2022年1月20日(木)
- 日本
- 前方後円墳100基以上について、高精細な衛星画像に基づき方位を分析。太陽など天体の動きとの関連を推定。[Heritage Daily]
cf. Norma Camilla Baratta, Giulio Magli and Arianna Picotti (2022) The Orientation of the Kofun Tombs. Remote Sensing, 14(2), 377 [MDPI] - 中国
- 新疆ウイグル自治区 バルクル・カザフ自治県(Balikun County)の東黒溝遺跡(Dongheigou)の11号墓から出土した、鉄器時代・紀元前4〜前2世紀の金製耳飾の鑞付け技法(filigree)について非破壊的分析。金線をハンマーでたたき、部品を鑞付けして繊細に作り上げる。部品ごとに、銅の含有量が異なる金合金を使用しており、基本となる合金に意図的に銅を添加した証拠。材料が出土しており、在地の草原地域で製作されたことがわかる。化学組成からみて、紀元前2世紀より前に自然金を使用。型式や技法から見て紀元前4〜前3世紀に当たり、墳墓の年代より古い。
cf. Yan Liu, Tongyuan Xi, Jian Ma, Ruiliang Liu, Reheman Kuerban, Feng Yan, Yingxia Ma, Junchang Yang (2022) Demystifying ancient filigree art: Microanalytical study of gold earrings from Dongheigou cemetery (4th-2nd century BCE) in north-west China. Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 41, February 2022, 103344 [ScienceDirect]
▼東黒溝遺跡関連記事→2021年10月10日 - スイス
- アールガウ州(Kanton Aargau:Argovie)カイザーアウークシュト(Kaiseraugst)のローマ都市アウグスタ・ラウリカ遺跡(Augusta Raurica)で、ローマ時代・4世紀の円形闘技場(amphitheatre)跡。アールガウ州内で2例目。ローマ都市アウグスタ・ラウリカ遺跡内では3例目。円形闘技場としては新しい時期のもの。アウグスタ・ラウリカ遺跡はアールガウ州とバーゼル=ラント準州(Basel-Landschaft)にまたがる。
Römisches Amphitheater in Kaiseraugst entdeckt[Kanton Aargau]
▼アウグスタ・ラウリカ遺跡関連記事→2019年6月28日 - スペイン
- トラファルガル岬(cabo de Trafalgar)にあるアンダルシア州(Andalucía)バルバーテ自治体(Barbate)のロス・カノス・デ・メカ(Los Caños de Meca)でローマ時代・紀元前1世紀に建てられた邸宅は、遺構や動物遺存体から見て、魚を養殖し、ガルムソースや塩漬けを製造。紀元後4世紀末〜5世紀初めまで存続。[El Español]
▼アンダルシア州(Andalucía)カディス県(Provincia de Cádiz) - UK(イングランド)
- プリマス(Plymouth)で17世紀のイタリアの陶磁器、中国・明の磁器など出土。プリマス、ニューファンドランド、ヨーロッパ大陸の三角貿易を反映。[Planet Radio]
▼デヴォン州(county of Devon)
2022年1月19日(水)
- 兵庫県
- 加古川市・上村池遺跡(うえむらいけいせき)で、奈良時代の遺構・遺物。平成28年度調査の集落跡の範囲の広がりを示す。加古川市教育委員会の調査。1/29現地説明会。
上村池遺跡発掘調査現地説明会を1月29日土曜日午後に開催します![加古川市]
▼上村池遺跡関連記事→2017年2月24日 - 奈良県
- 奈良文化財研究所の46歳の室長が、アルバイトの20代女性に対する強制わいせつ未遂容疑で逮捕。[ABC朝日放送]
- 鹿児島県
- 西之表市・下之平遺跡で、縄文時代早期・7800年前〜7400年前の土器や石器。7300年前に発生した、鬼界カルデラを形成した巨大噴火の直前にあたる。種子島開発総合センターの調査。[NHK]
- 中国
- 山西省(Shanxi) 太原市(Taiyuan)で2019年に発掘された唐の上騎都尉・郭行(Guo Xing)の墓で、土器に納められた種子はアサ(Cannabis sativa)と判明。2倍の大きさの種子で、現在の一般の品種とは異なる。土器にアワなどとともに収まっており、アサの種子が食料として副葬されたと推定。郭行は朝鮮半島での太宗皇帝の戦いに参加した。[South China Morning Post]
▶ 葛利花, 裴静蓉, 馮鋼, 王振祥, 靳桂雲 (2021) 太原唐代郭行墓出土植物遺存的鑑定与分析. 《農業考古》2021年第6期。[搜図網]
山西太原唐代郭行墓発掘簡報 《考古与文物》2020年第5期[騰訊網]
▼山西省 太原市 万柏林区 小井峪
▼小井峪の郭行墓関連記事→2019年8月17日 - イラク
- ニーナワー県(Nineveh)モスル(Mosul)のヌーリー・モスク(Al-Nuri mosque)の地下で、12世紀の礼拝室の基礎。礼拝室の地下には沐浴場4室。ヌーリー・モスクは1172年に建てられ、1943年に解体し改築。2017年にISによって破壊された。[Asharq Al-Awsat]
- トルコ
- アシュクル・ホユック遺跡(Arşıklı Höyük)で、新石器時代・紀元前8400前(cal BC)以降1000年間の、ヒツジ、ヤギの年齢性別を分析し、家畜化プロセスを研究。最初の段階では、野生の子ヒツジや子ヤギを捕獲し育てて食生活を補う。やがて、野生の幼獣を捕まえて集落内で育てる低レベルの飼育が始まる。最終的には多数の動物が再生産される、最初期の飼育形態に。
