1枚から5mの場所で、ビンディングなども全く同一。本来は対だったと推定。[Secrets of the Ice]
2021年10月5日(火)
- 静岡県
- 掛川市・和田岡古墳群の吉岡大塚古墳で、進入防止バリケードが動かされ、古墳頂上のロープ柵が切断されるなどの被害。[静岡新聞]
▼吉岡大塚古墳関連記事→2013年10月28日 - 福岡県
- 沖ノ島祭祀遺跡で1950年代に出土し、現在国宝に指定されているカットガラスについて、非破壊的に蛍光X線分析(x-ray fluorescence)。メソポタミアで出土したサーサーン朝(Sasanian Empire)のガラスと化学組成を比較。サーサーン朝の工房で5〜7世紀に製作されたガラスと推定。シルクロードを数千km旅して日本の祭祀遺跡に捧げられたことを初めて証明。
cf. Yoshinari Abe, Ryuji Shikaku, Madoka Murakushi, Makiko Fukushima, Izumi Nakai "Did ancient glassware travel the Silk Road? X-ray fluorescence analysis of a Sasanian glass vessel from Okinoshima Island, Japan" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 40, Part A, December 2021, 103195 [ScienceDirect] - イスラエル
- エルサレム(Jerusalem)のアルモン・ハナチーブ(Armon Hanatziv)で、ユダ王国(Judah)の宮殿跡から2700年前の石造りのトイレ。イスラエル古代遺跡管理局(Israel Antiquities Authority)10/5発表。[The Jerusalem Post]
- トルコ
- ブルサ県(Bursa il) イズニク郡(İznik)で、ローマ時代・2世紀の劇場の調査中にオスマン朝(Ottoman)初期・14〜15世紀のタイル工房。窯10基を発見。イズニクで最初のタイル窯は、イズニクがオスマン朝の中心都市だった14世紀に建設され、工房は17世紀まで操業したとされている。劇場はローマ帝国のトラヤヌス帝(Trajanus;Trajan)の時に建設され、10000人を収容可能。第1回ニカイア公会議(Ecumenical Council of Nicaea、325年)の後には機能が変容し、信仰上の目的に用いられた。[Daily Sabah]
- スイス
- ヴォー州(Canton de Vaud) モルジュ郡(Morges)ダンジュ(Denges)のレ・ドレシュル遺跡(Les Delésulles)で青銅器時代末・紀元前950年〜900年の火葬墓2基。[Le Journal du Jura]
- ラトビア
- リーガ(Rīga)のダウガヴグリーヴァ海岸(Daugavgrīva)で、長さ12m以上の19世紀の船の残骸。オーク材に銅鋲が打たれ、もとは木材に銅で被覆した、戦艦または長距離の交易船と推定。[LSM]
- ポーランド
- シロンスク(Śląsk;Silesia)の処刑場跡5か所で、土製のたばこ用パイプ。多くは18世紀で、わずかに17世紀と19世紀の例。主にオランダ製で、地元の工房で作られたものや、さまざまな製作技術で作られたものも。
cf. Paweł Duma "Clay tobacco pipes found on former execution sites in Silesia, Poland" Post-Medieval Archaeology [Taylor & Francis Online]
2021年10月4日(月)
- 群馬県
- 前橋市・上細井中西部遺跡群No.4のD工区4区-1、D工区3区で、縄文時代の土坑、古墳、奈良・平安時代までの住居跡など。前橋市教育委員会の調査。10/17現地説明会。[前橋市]
- 沖縄県
- 嘉手納町・野国貝塚(のぐにかいづか)で出土した7500年前〜7200年前のブタの個体群は、高齢の個体が多い。ヒトがブタを飼育していた証拠。野国遺跡のブタは中国大陸から持ち込まれたものであるが、縄文時代の沖縄の人々はこれらのブタを飼育することができた。
日本列島でのブタ飼育は、弥生時代ではなく、縄文時代にすでに行われていた?[名古屋大学]
cf. 新美倫子・盛本勲 「野国貝塚群B地点出土イノシシ類の年齢構成と性比について」 南島考古40号
『南島考古』40号の頒布開始しました!![沖縄考古学会]
▼野国貝塚関連記事→2021年4月6日 - パキスタン
- ラホール(Lahore)のタラジャー砦(Talajah Fort)は2000年前に建設。地元では、タラジャー砦は5000年前に建設されたと思われていた。[Business Recorder]
- トルコ
- メルスィン県(Mersin il)・ ユムクテペ・ホユク遺跡(Yumuktepe Höyük)で、9000年前の墳墓に、青銅器時代・4500年前の日干し煉瓦造りの大規模な建物。建物内部に大量の土器や食物。[Anadolu Ajansı]
- トルコ