cf. Mary C. Stiner, Natalie D. Munro, Hijlke Buitenhuis, Güneş Duru, and Mihriban Özbaşaran (2022) An endemic pathway to sheep and goat domestication at Aşıklı Höyük (Central Anatolia, Turkey). Proceedings of the National Academy of Sciences, 119 (4) e2110930119 [PNAS] - ロシア
- 北コーカサス(Сискавказ;Ciscaucasia)のマイコープ(Майкоп;Maikop)で1897年に調査された青銅器時代・マイコープ文化(Maikop culture)のクルガン墓(kurgan)で出土した長い金管、銀管の再解釈。饗宴において大勢で一つの容器からビールを飲むための道具と推定。
cf. Viktor Trifonov, Denis Petrov and Larisa Savelieva (2022) Party like a Sumerian: reinterpreting the ‘sceptres’ from the Maikop kurgan. Antiquity, First View, pp. 1 - 18 [Cambridge Core] - イタリア
- イタリア北部の6〜8世紀のロンゴバルド族の墓で、失った右腕にナイフの義手を装着した男性の遺体。[ナゾロジー]
ヴェネト州(Regione del Veneto)ポヴェリアーノ・ヴェロネーゼ(Povegliano Veronese)の6〜8世紀のロンゴバルド族(Longobard)墓地で、前腕を切断後治癒した高齢男性の遺体。いちどきに切断されており、戦闘、医療行為、または刑罰により切断と推定。腕の切断面の状態から義手の使用が想定されるが、腕の切断後は右腕で重いものを運んでいない。墓で搬出したバックルやナイフからみて、義手がナイフになっていた。歯の咬耗から見て、義手を装着するために歯を利用。
cf. Ileana Micarelli, Robert Paine, Caterina Giostra, Mary Anne Tafuri, Antonio Profico, Marco Boggioni, Fabio Di Vincenzo, Danilo Massani, Andrea Papini, Giorgio Manzi (2018) Survival to amputation in pre-antibiotic era: a case study from a Longobard necropolis (6th-8th centuries AD). Journal of Anthropological Sciences, Vol. 96, pp. 1-16 [National Center for Biotechnology Information] - ポーランド
- ウッチ県(Województwo łódzkie;Łódź province)ウッチ(Łódź)で、大シナゴーグ(Wielka Synagoga w Łodzi)の跡を発見。1881〜1887年に建立されたが、第二次世界大戦中の1939年にドイツ第三帝国に併合された直後に破壊された。[The First News]
- 訃報
- 武藤雄六氏死去。91歳。井戸尻考古館の初代館長。「縄文農耕論」の立証と、土器の制作年代を特定するための基準「井戸尻編年」の確立に尽力。[長野日報]
2022年1月18日(火)
- 広島県
- 福山市・福山城(ふくやまじょう)で、入川の石積み護岸と、二之丸西上段の石垣。福山市の調査。1/22現地説明会(市内在住者のみ)。[福山市]
- 韓国
- ソウル市 松坡区・夢村土城の北門跡で調査された集水池跡から、木簡1点。集水池が高句麗が夢村土城を支配した時代(475年〜551年)の遺構であることから、木簡は551年以前の高句麗のものとみられ、韓国最古の木簡。[聯合ニュース]
- 韓国
- 全羅北道 完州郡で、鳳林寺跡、龍渓山城など、後百済の遺跡15か所を確認し、発掘調査中。[聯合ニュース]
- 韓国
- 全羅南道 羅州市 鳳凰面の高速道路建設予定地で見つかった長鼓墳(前方後円墳)を現地保存へ。康津・光州間の高速道路は路線を変更し、竣工が遅れることに。[聯合ニュース]
- 韓国
- 埋蔵文化財保護及び調査に関する法律の改正案が1/18公布。発掘で出土した人骨やミイラが文化財に位置づけられ、保管や研究の対象に。従来の制度では、出土人骨やミイラは火葬や再埋葬されていた。[聯合ニュース]
- 中国
- 山西省 朔州市 朔城区 窯子頭郷 後塞村で東周から秦漢時代の墓400基。東周(春秋晩期〜戦国早期)の墓が主。戦国時代の趙の領域に当たる。[人民日報]
- 中国
- 河南省・殷墟の商王陵区でボーリング調査。東西に並ぶ溝で囲んだ区画2か所と、460基余りの祭祀坑。[大河網]
- 中国
- 河南省・漢魏洛陽故城で、北魏の太極殿の後方に、顕陽殿や附属建物の跡を確認。文献では顕陽殿は曹魏の時に作られて西晋でも使用、北魏の時に修築された。太極殿と顕陽殿の位置関係が明らかになり、「前朝後寝」の配置に関する認識が深まる。[杭州網]
- 中国
- 新疆ウイグル自治区のタリム盆地(Tarim Basin)にあったロプノール(Lop Nur)がオアシス国家に対して果たした役割を調べるため、`'2000年間の推移変化を調査。ロプノールは最大11602平方キロメートルを占めていたが、360年〜470年に徐々に水位が下がり、続いて数回の水位変動があったが、最大水位に達することはなかった。ロプノールの消失は楼蘭王国(Loulan Kingdom)の衰退と同時期。
cf. Yun Shao, Huaze Gong, Charles Elachi, Brian Brisco, Jiaqi Liu, Xuncheng Xia, Huadong Guo, Yuyang Geng, Shugang Kang, Chang-an Liu, Zhi Yang, Tingting Zhang (2022) The lake-level changes of Lop Nur over the past 2000 years and its linkage to the decline of the ancient Loulan Kingdom. Journal of Hydrology: Regional Studies, Volume 40, April 2022, 101002 [ScienceDirect] - トルコ
- ムーラ県(Muğla il) ミラース郡(Milas)ベチン(Beçin)で、地中レーダーとドローンを用いて調査。ベチンには13〜14世紀のメンテシェ侯国(Menteşeoğulları Beyliği;Menteseogullari Principality)の都がおかれた。[Anadolu Ajansı]
- ロシア
- 沿海州(Приморский край;Primorsky Krai)・クラスキノ土城(Краскинское Городище;Kraskino)、ゴルバトカ土城(Горбатка;Gorbatka)、チェルニャチノ2集落(Чернятино-2;Chernyatino-2)の渤海(Bohai;Balhae)遺跡で出土した、三彩とされる鉛釉陶器を分析。製作方法の異なるさまざまな工房で製作。スリップ層はなく、胎土に釉薬が直接被る。釉薬の鉛の濃度は36〜79wt%の幅。
cf. I. Yu. Buravlev, E. I. Gelman, E. G. Lapo, V. A. Pimenov, A. V. Martynenko (2022) Three-colored Sancai glazed ceramics excavated from Bohai sites in Primorye (Russia). Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 41, February 2022, 103346 [ScienceDirect] - ウクライナ
- フメリニツキー州(Хмельницький;Khmelnytskyi) ポロンネ(Полонне;Polonne)で、12世紀の鉛製文書。[Цікаві Факти]
- スロバキア
- トルナヴァ県(Trnavský kraj;Trnava region)のヴァーフ川(Váh)で、中期青銅器時代・墳墓文化(Mohylové kultúry;Tumulus culture)・紀元前16世紀の青銅製の短劍。長さ26cm、重さ150g。有機物製の柄は遺存せず。リベットの痕跡が残る。初期青銅器時代に短剣から派生して成立した長剣の発展過程を示す。ヴァーフ川では2002年以降4例目。[The Slovak Spectator]
- フランス
- オクシタニー地域圏(Occitanie)ロット県(Lot)カオール(Cahors)郊外のラルバンク(Lalbenque)にあるサン・キラン教会(église Saint-Quirin)近くで、小さな土器に入った銅貨200枚。カオールとロデーズ(Rodez)の12世紀末〜13世紀初めのドゥニエ硬貨(denier)で、繊維の袋に収まっていた。調査ではほかに建物跡や埋葬跡も。[actu]
2022年1月17日(月)
- ドイツ
- ベルリン(Berlin)のモルケンマルクト(Molkenmarkt)で、中世・13世紀の木製の堤防。ベルリンの設立時点にさかのぼる。[BZ Berlin]
- UK(イングランド)
- ノーフォーク州(Norfolk)エイカー(Acre)で、鉄器時代・紀元前20年〜紀元後10年クノベリヌス王(Cunobelin)の金貨。一方の面に跳ねるウマ、他方の面にムギの穂を表す。垂飾にするためとみられる穿孔がある。クノベリヌス王は、10年ごろから42年まで、ブリテン島東南部を広範囲に支配した王。カムロドゥヌム(Camulodunum)=現在のコルチェスター(Colchester)に王都と造幣所があった。[BBC]
- UK(イングランド)
- ランカシャー州(the county of Lancashire)リブル・バレー(Ribble Valley)のギズバーン(Gisburn)でローマ時代の硬貨83枚やブレスレット2個。[Burnley Express]
- UK(イングランド)
- コーンウォール州(the county of Cornwall)でローマ時代・1〜2世紀の金の指輪。中央の玉髄(chalcedony)にローマの女神ケレス(Ceres)の姿を刻む。[itv]
2022年1月16日(日)
- クロアチア
- ザダル(Zadar)で古代の邸宅跡から、1800年前の大理石製のウェヌス女神(Venus)の像。アトリウム(atrium)に置かれていた可能性。左足には、別の像の手の部分があり、メルクリウスのものかと推定できる。ビザンティン帝国・4〜5世紀の土器も出土。[Total Croatia News]
2022年1月15日(土)
- 茨城県
- 結城市・香取前遺跡で、中世の堀や橋の遺構。戦国時代の旧鎌倉街道沿いに位置することから、宿場や市場などの機能も持つ大集落だった可能性。結城市教育委員会の調査。[東京新聞]
▼香取前遺跡関連記事→2021年12月7日 - 奈良県
- 奈良市・興福寺境内の東金堂西正面で、戦時中に作られたとみられる長方形の穴。両端を階段状に削り出す。1943年の爆風よけか1944年の防火用の水槽とみられる。奈良文化財研究所の調査。[朝日新聞]