- ディヤルバクル県(Diyarbakır)にあるゼルゼヴァン城(Zerzevan Kalesi;Zerzevan Fortress)で、1850年代のアメリカ合衆国のバッジ。13植民地のスローガン「E Pluribus Unum」を記す。ゼルゼヴァン城は3000年の歴史があり、ローマ帝国の軍事拠点となった。[Anadolu Ajansı]
▼ディヤルバクル県(Diyarbakır) チュナル郡(Çınar) - トルコ
- トラブゾン県(Trabzon il)ボズテペ(Boztepe)のクズラル修道院(Kızlar Monastery)=パナギア・テオスケパストス修道院(Παναγία Θεοσκέπαστος;Panagia Theoskepastos Monastery)の地下で、2000年前の礼拝所。[Daily Sabah]
- スロバキア
- ジリナ(ilina)で、18世紀の礼拝堂の基礎。17〜18世紀の墓地。また、先史時代にさかのぼる遺物や、ウマの骨も出土。[The Slovak Spectator]
- UK(イングランド)
- リーズ市(Leeds)ウェザビー(Wetherby)で、ローマ時代・69年〜175年の銅合金製ブローチ。動物を表し、赤と青の琺瑯。[Yorkshire Evening Post]
2021年10月3日(日)
- 中国
- 河南省 三門峡市 澠池県・仰韶村遺跡(第4次調査)で、仰韶文化・5000年前の尖底土器の底部の残留物に穀物を発酵させた酒を検出。このほか、コンクリートや、絹など出土。[新浪河南]
▼仰韶村遺跡関連記事→2021年3月23日 - インドネシア
- フローレス島(Flores)のリアンブア遺跡(Liang Bua)で出土した、後期更新世(Late Pleistocene)・18580年前〜11750年前のホモサピエンスによる、使用により刃部が研磨された剥片エッジ・グロッスド・フレーク(Edge-glossed flake)を調査。イネ科植物、ヤシ、木材を加工。繊維細工を作った可能性を示す。19万年前〜5万年前のホモ・フロレシエンシス(Homo floresiensis)の段階には、刃部が使用で磨かれた剥片は見つかっていない。
cf. Elspeth Hayes, Richard Fullagar, Johan Kamminga, Linda C. Prinsloo, Luc Bordes, Thomas Sutikna, Matthew W. Tocheri, E. Wahyu Saptomo, Jatmiko, Richard G. Roberts "Use-polished stone flakes from Liang Bua, Indonesia: Implications for plant processing and fibrecraft in the Late Pleistocene" Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 40, Part A, December 2021, 103199 [ScienceDirect]
2021年10月2日(土)
- 福井県
- 坂井市・丸岡城で、内堀外側の石垣を確認。坂井市の調査。10/3現地説明会。[福井新聞]
- ヨルダン
- シュバイカ6遺跡(Shubayqa 6)で出土した後期ナトゥーフ文化(Late Natufian)〜先土器新石器時代A(Pre-Pottery Neolithic A;PPNA)・12000年前の遺物に、ヒツジやガゼルの脚の骨を加工した、具象的な造形物。
cf. Lisa Yeomans, Unn Gelting, Kathryn Killackey, Alexis Pantos, Asta Salicath Halvorsen & Tobias Richter "Worked sheep and gazelle foot bones as possible figurative representations: a 12,000-year-old cluster of artifacts from Shubayqa 6, Jordan" Levant [Taylor & Francis Online] - ロシア
- タマン半島(Таманский полуостров;Taman Peninsula)のファナゴリア(Φαναγόρεια;Фанагория;Phanagoria)で、ヴェネツィアの貨幣。ファナゴリアは15世紀以降オスマン帝国の支配下。ヴェネツィア貨幣はオスマン朝の将校が16世紀にキプロスでの戦いで入手し、ファナゴリアに持ち込んだものか。[Anadolu Ajansı]
- クロアチア
- カルニク・イグリシュチェ遺跡(Kalnik-Igrišče)で出土した、後期青銅器時代・紀元前1000年〜前800年の貯蔵庫を伴う焼失住居の植物遺体を調査。キビ(Panicum miliaceum)、オオオムギ(Hordeum vulgare)、易脱穀性のコムギ(Triticum aestivum/durum/turgidum)、ソラマメ(Vicia faba)が多い。少数ながら、エンマーコムギ(Triticum dicoccum)、スペルトコムギ(Triticum spelta)、レンズマメ(Lens culinaris)も出土した。