- シリア
- ウンム・エル・マッラ(Umm el-Marra)の初期青銅器時代・4500年前の墓から出土したウマ科の動物を分析。従来知られていたウマ科の動物に合致せず。うち1頭のゲノムを、ギョベクリ・テペ遺跡(Göbekli Tepe)で出土した11000年前の野生ロバ(hemippe)1頭、現代の野生ロバ2頭と比較。楔形文字史料に言うクンガ(kunga)は、雌の家畜ロバとオスの野生ロバを交雑したものと判明。
cf. E. ANDREW BENNETT, JILL WEBER, WEJDEN BENDHAFER, SOPHIE CHAMPLOT, JORIS PETERS, GLENN M. SCHWARTZ, THIERRY GRANGE, AND EVA-MARIA GEIGL (2022) The genetic identity of the earliest human-made hybrid animals, the kungas of Syro-Mesopotamia. Science Advances, Vol 8, Issue 2 [Science Advances]
▼ウンム・エル・マッラ関連記事→2006年10月24日 - ロシア
- 黒海沿岸のアナパ(Анапа;Anapa)で、紀元前4世紀〜前2世紀の土器窯の付近から、古代ギリシャのデメテル女神(Δημήτηρ;Demeter)とその娘プレセフォネ女神(Περσεφόνη;Persephone)の土製の像。また、キュベレー女神(Κυβέλη;Cybele)、ヘルメス神(Ἑρμῆς;Hermes)、ヘカテ女神(Ἑκάτη;Hecate)のレリーフも。アナパは古代シンダ(Σίνδα;Sinda)にあたり、紀元前6世紀にはギリシャ都市ゴルギッピア(Γοργιππίία;Gorgippia)が設立。[Greek Reporter]
- フランス
- ブルゴーニュ=フランシュ=コンテ地域圏(Bourgogne-Franche-Comté)ヨンヌ県(Yonne)ヴィルブルヴァン(Villeblevin)で、青銅器時代から中世までの貯蔵庫30基。うち1基はガリア時代に墓に転用。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。
Occupations rurales de la Préhistoire au Moyen âge à Villeblevin (Yonne)[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives] - UK(イングランド)
- ロンドン(London)バーン・エルムス(Barn Elms)のテムズ河畔で、鉄器時代の住居や、英国最古級の硬貨。硬貨は製作直後で、近隣に造営所があったことを示す。図像から見て、ケルト人のカンティアキ族(Cantiaci)のために作られたとみられる。カンティアキ族はケントに住み、カンタベリーを首都としていた。[Express]
- エジプト
- アスワン(Aswan)のアル・アーガー・ハーン廟(Mausoleum of Aga Khan)近くで、グレコローマン時代の岩窟墓。2部分からなり、砂岩ブロックで地上に作った入り口部分は、日干し煉瓦の天井をかける。内部は岩に切りこみ、墓室を4つ設ける。計20体のミイラを安置。[Egypt Today]
- ナイジェリア
- 先史時代ノク文化(Nok culture)の10遺跡から出土した、紀元前2千年紀半ばから紀元前1世紀までの1500年間の土器458点の有機残留物を分析し、植物遺存体を合わせて検討。葉菜類、穀類、豆類、塊根(おそらくヤム)など、さまざまな植物を調理・加工していたことが判明。
cf. Julie Dunne, Alexa Höhn, Katharina Neumann, Gabriele Franke, Peter Breunig, Louis Champion, Toby Gillard, Caitlin Walton-Doyle & Richard P. Evershed (2022) Making the invisible visible: tracing the origins of plants in West African cuisine through archaeobotanical and organic residue analysis. Archaeological and Anthropological Sciences, volume 14, Article number: 30 [SpringerLink]
2022年1月14日(金)
- 島根県
- 松江市・出雲国府跡(いずもこくふあと)の政庁域で、建物を建てるための整地層中、政庁域内の遺構などから、7世紀後半〜8世紀中葉までの時期の異なる小札17枚。甲冑の部品。小札を整地層内に埋納、あるいは散布して、地鎮などの祭祀が行われた可能性。島根県埋蔵文化財調査センターの調査。
154 県内初史跡出雲国府跡(しせきいずもこくふあと)で奈良時代の甲冑の小札(こざね)を確認[島根県]
▼出雲国府跡関連記事→2021年3月3日 - 佐賀県
- 三重津海軍所跡(みえつかいぐんしょあと;Mietsu Naval Facility)のドックで、地盤工学的調査。ドックの維持、管理、修復の参考に。
cf. Takaharu Shogaki, Yoshihito Nakano (2022) Geotechnical investigation of the Naval dry dock at the Mietsu Naval Facility World Heritage Site, Japan. Soils and Foundations, Volume 62, Issue 1, February 2022, 101096 [ScienceDirect] - 韓国
- 澗松美術館が、国宝の仏像2点を競売にかけると判明。癸未銘金銅三尊仏立像(三国時代・563年)と、金銅三尊仏龕(高麗時代・11〜12世紀)。澗松美術館は新型コロナウイルス感染症の流行で運営負担が重くなっており、同館の主力ではない仏像を売却しようとしている。韓国では、個人所蔵の国指定文化財は、国外に搬出せず、所有者変更申告をするという条件で売買できる。澗松美術館は2020年に国の宝物に指定されている仏像2体を競売にかけたが、その時は落札に至らず。その後国立中央博物館が買い取った。[朝鮮日報]
- 中国
- チベット自治区 ラサ市(拉薩市) トゥールン・デチェン区(堆竜徳慶)の邱桑温泉で、207000年前・188000年前のヒトの手形や足形。[新京報]
- インド
- カルナータカ州(Karnataka)バンガロール(Bangalore)のサムシュワーラの神殿(Someshwara temple)で、ガンガ時代(Ganga)・8世紀の女神像。[Deccan Herald]
- ロシア
- トゥヴァ共和国(Республика Тыва;Tuva Republic)のチンゲ・テイ遺跡(Чинге-Тэй;Chinge-Tey)の2500年前の墳丘墓で、50歳前後の女性と2〜3歳の子供。黄金の胸飾と銅鏡、木製櫛などを副葬。金製の胸飾は、従来、南シベリアではほとんど男性の墓からしか見つかっておらず、被葬者が特別な人物であることを示す。
Złoty pektorał i lusterko z brązu - odkrycia archeologów w syberyjskim kurhanie[Nauka w Polsce]
▼チンゲ・テイ遺跡関連記事→2019年12月31日 - イタリア
- タルクイーニア(Tarquinia)のモンテロッツィ墓地(Monterozzi)でヴィッラノーヴァ文化(Villanovan culture)〜アルカイック時代(Archaic)・紀元前8〜前5世紀のエトルリア人(Etruscan)の墓10基。[Baraonda News]
▼ラツィオ州(Regione Lazio)ヴィテルボ県(Provincia di Viterbo)
▼タルクイーニア関連記事→2021年8月19日 - ベルギー
- オースト=フランデレン州(Oost-Vlaanderen)メルセレ(Melsele)で、青銅器時代・紀元前2100年〜前800年の墳墓。3重の木柱列で囲む。柱穴の合計280基。[vrt news]
- スペイン
- カタルーニャ州(Cataluña)バルセロナ県(Província de Barcelona)アルト・パナデス郡(Alt Penedès)にあるオレルドラ遺跡(Olèrdola)で、ローマの砦の中の紀元前3世紀末に破壊された塔の壁に18〜25歳の男性の頭蓋骨。斬首されて塔の壁に釘付けされていた。頭蓋骨を釘付けにする風習は、インディゲテス族(Indigetes)やライエタニ族(Laietani)では知られているが、コセタニ族(Cosetani)の土地では初。第二次ポエニ戦争(Segunda Guerra Púnica;紀元前218年〜前202年)でローマ軍が使用した投槍ピルム(pilum)も出土。カタルーニャ考古学博物館(Museo de Arqueología de Cataluña)の調査。[El Español]
- UK(イングランド)
- ハヴァント(Havant)のローランズ城(Rowlands Castle)近くで、ローマ時代の神殿跡から、コンスタンティヌス帝(Constantinus;在位306〜337)のころの銀製品。キリスト教を表すキーロー(Chi Rho)のシンボルや、聖母マリアを表すユリとヒナギクの図像。病気治癒のために服用したとみられる。コンスタンティヌス帝はミルウィウス橋の戦い中の312年にキリスト教に改宗。[The News]
▼ハンプシャー州(the county of Hampshire) - エジプト
- ルクソール(Luxor)でスフィンクスの姿をしたアメンホテプ3世(Amenhotep III)の石灰岩製の像。[Ahram Online]
- ペルー
- アカリ川流域(Acari Valley)のタンボ・ビエホ遺跡(Tambo Viejo)で、特別な機会のための食事を調理した竈を多数発見。ラクダ科動物の炭化した骨や、部分的に焼けたサツマイモなども出土。インカ帝国が、国家の統合のために行った饗宴に、チチャ酒が用いられたことは知られていたが、ほかに何が供されていたかを示す貴重な証拠。
cf. Lidio M. Valdez & Katrina J. Bettcher (2022) Inka special occasion food. World Archaeology [Taylor & Francis Online]
▼タンボ・ビエホ遺跡関連記事→2020年10月22日
2022年1月13日(木)
- 栃木県
- 足利市・法楽寺園池で、浄土庭園の池の縁に洲浜跡。幅2m、長さ5m。自然石を敷き詰める。足利市教育委員会の調査。1/15現地説明会。[下野新聞]
- 山口県
- 山口市・凌雲寺跡(りょううんじあと:第10次調査)で、寺院に関連すると考えられる遺構や瓦など。山口市教育委員会の調査。2/19現地説明会。
凌雲寺跡第10次調査の現地説明会を開催します[山口市]
▼凌雲寺跡関連記事→2021年3月11日 - 中国
- 河北省 威県 侯貫鎮 馬橋村で、宋・元時代の道教の神像3体。[中国新聞網]
- 中国
- チベット自治区(西藏;Tibet) カンマル県(康馬県)・瑪不錯遺跡で、4000年前の集落遺跡。墳墓10基、炉、灰坑など。[新華社]
- シリア
- アレッポ県(Aleppo)アフリーン(Afrin)のテル・ドダリ遺跡(Tel Dodari)で、トルコの占領軍の兵士が文化遺産に対し組織的な盗掘や盗難を続けていると、市民がSANAに証言。[Syrian Arab News Agency]