cf. Kelly Reed, Andreja Kudelić, Sara Essert, Laura Polonijo & Snjeana Vrdoljak "House of Plenty: Reassessing Food and Farming in Late Bronze Age Croatia" Environmental Archaeology [Taylor & Francis Online] - ドイツ
- ニーダーザクセン州(Land Niedersachsen)オスナブリュック郡(Landkreis Osnabrück)カルクリーゼ(Kalkriese)にあるトイトブルク森の戦い(Varusschlacht)の故地で1989年に発見された城壁は、ゲルマン人のものとされていたが、最近の調査によりローマ人の軍営跡の可能性も。
Germanischer Hinterhaltswall oder römisches Marschlager?[Archaeologie Online] - ドイツ
- シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州(Land Schleswig-Holstein)シュレースヴィヒ=フレンスブルク郡(Kreis Schleswig-Flensburg;Slesvig-Flensborg)ファードルフ(Fahrdorf)で、青銅器時代・紀元前1500年〜前1300年の斧4本や鎌7本、槍先などの埋納。
Sondengänger entdecken bronzezeitlichen Hortfund im Norden Schleswig-Holsteins[Archaeologie Online] - オランダ
- ハウテン・カステルム遺跡(Houten-Castellum)の中期鉄器時代〜中期ローマ時代の集落で出土した動物遺体について、考古学的分析と同位体分析。中期鉄器時代にはウシの出産の季節が長くなり、飼料を与えるようになる。
cf. Maaike Groot, Umberto Albarella, Jana Eger, Jane Evans "Cattle management in an Iron Age/Roman settlement in the Netherlands: Archaeozoological and stable isotope analysis" PLoS ONE, 16(10): e0258234. [PLOS ONE]
▼ハウテン・カステルム遺跡関連記事→2020年7月17日 - フィンランド
- サタクンタ県(Satakunta)パネリア(Panelia)で、青銅器時代の剣。7片に分かれて出土。耕作土として持ち込まれた土に入っていたため、本来の埋蔵場所はわかないが、パネリア湾の海に捧げられた可能性。[yle]
- アルジェリア
- ゲルタ・ゼルガ(Guelta Zerga)のOued Boucherit遺跡で、オルドワン文化の層は244万年前、192万年前、177万年前。また、北アフリカ最古のアシュール文化の石器は167万年前。石器の製作や使用は、アフリカの複数の地域で発達した。
cf. Mathieu Duval, Mohamed Sahnouni, Josep M. Parés, Jan van der Made, Salah Abdessadok, Zoheir Harichane, Razika Chelli Cheheb, Kamel Boulaghraif, Alfredo Pérez-González "The Plio-Pleistocene sequence of Oued Boucherit (Algeria): A unique chronologically-constrained archaeological and palaeontological record in North Africa" Quaternary Science Reviews, Volume 271, 1 November 2021, 107116 [ScienceDirect]
2021年10月1日(金)
- 宮城県
- 利府町・羽黒前遺跡(はぐろまえいせき)で、奈良時代後半〜平安時代前半・8世紀後半〜9世紀初頭の集落に、65mにわたる溝跡。蝦夷の来襲に対抗するための防御施設だった可能性。利府町教育委員会の調査。[朝日新聞]
- 滋賀県
- 米原市・長比城跡(たけくらべじょうあと)で、城の入り口の正面に新たな土塁を発見。敵の侵入を防ぐ複雑な構造。米原市の調査。[NHK]
▼長比城跡関連記事→2021年9月16日 - ニュージーランド
- マールボロ地方(Marlborough Region)のワイカワ湾(Waikawa Bay)で、19世紀後半のマーオリ人(Māori)の斧トキ(toki)や炉跡。炉跡にはこの地域の貝殻ザルガイ(cockle)、ミナミチドリマスオガイ(pipi)、ムール貝(mussel)の貝殻。[Radio New Zealand]
- インド
- アーンドラ・プラデーシュ州(Andhra Pradesh)カダパ県(Kadapa district;Cuddapah)Idupulapayaで、巨石文化または初期歴史時代の岩絵。[The Hindu]