- イタリア
- モリーゼ州(Regione Molise)カンポキアーロ(Campochiaro)の初期中世・7世紀の2か所の墓地ヴィチェンネ(Vicenne)とモッリオーネ(Morrione)には、ウマと同穴に葬られた戦士も含むが、従来の形態学的な方法では、被葬者の性判別が不確実だった。そのため、歯のエナメル質のペプチドの性に依存する変異を確認し、調査した全個体の性を判別。男性的とされる副葬品を伴う被葬者はすべて男性と証明できた。
cf. Anthony Gasparini, Federico Lugli, Sara Silvestrini, Annalisa Pietrobelli, Isabella Marchetta, Stefano Benazzi, Maria Giovanna Belcastro (2022) Biological sex VS. Archaeological Gender: Enamel peptide analysis of the horsemen of the Early Middle age necropolises of Campochiaro (Molise, Italy). Journal of Archaeological Science: Reports, Volume 41, February 2022, 103337 [ScienceDirect] - フランス
- オクシタニー地域圏(Occitanie)ニーム(Nîmes)のマ・ド・ヴィニョール(Mas de Vignoles)で、中期新石器時代・シャセ文化(la culture chasséenne;Chasséen culture)・紀元前4700年〜前3500年の集落と埋葬。後期新石器時代・紀元前3500年〜前2200年にも集落は継続するが、集落の中心地は長作より東にあると推定。青銅器時代、鉄器時代にも居住の痕跡。国立予防考古学研究所(INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives)の調査。Occupation de la plaine de Nîmes au Néolithique[INRAP: Institut national de recherches archéologiques préventives]
- フランス
- ボーヴェ・ティレ空港(Beauvais-Tillé airfield)近くで2018年に発見された一時埋葬所で、墓39基を発見。棺に納められ、16基は完全な人骨、23基は骨の断片。飛行服とライフジャケットを着用していたことから、第二次世界大戦中の1940〜1941年の英国航空戦(Battle of Britain)に参加したドイツ空軍兵士とみられる。
cf. Emeline Verna, Jean-Marc Femolant, Michel Signoli, Caroline Costedoat, Laetitia Bouniol (2022) Analysis of skeletal remains from the Battle of Britain: a temporary cemetery of German aviators from World War II. International Journal of Osteoarchaeology [Wiley Online Library] - ノルウェー
- イェルムンド(Gjermundbu)で1943年にヴァイキング時代・10世紀の戦士の墓から出土した冑は、ロシアやウクライナの、900年ごろのキエフ・ルーシ(Kievan Rus)の墓に類例。キエフ・ルーシの従士団ドルジーナ(druzinha)に参加した人物のものか。[Science Norway]
- UK(イングランド)
- バッキンガムシャー州(the county of Buckinghamshire)トワイフォード(Twyford)で、高速鉄道HS2の経路上から、ローマ時代・2000年前の木像。高さ67cm。一木から彫り出される。溝の中で酸素に乏しい水に浸っていたため、保存状態も良好。この時代の有機物の遺物が遺存していることは珍しい。[The Guardian]
- エチオピア
- オモ・キビシュ層(Omo Kibish Formation)で1960年代後半に発掘された、東アフリカの最初のホモサピエンス(Homo sapiens)、オモ1号人骨(Omo I)は、23万年の火山噴火より古い。火山噴火の年代測定により判明。オモ1号人骨は、従来20万年前のものとされていた。
Earliest human remains in eastern Africa dated to more than 230,000 years ago[University of Cambridge]
cf. Céline M. Vidal, Christine S. Lane, Asfawossen Asrat, Dan N. Barfod, Darren F. Mark, Emma L. Tomlinson, Amdemichael Zafu Tadesse, Gezahegn Yirgu, Alan Deino, William Hutchison, Aurélien Mounier & Clive Oppenheimer (2022) Age of the oldest known Homo sapiens from eastern Africa. Nature [Nature]
2022年1月12日(水)
- 愛知県
- 豊橋市・口明塚南古墳(くちあけづかみなみこふん)で、大型の横穴式石室。石灰岩の柱状の石材「立柱」を立てて室内を分ける。古墳時代終末期・7世紀前半の円墳、23m。豊橋市文化財センターの調査。1/22見学会。[東愛知新聞]
▼口明塚南古墳関連記事→2009年1月27日 - 韓国
- 慶尚南道 咸陽郡・尺旨土城で、三国時代・加耶・5世紀後半〜6世紀前半の城壁と城門跡、堀。出土した土器は慶尚南道 陜川地域に多いもの。[中島日報]
- イラン
- ケルマーンシャー州(Ostān-e Kermānshāh)ビソトゥーン(Bisotun)のテペ・ゴハレー(Tepe Gohareh)で、セレウコス朝(Seleucid)とパルティア(Parthian)初期、中・後期の遺物や建物跡。[Tehran Times]
- イラク
- クルディスタン地域(Kurdistan)ガルミアン(Garmian)のカニマシ遺跡(Khani Masi)で、紀元前1500年〜前1100年のキビ(broomcorn millet;Panicum miliaceum)のプラントオパール(phytolith)。イラクでは最古のキビで、東アジアで栽培化された植物によって、夏季を利用した耕作がこの時点で可能になっていたことを示す。従来、紀元前1千年紀後半に帝国により灌漑が整備されるまでメソオポタミアでのキビ生産は不可能とみられていた。
Ancient Mesopotamian Discovery Transforms Knowledge of Early Farming[Rutgers University]
cf. Elise Jakoby Laugier, Jesse Casana & Dan Cabanes (2022) Phytolith evidence for the pastoral origins of multi-cropping in Mesopotamia (ancient Iraq). Scientific Reports, volume 12, Article number: 60 [Scientific Reports] - トルコ
- マルディン県(Mardin il)の古代都市ダラ(Dara;Δάρας)で、1400年前の祭祀用の両把手つきの丸い容器アムプラ(Ampulla)。エジプトのメナス(Menas)やラクダを側面に、巡礼を上部に描く。エジプトのアブ・メナ(Abu Mena)の製品。メナスはローマ時代のエジプトに生まれ、キリスト教を信仰していたことを理由に殺された人物。[Anadolu Ajansı]
▼古代都市ダラ関連記事→2021年12月21日
▼アブ・メナ関連記事→2021年7月27日 - ドイツ
- ブレーメン(Bremen)のオスレープスハウゼン(Oslebshausen)で、ソヴィエトの戦争捕虜の人骨。ロシアとウクライナに身元照会中。[WELT]
- ベルギー
- オースト=フランデレン州(Oost-Vlaanderen)テムセ市(Temse)エルフェルセレ(Elversele)の自然保護区クライン・ブルック(Klein Broek)で、メロヴィング朝・6世紀の墓50基。男女ほぼ同数で、小児墓も4基。中東や北欧に由来する宝飾品も出土。Monument Vandekerckhoveの調査。[vrt news]
- UK(イングランド)
- シュロップシャー州(the County of Shropshire)ゴボーウェン(Gobowen)でローマ時代のデナリウス銀貨337枚。革袋に入れて69〜70年ごろ埋められたと推定。この地域でのローマの軍事行動の証拠。[BBC]
- UK(イングランド)
- ダービーシャー州(the county of Derbyshire)ネザーシール(Netherseal)でローマ時代・98〜211年のデナリウス銀貨11枚。ロングフォード(Longford)で中世・1300〜1352年の銀貨4枚。[BBC]
- ペルー
- シウアス(Sihuas)のキルカパンパ遺跡(Quilcapampa)で、ワリ帝国(Wari Empire)の時代の植物遺体100万点。チチャ酒(chicha)は大量のコショウボク(Schinus molle)の木から醸造。 また、幻覚性のAnadenanthera colubrinaの種も発見され、幻覚剤がチチャ酒に添加されていたことを示す。ワリ帝国は、支配を固め関係を強化するため、ビールと麻薬を用いた。[Heritage Daily]
cf. Matthew E. Biwer, Willy Yépez Álvarez, Stefanie L. Bautista and Justin Jennings (2022) Hallucinogens, alcohol and shifting leadership strategies in the ancient Peruvian Andes. Antiquity, First View, pp. 1 - 17[Cambridge Core]
2022年1月11日(火)
- 群馬県
- 利根郡昭和村・森下宮原遺跡(もりしたみやばらいせき)で、縄文〜弥生時代の遺物。東北系の文様をもつ縄文土器も出土。縄文時代と考えられる陥穴に、逆茂木を設置した痕跡。
森下宮原(もりしたみやばら)遺跡[公益財団法人群馬県埋蔵文化財調査事業団] - 三重県
- 明和町・斎宮跡(さいくうあと)で、正殿の南北両面にひさしを支えるための柱の跡。格式の高い構造。斎宮歴史博物館1/11発表。[共同通信]
- 岡山県
- 赤磐市・斎富遺跡(さいどみいせき)で、弥生時代の土坑や古墳時代終わり以降の製鉄関係遺物を出土する溝・たわみなど。赤磐市教育委員会の調査。1/27現地説明会。
令和3年度斎富遺跡発掘調査現地説明会を開催します[赤磐市]
▼斎富遺跡関連記事→2020年1月7日 - イスラエル
- ヨルダン川流域(Jordan Valley)のテル・ツァフ遺跡(Tel Tsaf)で、中期銅石器時代(Middle Chalcolithic)・紀元前5200年〜前4700年(cal. BC)の、巻貝Theodoxus jordaniの貝殻で作ったビーズ。