- レバノン
- ティール遺跡(Tyre)でローマ時代の2時期にわたる神殿。[Nauka w Polsce]
- トルコ
- マラティヤ県(Malatya ili)のアルスラーンテペ遺跡(Arslantepe)で、後期銅石器時代・紀元前3600年の建物。土器に満たされた3つの部屋。骨製の縫い針出土。また、壺の中から子供の人骨2体。[Hürriyet Daily News]
▼アルスラーンテペ遺跡関連記事→2021年9月7日 - トルコ
- ウシャク県(Uşak ili)ウルベイ郡(Ulubey)の古代都市ブラウンドゥス(Blaundus)で、岩に彫り込んだ2世紀ごろの墓400基。[Daily Sabah]
- ロシア
- トミ川(Томь;Tom)のニャシャ島(Остров Няша;Nyasha Island)で、新石器時代・8000年前〜6000年前の石器や土器。顔の形を刻んだ骨など出土。遺構は見られず。[Mirage News]
- ブルガリア
- クルジャリ州(Област Кърджали;Oblast Kardzhali)のロドピ山脈(Родопи;Rhodope Mountains)東部にあるペルペリコン遺跡(Перперикон;Perperikon)で、ローマ帝政期3〜6世紀の墓廟8基。直径7〜8m。[Novinite]
- ドイツ
- バイエルン自由州(Freistaat Bayern)ドナウ=リース郡(Landkreis Donau-Ries)ダイニンゲン(Deiningen)で、6世紀のフランク王国治下のアラマンニ族(Alamanni;Alemanne)の墓2基。40〜50歳の男性の墓から、象牙の櫛。女性の墓から、チュニジアで作られた土器。いずれもアルプス以北では珍しく、有力者からの下賜品か、イタリア方面での戦いで獲得したとみられる。[Passauer Neue Presse]
- ドイツ
- ニーダーザクセン州(Land Niedersachsen)エムスラント郡(Landkreis Emsland)エムスビューレン(Emsbüren)で金貨出土。4枚は1337年のフランスの金貨Ecu d'or、6枚は同時期のドイツの金貨。[Die Zeit]
- スペイン
- ナバラ州(Navarra)ウルダズビ/ウルダクス(Urdazubi/Urdax)のアルケルディ第2洞窟(cueva de Alkerdi 2)で、旧石器時代・グラヴェット文化・25000年前の洞窟壁画。赤い塗料で動物を描く。[El Español]
- スペイン
- カナリア諸島(Islas Canarias;Canary Islands)のグラン・カナリア島(Gran Canaria)でスペイン人到来以前に行われた、墳墓以外の遺跡での周産期の埋葬について検討。周産期死亡率の高さや、それらの死者に対する特別な埋葬方法の発達と関連。従来は、カルタゴのトペテの生贄や、子殺しなどとの関連が想定されていた。
cf. Verónica Alberto-Barroso, Teresa Delgado-Darias, Alejandra C. Ordóñez, Javier G. Serrano, Rosa Fregel, Javier Velasco-Vázquez "PERINATAL BURIALS AT PRE-HISPANIC NON-CEMETERY SITES IN GRAN CANARIA: TOPHET, INFANTICIDE OR NATURAL MORTALITY?" International Journal of Osteoarchaeology [Wiley Online Library] - エジプト
- ソハーグ県(Sohag Governorate)で、グレコ=ローマン時代の神殿。遺物を売るため自宅で盗掘していた男を逮捕したことにより発覚。[Egypt Today]
- スーダン
- ホール・シャムバート遺跡(Khor Shambat)での中石器時代(Mesolithic)〜新石器時代(Neolithic)の層位的な調査例を利用し、動物遺体、植物遺体、プラントオパール、歯石、土器の残存物などを分析。中石器時代〜新石器時代 ・紀元前7000年〜前4000年の狩猟から牧畜への移行を後付け。
cf. Julie Dunne, Maciej Jórdeczka, Marek Chłodnicki, Karen Hardy, Lucy Kubiak-Martens, Magdalena Moskal-del Hoyo, Marta Osypińska, Marta Portillo, Iwona Sobkowiak-Tabaka and Selina Delgado-Raack "Holocene resource exploitation along the Nile: diet and subsistence strategies of Mesolithic and Neolithic societies at Khor Shambat 1, Sudan" Antiquity, First View, 1-20. [Cambridge Core]
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