cf. Danny Rosenberg, Inbar Ktalav, Iris Groman-Yaroslvski, Florian Klimscha (2022) Unique Theodoxus jordani shell beads from the Middle Chalcolithic site of Tel Tsaf (ca. 5200–4700 cal BC), Jordan Valley, Israel. Archaeological Research in Asia [ScienceDirect]
▼テル・ツァフ遺跡関連記事→2021年5月19日 - トルコ
- ハタイ県(Hatay il)アルパチフトリク(Arpaçiftlik)で見つかった6世紀の聖使徒教会(Church of the Holy Apostles)で、解放奴隷が神に感謝するため作ったモザイク。クジャクの図像とともに、解放を神に感謝する銘文。[Daily Sabah]
- ベルギー
- ウェスト=フランデレン州(West-Vlaanderen;West-Flanders)ブルッヘ(Brugge;Bruges;ブリュージュ)の聖母教会(Onze-Lieve-Vrouwekerk:Church of Our Lady)で、中世・14世紀の彩色壁画のある地下墓3基。漆喰層の上に天使や十字架など、キリスト教の図像を描く。[vrt news]
- UK(イングランド)
- ノーサンプトンシャー州(the county of Northamptonshire)サウス・ノーサンプトンシャー(South Northamptonshire)ブラックグラウンズ遺跡(Blackgrounds)で、高速鉄道HS2の経路上から、ローマ時代の貿易で栄えた大規模集落。鉄器時代・紀元前400年ごろに始まり、ローマ時代に貿易都市として発展。幅10mのローマ時代の道路や、ローマ時代の硬貨300枚、さらに工房、窯、井戸、ガラス器、土器など。[BBC]
- UK(イングランド)
- イングランドの171遺跡で出土した300年〜1650年ウマの骨を分析。大半は14.2ハンド(157cm)以下。中世の軍馬の体躯は小さく、現代のポニーくらい。ノルマン朝の最大のウマは15ハンド(152.4cm)程度で、中世・1200年〜1350年にはようやく16ハンド(162.56)程度のウマが登場し、近世・1500年〜1650年には相当に大きくなり、現代のウマに至る。
Medieval warhorses were surprisingly small in stature, study shows[University of Exeter]
cf. Carly Ameen, Helene Benkert, Tamsyn Fraser, Rebecca Gordon, Matilda Holmes, Will Johnson, Malene Lauritsen, Mark Maltby, Karina Rapp, Tess Townend, Gary Paul Baker, Laura May Jones, Camille Vo Van Qui, Robert Webley, Robert Liddiard, Naomi Sykes, Oliver H. Creighton, Richard Thomas, Alan K. Outram (2021) In search of the ‘great horse’: A zooarchaeological assessment of horses from England (AD 300–1650). International Journal of Osteoarchaeology [Wiley Online Library] - アイルランド
- ダブリン県(County Dublin)フィングラス(Finglas)のキルシェイン遺跡(Kilshane)の集落の環濠から、中期新石器時代・紀元前4千年紀後半のウシ58体の遺体。ウシは食肉に最適な2歳半程度で、骨髄を取り出した痕跡はなく、肉が主に利用された。メスが多く、乳を利用。少数みられる3歳以上の個体は、繁殖用か運搬用と推定。
▶ Neolithic cattle site could change the understanding of what beef meant to the ancient people of Ireland[University College Dublin]
▶ Fabienne Pigière, Finbar McCormick, Lilly Olet, Dermot Moore, Finola O'Carroll, Jessica Smyth (2022) More than meat? Examining cattle slaughter, feasting and deposition in later 4th millennium BC Atlantic Europe: A case study from Kilshane, Ireland. Journal of Archaeological Science: Reports [Scientific Reports] - メキシコ
- ユカタン州(Estado de Yucatán)ティシミン市(Tizimín)・クルバ遺跡(Kulubá)で、マヤ文明・1000年前の宮殿。55m×15m、高さ6mの建築や、エリート層が宮殿に上るための階段など。メキシコ国立人類学歴史学研究所(Instituto Nacional de Antropología e Historia)の調査。[The Yucatan Times]
▼クルバ遺跡関連記事→2020年9月28日
おやつMaster Copyright © OyatsuMastar 1998-2024. All rights reserved.